ケイケイの映画日記
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2005年12月01日(木) |
「ハリー・ポッターと炎のゴブレッド」 |
火曜日に観てきました。さすが「ハリポタ」、平日1時15分の回が満員でした。今回は息子と別々に観たので、初めての字幕版鑑賞で嬉しくてワクワク。長い作品は苦手ですが、このシリーズだけは別。3時間半でも喜んで観たいと思う私は、多分巷の映画ファンからは首を傾げられるかもしれないですね。初作から観続けて、私は今回が一番好きです。
無事級友といっしょにボクワーツ魔法学校の四年生に進級したハリー(ダニエル・ラドクリフ)、ロン(ルパート・グリント)、ハーマイオニー(エマ・ワトソン)の三人。しかしハリーは、時々ヴォルデモード卿復活の夢を見るのが気がかりです。登校初日、ランブルドア校長から100年封印しされたきた三大魔法学校対抗試合が、ボクワーツ主催で開催されると発表されます。危険な試合なので年齢は17歳以上、立候補した生徒の中から各学校一人ずつ選ばれることになりました。その選手を選ぶのが「炎のゴブレッド」です。しかし発表当日、立候補していない14歳のハリーの名前が、ゴブレッドから舞い上がってきました。
みんな大きくなってー!実はこのシリーズの私の最大の楽しみは、一作ごとに成長ぶりがくっきり感じられる三人を見ることです。悪役のドラゴだって、ロンの双子のお兄ちゃんたちだってそう。こうやって将来有望の子役達が順調に成長していくことを見守れるなんて、映画ファンとしてすごーく幸せなことだなと毎回思います。私は原作は未読ですが、それに合わせ内容も今回は学園モノの側面が強く感じられます。
思春期に入り、三人の友情も微妙に抱いている感情に違いが出てきます。ロンのハリーに対する嫉妬は、常に注目され続けるハリーの側にいるのですから、遠からず起きて当然の話です。しかし両親のいないハリーにとって、ロンとハーマイオニーは友達以上の存在で、ロンの誤解に失望し怒るハリーの気持ちもとってもわかります。二人にとって真の親友になるには避けては通れない道だなと、納得しながら観ていました。
学校で行われるダンスパーティで、相手校の代表からエスコートされるハーマイオニーは、敵なんだからやめろと、いつまでも子供のような悪ふざけで接っしながら言うロンに、「だったら何で私を真っ先に誘わなかったの!」と食ってかかります。その「女心」もわからぬロン。男の子二人が好きな女の子に声もかけられない幼い少年心を見せるのに対し、ハーマイオニーは完全に子供から少女への階段を上っていて、この辺の男女の心の成長の違いも気持ちよく演出していて、あぁ三人とも青春しているなぁと、私はニコニコ。ハーマイオニーはケンカする二人を見て「男の子って・・・」とつぶやくのですが、その言葉の後はきっとあの言葉なのでしょうね。この辺も大人っぽいです。そんな思春期の子供に、いつまでも子供のようなピラピラの服を送ってくるロンのママの様子も挿入し、親にはいつまでも子供を印象付け、これまた気の効いた演出でした。
ダンスパーティーのシーンでは、ハーマイオニーの可憐な美しさにびっくり!花がほころんだとはこのことで、本当に綺麗でした。演じるエマは、このシリーズの撮影のため休みがなく、BFも作れないとこぼしているそうですが、こりゃ当たり前だなと納得。本当に綺麗なので、楽しみにして下さい。話題になっている(?)ハリーの入浴シーンは、ボグワーツの「トイレの花子さん」マートルと”混浴”ですが、ハリーが一生懸命体に泡をたぐり寄せ、裸を隠そうとするのが笑えます。
対抗試合は三試合行われます。CGを使って壮大に、そしてファンタジー色いっぱいに見せてくれ、さすが魔法の世界と堪能させてくれます。それぞれどんな試合かはお楽しみに。しかし内容は子供達には過酷なもので、それを通り越して残酷な面も感じさせるものです。ハリーにはいつもいつも、彼の身の丈以上の困難が待ち受けていますが、それを一生懸命いつも乗り越えてきました。それは確実に彼の心を強くしてきたはず。今作が一番好きだと感じたのは、ハリーが今までのことをしっかり肥やしにして、男として成長している姿をきちんと映していたからかも知れません。
ボグワーツ代表のセドリック役のロバート・パティンソンは、容姿端麗で性格も文句なしのセドリックをいやみなく演じて有望株。役柄以上に彼が印象深く、今後きっと出てくる子だと思うので、注目して下さい。このシリーズは若い子を見つけるのが本当に上手いです。他にあんな格好でゲイリー・オールドマンやレイフ・ファインズも登場。おらが国(原作イギリス、映画はアメリカ)の国民的作品だから、きっと楽しんでいるんでしょう。コメディ・リリーフ的に登場はミランダ・リチャードソンでした。「アスガバンの囚人」のジュリー・クリスティよりは印象に残りました。そういえば今回監督のマイク・ニューエルの名前を初めて知ったのは、ミランダが主演した「ダンス・ウィズ・ア・ストレンジャー」だったなぁと思い出し(良い作品だった)、二人とも演技派女優と名監督に出世したんだなぁと、ちょっと嬉しくなりました。
学園一の美女にしてハリーがほのかな恋心を持つチョウにアジア系のケイティ・リューング。インド系の美少女、フランスから来たフラー、ロシア(かな?)のクラム、黒人の生徒も目につき、世界各国の子供たちが楽しみにしている作品だということに気配りしていて、それもグッド。私の大好きなハグリッド(ロビー・コルトレーン)のコイバナにも嬉しくなったり、私には大満足の作品。どうぞ大人の方一人でも、恥ずかしがらずに観て下さい(私も一人で鑑賞)。
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