MIKI.PRUNEの方丈日記
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2006年08月26日(土) 落日燃ゆ

 城山三郎 「落日燃ゆ」 を昨日、読み終わる。

 15日、小泉首相の靖国神社参拝問題がまたしても

 起きて、その翌日から本棚にあったこの本を読み返す。

 この本は、7人のA級戦犯のうち、たったひとり

 文官であった元総理、外相の広田弘毅の物語である。

 外務省の役人として、外相として、そして、総理として

 各国との平和外交による解決を求めていった広田弘毅。

 しかし、時は軍部が実権を握り、平和外交はことごとく

 戦局の渦に葬り去ってしまう。

 その軍人たちと同列に、戦犯として絞首刑にされた広田さんの

 生き方、人柄にこころ打たれる。

 東京裁判の検事・判事は日本独自の統帥権を把握できず、

 また、軍部による独裁がわからない。

 戦争の責任は自分にもあるという信念から、裁判で発言など

 自らについて何も語らろうとせずに逝った広田さんは、

 とても意思の強い方です。

 兎角、このような場合は自分に有利な発言をしたりする。

 広田さんは「ただ、わたしは自分からしゃべるつもりはない。

 しゃべれば、だれが強いことをいった、だれがこうしたなど、

 いわざるを得ない。」

 「自ら計らわぬ。」という考え方の人なのだ。

 人は、自分さえよければという考えが主流で、自己中心的な

 考えの人が多い。今は、まさにその時代。

 私も広田さんのようには、いかないかもしれないが、

 どうしたの、こうしたからなどと言わない人になりたい。

 他人を蹴落としてまで正当化するような人間にはなりたくない。

 靖国問題を議論する上で、広田さんのような人間がいたことを

 日本人として忘れてはならない。

 また、昨日から同じく広田さんと東京裁判で裁かれた東條英機の

 「東條英機 歴史の証言」渡部昇一著を読み始めた。


 戦争を知らない私は、いま、あの時代を知ろうとしている。


  今日の一句

   戦いの 真実もとめ 夏の夜に読む

   亡き人の 思いを掴む 検証のたび

 

 


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