MIKI.PRUNEの方丈日記
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2005年02月19日(土) 日々

 昨日、2月分の給与振込のデータ送信を完了した。
 やっと・・・。
 毎月のことながら18日前後の1週間は忙しい。

 今日は愚図ついた天気です。


 さて、先日まで読んでいた本は、三浦綾子著「銃口」です。

 この物語は、戦争と時代の波に飲まれた北森竜太と芳子の
 人生を描いたものです。
 小学校の同級生である竜太と芳子は、恩師である坂部先生の
 影響を受け、2人とも教師となり、結婚も約束する。

 結婚式を目前に控えた竜太は、昭和16年、治安維持法違反の
 容疑で7ヶ月勾留、その間に教師をやめる辞表届も書かされ、
 やっと保護観察扱いで釈放される。が、恩師、坂部先生も
 同じ容疑で捕らえられ釈放されたがすでに亡くなっていた。
 勾留中、1度だけ坂部先生と話す機会に恵まれた竜太。
 その時の2人の会話より。

 「竜太、人間が人間として生きるということは、実に大変なことだな。」

 「竜太、人間はいつでも人間でなければならない。獣になったり、卑怯者に
  なったりしてはならない。わたしはこの度ほどそう思ったことはないよ。
  竜太、苦しくても人間として生きるんだぞ。人間としての良心を失わずに
  生きるんだぞ。竜太のこと、私は忘れたことはない。いつも心配している。
  わたしは竜太を信じているし、竜太もまた、わたしを信じていると思う。
  竜太が何を言った、かにを言ったと、刑事たちは出たらめをいう。おそらく
  竜太にも、同じ出たらめを言ったいるにちがいない。」

 「先生!ぼくたち、どうなるんですか。先生も退職届を書かされんですか」

 「そうか、竜太も書かされたのか。辛かったろうな、竜太」

 「しかしな竜太、どんな時にも絶望しちゃいけない。四方に逃げ道がなくても
  天に向かっての一方だけは、常にひらかれている。やがて検事が調べだすと
  われわれの無実がわかる筈だ。裁判長は必ず公正な裁判をしてくれるに決ま
  っている。わたしたちの生まれた日本の国は、信頼できる筈なのだ。まさか
  無実の者を有罪にするわけはない。わたしは1度だって、政治的な意図を
  もって君たちを唆したこともなければ、実践させたこともない。わたしが
  無実な以上、君が無実なのはむろんのことだ。頑張ろうな。竜太。絶望して
  もいい。しかし、必ず光だけは見失うな」

  (これが坂部先生だ)

 「先生、先生は逆さ吊りにされたのですね。それでも先生は、自分を投げ出す
  ことをしなかった。ぼくは恥ずかしい。ぼくは自分を投げ出していたんです。
  もう何もかも、いやになっていたんです」

 「同じだよ、竜太。自分がこんなに弱い人間であったかと、何度自分に愛想が
  尽きたことか。しかしね竜太、自分にとって最も大事なこの自分を、自分が
  投げ出したら、いったい誰が拾ってくれるんだ。自分を自分らしくあらしめる
  のは、この自分しかないんだよ」

 「はい。でも、いったい何時までつづくんでしょう?こんなこと」

 「日本の歴史を見ただけでも、わかるだろう。日に日に世の中は変わっていく
  ものだ。よくてもわるくても、いつまでも今日の状態が続くと思うな。
  そして希望を持つんだ。きっといい人生が待っているとな」

 「先生、先生は強いですね。そんなに痩せるほど拷問を受けて・・・」

 「いや、弱いから竜太にこんなことを言っているに過ぎない。人間は弱いもの
  だよ。弱くて卑怯なんだよ。しかし、その故に、人々が節を曲げることが
  あっても、責めてはいかん。自分をも責め過ぎないことだ」

  と書かれている。

  わたしは、自分を見失いそうになったときは必ず三浦綾子さんの本を読む。
  何故なら、彼女の本は誠実に生きる人間を描いたものだから。

  自分がいやになった時。自分が不誠実な人間と感じた時。自分を見失いそうな
  時に、三浦さんの本を読むと自分が進むべき道に導いてくれる。

  自分は人におせっかいで、人の領分まで奥深く入りこむ癖があり、
  トラブルを招いてしまう。
  そして、大切な関係を壊してしまう。
  そんな自分にいやけがさす。

  だから、今回も自分を導いてくれる三浦さんの本を読んだわけです。

  見出したこと、

   人間らしく生きること

   自分を自分らしくあらしめるのは、この自分しかないこと

   絶望しても、光りだけ見失わないこと

   自分を見失わず、本当の人への思いやりと優しさ持ち続けること


  未熟な自分だが、1歩、1歩、歩んで行こう。


   今日の一首

    凍え込む 心を燃やす ひとことは 人と人とを 結びつけてる

    一冊の 本より見つけ 歩み出す 人としてなお 生きることを!



  ちなみに、この竜太と芳子は、今度こそという時に竜太が戦争にか
  かりだされたりしたが、命からがら復員を果たした竜太は芳子と
  結婚する。
  そして、竜太は教師として教壇にもどることもできる。


 
    自分を投げ出してはいけない! (自分へ)
  

   
  
  
  
 
 
 


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