♀つきなみ♀日記
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2004年04月12日(月) 植草さん、さようなら。

って琴で、三味線で。
っていきなり誤変換が出て、脱力中のつきなみ♀です。

それはともかく、話題の植草一秀教授、実はリアルで面識があるのでちょっと突っ込み難いんだよね。仕事での彼は、TVや講演の時より寡黙で、ほんとうに「頭いいオーラ」を発散している。その割には、尊大なところは薄くて、そういう意味では、日本総研の高橋進氏とは対照的だった印象がある。って正直、優男で中々ハンサムだし実物。

今回、逮捕されて「過去にも逮捕歴」って新聞でも報道されちゃってるけど、じゃ今まではなんで報道されなかったって琴が、ぺけぺけぺん。春の海の出だしだけなら弾けまっせ。って何故だよ琴。事だよ。

恐らく彼は現在の公職とTV関係の仕事を今回の事で失う。前にも書いたんだけど、あの年齢で野村総研の主席研究員っていうのは異例だったし、30台前半で京大の助教授というのも異例だった。

テレビ東京のWBSのコメンテーターとしての露出が一番多かったと思うけど、3年ぐらい前から、コメントの時に一瞬口ごもる姿が目に付いていた。一般論の時は立て板に水なんだけど、為替や株価の予測を振られたり、他のエコノミストや政治家とやり取りをする時、具体的な数字を挙げるときにそれが顕著だった。

お給料をNRI(野村総研)から貰っていると言う事は、野村グループの意図に逆らい難いんだよね、当たり前だけど。これは日本経済新聞&TV東京全体の報道姿勢にも言える事なんだけど、現在最も安定した広告クライアントは保険、証券を含む金融業であって、経済記事は微妙にそのクライアントのマイナスになる事を避けている。

ましてや、日本においては、実際には金持ちの博打である為替と株価は、予測だけではなくて、情報の段階的公開で、機関投資家や大口顧客を優遇しつつ、全体の取引パイを増やさないといけないという、元々二律背反な面を持っていて、ざっぱに言えば、損するヴァカを集めて、金持ちに利益を分配する商売なんだよね。ある程度の変動幅が保てていれば。

ところが、2000年以降、1時2万円の大台に乗るかに見えた日経平均が、あれよあれよと言う間に、1万5千円を割り込み、2003年の春には8000円を割る局面まで迎えることになった。ここまで、変動が大きいと、さすがにリスクをヘッジできなくなって、結果、企業そして銀行の株の含み損が隠蔽できなくなったりして、騒ぎになっちゃったんだよね。

忘れもしないWBSの2002年の夏、一万円の大台を挟んで揉み合っていた時、植草さんは、言っちゃったんだよね。
「来年度末を挟んで、株価は8000円を底にする可能性がある」
そして、CMの後すぐに訂正が入った。その時の植草さんの顔は苦渋に満ちていた気がするんだよね。
当時、NRIの公式な見通しは、「製造業の設備投資に明るい兆しがあり、来年度春は1万2千円台を回復」だったんだよね。

どっちの予測が正しかったのかは、って言うか本音だったのかは現実が証明している訳なんだけど、学究肌で線の細い植草さんは、すごいストレスにさらされていたと思う。

早稲田大学大学院教授は適任だと思ったけど、早稲田はそんなに広告打ってるわけじゃないし、広末の件、スーフリ以来、逆に叩き易い大学になっちゃっている。

逮捕された罪状は、「都迷惑防止条例」であって、刑事事件ではない。でも、それが破廉恥犯でしかも被害者が18歳女子高生だから、研究・教育分野では致命的な汚点になっちゃうんだよね。

植草さんさようなら。今度会えるときは、すげー儲かりっぱなしの闇の投資顧問会社でも率いて、ポールスミスの綺麗なスーツじゃなくって、ゼニアのストライプのダブルでも着て、IWCじゃなくて、金のローレックスでもつけていてほしいなぁなんて、思います。エナメルの靴でも履いて。

頭脳と外見両方のファンとしては。


テキスト庵

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