何も書くことがないので、(あるっちゃあるんだが、キックネタなので自粛…)
SJ小説の続きで御座います。
コレより前は→コチラ←から。
今回で4回(話?)目です。あと1回で終わります。…多分。
ややこしいから、全部書き終わったらひとつにまとめよう。
今、結末2パターン考えてるんですけど、
壱:とにかく仲良しってことで良いじゃない的、大団円。
弐:いやいやSJってそういうんじゃないよね的、刹那系。
どっちが良いですか?
ご希望は↓の一言フォームにてお待ちしてます★(こないって)
貴方の一票がSJの未来を変える!!(なんの標語)
私信:キャー!めりーさーん!後悔公開処刑私信ありがとうございますぃた!
めりーさんのサイトのトップから一言フォーム利用させて頂いたので、
どうぞよしなにしてやって下さい♥(イヤ)
送って下さったらしいメール、日の目を見なくてすみませむ!(土下座)
えーと…大好きです!(?)
- checkered flag -
それはやはり金曜の夜に起こった。
櫻井が単独での雑誌の取材を終えた直後、タイミングを計ったようにかかってきた電話。
液晶に表示された名前は、勿論、松本潤。
スタジオの廊下を歩きながら、櫻井は適当な声でその電話に応えた。
電話の相手は、予想通り、名も名乗らず、挨拶もなし。不機嫌そのものの第一声はこうだった。
「なんなの、あの伝言」
いつになく低いトーン。感情は、読めない。
「伝わった?愛」
肩と首で携帯を挟み、櫻井は、誰が見てるわけでもないのに両手でハートマークを作って答えた。
が、電話の先からは当然、冷たい声。
「ふざけんな」
可愛らしい答えを期待していたわけでは決してないが、こうもあっさりあしらわれるとは。
自分のキャラ作りも相当虚しくなってくる。
「何、その態度。言ってほしかったんじゃないの?潤ちゃんてば」
それでもなお、ふざけた声にしてみせる櫻井。
少し強気に出れるのは、顔を、あの無駄にプレッシャーをかける瞳を見ずに話せるからだろうか。
「むかつく。捨てちゃおっかな、忘れ物」
当の松本は、むかついてるとは思えないほどの抑揚のない声で、すぱっと衝撃的なことを言ってみせた。
捨てられる筈はないとわかっていても、少し接し方を改めなければいけないらしい。
櫻井も、無駄な労力を消費しないように、本題に会話を促すことにした。
「はいはい。で、今どこにいんの?」
こうなったら一刻も早く忘れ物を取り返し、この刺々しい空気を、とまらない苛立ちを、和らげたい。
外にいるなら、帰りにでもマネージャーの車で寄ってもらえば、すぐだ。
面倒な事になる前に帰る口実もできる。
が、櫻井はその目論見を、瞬時にして消さざるを得なかった。
「…の公園」
「は?」
前半が聞き取れなかったのは、電波の調子でなく、わざと松本が声を濁して言ったからだとわかった。
聞き返すと、今度はその信じられない答えをはっきりと聞く事ができてしまったから。
「今翔くんがいるスタジオのすぐ近くの公園だよ」
「はぁ?!何やってんのお前!」
思わず声をあげると、コンクリート打ちっぱなしの廊下に反響し、櫻井は慌てて辺りを見回した。
誰もいないのを確認すると、すぐに思考に神経を戻す。
が、たった2,3秒前の、少し自棄的な声の松本の言葉が、櫻井には理解できなかった。
というよりは、理解したくなかったのか。
だが、混乱する櫻井をうっちゃって、松本は勝手に独りで話を進めてしまう。
「2分で来ないと、マジで捨てちゃうから」
勢い的に言い捨てられ、通話が切れた電子音が聞こえた。
「ちょっ…待てお前こら!」
一方的に切られた電話を強く握り締めて、聞こえるはずのない相手を必死で制止する。
無情にもその願いに応えるのは無機質な電子音だけなのはわかっていても、そうするしかなかった。
いつの間にか足は止まっていたらしい。先程から変わらぬ、コンクリート打ちっぱなしの廊下の景色。
外の公園までは、どう頑張っても5分はかかる距離だ。
「っざけやがって…」
今や光を全く放たない携帯の液晶をきつく睨みつけ、乱暴にフリップを閉じると、櫻井は走り出した。
途中、マネージャーとすれ違うと、振り返りざまに送りはいらないとだけ伝え、スピードをあげる。
息が切れる。頭に血が上る。鼓動が、脈拍が、速くなっていくのがわかる。
そうさせてるのは、この走りなのか、それとも、気持ちなのか。
これだけ走って、辿り着いて、そこで、自分は松本に何を言うのだろう。何が言えるのだろう。
あの問いへの答えは、まだ出ていないのに。
いや、出ているのかもしれない。ただそれを、言葉にしたくないだけで。
賽は投げられた。一方的に。
To be continued...