今、200306071925、戦争は終結しました。
私は、結局、虚しい大人になりました。
それだけです。それだけが。今の私に残った全てです。
私は、今の自分の感情全てに嘘をついて、
謝りました。
納得がいかない部分も、絶対に譲れない部分も含めて、
全てについて、謝りました。
ひたすら。
全ては、私に、非がありました。
どうぞ、許してください。
と。
それで、話は、まとまりました。
とてもとても、簡単な事でした。
そして、難しい事だった。
それを乗り越えて、
私はひとつ、虚しい大人への階段を、一段、
上がることが出来ました。
達成感はありません。
残ったのは、虚無感だけ。
私にとって、二人は、いらない存在。でした。
二人にとって、私は、いらない存在。でした。
歩み寄る必要は、無かった。
最初から、ありませんでした。
彼女たちが正しく、私は悪だった。
彼女たちにとっては、それだけの事だった。
それだけの。
これから先も、今までと同じように、
友達として付き合えるようになりました。
私が彼女たちに心をこめて謝り、
彼女たちが、私を、許してくれたおかげで。
嗚呼幸せだ。
もう、これ以上ない幸せだ。
そう演技して、
私は、何かを期待していた自分に、失望したのでした。
私だけに、全ての、非が、あった。
と、謝る私に、
そんな事ないよ。私たちが、いけなかった。
と、言って欲しい。
なんて、夢みたいな事を、実は期待していた。
と気付いたのは、
今、二人がまた家を出て行ってからでした。
嗚呼、なんて愚かな私。
もっと上手に完璧に、虚しい大人になりたいものです。
彼女たちのように。
さよなら大好きな人。
もう二度と会わないだろう、大好きな人。
さようなら。