2005年02月17日(木) |
バレンボイム&シュターツカペレ |
待ちに待ったバレンボイムの弾き振り。 私の大好きなベートーヴェンのピアノコンチェルトハ短調。 ウキウキワクワクドキドキ! (ドキドキは演奏中咳が出ないか・・・も含み・・・(_ _;)) 無事咳をすることもなく、演奏を堪能することができました!
一番印象に残ったのはcalmandoの表情の豊かさ。 バレンボイムはcalm.にこだわりがあるのかな。 そんなことをひしひしと感じさせられる演奏でした。 天才が円熟するとこうなるのかといった感じ。本当にすばらしかった!
そしてシュターツカペレ。 私、このオケ好き!一瞬にしてとりこになってしまいました。 一人一人のモチベーションの高いこと! 一人一人の表情の幅がとても広いのです。 ソロ演奏者として十分活躍できる表現力を、 一人一人の奏者が保持しているということを強く感じさせられました。
ニューヨーク・フィルは抜群のテクニシャン軍団だったけれど、 優等生・・・といった感じの演奏で、 一人一人の表現力に深みを感じることがあまりできませんでした。 しかし、シュターツカペレの演奏は、深い!! オケの力を最大限に引き出すバレンボイムもすごいけれど、 バレンボイムの音楽性に応えることができる、 一人一人の音楽性があってこそだろうと感じる演奏でした。
で、もうひとつ感じたこと。 最近連弾でチャイコのコンチェルトをやることになった私。 スコアを購入し、スコアを読む楽しみを覚えたばかりでした。 ということで、今回聴いたコンチェルトもスコアで予習。(笑) 二つの譜面を見て、スコアを読む初心者の私が(^_^;)感じたことは、 「アンサンブル性」の違いでした。 チャイコのピアノコンチェルト第1番は、 オケとピアノの会話が豊富に盛り込まれています。 しかし、ベートーヴェンはピアニスト。 オケとの会話がチャイコのそれより少なく感じたのです。
しかししかし、バレンボイムの演奏はアンサンブルだった!! これが私にとってはすごいすごい衝撃だったのです。 ピアノの蓋が取り外され、 ピアノがオケに囲まれた状態で演奏される弾き振り。 こういった楽器の配置から得られる響き。 それを十分に生かそうとするバレンボイムの演奏。 何度も何度もピアノの響きがオケの響きに溶け込みました。 オケとの一体感から生まれる美しい響きといったら! それが表情豊かなcalm.を多く感じる中で演奏されるのです。 そして、美しいcalm.がffのTUTTIをより効果的にしている気がしました。
また、バレンボイムの演奏は、 ベートーヴェンのロマン派的なものを多く感じさせる演奏でした。 そうだよなぁ〜過渡期だったんだもんな〜と。 最近モーツァルトばかりやっていたので、 特に強くそう感じさせられたのかもしれません。 でも、バレンボイムの歌はロマン的だった気がするな〜。 そのロマンを感じさせるespressivoがとぉっても美しくて、 私はうっとりしてしまったのでした。
その後のアンコールソロ曲(シューマン幻想小曲集)や、 シューマンの交響曲もすばらしかった! いずれも、これまで書いてきたような、 calm.の美しさが引き立って聴こえる演奏でした。
私にとってはかなぁり高価な演奏会だったけれど、(^_^;) 行ってよかったぁ〜〜〜〜〜! シュターツカペレ・・・いいなぁ。 パンフレットを見たら、シュターツカペレのメンバーは、 バッハ室内管弦楽団も組織しているとか。 聴きに行ってみたいなぁ♪
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