2001年08月27日(月) |
ピアノをやめたい生徒 |
6月に1ヶ月教室を休んだ後からずっとレッスンに来ない生徒がいました。それまでは練習しなさいなんて声がけしなくても、練習してくるほどのピアノ好き。音楽が大好きで、ピアノの練習も苦じゃないどころが弾くのが楽しいと言っていた子でした。何か間違った声がけをしてしまったかな、1ヶ月休んだことに怒ってるのかな、などいろいろ考えましたがなかなか答えが見つかりません。
お母様と様子をみながら、あまり無理強いするのもよくないからと、お盆明けまでピアノのお話はせず、ゆっくり休ませてあげることにしました。しかし、お盆が明けてもレッスンには来たくないと言います。先日ある生徒のお母様から、友達と遊ぶのに夢中になってレッスンや練習が嫌になることがあるみたいです、というお話を聞きました。これを聞いてハッとした私です。
しまった〜〜〜!!私がしてきた対処は逆効果だった、と気づいたのです。レッスンから遠のけば遠のくほど、嫌になるに違いない。(^_^;)そういえば、以前も2週間ほどレッスンがお休みだった後、レッスンに行きたくないとごねた時期があった・・・。今回は1ヶ月のお休み・・・その間遊ぶことに慣れ、練習が嫌になったに違いない。もともとピアノは好きだけど、でもやっぱり遊びたい。そんなものですよね。
そこで、今日は必ず来るようにお母様にお願いしたのでした。私はもともと厳しくするのが非常に苦手です。でも、ここは正念場。ここへ来てしまえば、きっとどうってことないのだろう、という想像も働き、お母様にがんばっていただきました。ここへ来ない期間が長くなれば長くなるほど、来にくくなるに違いないのですから。
彼女がここへ来るまでに、お話するのは嫌だと言っていたので、簡単なアンケートを作成していました。はい、いいえ、該当するものに○をつける、ひらがなだけのアンケート。そして、彼女が来たらしつこく責めず、とにかく明るくいつも通り普通に振る舞おうと決めたのでした。
お母様の努力で、やっとこさ家へ来てくれた彼女。アンケートを書いてもらっている間に、普段は出さないかわいい紅茶カップに紅茶を入れ、たまたま昨日銀座で購入したかわいらしいチョコ菓子を用意。柔らかく楽しい雰囲気を演出してみました。堅苦しくない雰囲気がよかったのか、彼女の表情がどんどん明るくなり、本音が出てきて、最後には9月9日にあるホームコンサートへ前向きな意見も出てきたのでした。そこで、しばらくレッスンに来ず、音楽の楽しさに触れていなかった彼女に、少しでも楽しいことを思い出してもらおうと思い(もともと音楽が大好きな子なので)、ミュージックベルを用意し、お姉ちゃんやお母さんと一緒に遊んだのでした。
お母様曰く、一体今までのは何だったの?(笑)全く自然に教室になじんだ彼女だったのでした。9月9日まではレッスンを休まないと約束をし、とりあえず9月9日までがんばることにしました。ここでピアノを弾く習慣が自然に無理なく身に付き、ホームコンサートを楽しむことができれば、ひとつの山場を越えたことになるのだろうな・・・と思います。9月9日までは気を付けて様子を見ていこうと思っています。
やめたい、という理由にはいろいろあるものですね。それほど苦になっていなくても、ただ遊びたいというだけでやめたいと思うこともある。今までそういう衝動に全く出会わず、楽しく遊び感覚で練習できていた子だった、こういう子にそういった衝動が訪れたとき、大きな衝撃になるのでしょう。また、最近少し難しくなってきていたので、進みをもう少しゆっくり様子をみながらにしようと決めました。
今回いろいろ悩んだのは、私自身ピアノが嫌で嫌でたまらず成長してきたという過程があったためです。しつこいほど母親から練習しなさいとヒステリックに言われ続け、ピアノの楽しみを味わったのは大人になってから。だからその点、すごく気を付けてレッスンしてきました。しかし、やはり努力は必要です。そのバランスがすごく難しい。今回は最初無理強いしたらいけないから・・・と判断したのですが、それでは逆効果になることもあるのだということを学びました。そういえば、彼女の置かれている環境は私と全く違う・・・・。いろいろなパターンがあることをもっともっと学ぶ必要があるな、と実感しました。
私の場合、今はピアノを楽しんで弾いていますが、「やめさせないで続けさせてくれてありがとう」という感謝の気持ちよりも、ピアノを憎みたくなるほどの無理強いをさせられてきたことに対する気持ちの方が強く残っています。もっと楽しくピアノと接してきたかった。人によっては「やめちゃだめよ」と止めてくれてたことに感謝する人もいるのですよね。そして、ピアノをやめて後悔しない人もいれば、後悔する人もいる。今回の子の場合、きっと後悔するタイプの子だろうな、という思いはありました。実際アンケートの結果、ピアノは弾き続けていきたいという答えがかえってきました。ここでやめたらきっと後悔するでしょう。習い初めてたったの一年半。やめたら初心者に逆戻りです。
私の対処法がよかったかどうか・・・それはもっともっと先にならないとわからないことですが、いつか彼女が「やめたいといった私を引き留めてくれてありがとう」と思ってくれる日が来ることを祈っています。そして、再び楽しみながら練習できる日が来るよう導いていきたい。まだまだ未熟な私。もっとたくさん経験を積んで、柔軟に対応できるようになりたいです。がんばるぞっ!!
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