結婚披露宴に行ってきました。

　乾杯の挨拶を頼まれていました。先週あたりから出席するたくさんの方に、「乾杯だよ。乾杯なんだからね」「普通にカンパーイって言うだけでいいんだからね」と子供に言い聞かせるような口調で何度も念を押されました。

　あまりに皆が念を押すのでボクは、皆のいう通り「カンパーイ」とだけ言いまして、席に戻り前菜のフォワグラをつついておりましたトコロ、ビールを持った方たちが次々とボクのトコロに寄ってきまして、
「普通じゃないですか」「面白くないじゃないですか」と舌打ちしながらビールを注いでは帰るのです。それどころか、新郎新婦からも「普通だなー。期待してたのに」と言われたのです。
　何の期待かよく分かりませんが、ボクは期待に添えなかったらしいです。ボクは釈然としないまま披露宴を終え、２次会へ向かったワケです。


　ボクは２次会では何とか期待に添わないと、と思いまして、受付でもらった「新郎新婦への質問カード」に一生懸命書き込んで渡しました。
　座も温まり、質問コーナーへ移りまして、カードをめくりながら「お互いに何と呼んでますか？」「初めてのデートは？」との質問に新郎新婦が笑いながら答えておりました。
　ボクはボクの書いた質問が皆の期待に添えられるだろうかと、ドキドキしながら待っていました。
　するとカードを読み上げていた司会者（ボクの後輩）のカードをめくる手がピタっと止まりまして、ボクのほうをチラッと見、カードを一枚飛ばそうとしたモノですから、これはいけないと思い、
「○○ー、（←後輩の名前）ちゃんと読めー」とボクは大きな声で応援したワケです。

　というコトでボクの書いた質問、「オナニースタイルはアグラでする武将スタイルですか？　寝ながらする仏陀スタイルですか？」は司会者の震える声で無事に質問されたワケです。
　ただ、この質問は皆さんの期待に添うどころか残念なくらいにドン引きでしたので、「ボクはチョキで挟むジャーマンスタイルだよ！」と訊かれもしないのに股間の前でチョキを激しく前後に動かす動作をしながら元気よく答えてみたのですが、これもまた残念なくらい皆さんの期待に添えなかったようです。