30歳までの Count Down
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前の会社の上司Sさんから飲み誘いの電話があった。 当然、仕事が忙しくて無理だと断ったけれど、 このおっさんから連絡があるのは久しぶりだ。
確か、前に飲んだのは去年の11月の飲み会だったけれど、 そんときは知らん女と一緒だったからあまり話せなかった。 この時のこのおっさんの肩書きは「社長」。
おれが辞めて、しばらくしてからF社を辞めて 自分で銀座に会社を起こしたって言ってたから、 左団扇の毎日を送ってるんだろうなって思ってたけれど 今回の電話で『おれ、会社移ったから。』と言っていた。
移った?
移ったっていうか、それって「倒産」?
って咄嗟に思ったけれど、おれも仕事中だったし ストレートに聞くのが怖かったので黙っていた。
電話の切り際に、
『お前、確か給料安いんだよな?いくらもらってんだっけ?』
って聞いてきたので、またおれを自分がいるところに 誘おうとしているらしかった。
残念ながら、おっさんと一緒に心中する気はないっすよ。
40歳まであと3624日。
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