TENSEI塵語

2015年03月18日(水) 満員御礼

大相撲の満員が続いている。
先場所もそうだったように思うが、今場所が初の現象だとアナウンサーが言っていたような気もする。
「初の」とは、あの、八百長問題等々で、賜杯すら廃止してしまった事件以来「初」ということである。
あの事件後、土日曜日は満員御礼の幕が下りることはあっても、平日の観客の入りは寂しいものだった。
枡席さえ空席がめだつこともあった。
ところが今場所は平日も満員の入りである。
実際、画面に映る客席の様子も、ほとんど満員で、満員御礼の垂れ幕にだまされているようには見えない。
千秋楽までの入場券はすでに売り切れたとも話していた。
その連日満員御礼というのがあの事件以来初、やっとここまで来た、ということである。

あれは4年前だったのだろうか。。

大相撲人気が戻って来たことについてはいろいろな意見があるだろう。
私は、いくつかの小細工の中心に、やはり、白鵬の存在が絶大だと思っている。
圧倒的に強い横綱。
次々に記録を塗り替える横綱。
モンゴル人に記録を奪われてしまうことに苦々しい思いをしているご老人も多いかもしれないが、普通の公平な目で見れば、賞賛すべき功績をあげていると見るしかないではないか。
誰が白鵬に勝てるのか、いや、誰が白鵬をやっつけるのかは、大きな関心の的である。
実際に、琴奨菊や稀勢の里という日本人力士が、白鵬の連勝記録をストップさせた時に、相撲は大きな盛り上がりを見せ、それを機会にファンを戻して来たと言える。
この、圧倒的に強い横綱の活躍、これが大相撲の人気を戻して来た核である。

相撲協会もいろいろな工夫をしてきた。
会場でのサービス向上とか、そういう点は私にはわからないのだが、、、
たとえば、日本人力士を、ちょっと強引な方法であれ、大関にしたという点である。
また、最近のことになるが、遠藤とか逸ノ城とか、若く素質ある力士をスピード昇進させ話題作りにも努めたということである。
日本人大関3人の取り組みはどうも不安定で、本当に大関に相応しい活躍をしていると言えるのか、ちょっと怪しい感じがするのだが、大関・横綱を外国人力士が占めていた一時期の様相よりは印象はいいだろう。
遠藤のスピード昇進はいくら何でも早すぎたと思うのだが、相撲の客を増やすのにおおいに貢献したと思う。
このまま潰れることなく、実力をつけてくれるといいのだが、捨て駒で終わってしまわないことを祈る。
これに大して逸ノ城はかなり検討していると思うが。。。

今場所は、照ノ富士が圧倒的な強さを見せている。
ここ2〜3場所くらいしか注目はしてこなかったのだが、やたらと粘りのある強い奴だ、と思っていた。
10年ほど前に白鵬に注目し始めた時のような、圧倒的な良さというものはまだ感じられなかったが、容易には崩せないような強さを感じさせる。
多くの力士が、三役になっては負け越して平幕落ちして来た中で、今場所、新関脇で1敗を守って来た。
きょうは中継を見てなかったのだが、魁聖ごときに負けてしまったそうだ、、、と聞いても、なぜだ?? と疑問がわくような、今場所の取り組みである。
私は、この照ノ富士がこのまま、わりとスムーズに大関昇進し、横綱にもなって行くような気がしてしまうのだが、、、、どうだろうかね、、?


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