○小説「ニキの屈辱」 発表 『文藝』夏号 (河出書房新社)4月7日発売 恋に不慣れなのにもかかわらずデビュー作「人のセックスを笑うな」を書いてしまったあとは、 恋愛に対して暗澹たる思いがあり、自分にまた恋愛小説が書ける日が来るのかどうか、わかりませんでした。 しかし、恋について考えるのは、文学を生業にする者の醍醐味ですよね。 七年ぶりに、 直球で恋愛小説に取り組もう、 と腹を決め、もがきました。 小説を発表するときはいつもそうなのですが、 破裂しそうです。 ○連載小説「昼田とハッコウ」第15話 掲載 『群像』5月号 (講談社) 4月7日発売 連載は続きます。
お金の問題は繊細なところがあるし、こっそりした方がいいという意見もあるかもしれないけれど、 自分が、どうしよう、と悩んでいたとき、 他の人の場合はどうしているのかな、というので、いろいろ他の人の文章を読んでいたら、参考になったので、 あくまで<私の場合は>ということですが、もしかしたら誰かの参考になるかもしれないと、ちょこっとここに書こうと思いました。 (私は、いろいろと迷いの多い人間で、自分のやっていることがベストとは今でも全然思えないし、本当に駄目人間なのですが、その迷いも書いておくと、誰かの参考になるかな、と思ったまでです)。 私の場合は、 郵便局から、日本赤十字社の東北関東大震災義援金の口座へ、 来月に出る文芸誌で発表予定の中編小説と、 来月に出る別の文芸誌の連載小説一話分の、 原稿料を予想して、合わせた額を、義援金として、振り込みました。 出版社から直接に振り込んでいただけたらとも思ったのですがシステムとしてやはり難しいようで、 だからといって、自分の口座に原稿料振り込まれたあとに額を確かめてから自分で振り込むとすると、手間であるし、時期もおそくなるので、 だったら、今、予想した額を義援金にして、行動しちゃおう、と思ったわけです。 (義援金の額を決めるとき、自分の仕事は収入の変動がはげしいので、ぱっと決断できなかったんです。それで、ちょうど今取り組んでいる仕事、を基準にしました)。 この額は、企業とか有名な人とかと比べたら全然小さいと思うのですが、庶民の自分の感覚からでは大きいもので、 ちょっと逡巡したのですが、 でも義援金にしようと思ったのは、 私の場合は、 まず、私には今のところはですが守らなければならない子供がまだいないということ、 今のところはひとり暮らしで家族がいないので、遠くの人に頼りにされたいし、この先、自分が遠くの人に頼らなければならないときもくるかもしれないこと、 最初に揺れたときに「あの小説が書き上がっていて良かった」と一番に頭に浮かんだこと、 進行が変則的になったけれどそのあとの仕事も楽しく、 節電のために湯たんぽに足をのせ自然光を受けてゲラを校正しているときなどにも喜びが湧いてきて、もうこれは自分の生活費のためにやって作業という感覚は全然ないなあ、と思ったこと、 私は今、文芸誌に小説を発表することを主な仕事としているけれども、ありがたいことに文芸誌以外の仕事も結構いただいているので、もともと文芸誌の原稿料を自分の人生プランを立てる際にあてにしていなかったということ、 そして単行本化の際の印税は自分の人生に使わせていただくこと、 それから私は去年今年と、自分が人間として本当に駄目で、嫌な人間だ、と、自分にがっかりすることがいくつかあったので、 決して殊勝な考えからではなく、自分としてすっきりしたい、何かしら人間的なことをして楽になりたい、という、自分のため、という気持ちがあったこと、 といったことが理由です。 あと、原稿料というのは、雑誌掲載料のことであって、雑誌に小説を発表した時点で、すでに額が決まっています。 つまり、たくさんの人に読まれたら増えるという性質のものではありません。 だから、誤解をおそれずに言うと、これによってたくさんの人に読んでもらいたい、という気持ちが私の場合はないです。 (もちろん、こういった感じの小説の需要があるところには届いて欲しいんです。私の書いているような感じの小説が好き、という方々には、たくさん読んでいただきたいんです)。 私が今まで書いた小説はどの本も大方そうなんですが、日常を淡々と、言葉の抑制を利かせ、一文一文できゅんとするような、と考え考え、作っているもので、 そうではないものを求めていらっしゃる読者の方(たとえば、ドラマティックであったり、力強いメッセージであったり、人間的魅力といったもの)の期待には、添えないでしょう(こう書いたのは、そういうものに対する批判ではありません。私は、読む側としては、そういうドラマティックであったり、人間性を深く追求する小説も大好きです。しかしそれを作るのは自分の仕事ではないと感じるので、自分は自分の仕事をしよう、自分だからこそ書ける何かを書こう、と思っている、というだけのことです)。 (これまで、私の名前が派手であることなどから、違う期待で本を手にとってくださった方もいらっしゃったと思うのですが、期待に反して地味だったはずで、時間とお金を無駄にさせてしまったのではないか、と申し訳ないです。そういうものを求めているときは、他の作家の書いた本を読んだ方が、絶対に有意義になると思います。人それぞれ、好きな本、求めている本が別々なのは、当たり前のことなのです。 そして、自分は出版に携わる者という意識があるので、 私は、自分の書いた本だけでなく、他の人が書いた本が売れることにも、 大きな意味での仕事の成り立ちとして、喜びを感じます)。 そして、私が個人の人間として社会にできること(まあ、思いついたのが、自分にやれる範囲の節電や義援金ということですが)と、 作家として、仕事の場でできることは違う、と思ったので、 作家として書く文章は、できるだけ普段通りのものにしよう、と考えています。 メッセージは、 情報のプロ、心のケアのプロに任せます。 私はメッセージを書きません。 小説とエッセイを書きます。 <お知らせ> ○連載エッセイ「男友だちを作ろう」 第14回「詞は、書くときと歌うときとで、別でいい」 「webちくま」(筑摩書房) 3月25日更新 2月の終わりに、ASIAN KUNG-FU GENERATIONの後藤正文さんと、お喋りしてきました。 素敵な方でした。 さて、この「男友だちを作ろう」は、これで最終回になります。 春の間にはまとめて、素敵な単行本を作って、 お届けしたいと思っています。 ○『文藝別冊 石井好子 追悼総特集 シャンソンとオムレツとエッセイと』(河出書房新社) 3月15日発売 エッセイ「物語はちゃんと」 を書きました。 ○『別冊宝島 AKB48 推し!』(宝島社) 4月1日発売予定 エッセイ「高橋みなみさんについて」 を書きました。 ○吉祥寺にある、 Art Center Ongoing (http;//ongoing.jp )での、 利部志穂さんの展示『こい、来る う とき』 のトークイベントにゲストとしてお邪魔し、お喋りさせていただきます。 (来週の土曜日ですね)。 2011年4月2日(土) 19:00〜 利部志穂展 ゲストトーク ゲスト: 山崎ナオコーラ(作家) 参加費:1000円 (先着30名様、ワンドリンク込み ※展示入場料含む) 受付はinfo@ongoing.jpもしくは、0422-26-8454まで。 ご指名、ご連絡先および、 『4月2日(土)トークショー ゲスト:山崎ナオコーラ』 に参加希望の旨をお伝えください。電話受付は月曜と火曜をのぞく 12:00〜21:00まで。受け付け完了はメールにてお知らせいたします。 とのことです。
近くのことより、遠くのことを思う日々です。 そして、いろいろ考えますが、 やはり作家の仕事は、普段通りの小説を書くことだと私は思うので、 「日常を淡々とした言葉で綴る」というのを、私の場合は続けていこうと考えています。 あとから思えば、最初の地震のときから、いろいろと自分の行動で反省すべきところがあって、 またもや自分にがっかりしたのですが、 兎も角も、今は、自分のやれる範囲で、節電したり、義援金を振り込んだりしているところです。 日常は復活します。
大きな地震がありましたが、 みなさん、だいじょうぶでしょうか? 無事を祈ります。 余震に気をつけてくださいね。
日々が過ぎるのがすごく速くて、もう2月の終わりが近づきました。 その間に、やったのは、 日経新聞のWEB版に、五十枚くらいの短編小説を発表しました。 あと、相変わらず、「群像」と「フィガロ・ジャポン」の連載小説ですかね。 ここでお知らせすれば良かったと思うのは、12月に出た「フィガロ」の本特集で、70年代生まれ作家の作品のレビューを書いたこと。ナム・リー『ボート』、村田沙耶香さん『マウス』、長嶋有さん『泣かない女はいない』、西加奈子さん『さくら』、前田司郎さん、『グレート生活アドベンチャー』を紹介しました。もしバックナンバーを見かけたら読んでほしいです。(今さらですよね)。 なんで外国の作家のことはさん付けしないんだろうか私。 あと、加藤千恵ちゃんの『真夜中の果物』に解説書きました。 それから、1月に大学の授業が終わって気楽になりましたね、次は9月から。 私が最近興味があるのは、恋と金儲けです。 あと、スケジューリング。 私はこの先、原稿の締め切りをずっと守って、待ち合わせ時刻の十分前にはその場に立って、メールは決まった時間に全て返信する、そういう人になりたい。 おそらく、定型を作れば良いのではないかと思う。それで習慣化する。 3月までばたばたするから、4月からそういう人になろうと思う。 しかし、私は個人であり、仕事は会社でしていないので、会ったことのない人とメールを交わすのは苦手で、どうしても失礼になってしまう。担当さんを通していただいた方が断然に返信が早くなる(これは多くの作家が賛同するところであろう)。 この頃の口癖は「組織」と「天才」と「アウェー」。 「ひとりたびにいく」と言っていたのは放り出し中。 美術館はよく行けています。 舞台もいっぱい観ました。 あと、目の裏によく光が見えます。 今日の文章は、「あと」が多いですね。
最近日々が光り始めた。 みなさんの2011年もいい年になりますように、遠くからいのっています。 以下、目標 ・バーのエッセイの連載をすること。イメージを作ること。 ・蕎麦屋のエッセイ風フィクションの連載をすること。 ・これぞ日本の名随筆というのを書きたい。 ・エッセイ集2冊出す。 ・作品として本にしたいから、これからはできるだけエッセイは連載にしたい。 ・中編小説を5つ書き上げる。 ・まずは、恋愛小説の直し、なんとかする。 ・名付けられない関係も、相変わらず書く。極める。 ・小説、少なくとも4冊出す。 ・物語の対義語を見つける。 ・意見を発表しない。意識の流れは書かない。知識を伝えない。 ・長いものでもポエティック。 ・連載小説「昼田とハッコウ」はナオコーラ節で書き綴る。 ・連載小説「私の中の男の子」は、あと三回。たぶん、ラストで救いがくる。せっかくフィガロなのだから、女の人のために書く。 ・生活にリズムを作って、書きたいことをもっとスムーズに紙にうつしていける環境に自分を置く。 ・もっとファッション誌とか、モード誌とかでも仕事をしたい。 ・週一くらいのペースで美術館に行く。 ・特に現代美術は見まくりたい。 ・それと、オペラ! オペラ好きなので、ひとりでも観劇すること。 ・あと、ひとりでインドへ行くこと。 ・最近ひとりで出かけてなかったから、もっと、ひとりで旅行へ行く。 ・ひとりで登山もしてみたいな。 ・それで、ゆくゆくは旅行記を出版したい(これに関しては今年は無理かであろう。だから、準備をする)。 ・ひとりで、バーにも、山にも行ける。 ・同世代の作家やクリエーターは、同時代を生きる者として応援したいから、そういう仕事もしたい。(紹介業?) ・おしゃれ系の仕事はばかにされるけれど、私はやっぱり、おしゃれ系の仕事はしたい。 ・淡く、フラットに描く。これを徹底して、もう一段高い、「淡さ」「平板さ」にする。 どんなに批判されても、これは変えない。要は、もっとすごくすればいいだけのこと。 ・ゆくゆくは家を建てたいから、お金の管理をする。 ・部屋を居心地よくして、読書をする。 ・新たに、恋に落ちるような作家を見つけて、読破する。 ・春になったらベランダ園芸を再開。 ・夢日記をつけたい。 ・部屋で仕事をする。 ・部屋に人を呼ぶ。 ・メールが上手くなる。 (私は現在、好きな人にもメール返せていません)。 ・でも、元来メールをする仕事ではないのだから、下手なメールになってしまったり、返事がおそくなってしまったら、もう気にしないで、本来の仕事である小説書きに没頭する。 ・メールや電話は下手だと伝えて、できるだけ会ってもらうようにする。(「ご都合良いところへ伺いますので、30分だけ時間をください」とか言えばいいだろうか? 人に会うのは苦ではない。私はどこへでも行きます!)。 ・手帳をちゃんと書いてスケジュール管理をする。 ・依頼に応えるのではなく、自分から仕事を考える。 ・やりたいことは言葉にすること。 ・去る者は追わず、来る者こばまず。 ・さまぁ〜ずをもっと愛す。 ・意識の流れみたいなのは絶対書かない。 ・何がエクリチュールだ。 ・考えごと描くなんて、猿にも映画にも論文にもできる。 ・小説ならではの、を見つけるの。 ・あー、でもまた、どれかの小説が映画化されたらいいな。映画化いいよなー。 ・ちょっとしたイラストを描く仕事もしてみたい。挿画のこと。 ・私のことを大好きになってくれる人を見つけて、心を安定させて、もっと書く。 ・最初に大好きと言ってくれた人とつき合う ・私のことを大好きな人以外はみんな敵だ、陰で何言っているかわからないし、怖い、警戒しちゃう、と思っていたれど、これからは、大好きってほどではないけれどもちょっとは好いてくれている人のことも、私の前でだけで言ってくれていることでも信じて、優しくする。 ・自分のことをちょっとでも好いてくれている人には、絶対優しくする。 ・友だちは大事にする。 ・関係作りが下手になっても、自分たち風の関係作りに終始する。 ・仲良くなるほどいいわけではなくて、素敵な距離感を意識する。 ・書く仕事以外はもう、あんまりしたくないなあ。喋るのが上手くないからなあ。本の販促活動か、あるいは作家として好奇心を刺激されるようなこと、または後生を育成するような仕事で責任をはたした方がいいこと、はした方がいいかもしれないが。 ・いろいろなものに、いっぱい触る。何度も何度も触る。 ・夜に星を見つけたら十秒間目を離さない。 ・青空は遠くまで見る。
この「微炭酸ニッキ」は、2000年12月22日から始めたようなので、 今日で丸10年が終わったことになる。 とはいえ、作家生活はまだ丸6年しか行っていない。 これは大学3年生のときに、遊びで作ったものだ。 こんなに続けるとは思わなかった。 最近は、文筆活動の発表に関するお知らせを書くことが多くなっているが、 はじめの頃は、本当にただの日記で、 中盤では、思いついた好きなフレーズを書いている。 ちょっと読み返したら、 一番面白いのは、作家デビューする直前の2004年ぐらいの記事だった。 小説を書くから、日記などをあまり書き過ぎない方がいいという話も聞くが、 スポンジのように、搾った分だけ、次のものが吸収できて、また搾り出せる、という話も聞く。 だから、これからはいっぱい書きたい。 私は海綿体になりたい。 大学3年生のときは、10年後の自分がこんな風になるとは思っていなかったから、 これから先の10年も、今自分が想像しているよりももっとすごい場所にいるのかもしれない。
木々が色づいていきます。 日記を書かなくなって久しく、 その間に読者が離れてしまったのではないか、とどきどきしているところです。 どうして書けなかったのかというと、 もしも知人がこのページを開いたら、 「小説が書き上がらないのに、どうして日記は書けるんですか」とか、 「メールを返さないで、日記を書くのはどういうわけなのか」とか、 お怒りになられるのでは、と、 私は小心者ですから、びくびくしていたのです。 でも、小説を書くときに、 知っている人が読まない前提で書くのと同じように、 (私は、普段の感じと、仕事の感じがすごく違うので、 普段会う人に文章を読まれるのが恥ずかしいのです。 人を意識して自由さがなくなっても困りものですし。 だから、遠くの人が読む、ということだけ考えるのです)。 これからは、この日記も、知っている人がどう思おうが気にしないようにしたいな、と思います。 私は、近くの人に対して冷たい人間だな、と思います。情が薄いというか……。 メールが書けない。 ただ、直接に会うとお喋りができるのです。 最近、本当にメールが書けなくて、なんで書けないのかな、って思います。 ほかの人にはこういう心理って、ないんですか? 私はできるだけ、知っている人には、直接会いたいです。 私は年内に短編小説と中編小説を書くことにしていて、 あと、秋に書いた中編小説の直しを来年頭にやって、 連載二つもあるから、 小説のことは常に考えているのです。 ただ、人とは会いたいです。 最近は、エッセイを書いたのだとか、連載小説だとかがあったのですが、 日記を書いていなかったので、お知らせするのを忘れました。 どこかに書いたものがあると思うので、見かけたとき、お好みに合いそうだったら読んでみてくれたら嬉しいです。 今出ている「フラウ」の、五話のショートストーリーが最終回です。 「シュプール」の書評連載は先々月くらいにラストでした。 あとは、「群像」と「フィガロジャポン」の連載小説があって、それくらいかな。 今年は、本の出版をほとんどしなかったし、中編小説を書かなかったから、 周りからいろいろ言われることが減って楽でした。 来年は四冊か五冊は出版したくて、 そうすると、また周囲から誤解されることに耐えなくてはならない日々が始まりそうでつらいな、と思います。 でも、書く楽しさがそれを上回るでしょう。 書きたい、とも思うし、 人と会いたい、とも思うけれども、 休みが欲しい、ひとりになりたい、ともよく思うから、ひとりで旅行にでも行こうかな、とも考えます。 よく、澱が溜まっていってから小説を書いた方がいいと言いますが、 澱ってなんですか? ワインの底に溜まるという、ウワサのものですか?
わわわ、更新がおそくなってしまいました。 ○『カツラ美容室別室』河出文庫 10月5日発売予定です。 ○『人のセックスを笑うな』のフランス語版が出たみたいです。 フランス人の方、よかったら読んでください。 ○「マンガ・エロティクス・エフ」 vol.65 (太田出版) 渡辺ペコさんの特集で、 ペコさんと対談させていただきました。 もともと好きだった、ペコさんと、いろいろ話せて、面白かったです。 『にこたま』2巻も買いました。 面白かったです。 えへ。 ○「旅」11月号 (新潮社) 「旅する理由」 という、エッセイを書きました。 また、ネパールでのエベレスト登山の話。 ネパール話、引っ張りますね。 まだまだ書き足りないですけど。 このままどんどん忘れてっちゃうのかな。 ○「シュプール ピンク」 シュプール10月号増刊 (集英社) 「私が20代だった頃」 コメント書きました。 えらそうですかね。だいじょうぶですかね。 ○「おさかなぶっく」25号 中島水産 「一秒から始まる一年」 というエッセイを書きました。 イラストも描かせてもらいました。 私は最近、魚にはまっています。 あとは、いつものごとく、 ○『群像』10月号(講談社) 連載小説「昼田とハッコウ」第8話 掲載 と、 ○「madame FIGARO japon (フィガロ ジャポン)」10月号 連載小説「私の中の男の子」第5話 掲載 そして、私はこのところ、どんどん元気になってきました。 いいこともいっぱいありました。 9月は、初めの方に、若手作家交流で北京に行って、 あと中旬に誕生日があって、 えーと、「王様のレストラン」に出てくるレストランに行けたのが嬉しかった。 仕事で人に頼った。 いろいろな人とごはんを食べて、いい話を聞いた。 それから、ひとりでオペラを観に行った。 終わりの方で、大学で授業を持つのが始まって、今までになく緊張しました。眠れなくてびっくりしました。なんでだろう。アウェーだと思ったからなのか、編集者さんのいない仕事だからなのか。でも、いい子そうな学生さん方だったので、やれそうです。 あと、いろいろありました。秋ですよ。梨をむきました。 このあいだまでブルーだったのは、引っ越しブルーだったのかなあ。 ちょっと手違いが起きて、仕事のスケジュールが、自分が思っていたのより、おくれだしたときに、ああ、と頭をかかえましたね。 そして、新しい街のこと、最初は「なじめない」って思ったのに、 秋になってからは、毎日毎日「好きだ」と感じるようになってきた。 メールや電話はどんどん苦手になっていくけれど、人と直接に会うのはどんどん得意になっていきます。
○連載エッセイ「男友だちを作ろう」 第13回「優しくて、可愛い」 「webちくま」(筑摩書房) 8月20日更新 今回は、中原昌也さんに会ってきました。 かなり面白いんじゃないかと思います。 書いている途中でも、笑ってしまいましたから。 騙されたと思って、ちょっと読んでみてほしいです。 ○連載小説「ナイロンの帯」第1話 掲載 「FRaU(フラウ)」9月号 (講談社) 8月12日発売 マクドナルドとのタイアップで、コーヒーの話を書きます。 短いですが、 5話まで書く予定。 ポップなのを書きたい。 可愛くてポップなのを書きたい。 ○連載小説「昼田とハッコウ」第7話 掲載 『群像』9月号 (講談社) 8月7日発売 ハッコウ迷走中。 共同体幻想の話。 ○連載小説「私の中の男の子」第4話 掲載 「madame FIGARO japon (フィガロ ジャポン)」8月号(阪急コミュニケーションズ)8月20発売 ダークだと噂の小説ですが、 ひとすじの光明が。 ○コラム「通勤電車読書」第7回 掲載 「SPUR(シュプール)」10月号 (集英社) 8月23日発売 福永信さん『星座から見た地球』 よしもとばななさん『王国その4 アナザー・ワールド』 の書評を書きました。 ○前回、ブルーなことを書いて悪かったけれど、 こんな日記誰も読んでいないと思ったから。 まあ、たまにちょっとくらいブルーなことがあった方がいいですよ。 でも、言霊があるから、もう言わない。 誰も期待していなくても、自分だけは自分の文章に期待していたいと思います。 読まれてない、読まれてない、って言っても、私は読んでいるから、ひとりは読者がいるわけです。 そういえば、この日記は今年で10年目なんですけど、 初めたときの2000年は大学生3年生で、大学の友人しか読んでなかったんですよ。 それで、卒業したら、もっと読まれなくなるじゃないですか。 でも、ひとりでも読む人がいたら続けようと思って、続けたんです。 思い出しました。 作家になった2004年辺りからは、 やはり、こういったWEB日記よりは、本を買って読んでもらいたい、という気持ちが芽生え、 セーブしよう、というのを思っているのですが。 でも、私、文章書きたいんです。
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