○日経新聞 2月10日夕刊 読書日記 「芥川賞だけが文学賞ではない」 村田沙耶香『ギンイロノウタ』の読書日記を書きました。文藝春秋批判です。 ○『この世は二人組ではできあがらない』(新潮社)2月25日発売予定です。 装丁がすごくかっこいいと思うので、 楽しみです。
○連載小説「昼田とハッコウ」を「群像」3月号から書いていきます。 2年続ける予定なので、単行本になるのは3年後くらいかも。 文芸誌に売れて欲しい。 表紙にタイトルが入って、巻頭で載せてもらえたので、 ひとりで「わーい」と飛び跳ねました。
1月に読んだもの 1『インド夜想曲』アントニオ・タブッキ 須賀敦子訳 (白水Uブックス) 2『現代詩文庫 伊藤比呂美詩集』(思潮社) 3『レポメン』エリック・ガルシア 土屋晃訳 (新潮文庫) 4『宮沢賢治、ジャズに出会う』奥成達(白水社) 5『ギンイロノウタ』村田沙耶香(新潮社) 6『あの子の考えることは変』本谷有希子(講談社) 7『私の船長さん』M.B.ゴフスタイン 谷川俊太郎訳(ジー・シー・プレス) 8『冬の夢』スコット・フィッツジェラルド 村上春樹訳(中央公論新社) 9『(タイトル未定)』市川染五郎(集英社) 10『のぼりくだりの…』まど・みちお(理論社) 11『愛についてのちいさなおはなし』マリット・テーンクヴィスト 野坂悦子訳(小峰書店) 12『ねむり姫』澁澤龍彦(アートン) 13『ピンクがすきってきめないで』ナタリー・オンス イリヤ・グリーン絵 ときありえ訳(講談社) 14『全ての装備を知恵に置き換えること』石川直樹(集英社文庫) 15『おもいで』内田麟太郎 中野真典絵(イースト・プレス) 16『わたしのろば ベンジャミン』ハンス・リマー レナート・オスベック 写真 松岡享子訳(こぐま社) 17『富士山にのぼる』石川直樹(教育画劇) 18『トラさん、トラさん、木のうえに!』アヌシュカ・ラヴィシャンカール プラク・ビスワス絵 うちやままりこ訳(評論社) 19『こねこのぴっち』ハンス・フィッシャー 石井桃子訳(岩波書店) 20『ふゆのひのトラリーヌ』どいかや(偕成社) 21『ビロードのうさぎ』マージェリィ・W・ビアンコ 酒井駒子絵・抄訳(ブロンズ新社) 22『パンダのリンダ』さかざきちはる(白泉社) 23『すてきな三にんぐみ』トミー・アンゲラー いまえよしとも訳(偕成社) 24『木を植えた人』ジャン・シオノ 原みち子訳(こぐま社) 25『なきすぎてはいけない』内田麟太郎 たかすかずみ絵(岩崎書店) 26『ペネロペ こわいゆめをやっつける』アン・グッドマンゲオルグ・ハレンスレーベン絵 ひがしかずこ訳(岩崎書店) 27『つみきのいえ』平田研也絵(白泉社) 28『初雪のふる日』安房直子 こみねゆら絵(偕成社) 29『コノヒトタチつっつくべからず』シェル・シルヴァスタイン 川上弘美訳(講談社) 30『ラストリゾート』J・パトリック・ルイス トベルト・インノチェンティ絵 青山南訳(BL出版) 31『てぶくろがいっぱい』フローレンス・スロポドキン ルイス・スロボドキン絵 三原泉訳(偕成社) 月末にほとんど絵本で数字合わせをした。 絵本と詩集もありで、再読も1冊、上下巻なら2冊と数えることにする。 それでも、1年で365冊いけるのかどうか。 ついでに、見たものメモ ・束芋展 「断面の世代」 (横浜美術館) ・小谷元彦展 「Hollow」(メゾンエルメス8Fフォーラム) ・レベッカ・ホルン展 (MOT) ・ラグジュアリー・ファッションの欲望(MOT) ・日本の新進作家展vol.8「出発-6人のアーティストによる旅」(写美) ・木村伊兵衛とアンリ・カルティエ=ブレッソン 東洋と西洋のまなざし(写美) ・躍動するイメージ 石田尚志とアブストラクト・アニメーションの源流(写美) ・石川直樹写真展 「ARCHIPELAGO」(キヤノンSタワー) 観たもの ・与話情浮名横櫛(歌舞伎座)
○日経新聞 2月3日夕刊 読書日記 「無垢な『フラット』感覚磨く」 サリンジャー『若者たち』の読書日記を書きました。 (2月は私が、この欄を毎週担当します)。 これ、入稿後に、サリンジャーの訃報が届き、 ショックを受けました。 サリンジャーは永遠だと思っていた。
先日のニッキにも書かせていただいたのですが、 週間ブックレビュー(NHK BS2) 1月16日(土)午前8時30分〜9時24分放送予定 <再放送:17日(日) 午前9時〜9時54分> 藤沢周さんの司会で、 小室等さんと、北上次郎さんと、 合評をしたのですが、 たぶん、すごく面白いんじゃないかと。 (スリリングな会話があるかもしれません)、 ぜひ観てもらいたいな、と思いました! 私は村田沙耶香さん『ギンイロノウタ』を紹介したのですが、 かなりきちんとお話できたような気がしています! (写真は本文に関係のない、夜の風景)。
○週間ブックレビュー(NHK BS2) 1月16日(土)午前8時30分〜9時24分 出演させていただきます。 村田沙耶香さん『ギンイロノウタ』をご紹介する予定です。 ○あと、告知するの忘れてたのですが、 「papyrus(パピルス)」28号(幻冬舎) 2009年12月28日発売 に、「ビー玉、山に登る」という長めのエッセイ書きました。 これは、富士登山で山に味をしめた私が、そのあと小さな山に登って、ビー玉語りで書いたものです。 このエッセイ、いいような気がするので、できたらたくさんの方に読んで欲しいなあ。 ○それから、これは私が書いたんじゃないので告知というのでもないですが、 拙著「あたしはビー玉」の書評が、 「星星峡 1月号(幻冬舎)」に載っていました。(前田司郎さんが書いてくれていました)。 ・そして、関係ないんですが、この微炭酸ニッキは、2000年12月22日に始めたので、 もう10年目に突入してるんですね。 こんなに続くとは思わなかったですなあ。
2010年の刊行は、1冊だけにしようかな、と思っています。 この前「新潮」に載せた『この世は二人組ではできあがらない』を2月に書籍化する予定で、それのみ。 しかしもちろん、執筆にはがっつり取り組みます。 仕事は楽しい。仕事はたくさんしたい。 初めての長編小説の連載開始にわくわくしています(夢の上下巻を作りたいと思っていて、これの出版は3年後以降になるでしょうか)。 あと、もうひとつ書きたいことがあるので、これも連載小説の形で発表していきます(こちらの書籍化は2年後かしら)。 (前者の長編小説に関して、 かなり前にご依頼いただき、構想もして、 2008年に、新聞のインタヴューとか、あちらこちらで「来年は長編小説書きます」と言ってしまったのに、 結局2009年に開始できなかったこと、恐縮しています。すみませんでした。 3話目までできたので、今年から発表していきます)。 並行して書くということに、どきどきもしているのですが、 「この作家の、この時期にしか、生まれなかっただろう」という小説があると思うから、 私もそういう作品を、 書き手の時間も流れていくということを自分自身で楽しみつつ、 作っていけたらいいな、と思っています。 中編小説の構想もしていて、できるならこれも今年、書きたい。でも、焦らず進めたいと思っています。いい作品に仕上げることを優先したいですものね(いつも私は小説はゆっくり書いています。そして、書き直したり、校正したりするのが、好きなんですよねえ)。 あと、これは個人的なことなのですが、 毎日1冊本が読めたらいいなあ、と思っています。 本が好きだから作家になったのに、書くばかりで読めなくなるというのは本末転倒だから、私はやっぱり読書がしたい。 みなさんの2010年も素敵な年になりますように。
新しい年ということで、 まずは挨拶をさせていただこうかと。 旧年中はお世話になりました。 今年もどうぞよろしくお願い致します。 2009年はいろいろな方の力を借りることができ、 それから読んでくださる方がいらしたおかげで、 5冊の本を刊行しました。 『手』、『男と点と線』、『モサ』、『ここに消えない会話がある』、『あたしはビー玉』、それぞれ思い入れのある本たち。 本を出す年にしたいと思っていたので、それが叶い、 作家として、本当に楽しかったです。 (私の場合は、ほとんどが書き下ろしではなく、雑誌掲載を経て本にしています。 且つ雑誌掲載までに紆余曲折があった作品もあります。 だから、書籍の出版の直前に原稿を作っているわけではなく、 したがって刊行が続く、そのときが大変ということは、まったくないのです。 原稿は2年前、3年前のものが多くて、 ゲラチェックはあるのだけれど、もともと校正好きだから苦ではなかったです)。 執筆は、冬から春は「ここに消えない会話がある」、 そして春、夏、秋と「この世は二人組ではできあがらない」に、 がっつり取り組んでいました。 (反省としては、ときどき小説に夢中になり過ぎて、 メールの返信ができなくなったり、スケジュールがめちゃくちゃになったりして、失礼なことをいろいろしてしまったことがある。 やっぱりマネージャーさんみたいな方にお願いした方がいいのかな、と考え始めました)。 そして一年通して、小説と出版活動以外の仕事はできるだけセーブして、 基本的にやりたい仕事しかやらず、 遊びも充実させ、友人と会ったり、旅行に行ったりもしたので、 ひとりの人間としても、青春が戻ってきたみたいに日々が輝いて見えました。 その前の2008年は、なんでかわからないけれど、辛かったんですよ。一昨年が、今までの人生で一番苦しかった。 それが翻って、2009年は面白かった。 みなさんの2009年はどうでしたか?
○「BRUTUS(ブルータス)」677号 (マガジンハウス) 12月15日発売 本が人を作る。特集 金子光晴にちなんだ世界地図を作るインタヴューを受けました。 『どくろ杯』などを紹介。 ○「SPUR(シュプール)」2月号 (集英社) 12月23日発売 CULTURE内のBOOKのページ コラム「通勤電車読書」 第3回 掲載 中村文則『掏摸[スリ]』と、 サリンジャー『フラニーとゾーイー』の、 レヴューを書きました。
○『あたしはビー玉』発売中 「星星峡」2007年9月号から2008年3月号、2009年2月号から4月号に連載していた、小説の書籍化です。 (書いていたのはけっこう前なのです)。 若い人たちに読んで欲しい、という思いを込めて綴りました。 高校生たちが活躍する、ラブコメディのような物語なのですが、 私が今まで書いた小説の中では、原稿量としては意外と一番多いのです(『人のセックスを笑うな』が102枚で、この本は一応、300枚くらいなので)。 読みどころとしては、会話文の艶っぽさか。 室生犀星「密のあわれ」へのオマージュがあります。 清順、ビー玉、チクチュー、岡本たちがなんやかんやして、物語の山を作ります。 装丁は、芥陽子さん、 装画は、かわかみじゅんこさん、 帯コメントは、佐々木希さんです。 よかったら、手に取ってみてください。 ○NHK俳句(教育テレビ) 12月13日(日)朝7時30分から8時 ゲストとして、出演させていただきます。 ○『銀河鉄道の夜』(リトルモア)刊行記念 清川あさみ×山崎ナオコーラトークショー 12月20日(日)18時から19時30分 青山ブックセンター本店にて 清川あさみさんのご本、『銀河鉄道の夜』の刊行記念として、 清川さんとお話させていただきます。
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