きまぐれがき
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2005年07月25日(月) いとしいものたち

当HPとリンクさせていただいているサイトの管理人さんの
愛猫が、ついこの間ご家族に見守られて天に召されていった。

天国に門があるのなら、うちの死んでいった犬や猫やカメや
七面鳥やカナリアたちが大騒ぎをしながら門から身をのり出す
ようにして、管理人さんの愛猫チーちゃんを出迎えたことだろう。

別れはいつかやって来る。
そのたびに動揺してしまうけど、愛しいものたちがそばに
いてくれたことにありがとう。


サーシャはずっと薬をのんでいるにもかかわらず、それも
検査結果によって薬を替えたりしているのに、検査のたびに
数値が上がっていく。

今、獣医をかえるのは神経質なサーシャにとってストレス
になるだけだと思うと、どうしたものかとオロオロしてしまう。

「お手々、痛いのどこ?」と、耳元でどなるように訊いてみると、
わずかに聴こえるのか左の前足を持ち上げてひきずって歩く真似
をして見せてくれた。

けなげだね。可愛いね。


ペットショップで売れ残っていたサーシャが、家族になった日。





2005年07月15日(金) 花火

二階の窓から、遠くの夜空を彩る花火を見物。
高みで大輪の乱れ菊のように花開いた花火が、尾を引いて
地上に降ってくるのを、打ち上げているすぐそばで地べたに
敷いた敷物に仰向けに寝転がって見てみたい。

連続して聴こえて来るドカンドカンという花火の音に
サーシャは気がつかないで眠っている。
気がつかないはずがない、もう聴こえないのだ。
昨年までは狂ったように吠えまくっていたのに。

私たち家族の声も、サーシャの耳には聴こえない。
花火を見るために明かりを消した真っ暗な部屋で、私は泣いた。


武田百合子の「富士日記」、河口湖恒例の花火大会は楽しかった。
石屋のおじさんが消防団の半纏だったかなにかを、いなせに
だったかどうだったか。。着るところをおじさんの家にあがり
込んで見物してから、やっと花火の見物だった。




2005年07月07日(木) 途方にくれることばかり

家電量販店にエアコンを見に行ったはずが、ICレコーダーなん
てものを買って来たのはいいけれど。。。。。

これがなんだかもう私の手に負えない物体で、途方にくれるばか
りなり。

これを買った目的はというと、録音してきたものをPCに転送して
CDに焼く、これだけのこと。
それが、いざ使ってみると録音の容量がCD容量をはるかに超え
ているとかでまずつまずいた。
じゃぁ録音ファイルの分割をと思えば、説明書のどこを探しても
そんなことは書いてない。

結局メーカーのお客様相談室に問い合わせてみると、このICレコ
ーダーはすでに録音したものについてのファイル分割はできない
機種なのだという。

そりゃぁ一応、店員さんに「こんなことできる?」「あんなこともでき
る?」とは訊いたわよ。
できると言うから買ったのに、なにやら小難しいファイルの分割だ
なんて、一言も店員さんの口から出てこなかったじゃないの。
事前に説明書だって読んだけど、CD容量にみ合うように考えて分
割しながら録音しろとは書いてない、でももしかして、これって常識
なの? この常識を私が知らないだけだったの?

ふ〜む、製品にしてもあちこちのメーカーの、さらにめまぐるしい
進化に、店員さんが付いていけないのも分かる気がするけど、やや
こしい世の中ね。

「ご購入になる時は、ご希望の用途などをお客様相談室にお問い
合わせになられてからお選びいただければ」

思いつきで買ってはいけないのか!泣きをみるのか。。

泣きつかせてもらったchikaさん、たぷろうさん、その節はありがとう〜




青梅を店頭で目にしなくなった途端、やっぱり今年も作っておきたいよ。
梅酒。 梅田のデパートで売れ残った最後の一袋を見ぃ〜つけ!




2005年06月28日(火) 犬の薬をめぐって

ブログの6/6に書いたサーシャの尋常ではない様子のその後。
あれから新たに血液の検査をして、ついにニトログリセリンを
持たされてしまった。

発作が起きた時には、陰茎と包皮の間にニトロを入れて溶ける
までまてと、獣医が簡単におっしゃるのでさりげなく訊いてい
たけど、そんなことできるかなぁ。
なんだか動揺してしまって、あれから私の心臓も重苦しい。
常に胸に手をやって心臓をおさえている。
私のほうがこのニトロを飲みたい。

母のところに往診にみえたドクターに、そのことを話すと
「気のせいでしょ」。。。って、心臓がおかしいと訴えている者に、
医者とは思えん言いぐさだ。
このドクターは私が某医大に入院していた時には、内科の研修
医でいらして、あちこちの入院患者とバカ話をしては大声で笑っ
てばかりいた明るい人だけど、診たては超神経質なはずなのに。

「犬のニトロ、見せてもらっていい?」というので、ついでにサー
シャの検査報告書もお見せする。
うちの犬の一つ一つの数値に「ほぉ〜」となぜか感嘆の声をあげ
ながら見入って、ニトロを持たされることになった問題の数値の
ところでは「でもあれだなぁ〜血液検査だけでニトロっていうのも
あれだなぁ〜」。
「発作って、どんな様子でした?」と訊かれた時には、あの夜の
サーシャが四足で立っていられなくてバタッバタッと倒れた様子
を克明に演じてみせた。
「それは心臓の発作かなぁ」と、獣医と対立するようなことをおっ
しゃるのだ。

私はこの犬の親族のようなもんだ。そんなことを言われたら不安
になるではないか。。。
そうじゃなくても、いまひとつ獣医を信頼しきれてないのだから。

そんなこんなで、私の心臓はいまも重苦しいし、サーシャの様子
は目が離せないし、二日続いた熱帯夜にもぐったりなのであります。





2005年06月19日(日) ちょっとちょっとの井戸端会議

例のディープ・スロートは私だと公表した元FBI副長官の
マーク・フェルト氏。(6/4日記参照)

伝記の出版権料だけでも約一億七百万円を手にしたとされ、
そのほかにも映画製作の権利をユニバーサルと、トム・ハン
クスのプロダクションが獲得したとか。
さらに、こうなったら今まで情報源を守秘してきたボブ・ウ
ッドワードだって黙っちゃいない。
そのものずぱり「ディープ・スロート」のタイトルで著作が
近々出版されことになっているそうだ。

ちょっと待って!待って!
確かマーク・フェルト氏、娘の説得で公表したと新聞には書い
てあった。
なぜに娘が。91歳高齢のフェルト氏はあくまで墓場までもっ
て行く覚悟だったかもしれないのに、目の前にちらつくドルの
束に目が眩んで言い含めちゃうなんて簡単なことだったろうな
。。娘。 なんて穿った見方をされてもしかたがないような華々
しいったら、騒々しいったら、そのうちバッシングもされそうな
フェルト氏周辺であるようですよ〜〜

マイケル裁判といい、まったくアメリカったら、豪快にお金が絡
むんだから;



2005年06月14日(火) 少女だった頃の新宿駅

前回の上京では渋谷の変貌ぶりに驚いたのなんの。
先週は新宿駅の雑踏で立ち止まっては、周辺を見回して考えてから
じゃないと、どちらの方向へ向かって歩けばよいのかオロオロする
ばかりだった。
しかもラッシュ時。呼吸が苦しくなって倒れそう。大阪のラッシュアワー
なんて可愛いもんだ。まだ隙間があるもの。
見ず知らずの人の皮膚と密着するのは恐ろしい。苦手だ〜
もう私は首都では生きていけない。


あんなに愛着のある新宿駅だったのに。
中学時代、お琴を習いに行っていたのが四谷三丁目だった。
西荻から中央線に乗り、新宿で丸の内線に乗り換えて通っていたの
だが、冬になると帰りの丸の内線の車内でたびたび気分が悪くなって、
新宿駅が近づく頃には意識が遠のき座席に座っている人の膝上や床
に引っくり返っていた。

ホームを駅員さんにおぶってもらって運ばれていくのはわかっていた
ので、意識を失うのはほんの瞬間だったのだろう、
それでも新宿駅の駅員室の簡易ベッドに寝かされた。
初めの頃は駅員さんたちも心配してくれたようだったが、これが度重な
ると「また○○ちゃんなの。気分が良くなったらタクシーで帰りなさい」
とか言ってタクシーに乗せてくれたりしたので、善福寺池の家までタク
シーか。。 楽チンだぐらいの気分で、もうこの頃にはいつもすっきり元
の状態に戻っていたので、親たちは心配したけれど医者にも行かなか
った。

翌日私は元気に学校。母は菓子折りを持って駅員さんへのお礼と、こ
んなことをいったい何回繰り返したのだ?

ある時、母に「お稽古場の暖房はどうされてるの?」と訊かれたので
「和風趣味の先生だから。もちろん火鉢に炭火」と答えると、
「それ!それ!炭火の一酸化炭素中毒で引っくり返るのよ!」
エミール・ゾラの死因と同じらしい。。炭火でだったのかどうかは知ら
ないけれど。
へぇ〜〜

ドレフュス事件で、イギリスに亡命せざるを得なくなってからも、時の
大統領に弾劾しつづけて、ああ失っていなかった反骨精神。。のゾラか。
この辺りを描いた映画「ゾラの生涯」を今、突然見てみたくなった。
確か戦前の作品。レンタル店に置いてないだろうなぁ。

私の中学時代、そりゃぁ遠い昔だ。
あの頃でも火鉢に炭火だなんて、どこの家でも見かけなかった。。
和風拘りの先生のお稽古場で火鉢を見て「えっ!?今どき何?」とび
っくりしたもんだ。
その火鉢に顔を突っ込むようにして灰をかき混ぜながら、自分の番が
くるまでお稽古仲間とヒソヒソ話をしていた。
それが地下鉄の車内で引っくり返った原因なの。。。?

だって私だけ。ほかのお仲間はピンピン。なによりも一番長くお部屋で
過す先生がなんともないではないか。。と腑に落ちない気もしたが、親
たちが原因はそれだ!それだ!と言い切るので、
「じゃあそれでいいから、もう行かないでいいね」とあっさりお琴はやめ
た。

その後、私は晴々と駅員さんたちに「もう引っくり返ってお世話になる
ことはないですから」と、お小遣いで買ったお人形か何かを持って告げ
にいったのだったと思う。




その後邪魔だ邪魔だと冷淡に扱われつづけたお琴は、結婚する時にも
実家に置きっぱなしでは邪魔だからと持たされて、今は床の間の主。
触ってみたら埃まみれでプファ〜。

ずっとお稽古を続けてこられて、この間も発表会に出られた山ちゃんを
つくづく尊敬してしまう。




2005年06月04日(土) ディープスロートは私

二日前になるけれど、ニクソン大統領を辞任に追い込んだウォー
ターゲート事件の情報源は、当時のFBI副長官だったという朝日
新聞の記事を興味深く読んだ。

ワシントンポストの二人の記者が、ウォーターゲート事件の真相を
暴いていく映画「大統領の陰謀」で、ボブ・ウッドワード記者(ウェ
ーブがかかった金髪が美しい若かりし頃のロバート・レッドフォード
が演じている♪)が薄暗い地下ガレージで会った、あの男だ。
いったいこのディープスロートは誰なのだろう?
知りたいけれど、そんなことはいつのまにか漏れ伝わってくるもの
だと思っていたら、そんなこともなく今頃になって意外にも自分か
ら名乗り出てきた。

このディープスロートから「君たちの命が危ない」と言われたボブ・
ウッドワードに、「大切なのは報道の自由、この国の未来」と答え
た編集主幹のベン・ブラッドリーは、ジャーナリストを目指す者の
鑑でもあり神なのだと、新聞社に就職してまだ青かった愚兄から
よく訊かされていた;;
なにしろ兄は小学生だった頃に、ご近所に住んでいらした天声人語
を執筆されていた某氏になのか、それとも社旗をたてた車になのか、
憧れていのだから笑ってしまう。

なんでもこのディープスロートを知っていたのはウッドワードともう
一人の記者カール・バーンスタインと当然ながらベン・ブラッドリー
の3人だけだったようだ。
情報源を明かせと攻められ続けた年月だったろうな。

それが今、あっさりと「ディープスロートは私」。
それも、長官のポストに昇格できなかったことが情報を提供した
理由の一つだったなんて、ニクソン、もうちょっと信頼関係を結べ
なかったのか。
無理だな。あの猜疑心しか持ち合わせていなかった大統領には。


ひつこく緻密に取材を重ねた二人の記者のうちボブ・ウッドワードの
その後の活躍はめざましいけれど、彼の「司令官たち」を読んだ時
には取材力と権力の中枢を網羅する人脈にびっくり。
この後に続く、パパブッシュもの、クリントンものもついつい読んでし
まう。
なにしろボブ・ウッドワードに取材されるのは光栄とかで、みんな
しゃべりすぎて暴露しちゃうのだ。






2005年05月27日(金) まるで異郷の地

ある日。

新国立劇場のある初台から渋谷に出るにも、さっぱり方向がわか
らず、Sちゃんの後をひたすらくっついて行くだけ。

かつて通勤時の乗り換え駅にしていた渋谷も、当時とは見事に変貌
をとげていて、今私はどの辺りを歩いているの?状態。
もう歩きたくない。はやくご飯を食べたい。
ちょうど目の前のエレベターに乗り込んで、「ここは何処?」とSちゃん
に訊ねると、なんとかホテル東急なのだという。

早く早くと、和食のお店でお懐石に舌鼓。
二人とも運ばれてくるお料理にお箸をつけるたびごとに、顔と顔を
見合わせ美味しいねと言い合っていると、なぜか笑いが込み上げ
てきた。

「箱根強羅ホテル」は、井上ひさしの頭の中に詰まっている膨大
な資料の中から練りに練られたホンに仕上がってるねと、観て来
たばかりの舞台の話をしつつ、私は、器の後ろをひっくり返して、
窯とか作者とかを知りたいのを必死でこらえる。
「みっともない!」と一喝されるだけだもんね。

会計の時に「このテーブル、この後、予約が入っているのよね」
なんて、よせばいいのに呟いてしまうと、お店の人があわてて来ら
れて「アチャー。そんなことを係りの者が言ってしまったのですか。
アチャー」というような顔をされて、エレベター前で見送って下さ
る最後までアチャー(>_<)アチャー(>_<)と頭をさげていらした。
あれ?呟いちゃいけないことだったかしら?

東横線で横浜に帰るSちゃんにそのままついて行って、自由ヶ丘で
乗り換えれば実家だよぉ〜、よっぽど行ってしまおうかとも思ったけれ
ど、今は兄家族の家、「よく同じ舞台を何度でも観ることができるわね」
なんて義姉にヒニクを言われるのがわかっているので、やっぱり避け
てしまった。

Sちゃんに半蔵門線の乗り場まで送ってもらって、ホテルにたどり
着いたけれど、路線地図を見ながらじゃないと出歩けない東京。
故郷ともいえない。。と、ちょっと寂しい気持ち。





2005年05月20日(金) あからさまにして下さい

この間の検査で、心臓が悪いことが判明したサーシャは
毎日白い錠剤を呑まなければならず、これを呑ます側と
しては一苦労なのである。

どんなに好きな食べものでくるんで薬の在り処を分からせ
ないようにしても、飲み込む前に舌で見つけてしまうのか、
ご丁寧に薬だけをポイと50cm先にふき飛ばすのだから困
ってしまう。

いつも決まって50cm先にポイ!
なんなのだ。あの50cmは。。

澄ましてふき出す様子が可笑しいと、今日などは見物人に
見守られながらポイ!50cmだもんね。

結局、服用しなければならなかったこの1週間に1錠も呑ん
でないことに。
これではいけないと、さっき心臓の薬と同じような白い錠剤
のビオフェルミンを

「いい、よぉ〜く見てね」

とサーシャの目の前でガチガチガチと前歯でかんで食べてみた。

「あ〜美味しかった」

自分のほっぺをすりすりしながら、サーシャの口にむき出しの
心臓の薬を入れてやると、同じようにガチガチガチと前歯でかん
で飲み込んだ!

なぁ〜んだ、オマエはへんに気を遣われるのがイヤだったんだ。
あからさまでよかったんだね;;




2005年05月12日(木) オスではないのね。なんか感動。

サーシャの耳たぶも肉球も、日頃より熱っぽいような気がしたの
で獣医に抱いて連れて行く。
途中から手足を突っ張って、身体をゆだねようという気もなけれ
ば歩こうともしない体重13キロを、抱くなんていうもんじゃない、
かついで行った。

診察室では、今まで私たちの隣で飼い主のわきの下に頭をうずめ
て下半身をガッタガッタに震えさせていた豆柴が診てもらっている。
緊張とおびえから、さっきとはうって変わって抱いてくれという
サーシャと抱き合って耳をすませていると
「皮膚病。。」「伝染性の。。」
というドクターの声が聞こえてきた。

え、困っちゃうな。
次に同じ診察台に乗ったら、その伝染性の皮膚病とやらがうつら
ない? だって伝染性なんでしょ。。

受付の女性が薬剤室に消えるのを待って、そぉ〜と黙って出てき
ちゃったよ。
また往きと同じように、てこでも歩かない抱かれようとしない
サーシャをかついで、とっとと家へ帰って来てしまった。

この間の検査結果。
13歳 男性。おぉ!!


こちらにお尻を向けているユキちゃんの姿が。。




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