椰子の実日記【JOYWOW】
2003年10月12日(日)
自動語
昨日の日記に「ワープロ、パソコン、携帯メール全盛の ご時世」と書いてしまい、あとで気づいた。 手垢がついている。こういう「自動語」を書いてはいけ ない。そもそもワープロなんてもう作っている会社はない。 「自動語」他にどんなものがあるだろう。 「長引く不況で」「多様化した価値観」「デフレスパイラ ル」「若者好みの」と思って調べてみたら、あるわあるわ 新聞にはこれでもか、という自動語ばかり。最近熱心に読 まなくなったのでわからないが、ひところ日経は「**を にじませる」「と胸を張る」が好きだった。 「悔しさをにじませた」「トップシェアは確実と胸を張る」 という具合である。 だから新聞だけ読んでいるとボキャ貧になるのだよ。 あ。「ボキャ貧」も自動語かも。
2003年10月11日(土)
いつまでも見ていたい文字
今日も歯科医通い。治療に通う時間が取りにくい当方の 事情を汲んでくれて、先生は今日ですべてをフィニッシュ してくれた。時間は多少かかったが、そのほうがありがたい。 歯科衛生技師が今後のためのメモをくれたが、そのメモの字 がとても気持ちよかった。字は人を表わす、というが、まさに。 いつまでも見ていたい文字だった。そういえば思い出した のだが、旭化成時代、営業サポートをしてくれていた Nさんの文字が同じく気持ちよく、同僚と、「あの字で 『折り返し電話くださいとの由です』とメモが書かれて いたら、思わず折り返し電話しちゃうよなあ」と話した ものだ。 ワープロ、パソコン、携帯メール全盛のご時世だからこそ、 気持ちのよい手書き文字の魅力は大きい。
2003年10月10日(金)
ついさっき抜いた
商売(しょうべえ)に関係ねえ歯なんか、とっとと 抜いちまえ! てなもんで、親知らずを抜いた。 ついさっき、抜いた。 昨日ここで話題にした歯科医に抜いてもらった。 腕は確かで、段取りよく、的確だった。先生、 ありがとう。あなたの腕は素晴らしい。
抜いた歯を、持って帰りますかと聞かれたが、 土産に置いていった。
今はまだ麻酔が効いているがぼんやりと痛い。 痛み止めを飲んでいるのでまだましだ。 痛みはこれから本格的になるのだろう。
それでも、仕事の手は休めるわけにはいかない。 これから、翻訳にかかる。 今度の翻訳書の第3章冒頭の部分は、そういうわけ で、親知らずを抜いたその日の翻訳文です。 出版されたら、そう思って読んでみてください。
2003年10月09日(木)
うーむ。
医師に必要不可欠な能力はコミュニケーション・スキル である。ニューヨークのぼくの主治歯科医は抜群の説明 能力だった。もちろん、腕は神の手。 日本に戻ってきてから中途半端な医師にしか、出会えて いないのが哀しい。昨日やむなく行った歯科医は、説明 能力が貧しく、だらだらだらだらと話すので、その都度 ぼくが整理して箇条書き風にしてあげなければならな かった。そうしないと、医師自身も、自分の中で優先 順位がつけられないのである。まだ若く、父親の開業 した医院を継いだのだが、古参の看護師(これ、いつから 看護婦という言葉を言い換えるようになったのだろう。 と、英和辞典でnurseの項をひくと2002年3月1日に施行 された由。ここにもまた、『表面だけの』『無意味な』 言い換えがなされている)や事務をやっている母親たち に囲まれて育ち、医院内が女天下で動いている。ボク ちゃん、なのである。要するに、そういう、「擬似家庭」 という宇宙ロケット内でしか育ったことがなく、外 とのコミュニケーションで苦労したことがないから こういう頼りない医師ができる。 ・・・は、いいが、いずれにしても、現在のところ、彼に しか頼れないのだ。信じよう。
2003年10月08日(水)
飾りじゃないのよ涙は
こんど辞める、よく泣く監督は同い年である。 昨日は昨日で公衆の面前でまた泣いたらしい。
なぜ泣けるのか。
わからない。泣いたほうが楽なのだ。 泣かずにふんばるほうがキツいし、泣いて済む話なら だれだって泣く。 親が泣いても、あそこまでは泣かなかった。泣いても 物事は前に進まないからである。歩かなければならない からである。だれも始末してくれないからである。 生きていかなければならないからである。
泣ける人は、幸せである。
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