株式会社JOYWOW
椰子の実日記【JOYWOW】
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2003年05月30日(金)


後味悪かった

定期入れを拾ってしまった。「しまった」というのは
拾いたくなかったからである。場所はJRお茶の水駅前
UFJ銀行ATMBOX内。並んでいるとき、前の男性の足元
に落ちているのに気づいた。彼のものかなあ、と思い
教えてあげようか、と考えているうちに自分の番
になったので機械の前へ進んだ。用事を済ませ、
さて、と振り返ったらやはりまだそこにある。行列
のレーン内にあるからみんな気づくのに、みんな拾わ
ないので、そのままだ。悪いやつに拾われたらことが
面倒になる、と思ったので、拾った。定期券は西武
鉄道、男性名と年齢52歳が記載されている。やはり
前に並んでいた人のものだ、とあわててボックスから
出て探したが既にいない。「しまった。面倒なこと
になった」というのが正直な第一印象である。
バンドメンバーと待ち合わせしていて時間がない。
中身を再確認すると、定期券、SUICA、日立なんとか
いう会社の全国の営業所所在地と電話番号が一覧に
なったカード、クラブのママの名刺、新幹線時刻表。
それだけで、本人の名刺はない。やがてやってきた
バンドメンバーと相談し、やはりこれは警察が一番
だろうと交差点にある派出所に持っていった。
持っていったが、不安なのは、派出所がスタンドアローン
であろうという点である。ネットワークされ、
警察のサーバーに、「落し物一覧」みたいなものがあれ
ば、落とし主が気づいたとき、最寄の警察に届ければ
簡単にサーチできるのだが、あの派出所に行く偶然
というか幸運がなければ、二度とあの定期入れは彼の
もとに戻りそうにない。UFJボックス内の電話でだれか
に伝えたとしてもあそこは無人ボックスだから係の
人が来るまで待たなければならず、そんな時間はない。

あとで気づいたが、カードにあった営業所のどこか
に自分で電話して、くだんの人が社員かどうか確かめ、
社員なら、派出所に預けてある旨伝えてあげれば
良かったなあ、と後悔した。後味の悪い体験であった。

 

2003年05月29日(木)
気持ちって、何だい?

企業のリスクマネジメントの講座を持つことになった
のでいろいろ研究している。ここで驚くのは企業の
顧客対話力の驚くほどの「なさ」だ。「低下」とか
「衰退」とかいうレベルではない。ない、のである。
社長はじめ経営陣に「顧客対話は大切ですよね」と
聞くと「当然」と言う。「リスクマネジメントはこの
ご時世、重要な経営課題ですね」というと「何を
いまさら」という顔をする。では、社員への教育に
年間いくらのお金と時間と気持ちを使っていますか、
と聞くと答えられない。「えっと、その件なら人事
部門にまず確認しないと・・・。最後、何と言った
かね、え? 気持ち? 気持ちって、何だい?」
テクニカルな問題、「これだけやっていればOK」と
いう「公式」の問題ではないのである。
人の教育問題なのだ。

 

2003年05月28日(水)
わしゃ泣きたいよ

なんだかんだで忙しく、パソコンの前に座っていること
ができない。よってこの日記も「ネタはあるのに書けない」
状態が続いている。KEN研もごぶさたで、かなしい。

「効率」「能率」「損得」OSがあまりにもビジネスの世界
にはびこりすぎてしまったのは80年代の負の遺産だ。
ある経営コンサルタントが、北方領土返還のために使う
税金を国民一人当たりの金額に換算し、記憶ではたしか
当時のお金で6万円になった。北方領土が返還されても
そこで採れるのはせいぜいこんぶくらいであり、国民が
生涯で一人6万ものこんぶを食べるだろうか、否、という
論法で、「だから北方領土は返還されなくても良し」
という結論だった。この本が当時ベストセラーになった。
やれやれ。この発想が「さすがはコンサルタント」と
みんなを感心させたのだが、末裔がいまだに書店
のビジネス書の棚を作っている。
「借りた金は返すな」「金持ち**さん」「毎日が
給料日」・・・これらのタイトルが書店新刊書を
埋めている。見るだけで吐きそうだ。昔からマネー
うんぬんはあった。しかし、それらはビジネス書
の中でも「日蔭モノ」だったはずだ。
見識も美学も何もない、ただのマネーゲームが
ビジネス書だと勘違いする人たちが増殖しているの
だろうなあ。本当に危機感を感じる。

 

2003年05月27日(火)
あなたが店頭にいる意味を述べよ

何がいやといって、店頭にいるスタッフに質問し、
カタログを出してきてそれを指差しながら説明
されることだ。だったらお前、何のためにここに
いるんだよ、といいたくなる。
ブルースハープ専用マイクについてやりとりして
いて、アンプにつなぐための線(シールド)が
ついてないね、というと「それは1Fで買ってください」。
商品が1Fにあろうが2Fにあろうが、それは店の
都合じゃねえか、とタンカをきりたくなる。
昔のぼくならそこで変身し、がーーーーと暴れて
いたところだが、大人しくなったものだ。
いやはや、それにしても商人(あきんど)、
日本でほぼ絶滅寸前だが一体どこで棲息している
のやら。

 

2003年05月26日(月)
最初のひと転がし

パン屋で気づいたのだが、客単価が290円、消費税込み
304円の世界である。それで人を雇い、店を構え、しかも
繁盛している。旨いパンを出す。
客単価がその100倍の29000円でも、1000倍の29万円でも
倒産する会社はある。この違いは何か。
「最初のひと転がし」の違いだと思う。旨いと評判の
パン屋も最初から皆に知られているわけではなく
「?」という存在だ。資本もなかろう。素材を選ぶ際に
特級品Aか並のBか選ぶ。資本がないからとりあえずBに
したい誘惑にかられる。しかし、そこでふんばる。
「最初のひと転がし」とはこのことである。資本が厳しく
てもほんものを選ぶ。Aを選ぶ。すると、ほんものの商品
になる。評判が評判を呼ぶ。成功のサイクルが回りはじめる。
最初B級で、いずれはA級に「なりあがろう」という
ことはありえない。栴檀は双葉より芳し。290円単価でも
ひとかどの商いはできるようになるのである。

 

Kei Sakamoto |株式会社JOYWOW