株式会社JOYWOW
椰子の実日記【JOYWOW】
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2003年01月25日(土)


being Mick

もう何回繰り返し観たかわからないDVDがあります。
『being Mick』ミック・ジャガーのドキュメンタリー
です。彼のソロアルバムと映画『enigma』の制作風景、
そして家族とのプライベートな生活を映し出した
ものです。

なぜこんなに惹かれるかというと、ミックの創造者
としての「足腰の軽さ」がいいからです。

U2ボノにバックボーカルを頼んだ。ボノはライブで
訪れているケルンだ。なら、ケルンに自分が行けばいい。
これは相手の出張先に出向いていって一つ仕事を
済ませることにあたります。

レニー・クラヴィッツのマイアミの家までロンドンから
ひとっ飛び。たちまち曲を書き上げ、録音してしまいます。

ニューヨークにも「ちょっとそこまで」という感じで飛んで、
ワイクリフ・ジョンとコラボレーションし、
たちまち曲ができあがります。

「傑作をものにしなければ」と思えば思うほど、
「おれのようにメジャーになったら、ヘンなもの
は出せないよな」と構えるほど、
切っ先が鈍るのが普通です。

また、ミックのような大御所であれば、相手を自分の
テリトリーに呼びつけてもまあ、許されると思うの
ですが、そうはせず、自分で相手のいる場所まで
出かける。もちろん、自分の仕事ではあるとはいえ。

ミックの足腰の軽さ。これが彼の創造力の源泉
だと思います。見習いたいと憧れ、それで私は何度も
DVDを観ています。

 

2003年01月24日(金)
William Kentridge

William Kentridge。1955年南アフリカ・ヨハネスブルグ生まれ。
現在もヨハネスブルグで活動しています。
昨年9月、たまたまMOCA(LAの現代美術館)で特別展示をやってい
て、出会いました。もう帰ろう、と思っていたとき、一緒に行って
いたK氏が、「観ました? とんでもないアーティストがいます
よ」と教えてくれて、半信半疑で、展示会場に行ったら・・・

ハマってしまいました。特に影絵アニメーション『Shadow Procession』
(1999)は、何度も繰り返して観てしまい、気づくと涙ぐんでいました。

郷愁を呼ぶ曲。どこかで聞いたことのある曲なんだけど、それが
何なのかわからない曲をバックに、影絵たちが、画面左から右に
ただ行進していく。それだけなのですが、圧倒的な力を持った
アートでした。

インターネットで検索してみましたが、きちんと説明してくれる
サイトは英語、仏語、独逸語、日本語含め、まだないですね。

言葉でうまく説明できないので、もどかしいのですが、
機会がありましたら、是非、体験してみてください。

暗いタッチ、「なんじゃこれ?」という構図。

でも、力が湧いてくるアートです。

 

2003年01月23日(木)
男たちのためのしめり気のある神話

今日は世の男性皆さんに心からお勧めできる本をご紹介
しましょう。『グリム童話の正しい読み方』(集英社
文庫)。著者はロバート・フライ、訳者は野中ともよさん。
昨年、野中さんとご一緒した折、「現代日本の男性に
こそ、この本は読まれるべきである!」という点で
意見が一致したのでした。
以下、本から引用します。

・彼らのほとんどが幸せではない
・バイタリティはないが、人生をあたためていくタイプ
 の男たち

どうですか? あなたのことではないですか?

・男らしさとは、自分だけの力では身につかない。ご飯を
 食べて大きくなれば、ひとりでに備わってくるものでもな
 い。年寄りの男たちがすすんで介入する必要があるので
 ある。

しかし、なかなか「年寄りの男たち」も忙しくて、相手に
なってもらえませんよね。

そういうときこそ、「しめり気のある」神話が必要になるの
です。

この本は、あなたに勇気をくれます。

自分の傷と向き合う力も、背中を押してくれる力も、
与えてくれるはずです。

 

2003年01月22日(水)
F1は難しい。しかし

阪本塾ブランドコースで、「W」というブランドの戦略が
成功しているかどうかをケーススタディとして考えま
した。
ターゲットとしている層はいわゆるF1=女性20〜34歳です。
結論は「成功していない」でした。
その時私が言ったことは、「W」ブランド・メンバーが
F1を甘く見すぎているのではないか、ということです。

昨日の日記でも書きましたように、現代の日本女性は、
10代の頃からティファニーを身につけて育っている。
ほんものを知っている。

「W」ブランド・メンバーはおそらくティファニーに
も足を踏み入れたことのない、おじさんたちでしょう。
アタマだけで、「女性ってこういうものだろう」と
考えてしまった結果なんですよ。首から上だけで企画
している。パソコン画面だけでものを考えている。

マーケティング・ターゲットとして、F1は最も難度
の高い層と思います。
対策としてはプロジェクト・チームのメンバー
に、F1層の人に入ってもらうことは、必須です。

でも、それだけでも十分とはいえない。

そもそも、F1とか年齢層でターゲットを設定する
ことそのものが正しいのか?

ケースのブランドがそういうアプローチをしていた
のでそれにそって考えましたが、私は、違うと考
えます。そうじゃない。

エイジ・フリー、ジェンダー・フリーになっている
現代日本では、間違ったアプローチです。

すると、ケースのブランドはそもそも最初の
一歩から間違っていたことになります。

デモグラフィック分析、サイコグラフィック分析
も、本当に役立つのか、検証するべき時期です。

 

2003年01月21日(火)
ティファニーでお散歩を

昨日仕事で名古屋セントラルタワーズに行きました。
http://www.towers.co.jp/
名古屋の人はみんな笑みを浮かべていて、
やさしい印象があります。

時間が少しあったので、高級ブランド店が並ぶフロアを
観察しました。『ティファニー』を覗くと、女子高生
が群れています。こういうことは、ニューヨークでは
あり得ない姿です。彼女たちが一体何を話している
のかと盗み聞きをすると(笑)、要するに、お年玉
があるので、その使い途として、ティファニーを
検討しているようでした。

これにはいろんな解釈ができます。

・拝金主義に毒されている
・もっと「大人」としてのテイストを身につけて
 Ladyの風格をつけた上でティファニーの敷居を
 またぎなさい

などなど。

私も昨日は拝金主義の切り口で考えていたのですが、
今日は新しい見方を見つけました。

・若いうちから本物を見るのは、いいことである

というものです。

安物ではない、風格のある店の空気や接客態度、
そして商品。これらに若い感性のあるうちから
触れている、触れることができる、という
ことはチャンスなわけで、できるならどんどん
やれ、という考え方です。

彼女たちが30代になった時、「ティファニー?
飽きちゃったから」と、さりげなく価格は安い
かもしれないけれど、自分のセンスに合った
アクセサリーをかっこよく身につけることができて
いたら・・・それを可能にするのが、現代日本
なのでしょう。希望をもちました。

 

Kei Sakamoto |株式会社JOYWOW