東京の片隅から
目次きのうあした


2019年10月25日(金) 正倉院展

会社帰りに東京国立博物館の夜間開館で正倉院展を見てきた。夜間開館は空いていていいね。
文書もあるが、あれだけの文章量をあれだけ端正な字で最初から最後まで書き通すのはすごい。
最後の署名、藤原仲麻呂の署名でおお教科書に載っている人の署名!とちょっとテンションが上がる自分(笑)
ああいう連署って必ず一人字が下手な人がいるのだが、今回も例に漏れず、一人だけ草書体っぽく崩してある。いやそこはちゃんと楷書でいこうぜ。
展示は織物や工芸品がメインだからか、館内ガラガラ。点数も少ないので、見やすい。
五絃琵琶だけ二重に取り巻くくらいで、それも待っていれば場所が空く。
工芸品の明治期の補遺部、技術的には合ってるんだけど、なんか違うなという印象を受けた。上手く言えないけど、元のものに比べると細工がごついというか、銀器の彫り線も太いというか一本調子というか、よく言えば男性的。技術的には十分対応可能だったはずだから、時代のせいか。
琵琶は現物と明治期の復元品と平成の復元品があって、同じ材料工法で作っているはずなのに、やっぱり本物の出来が一番いいのが不思議だった。
経年変化だけじゃなくて、ぱっと見てなんか惹かれるんだよね。

すごいと思ったのが、布クズや金具なども分類してすべて取ってあるところ。ビデオで作業を見たが、気の遠くなるような作業だ。でもこれが将来の復元につながると思うと、「ゴミ」じゃないんだろうな。

たっぷり2時間かかってしまったので、常設展は割愛。
後期も来られればいいんだけど、近々NHKで特集が放送されるらしいので、混雑するだろうな、と思う。


2019年10月24日(木) 台風21号

この風雨はただの雨じゃなくて、沖合を台風21号が進んでいるせいなんだよな、と気を引き締める。
今年は台風が多い。多いだけじゃなくて被害が大きい。
被災地に追い打ちをかけるように次の台風が来る。嫌な秋だ。
今年の漢字は「変」かな。改元という「変化」と「天変地異」だ。
「天」かなとも思ったけど、即位改元というプラスイメージよりも、秋からこっちのマイナスな空気に打ち消されてしまっている。


2019年10月23日(水) 衣替え

やっと子どもと私の夏服をしまった。
子ども服はかなりサイズアウトしている。確実にアウトであろうサイズはより分け、微妙そうなものはとりあえず引き出しにしまう。着てみてダメだったらサイズアウトの山へ。
ユニクロやGUはまとめてリサイクルに持って行こう。
少し買い足さなければならないだろうなぁという感じ。


2019年10月22日(火) 即位礼正殿儀

今年だけの休日。学校も会社も休みだが、道路の混雑を考え、遠出はしなかった。

私たちの世代はこの行事は2度目、子どもは初めて。
まだ興味を持つ年齢ではないが、ニュースなどで流れる映像を見たときに、昔の偉い人はこういう格好で暮らしていたんだよ、とは話した。Eテレの「ねこねこ日本史」でデフォルメされた猫キャラクターが同じような姿をしているときもあるので、あああれね、くらいの認識はあった模様。
台風の被害を考え、パレートは後日に行われるという。


2019年10月21日(月) 学校公開

学校公開の受付当番。午後早い時間に集合なので一日休みを取る。
東京国立博物館で開催中の正倉院展を見に行こうと思ったら、今日は月曜日で休館なのであった。会期中無休という情報を耳にしていたのだが、「やっている月曜日もある」ということだったらしい。
それでもぞろぞろ入っていくお年寄りの皆さんがいたのだが、団体旅行の特別観覧か講演会か何かだろうか。
しょうがないので上野と御徒町を巡り、子供のハロウィン仮装用の買い物を片付ける。
全部作るのではなく、既製品のワンピースに飾りをつけることで対応することにした。
午後は、受付当番。平日なのでそれほど来校者もなく、のんびり。
うちの子どもの学年、カタカナの子が多いですね、と言われて比べて見ると、確かに他の学年よりも多い。漢字文化圏の子だと感じで並ぶから一見わからないが、子どもの学年は非漢字文化圏の子が数人いるので、目に見えやすいようだ。
元々入学時から外国籍の子は多かったが、今1割くらいはそうなのではないだろうか。子ども同士は日本語で会話しているので特にコミュニケーションに問題はない。親も「子どもが同級生である」という共通項はあるので普通に交流する。問題はそれ以外の周囲の大人で、義父もそうなんだけど、本人は差別していないつもりでも言葉の端々に差別的な言動が出る。今のところ子どもが来たときに顔は出さないので直接のコンタクトはないが、食事時の不用意な発言(たいていアルコールが入っているので、余計に方言失言が多い)を子どもが聞いて外で発してしまうことを懸念している。


2019年10月20日(日) 20グラム

バターを買ったら180gだった。
他のメーカーよりもちょっとだけ安かったのはこのせいだったのか。
なんだか悔しいので、今度からちゃんと表示を見て買おう。
そういえば今は大抵のメーカーは200gだが、私が子どもの頃は225gだった。半端なグラム数が謎だったが、1ポンドが450gだからだと聞いて、バターは外国から来た食品なのだなぁと納得していた。


2019年10月19日(土) 定例会

PTA定例会。
今日も会長さんは出席せず。多分今後も欠席で通すつもりだろう。
彼女からのコメントを本人了解のもと、読み上げる。無給のPTAより仕事優先、というコメントは、正直敵を増やすだけだったと思う。私は会社員だから有給のやりくりの範囲内なら給与に増減はないが、他の役員さんの中には時給の人もいる。が、そのまま読み上げてもいいと言ったのは本人だ。
職場での人員のやりくりが大変なのは事実なんだろうけど、彼女の職業はチームワークと引き継ぎが大切なものだ。やる気があるなら自分の都合のよい日程を提示するだろう。そもそも出欠連絡もなく、毎回催促されて初めて欠席の回答が来るということは、「その仕事をやる気がない」という意思表示だとこちらは捉える。
来年は男性の会長を探す(会長職だけはめぼしい人に声をかける伝統がある)と言っているけど、日程のやりくりの付け方、業務への姿勢に男女は関係ないと思うな。


2019年10月18日(金) Doodle

今日のGoogleのロゴ、なんだか東洋風だなぁと思ったのだが、「楠瀬喜多」さんという明治時代の婦人参政権運動家を記念したものだったらしい。
日本のはずだが衣装や風景が東洋ごちゃ混ぜ(苦笑)頭巾はありなんだけど、着物の袷は逆だし、モブ女性の髪型や衣装はそこはかとなく古代中国風。家も丸太の屋根でまるでログハウス。
Googleの説明ページでの「アーリーコンセプト」では、写真から描き起こしたとおぼしき女性の肖像イラストや高知城がちゃんと描かれているのだが、完成形はは「ぼくのそうぞうするニッポン」的な仕上がりに。どうしてこうなった。写真が残っている時代でこれはひどい。
目の前の箱or板で調べなかったんだろうか。
描いた人の名前でググると「ニュースを聞いてすぐDoodle作ったよ!」的な記事が出てくるので、仕事は早いのだろうが中身は雑なんだな。多文化に対しての敬意が薄い。っていうか、最初から最後まで一人で作業しているわけじゃないだろうに、誰も指摘しなかったんですかねぇ?

余談。数日後に見たら、着物の袷だけこっそり修正された模様。


2019年10月16日(水) なつと茜

「なつぞら」については以前少し書いた。
出産を経て働き続ける主人公「なつ」と対比するようなキャラクターとして、出産で仕事を辞めて家庭に入る「茜」という元同僚がいる。朝ドラの視聴者には「茜」のほうが受けるらしかった。(なんせ見た目も可愛らしい)視聴者のメインは、女性は結婚したら家庭に入るのが良しとされていた世代だ。「茜」を肯定しなければ自分の人生を否定することになる。そういう気持ちがあって、過剰に「なつ」を非難する論調になっていたのだろうと思う。

で、ノーベル賞の季節になると思い出すことがある。
何年か前の受賞者夫人のことだ。大学の同級生だったというその夫人もコメントを求められたりしていて、ノーベル賞に関係のない二人のなれそめとか話させられていたのだが、レポーターが「内助の功」を強調する方向に話を持っていこうとしているところ、夫人が「私は研究を続けたかったんですけど」と言った。前後の話は全く覚えていないし、何なら受賞者が誰なのかも覚えていない私だが、その一言だけは強烈に覚えている。冗談めかした口調ではなかった。
あの世代で四年制大学、しかも理系、ひょっとしたら大学院に進む人だから並外れて優秀なわけで、夫の研究生活を優先して自分はいろいろあきらめて、そのことがずっと心にあるんだろうなぁ。その葛藤を抱えたまま数十年来た、彼女の心の苦しさを思うのである。
彼女は「茜」ではあったけど、心の中は「なつ」だったのではないかと思う。


2019年10月15日(火) 連休明け

荒川の水はだいぶ引いた。濁っているし、水量も多いが、もうサイレンが鳴るほどには増えないだろう。北関東から東北地方の情報がぼちぼち伝わってきているが、予想以上に酷い。
そんなときに「今年の漢字の募集」のニュースを耳にする。主題団体の思惑としては「令」とか「和」とか「新」とかにしたいんだろうけど、去年同様「災」になるのではないかと思う。


はる |MAIL