東京の片隅から
目次|きのう|あした
死産届提出。 理由に「社会的・経済的事情のため」とある。 決まったフォーマットなのだろうけど、「経済的」は外して欲しかったな、と思う。
カラッポの腹。ものすごい空虚感。
夜、台風接近。 近くの送電線の鳴る音が病室の中まで聞こえる。 第1子が亡くなった前の晩も台風だった。
朝から陣痛。 隣の部屋で生まれた赤ん坊の声が鴉のように聞こえる。 15:50、男児出産。stillborn。
病院に戻る。 先生と面談。 このまま妊娠継続しても助からないことは、第1子の経験と記憶から自分が一番わかっている。 決めたはずなのにグラグラ。 夜、全身の震えで、立っていられない。 個室に移してもらう。
まーさんと話し合う。
第1子の時の状況より今の状況は悪い。 おそらく母体も子どもも持たないこと、生まれてNICUに入っても障害が残る確率が非常に高いこと、他、理性ではわかっている。 それでも感情面ではあきらめきれない。
一日気持ちが揺れる。
保育園を休ませて、子どもと一日過ごす。
考えないように考えないようにとはしているが、精神状態が良くない。
隣のベッドの産褥婦さん、家族が見舞いに来ると「別にいいんだけど」の前置きから愚痴が始まる。 血液検査の結果が遅いとか、食事とか、そういうレベルの話。 難産だとはいえ、母子ともに無事に出産できて、他に何の不満があるのだろうか?とちょっといらっとしてしまう自分の狭量さが嫌だ。
夜、先生と面談。 急に面談を申し出られたので嫌な予感。 話の内容は、このまま妊娠を継続しても出産までこぎつけられるかがかなり危うい状況であること、出産後の予測など。 決断しなければならない時が来てしまった。 一時帰宅。
昨日の検査の精神的ダメージが予想以上に大きい。 一日グラグラする。
エコー検査。 入院当日よりは改善傾向にあるが、状況は良くない。 子どもは元気だが、母体が持たない可能性が大。
隣のベッドに出産後の人が入る。 明け方に出産したらしいのだが、昼には普通の食事。 「普通」の出産ってすごいんだな・・・と普通の出産をしたことのない自分は思うのであった。
今日もまーさんと子どもが来る。 実家の両親もちょうど時間帯に来たので、病院隣の公園で一緒に遊んでもらう。 滑り台を自分で滑ったとのこと。 上に登りはするするものの最近は滑り降りることがなかったので、意外な感じ。 あとで聞いたら帰り際にちょっと泣いたらしいが、帰宅するまでには普通に戻っていたとのこと。
|