Simple Faith


2004年06月11日(金) ジャックの裁判とアイアンとキャリー

今朝は、マウント・プレザントの隣町にあるミッドランドという町の裁判所に行きました。ジャックの裁判があったのです。

裁判所に着くと、ドリスの農園で一緒に働いているジャックの妹のヘザーやブライアン、ジャックの彼女やステップ・マザーもいました。

ジャックの裁判が始まる前に、たくさんの人の裁判がありました。その裁判官は麻薬が専門のようでした。被告の大半は10〜20代の若者で、みんな麻薬でつかまっていました。

裁判官が罪状を読み上げ、弁護人と本人に質問し、裁判官がその人の刑を宣告しました。受刑が決まると、被告の若者たちはその場で手錠をかけられ、拘置所へ連れて行かれました。

最初に出てきた中年のおどおどした男性の、麻薬や家庭内暴力の罪状が読み上げられるのを聞いたとき、私はなんだか涙ぐんでしまいました。そんな生き方をしなくてもいいのに、はるかに幸せな生き方を神様は差し出しておられるのに、とやるせない思いになってしまったのです。

ジャックの番になりました。弁護人がジャックが拘置所で模範囚であり、管理者として働いていること、もうすぐ2人目の子供が生まれることなどを説明して、減刑を願いました。

ジョンと私は、神様の最善の時にジャックが拘置所を出れますように、と祈っていました。今、ジャックはスポンジのように聖書を読んで御言葉を吸い込んでいます。拘置所という特殊な環境で、神様が与えられた時間なのだと思います。

早く出てきてほしいと思う反面、今出所したら、いろいろな誘惑にあって、聖書を学ぶのが難しくなってしまうのではないかと、私たちもジャック自身も心配していました。ジョンが、出所してからも、ドリスのところでのグループでの学びのほかに一対一の学びも続けよう、と提案すると、ジャックはとても喜んでいました。

ジャックの刑が宣告されました。裁判官は6ヶ月、と言っていたのですが、管理者として働いていること、拘置所内でリハビリテーション・プログラムを受けていることが考慮されて、結局は1ヶ月半くらいで出てこれるのだそうです。ジャックのステップ・マザーは「彼はとってもラッキーだわ」と言っていました。

ジャックとは話ができませんでしたが、駐車場でみんなと別れる時、妹のヘザーが初めて親しみを込めてハグをしてくれたので、とても嬉しかったのでした。


午後、ジョンと私は、文書伝道で出会ったアイアンとキャリーの家に行きました。今日は2回目で、黙示録13章とダニエル3章を比べて、終わりの時の神の民がどんな経験をするかを学びました。

アイアンもキャリーもとてもオープンで、いろいろな質問をしてくれます。学びが終った後、2人が、来週マウント・プレザント教会に来たいと行ってくれました。

アイアンはからっとしていますが、キャリーの方は今までに色々な教会で苦い経験をしたことがあったらしく、少し心配そうでした。「誰もキャリーのことを噛んだりしないから」と冗談めかして言うと、「あなたたちの見ていないところで噛まれるかもしれないわ」と笑いながら言いました。


神様が、ジャックやこの2人をずっと守ってくださり、彼らが最後まで聖書を学ぶことができますようにと願ってやまないのでした。


2004年06月09日(水) 各時代の大争闘とドレッドヘアの男性

今日は文書伝道の日で、ジェイと一緒にまた一軒一軒まわりました。

私たちが主に販売しているのは、バイブル・ストーリーズという子供用の聖書物語のセットです。出版され始めてから30年くらい経ち、歴代の文書伝道者たちが、アメリカのありとあらゆる町の病院やクリニックなどの待合室に見本を置いてきました。診察を待ちながら、親が子供に読んで聞かせ、気に入ればその見本の本にはさんであるカードで注文をするのです。

ですから、家々を回っていても、バイブル・ストーリーズの写真の入ったパンフレットを見せて、「バイブル・ストーリー・カンパニーです。この本を病院で見たことありますか?」と尋ねると、まずほとんどの人が「ああ!見たことあるよ」と言います。中には、「私が子供のとき、親が読んでくれたわ!」と言う人もいます。

他の宗教の人たちにも一軒一軒回って歩く人たちがいて、ドアを開けると警戒したような顔の人も多いのですが、このパンフレットを見せるとみんな一様に安心してくれます。バイブル・ストーリーズは、多くの人の信頼を築いて来たんだなあと、自信を持ってパンフレットを見せることができます。


午前中ある家を訪ねると、ドレッドヘアの若い男性が出てきました。自己紹介をして「お子さんはいますか?」と聞くといない、と言うので、「あなたはよく本を読みますか?」と尋ねました。「読むよ」と彼が答えると、ジェイが「どんな本を読むの?」と聞きました。「本当のこと」("True things!")と答えました。

そこで、各時代の大争闘のマガブック(雑誌のような本)を見せ、説明しました。「この本は、現在までの2000年間の歴史をカバーし、聖書の預言がどのように成就してきたかを表しています。エルサレムの滅亡から始まり、現代のアメリカが預言の中で担っている役割やオカルトの広がりなどについて書かれています。また『獣の印とは何か』『偽キリストとは誰のことか』『人は死んだらどうなるか』『なぜこの世は苦しみに満ちているのか』などの、思考力を大いに刺激されるような質問に答えています。この本によって、大変多くの人が黙示録をより理解することができました。」

これは、文書伝道を始めるときに暗記しなければならないのですが、この説明を聞いて彼は興味をそそられたようでした。「今日は何も買わないよ」と最初は言っていたのですが、ジェイが「これはいくらかの寄付でお渡ししています。普通は20ドルですが、12ドルから20ドルの寄付で結構です」と言うと、「ちょっと待ってて。お金を取ってくる」と言いました。

そして、戻ってきたときには「この本、読んでみたいと思うんだ!」と言いました。聖書研究もどうですか?と聞いてみましたが、彼はマウント・プレザントから1時間半くらいのところに住んでいて、今日は仕事でここに来たので彼女のところにたまたまいるんだと言いました。

残念でしたが、たまたま彼がいるところに、神様が私たちを遣わしてくださったのだなあと、神様の御摂理に感謝したのでした。


2004年06月08日(火) 農園での聖書研究

今日はドリスの農園に働きに行きました。

この前と同じく、苗木を箱詰めする仕事でした。昨日、半島から帰った途端、まるで夏のように暑くなり、今日も真夏の暑さでした。

炎天下の中、3時間くらい働いたところで、ジョンが来ました。そこで働いている若者たちと聖書研究をするためです。

ジョンは、私が働いている間、ジャックとの聖書研究に行ってきました。今日は天国について学んだのだそうです。

ジャックは今週の金曜日に裁判に行かなければなりません。そこで早く出所できるかどうかが決まるのだそうです。裁判官の名前をみんなに言った時、ジャックの妹のヘザーが「あの裁判官は一番気難しいのよ」と言いました。ジャックも彼女も、刑務所にお世話になったのは1度だけではないのだそうです。

今日は、ダニエル書3章のシャデラク、ミシャク、アベデネゴの話を学びました。途中、参加していない若者がみんなの前を横切ってマットレスを運び込んできたり、最近生れた子犬の一匹が行方不明になったり、電話がかかってきたりで何度も中断しましたが、ジョンが質問すると、みんな一所懸命考えて答えていました。神さまの戒めを守ること、神さまが力強い方であり、またどんな困難の時にも共にいてくださることを学んだのですが、みな、熱心に聞いていました。

毎週毎週一緒に学んでいると、みんなのことがどんどん大好きになってきます。みんな、イエスさまの愛を受け入れて、本当の喜びを味わってほしいとしみじみ思うのでした。


2004年06月07日(月) 結婚一周年

明日で結婚一周年です。びっくりするほど時間が経つのが早いのです。

火曜日はいつも忙しいので、昨日から一泊でミシガン北部の半島に行ってきました。自然が豊かで、前々からの夢だったのです。

車で4時間、5マイルの橋を渡り、半島に着きました。湖は真っ青でとてもきれいでした。





ジョンは半袖だったのですが、車から降りた途端、その寒いことといったらありませんでした。多分、気温は5度くらいだったと思います。ジョンは寒さに耐え切れず、トレーナーを買わなければなりませんでした。

でも、景色はとってもきれいでした。この半島は自然が豊かなのです。


ただ、とっても怖いことがありました。…それは蚊の大群です。歩いていると、目の前に1.5mくらいの蚊の大群のボールが立ちはだかっていて、口を閉じてその中をくぐらなければなりません。

写真を撮ろうと立ち止まると、次の瞬間には何匹もの蚊の攻撃にあってしまいます。せっかく景色がきれいだったのに、ジョンと私は逃げるようにして公園を後にしたのでした。

短い時間でしたが、結婚してアメリカに来て以来、初めてのちゃんとした旅行だったので、とても幸せな気持ちで旅を満喫したのでした。


2004年06月05日(土) 恵まれた安息日

今日はとっても恵まれた安息日でした。
最近のサンセットは9時過ぎなので、土曜日は寝る直前まで安息日です。

礼拝で、グリーンフィールド牧師が「イエスの信仰」という題の説教をしました。黙示録14:12に「ここに、神の戒めを守り、イエスを信じる信仰を持ちつづける聖徒の忍耐がある」とあります。「イエスを信じる信仰」というところが欽定訳では「イエスの信仰」と訳されています。つまり、イエスさまが父なる神さまに対してもっておられた信仰のことです。

「今の私たちの信仰によって、終りの時を乗り越えることができるのでしょうか」と挑戦されました。神様にすべてをおゆだねして信頼する信仰が与えられるように、毎日聖書と祈りを通して神様と交わる時を持ちましょうとのアピールがありました。

私は最近、神さまとの交わりの時間が少なくなっていたので、このお説教を聞いて激しく悔い改めたのでした。やっぱり神様と共に過ごし、神様のために働く時間が一番の幸せです。どうして、他のことに惑わされて良いでしょうか、と思ったのでした。

午後、ジョンと2人でジョセフの家に行って、一緒にお説教のテープを聞きました。ここのところ、スポーツと競争心について議論(といっても熱い議論ではなく、意見交換という感じですが)になっていたので、それについて話しているテープを聞くことになったのです。そのお説教を聞いて、競争心、相手に勝とうとする思い、相手をひっかけても勝とうとする思いはキリストの思いとは程遠いのだなあとしみじみ感じたのでした。

その後、イヴァのアパートに行き、またお説教ビデオを見ながらサンセット礼拝をしました。何度も見たことのあるビデオでしたが、御言葉が力強く語られると毎回心が変えられる思いです。

こうして、たくさんのお説教を聞きながら、色々な人と深い交わりもできて、あー、いい安息日だったなあとしみじみ幸せを感じたのでした。


2004年06月03日(木) ドリスの農園でのアルバイト

今日は、ミシガン教区6地区の牧師さんのミーティングに参加しました。

それぞれの教会の報告、計画、祈りの課題などを聞きながら、牧師さんの仕事は大変だなあと思いました。ジョンは、「牧師になりたいという気持ちもないわけではないけど、自分はどちらかと言うと公衆伝道か、文書伝道の方が向いてるなあ。牧師の仕事は自分には無理なんじゃないかと思う」と言っていました。

ミーティングの後、私はジョンに送ってもらって、ドリスの農園に行きました。ドリスとはマウント・プレザント教会の人で、刑務所にいるジャックの雇い主です。最近、働き人が減ってしまい、仕事が遅れているというので手伝いに行ったのです。

ドリスは ebay で植木などを販売しています。今日の私の仕事は、注文にしたがって、植えてある苗木をさがして箱詰めにすることでした。

しばらくこんな風に屋外で働いていなかったので、とても気持ちが良かったのです。畑の隣にはニワトリ、ダチョウ、孔雀、エミューなどのいる小屋があって、その大きな鳴き声を聞きながら苗木を探して歩いたのでした。

ドリスは、「来たい時に、働きたい時間だけ来ればいいよ〜」とかなり大ざっぱなので、文書伝道と掛け持ちでここで働けるといいなあと考えているのでした。

そのためには、ホンダ・シビックが一日も早く来て、自由に動けるようになりたいなあと思うのです。忍耐、忍耐と言い聞かせています。



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