Diary?
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2005年04月30日(土) 帰省日記04/30 ショック!/干したいのに/トロトロ



■ショック!
今日の朝刊。
ショックだ。福井でございましゅ〜 はもう聞けないのね。
ご冥福をお祈りします。




■干したいのに
天気がいいから布団干したいんだけど、ちょっと目を放した隙にこうなる。老猫なので起こすのが気の毒だし、まあいいか。
昼食
ポテトサラダ。豆腐と小松菜の中華風スープ。韓国海苔。




■トロトロ
夕食
大トロの握り。ポテトサラダ。きゃら蕗と山椒葉の佃煮。高菜漬け。QBBベビーチーズカマンベール入り。キリンクラシックラガー。
父は、京都中央市場で大トロを買ってくるのが病みつきになったらしい。倒れそうなくらい旨いが、だ、大丈夫なのか財政的に。


2005年04月29日(金) 帰省日記04/29 旅日記ふたたび/車中食/ひょうちゃん



■旅日記ふたたび
朝食
八重洲のBECKSでホットサンド(ハムとチーズ)
森岡正博/感じない男 を読んで爆笑中。




■車中食
チャーシューバーガー。ゆでピーナツ。エビス。お茶だけ贅沢。




■ひょうちゃん
夕食
京都駅の駅弁。ひょうちゃんのシウマイ。キリンクラシックラガー。

WOWOWで華氏911。


2005年04月28日(木) ああ腰が痛い

 昨日今日と職場の移動作業で昨日は無心に箱詰めをしていたら頭の中がビールのことでいっぱいになってもうビールのことしか考えられなくなってしまった。一段落ついてトイレで手を洗いながらそのことを口にするとその場にいた同僚がみな同じことを考えていたことが発覚してだから帰りにはビールを飲みに行った。今日は無心に箱開けと棚整理をしていたら上司から「あなたたちちょっとは休憩しなさい」とたしなめられてふと気づいたらもう夕方ですっかり腰の痛い人になっていた。10年前の引っ越しの時にはもっときつい作業もしたけれどこんなに疲れたかしらとよくよく考えてみたら殆ど面子が変わらないので忘れがちだがみんな10歳ずつ年を取っていたのだと気づいて吃驚。今日の頭の中はニンニクのことでいっぱいだったので帰りにはペペロンチーネを食べてやっぱりビールを飲んだ。明日には実家に帰るからまた毎日ビールを飲むことになるのだろう。今回の帰省のイベントは京都の国立博物館で曾我蕭白を見るのだ。ついでに三十三間堂にも行くのだ。父とデートだ。父が若い頃から通っていた喫茶店にも行こう。しかし三十三間堂って何年ぶりだろう。どうも京都の観光地には行く機会がなくて。東京の人がはとバスコースみたいなのには行かないのと一緒なのだろうか。京都の観光地は小学校のバス遠足で行くところっていうイメージが。高校生くらいになると私にとっての京都はレコード屋と映画館と喫茶店と拾得と礫礫と京大西部講堂の街だったので。そろそろじっくり観光もしてみたいものだ。

 まあそんなわけで10日間ほどこの日記はお休みです。また携帯旅日記をつけて帰ってきたらこっちに転載するつもりです。それではみなさま、楽しい休日をお過ごし下さいませ。


2005年04月23日(土) 地上より遠く離れて

 今の職場はオフィスビルの20階にある。10年近く前にこのビルに移ってきた時は、スタッフみんなが「なんか気分わるーい」状態に陥ったものだ。その前が2階だったしなあ。三半器官が慣れなかったようで、会社帰りにビルから出てしばらく歩いてから突然ボンッと抜けたりしていた。いきなり周囲の音が大きくなるのでぎょっとする。

 10年近く経って20階の高度に耳も慣れて、気持ち悪くなるのは地震の時くらいのものだ。窓が芝浦の方を向いているので、「芝浦の島」が視界を遮ってゆく様子を定点観測しようと、時々同じ場所から写真を撮ったりしてそれなりに高層ビルライフを楽しんでいた。

 ところが、だ。同じビル内でフロア移動があって、来週末に30階に引っ越すことになってしまったのだ。フロア移動はよくあることで、まるでパズルのようにあちこち動いているのだが、まさかうちの部署が。ちなみに私の職業は司書で、だから職場は社内にある図書館だ。本がたぶん2万冊くらいある。このビルにいる以上は移動はなかろうと高をくくっていたのだが、甘かった。しかも30階て。酸素が薄いんじゃないかとか、高山病になるんじゃないかとか、10年モノの蘭の鉢は高度変化に耐えられるだろうかとか、いろんな想像をしては怯えているのだ。芝浦の島の定点観測も頓挫だ。しかし最近はオフィシャルサイトで一日単位の定点撮影が公開されているのでまあいいか。

 そんなわけで、日々は引っ越しの準備でばたばたと過ぎてゆき、ついつい日記を書くペースも落ちているのだった。ふと気づけば一週間書いていなかった。そんなに残業しているわけでもないけれど、何となく気分が落ち着かなくて。とか言いつつ昨夜はなぜか突発的贅沢会。西原理恵子さんの「恨ミシュラン」で読んで以来、気になりつつも機会のなかった土佐の「皿鉢料理」を食した。いやこれは。何と申しましょうか。西原理恵子さんの文章通りだったとしか言いようがない。とにかくなんでも盛り合わせ。刺身。伊勢エビ。蟹。見たことのない貝。煮物。トマト。キュウリ。イカのマリネ。押し寿司。なんでも本場では水ようかんだのカステラだの、お菓子まで一緒に盛られているらしい。だいたい蟹って、土佐? もう、美味しいとか不味いとかいう問題ではない。面白くてしょうがなかった。恨ミシュランを読んで10年以上経つけれど、西原さんの文章が皿鉢料理に関して全てを語り切っていたのだなあとしみじみ感動したのだった。




 そして考えてみると皿鉢料理を食したのは地上50階だった。高い所が嫌いじゃなくて良かった。どちらかというと好きだ。でもなあ、5月から毎日地上30階かと思うと、それはそれで何だか楽しいんだか辛いんだかよくわからない。なに、生き方そのものが地に足ついてないからお似合いだって?ええい反論できなくて悔しい。


2005年04月17日(日) 狂言と非常ベル

 国立能楽堂へ茂山家の春狂言を観に行く。今回は公演毎にテーマがあって、テーマに沿った演目を集めて上演している。私が観たのは「茶と狂言」というテーマで、演目は「通円」「清水」「茶壺」。

「通円」
 能の「頼政」の台詞を逐一パロディしたもの。らしい。鼓や笛、地謡が入り、語りも能のスタイルなので、つまり私には内容はほとんど理解不能でありました。頼政のお話を茶屋坊主の話に置き換えているので「そんな大層な!」っていう部分では笑ってしまったけれども。能を知っていればもっと楽しめたかもしれないと、自分の教養の無さにちょっと悔しい思い。今回、三本とも観た事のない演目で予備知識はなかったのだが、このような「舞狂言」を初めて観られてラッキーだった。お笑い色の強い茂山家(失礼)の、真っ当な底力を見たような。

「清水」
 これは今まで私が観てイメージしていた「茂山家らしい」演目。厳しい主人にお馬鹿な太郎冠者、繰り返しの笑い。ボケとツッコミが漫才のような分かりやすさ。素直に笑える。

「茶壺」
 これも割とわかりやすい展開だが、途中から舞が入る。「あいまいにしろ」という言葉、「曖昧」だからうやむやにするのかと思っていたら二人で舞い始めたので、ああ「相舞」だったかと。論ずる物は中から取るなんて言いながら、仲裁役はわからない振りをして茶壺をかっぱらって行ったのではないのかな。どちらが偽者か、あの舞見たらわかるって。


 今回はお茶会仲間の方をお誘いした。煎茶道を嗜まれる方で、「通円」を観て「歩き方や所作がお茶の作法に通じていておもしろい」とおっしゃっていた。私はそのような見方をしたことがなかったので、その感想自体がおもしろいなあと思った。知識や教養ってそういうことなのね。なくてもいいけれど、あれば見方の幅が広がる楽しいツール。私がこれから身につけたいのは、能と歌舞伎についての教養かな。とにかく観に行ってみよう。

 何度も観ていればなんとなくわかるようになるというのは狂言で確認済みだ。誰に教わったわけでもないけれど、「なかなか」はYESの意味であり、「たのうだおかた」は主人を指すからたぶん「頼うだお方」なのだろうと、そういう理解の仕方をしていくと身にしみついて忘れない。教わったり本で読んだりしたことは、最近気持ち良いくらいさっぱり忘れてしまうのだ。

 
 さて、国立能楽堂を出て代々木に向かう曲がり角のところに、中国茶の茶藝館ができていた。入ってみると、茶藝館と中国茶カフェの間くらいの印象の店。シノワズリな雰囲気を出そうとしているのはわかるのだが、如何せん窓外の景色は高速道路の麓。立地が気の毒だ。本日限定おすすめ(この言葉に弱い)のビーフンが美味しかった。六宝痩身茶なる漢方茶は、思ったより癖がないが後味があまーい。

 後味があま−いものだから、苦い飲み物を飲まなければ収拾がつかないような気分になってしまい、新宿にさまよい出てたどり着いた先は老辺餃子館。同行の人は1年振りだそうだが、私は10年振りくらいだった。銅鑼の音とともに運ばれてくる、今まで恥ずかしくて頼めなかった「皇帝鍋」を頼んでみる。

 


 写真ではわかりづらいが、まず炎は周りに大きくはみ出して燃えさかっている。蓋を開けるとぐらんぐらんに煮えたぎっている。摂氏100度の世界が今そこに。具で目についたのはキュウリとマッシュルーム(たぶん水煮缶)。味は、普通。ちょっと薄味の餃子スープという趣。刀削麺の焼きそばなるものが気になったのでこれも頼んでみる。これはびっくしりた。あんかけのかた焼きそばだった。でも刀削麺。そしてここにもマッシュルームの水煮缶が。

 そんなサプライズな食卓にもうひとつ華を添えたのが非常ベルであった。雑居ビル火災の記憶も新しい昨今、客は皆ぎょっとして店員に「大丈夫なの?」「何で鳴ってるの?」と尋ねるのだが、店員は平然と料理を運び、大丈夫大丈夫と言う。しかし鳴り止まない。そんな中でも時々銅鑼が打ち鳴らされ、やかましいことこの上ない。店員は「耳がおかしくなっちゃうよ」とぶつぶつ文句をたれている。だったらなんとかして止めてちょうだい。それでも30分も経つとみんな大分慣れてきた。ふっと鳴り止んだその時、耳はじーんとライブ後のようなことになっていたが。何だったんだ一体、と首を傾げながら店を出て、エレベーターで地上に降りるとそこには消防車と消防士が集結してビルを見上げていたのであった。流石は老辺餃子館。相変わらずディープだ。


2005年04月15日(金) 李白の会 第四回定例会@有楽町ストーン

  


 今月の李白の会は、有楽町のももやに行く予定だった。しかしジャポネでジャリコを食してから行ってみると、6時半なのに閉まっている。聞くと当分の間、午後からの営業で6時頃には閉店するとのこと。急遽予定を変更して有楽町ビルヂングの喫茶ストーンへ。

 ここは素敵だ。喫茶というよりはラウンジといった方がしっくり来る。日活アクションに出てきた、どこの国だかわからないバーみたいだ。メニューにはちゃんとハイボールもあるし。マダムもこの店にぴったりの雰囲気の方だった。しかしこの建築とインテリアのデザイン、とてもテナントとは思えない。1966年オープンとのことだから40年近く経っていることになるのだが、あまりにもモダンで時代の経過がよくわからない。壁が石だから汚れた感じがしなくて、それも古びていない要因かと。コーヒーは普通に美味しかった。

 せっかく有楽町にいるのだからともう一軒、交通会館の地下を探検していて通りかかった「純喫茶ローヤル」に入ってみる。こちらはごく普通の純喫茶らしいインテリアで、順当に古びている。大規模純喫茶らしく、フードメニューにそそられるものが多い。今日はお腹いっぱいだから残念、とかいいながらもハニートーストとアイスコーヒー。パンは3枚切りくらいの厚さで、大量にはちみつがかかっている。二人で食べてもなかなかの食べごたえであった。

 しかし交通会館の地下は魔境だ。テーブルゲームが何十台もずらりと並んだコーナーがあるのだが、あれは一体どういうもんか。テーブルゲーム「しか」無いのだが。今の時代にあんな場所があるなんて、感動だ。マリオンや無印や東京国際フォーラムなんかのすぐそばの足元には、時代とは無関係の別世界が広がっている。


2005年04月14日(木) マンマミーア!

 セニョリータ!ブォンジョールノ!ボルケーノ!チキチータ!バラクーダ!サラサーテ!アラヤーダ!ハンニャハラミータ!

 カタカナで「○○○ー○」ってコトバに!をつけるとなんでもイタリア語なのね。いやね、ズッキーニが1本80円だったもんで思わず買ったらすんごく美味しくて、ズッキーニ!ズッキーニョ!サンマルコからズッキーノ!などと歌って喜びを表現していたのだった。オリーブオイルでソテーしてからマリネにしようと思って、でもソテーしただけであんまり美味しそうだったから3分の1くらい食っちまった。つまみ食いを免れてバルサミコの海にどっぷり浸かっている方たち↓。ううんもっと、5本くらい買っとくんだった。


2005年04月11日(月) サクラチル

 何なの今年の桜は。4月も10日になってからあたふたと葉も花も一遍に茂らせて、うわーって咲いてうわーって散って。忙しいったらありゃしない。それで今日は花冷えときたもんだ。私も体がついていけません。子供の頃から体温調節が下手な体質で、気温の激変には弱いのだ。土曜日には体調を崩しかけたけれど、ひたすら眠って乗り切った。

 そして日曜日には定例のお茶会に出席。今回は約一年振りの珈琲会。サイフォン持参で吉祥寺へ。ZOKAのORGANIC SUMATRAという貴重な豆が提供される。津波のせいで今年は穫れるかどうかわからないそうだ。心して頂こう。とか言いながら豆をそのまま齧ってみたい誘惑に抗いきれずに「煎り豆」として食べてみたりする。すごくスッキリした味わいの珈琲だったので、豆のまま齧っても割と普通に食べられる。コットンフィルター、ペーパーフィルター、サイフォンと挽き方と淹れ方を変えて味わいつくしたのでありました。珈琲のおともはイチゴ(あまおうととよのか)、中村屋のカリーせんべい、泉屋のクッキー。カリーせんべい、危険。やめられない止まらない。

 散会後はまたもやイギリス料理の店。念願のキドニーパイは、シチューをパイで包んで焼いてあるという、このうえなくイギリスな料理だった。で、やっぱり大量の芋と豆が添えてある。次はローストビーフを狙うぞ。
 


2005年04月07日(木) 甘味処

  


  


 ああもうなんだか突然に春だねえ。桜なんて、花も葉も一緒くたに出ちゃってるわよ。このまま一気に散ってしまいそうなので、今日は仕事帰りに同僚と夜桜を見に行ってきた。品川の某ホテル内の庭園に、大変な数の桜があるのだ。ライトアップもされている。しかしそこでは飲み食いができないせいか、あまり人がいない。ここ数年、気に入って通っている桜スポットなのだ。今年も見事だ。

 観桜の後、ご飯を食べようと思ってホテル近辺でうろうろしていたのだが、時節柄新入社員の群れと、場所柄外国人観光客の群れでどこも混雑している。そんな中、静かな一角を発見して吸い寄せられて行くとそこは甘味処。ああ、こういう店のおうどんとか美味しいよね、ってことでたぬきうどんと鮭ご飯のセット。デザートは私はくず餅、同僚はあんみつ。予想通り美味しかった。満足満足。ここでは今月と来月の喫茶店巡りの相談もする。今月はももや、来月はストーンと決まる。どちらも有楽町。ももやではカレー(階下のカレー屋から運んでくるらしい)を。来月は、ストーンに行く前に0次会として交通会館の甘味処に焼うどんを食べにいくことに決定。ああ楽しみ。

 私は甘いものをほとんど食べないけれど、実は甘味処が嫌いではない。甘味以外のメニューが美味しいからだ。おでん、うどん、きしめん、釜飯、民芸調カップで出てくる珈琲。みんな優しい味がする。それに気づいたのは大学生の頃だった。それまでは甘味処なんて全く行ったことがなかったし行こうとも思わなかったのだが、仲の良かった男友達が甘いもの好きだったのだ。しかしそこは20歳やそこらの男子、一人で甘味処に入るのは恥ずかしかったらしくて、時々「奢るから一緒についてきてくれ」と頼まれた。それで渋々出かけては、幸せそうにクリームあんみつなどをぱくつく友人を眺めながら珈琲や磯辺焼きあたりでお茶をにごしていたのだ。そうするうちに、甘味処には甘味以外のメニューが思ったよりもたくさん存在することに気づいた。食べてみると美味しいじゃないか。これ以来、私は「甘味処でご飯を食べる」人になってしまったのだった。


2005年04月05日(火) 価格破壊

 今日は、クラスを移って初めての二胡レッスンでした。
 ……れ、練習しなきゃだわ。

 そういえばいつも使っているカラオケボックスの昼間価格が一気に値上げされていた。さすがに安すぎたことに気づいてしまったみたいだ。上がったとはいっても一時間240円なんだけど。何せ今まで一時間180円だったからなあ。しかも飲み物ついてるし。どう考えてもおかしいでしょうその価格設定は。どうも最近いろんなところでいろんなモノが安すぎて気持ち悪い。この気持ち悪さについてはもうちょっとよく考えてみて、面白そうだったらちゃんと書こうかな。


2005年04月03日(日) 眼球譚

 南青山のギャラリーで佐藤久雄さんという人の人形展を見る。今月の芸術新潮に載っていて、ちょっと気になったので。ああいう人形は写真で見ると妙にエロいんだけど、実物は割とふつうに人形だった。ただ、どの人形もかすかに口が開いていて、その口の開き具合がものすごエッチくさいとは思った。

 なぜこの展覧会が気になったかといえば、私も20代の前半頃に、少しの間だけだったけれど四谷シモンさんの人形教室に通っていたからなのだった。あまり人形そのものに対する思い入れやフェティシズムは無いのだが、もともと私は大学時代にも砥の粉まみれでグラインダーを振り回していたので、粘土と砥の粉とサンドペーパーでひたすらなめらかな面を作ってゆく作業が大好きだった。で、思う存分磨いた頃に先生が「眼はどれにしようか」とか言いながら小振りのアタッシェケースのようなものをパカッと開けると、そこにはずらりとガラス製の眼球が並んでいたりして、何ともまあシブサワでタネムラな光景であった。眼球を選んだ後に待っている作業は、人形の頭をノコギリで上下真っ二つに切り離して、内側から眼球を嵌め込むことだったりもする。あれ以来、どんなにかわいらしい人形を見てもあの光景が甦ってきて「ああこの人形にも頭に切開の痕があるのだなあ」などと思ってしまう。
 
 さて最近、こういった展覧会などのお出かけがすっかり一人遊びになっている。なぜかといえば、いつも一緒に見に行っている友人が激烈な花粉症だからだ。ほんとに毎年気の毒で可哀想で。私はといえば、なぜか室内に入るとくしゃみ連発。自分の部屋はまだマシだが、オフィスや飲食店に入るとくしゃみと涙が。一過性だから特に辛くもないし外に出ればおさまるからいいんだけど、外がダメな友人と、室内がダメな私では全然遊べないじゃないか。そんなわけで最近は一人でふらふら出かけている。一人だとまったく予定というものを立てなくなって、ふと気がつくと延々と歩いていたりする。

 今日も、バスで西麻布まで行って高樹町から骨董通りに入って行こうってとこまでは考えていたのだが、ギャラリーを出てからまったく無計画に歩いていたら、結局家まで歩いて帰ってきてしまった。これは、南青山や西麻布に適当な飲食店が無かったせいでもある。何か軽い食事と、暑かったからビールが飲みたいと思って店を探して歩くのだが、あの辺はもうカフェとかカフェとかカフェとかしかなくって、しかも気取りくさったコース料理ばかりでうんざりした。

 そもそもカフェって何なのさと考え始めて、結局「接客の専門家を置かないレストラン」ってことなのかと。カフェで2000円のコースランチ食べるんだったら、3000円出してちゃんとしたレストランのランチを食べた方がいいような気がするが。というような結論に達した頃には広尾あたりまで歩いてしまっていたので、どうせツタヤに寄って帰ろうと思ってたからガーデンプレイスに向かうことにする。ガーデンプレイス内のアジアンなお店でタイカレーとベトナムビール。やっとありついたビールはそれはもう美味だった。でもカレーはまったく辛く感じなくて、これはもしやこの間の激辛インドカレーの所為で基準が狂ったのかもしれない。どうしよう。


2005年04月01日(金) インド料理で春眠

 昨日は、とある雑誌で「東京で一番辛い」との評価を受けていたインド料理店に赴く。エビカレーはマイルドな辛さ、チキンカレーは舌に刺さる辛さ。たしかに辛いけれど、辛いだけじゃなくて旨い。サモサには豆がたっぷり。ナンは巨大でもちもち。手で持っても油でべたべたになったりしない。食後のマサラティーがシュガーレスで、スティックシュガーがついてきて自分で入れられるのも嬉しい。個人的飲食店ランキング・インドカレー部門でかなりの上位に食い込む勢いだ。近所なのに今まで行っていなかったのがもったいないもったいない。しかしこのビルの2階には2軒のテナントが入っているのだが、このインドカレー屋の隣がロンドンパブ。嫌味か?

 ビールは一本しか飲まなかったのだが、スパイス酔いしてしまって、夜の10時頃には寝てしまう。それでなくても春は眠いのに、睡眠時間が増えて増えてしょうがない。


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