| 2009年02月25日(水) |
ちょっ・・・RYU！？ |
にのらです。
昨日、寝る前に２時間だけ(寝る前のお遊戯にしては長すぎる)
逆転裁判３をやりました。
RYU!?
ナルホドに学生時代彼女(まがい)がいたことも割と萌えたが、
それ以上にお芸術学部３回生のおトレーナーにお萌え申し上げた。
ワシ、なるほど君、リアル好きやわ。
でも今夜も寝る前に２時間だけお遊戯をしなければならないので
今日はここまで。
逆転裁判を始めてから、四六時中吐き気に悩まされている。
寝る間を惜しみすぎたか。いまこうしていても、頭を天井に
すっくと立てるだけで気分が悪いです。肩〜歯も疼くしよ〜。
どないせえちゅうねん(ゲームを中断してください)。
| 2009年02月24日(火) |
残念ながら写メらざるをえない |
にのらです。
やっと逆転裁判２が終わりました・・・。
長かった・・・。
・・・通勤の睡眠時間を削り・・・・
・・・食後のテレビ時間を全てつぎこみ・・・・
３時就寝６時起床を繰り返し・・・・・
必要以上に時間がかかった・・・(超頭悪いなオマエ)
それも、全てはミツルギのため！！！
と、
思っていたのです
が！！
ラストの冥ちゃんを見た瞬間、
オマエのその顔(必要以上に可愛い)を見るために今日まで頑張ってきた気がする・・
と、写メらざるを得ないことになりました。
にのらの携帯は今、ミツルギと冥ちゃんでいっぱいです。
冥ちゃんに至っては、動画もマンパチです。
やばい。こんな可愛い奴らを見たことがない・・・。
まさかのノーマルカップリング誕生か！！
ブックマークはすでにナルミツでいっぱいなのですが。
にのら、なるほど君、普通に好きなんですが！ね、ね！いいよね！
まだ火曜日だというのに・・・。
明日はどうしてもバーミヤンに行きたいので、行ってきます。
逆転裁判３を鞄にしのばせて・・・はやくやりたい。
でいうか、今からやります。
ふっ・・・にのらの暴走のせいか、めったに鳴らなくなった拍手が
久々に響いたぜ↓
☆なかばさま☆
お元気ですか！センバツにあそこが出ますね！おめでとうございます！
授業に萌えの持ち込み、あると思います！！やっちゃっていいって！
にのらがもし高校生の頃に、諏訪部に数学習ってたら今頃理数系に
なってると思います。と、いいますか、BL声優だらけの文学CDって
にのら普通に聴いてみたいんですが・・。お勧めあったら教えて
くださいよ！
メイちゃん。御剣がいきなりなんか死んだとか失踪したとか何とか
言われて代理で出てきた割にキャラが濃くてあやうく持って行かれそうに
なりました。逆転裁判はどういうわけか検事がステキ。にのらの
長年の好みの傾向からして、検事が好きにならないわけがない。
にのらです。
2/21 PM15:00〜 2/22 AM5：00 プレイ
2/22 AM9:00 起床・朝食
AM11:00〜 PM15:00 プレイ
PM15:00〜 PM18:00 失神
PM18:00〜 PM19:00 夕食
PM19:00〜 PM21:00 プレイ。あ、天地人見忘れた。
そして今に至ります。頭ガンガン、目を閉じてもチカチカ点滅、
粘液質の涙が眼のふちにずっと留まり、首が回りません。
そして肩がパンパンに膨らんで、このままでは・・・
このままでは・・・それがし、それがし・・・・！
と、いうわけでさすがに休憩して、冥ちゃんの練習などして、
余計に肩がこり、あんだけしたのにまだ２作目の最終章の法廷１日目。
ミツルギ大好きだよミツルギ！！やっぱりアナタはステキよ！！
でも、結構・・むずかしい、ね。
ちょっとお風呂に入ってこの異様なコリをほぐしてきます。
明日から会社なのに〜ん。
それにしても、ライドウＣＤのディザーサイト、いいかげん
長すぎやしないか。早く鳴海＝郷田ほづみと発表してクレヨン！
| 2009年02月21日(土) |
アレ・・・なんでアタイ・・・ |
にのらです。
平日は色々とヨドバシに行く道のりが阻まれていたのですが、
今日やっと逆転裁判の2・3・4を買いました。そして2の１章が
終わったので求刑です。違、休憩です。
それにしても、にのらは逆転裁判を買いに行っただけやのに、
なんで新品のDSを持っているのか・・・！買ったのか！
買ったんだよ・・・買っちまったんだよぅ〜・・・。家のDSは
ヨシコと共有だから、独占したかったんだよぅ〜・・・。
自分のDSが欲しかったんだよぅ〜・・・。でも買ってから
気づいたのですが、にのら外出時にDSで遊ぶ習慣が無いから、
別に家のDSで十分でった。まあいいや。旅のお供になるしな。
就労意欲が著しく落ちている時は、買いものをするに限る。
買った分を取り返すために働かなければならんからな！ハッハ！
という趣旨で、最近妙に散財している気がします。
が、まあそれは置いといて、
東京のメロが、社員旅行で大阪に来ていて、最終日に２時まで
大阪にいるってんで、心斎橋でランチをたしなみました。
にのらワンピースの裾を何か壁の出っ張ったっぽい部分に
ひっかけるというアクシデントに見舞われて軽い遅刻をしてしまい
申し訳ございませんでしたが、１０時半〜２時までの、文字通り
「あ」っという間の逢瀬でございました。したかった話の５％
くらいしかできず、いささか消化不良ですが、このたびの大収穫、
スーパーナルミチャンを見るためにパソコンをオンした次第です。
あん・・・今日は動画が重いのね・・・。
ナルミチャンが観れるまで、マヨイちゃんでも描こう。
うっかり・・・ライドウの動画を２０ほど観てしまった。
なんでライドウってこんなにかっこいいの！？
早く超力をＰＳＰに移植してくれよん！！！(無いか)
さ、逆転してきまうす。
にのらです。
１９日にカレーうどんをたべに行こうねと約束していたにも関らず、
昨日のお昼にカレー
夜ごはんにうどん
のラインナップを選んでしまい、さすがに今日カレーうどんを
食べる気にもならなかったのでただのうどんを食べました。
結局うどんパラドックスから逃れられなかったわけなのですが、
さきほど家に帰ると、母ヨシコが逆転裁判をプレイしていまして、
「(さすがは私の母よな)」と思い、おもしろいか？と聞きましたら
「このゲームの女の人、キレイやわ」
と、一番予想していなかった答えが帰ってきて、予想していなかった
だけにダメージも深く、ちょっとのけぞりました。ゲームの、女の、人？
にのら、ことゲームにおいて女の人に視線をそそぐような事は
まずないので、いささか戸惑った次第です。でも、今までプレイ重視で
キャラクターにあまりにも淡泊だったヨシコが珍しく絵柄にコメント
したのがうれしかったので
「そう。カプコンはね、すごくキャラクターを上手に作るんだよ！」
と宣伝しておきました。まさかヨシコもにのらの部屋に置いてある
あまたの気持ち悪い薄っぺらい本の原動力になっている会社とは
思っていないだろうて。て。
寒い・・・凍えちゃう・・・。
寝ます。
最近体力が無さ過ぎて、眠くてしかたありません。今日もあやうく
うどんに顔突っ込みそうになりましたよ。
今日、会社で隣の席のプリンターの位置が若干ずれていた。
それだけのことなのにものすごく気になる。何かのメッセージが
隠されているような気がしたり・・・何か・・・こう・・・
重大なむじゅんを・・感じたり、証拠物件として確保したく
なったり・・・。指紋採りたくなったり・・・(単純で幸福な女です)
さて、にのらです。
探偵の次は弁護士と検事。あ、あと無口な藩主。
占い師の予言(硬い職業と相性が良い)がこんな形で当たるなんて、
よもや思いもしませんでした。さすがはあとむさま。
蘇る逆転をとりあえずプレイし終わりました。
ものすっごい老体に堪えました・・・・。なので、２作目に
入る前に規則正しい生活と十分な睡眠を確保するために
今日はお休みです！
すわ。
にのらです。
御剣信と狩魔検事がステキ・・。
「フン、父親に似て無能そうな小僧だ」とか言われて
「ははは。まいったな」と笑って受け流す信がステキ(見たんか)
まだミツルギは小さいから、とりあえず検事っていうのが
自分のお父さんをいじめる人だという図式を単純に覚えていて
でも狩魔怖いから心の中で「ガルル・・・」って言ってるけど、
あとでお父さんと２人になったときに「ね、ね！あいつがお父さん
をいじめる悪いケンジなの！？」とか息巻いてほしい。
信は「いじめるっていうのはちょっと違うかなぁ〜」と
のらくら返事をして、でも核心はつかないでさりげなく息子に
狩魔やなやつだぜーっていうのをインプリンティングする
茶目っ気を出してほしい。
↑を描く約１５分の間にも、記憶がどんどんすり抜けて行って
さっきまで「これは手掛かりっぽい」と気にしていた箇所を
どんどん忘れてしまう。この恐ろしい現象よ。
もう蘇る逆転は最終章が終わってしまうので、明日残りの３作
まとめて買ってくることにしました。
さ、続きをしてきます。
| 2009年02月12日(木) |
異議なし！！異議なぁぁぁっし！！ |
確かに南ブやわ。あれは！！
アガスティア大増殖あざーっすあざーっす！！
もし旅行が発売後になったら、全員でやりたいねえ(´v｀)”
５人全員PSP持ってたらウケる・・・。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
はあっはあっ・・・にのらですっ！(良い汗をかいているようだ)
逆転裁判おもしろすぎる！！昨日２０時から初めて、午前２時
くらいまでやって、やっとトノサマンが終わりました。
そして
御剣は大変なものを盗んでいきました
にのらの心です。
ウィ。
ああ〜お風呂入ってからまたやろう。目の下が真っ黒なんですが。
明日、コンパの予定だったのですが、帰り際に、にのらのアイドル
(デートDVのような仕事っぷりのマカロンをくれた首の無い人)から
お誘いが・・・もう１０年近く仕込まれているので、コンパのパ
の字も速攻頭から吹っ飛んで「ハイｖ」と答えてしまいました。
そして電車でスーパーハイテンションに。しかし勢いで大好きな
コンパを断るほど彼に骨抜きとは…(デートDV的な意味で)
それにも関らず、また逆転裁判を続けることで目の下のクマが
もう取り返しのつかないことになりそうなのですが。いいや。
まったく春ってやつはなかなか来やがらねえですう。
逆転裁判、ゲームの性質上、絶対ネタバレだけは避けなければ
ならないので、にのら垂涎の御剣受が世間的にどれくらい
あるのかが分からず(アユちゃんがナルミツを持っているという
情報だけではメジャー感がいまひとつ沸かず、むしろアユちゃん
が持っているという事実が、もしかしたら一筋縄ではいかない
カップリングなのではとドキドキさせられたりしつつ)
やっぱりナルミツだよね☆もしくはノコミツ(イトミツ…？)
きっとこれからもっといっぱいステキなキャラであふれる
のだろう(なぜならカプコンだから)
今、ネタバレしないようにとコソコソ公式ページ観て腰が抜けた。
逆転検事
あがが・・・・・さすがはかぷこん。
| 2009年02月11日(水) |
ちきしょうえきしょう |
にのらです。
今日のにのらは昨日のにのらとは違う生き物。
昨日の長文を書いた(さらに日記に載せた)にのらのオツムは大丈夫か。
と今日のにのらは思うのでした。夜書いたラブレターの法則ですね。
さて。
この不景気に我が家の家電が次々に壊れる怪奇現象(寿命とかいう)が
起こり、とりあえず壊れそうだったテレビが壊れたので、
今日泣く泣くヨドバシに行ってまいりました。そして、
にのらは今時あえてのプラズマテレビを推していたのですが負けて、
シャープのアクオスに決定しました。４２型はにのらの家に
ギリギリねじ込める最大の大きさ。今からノクターンプレイを
楽しみにしています。ポイントはさりげなくもらったので、これで
ＰＳＰを買います。
ところが、人気機種のためにメーカーにも在庫が無くて到着が２４日。
何と…ナントの勅令1598年・・・南都は夢の始発駅・・・。
とにかく待たされる羽目に陥り、にのらのゲーム用テレビ14型が
暫定で居間に運ばれ、頑張ってるのに字幕見えないとか文句
言われてて心が苦しいです。何も今わざわざ映画を見なくても
いいと思うんですが。
しかし立派なテレビが来たら、やっぱり映画が見たいですね。
鳴海に行きすぎた恋愛感情を持っているにのらめは、
いかにもそれらしい映画(キーワード：陸軍・第一次)をいっぱい
見たいなあと思って、どんな映画があるんだろうと興味本位で調べたら、
強烈な疎外感を感じたのでストップをかけておきました。
戦争ジャンルは「好きして☆ナルミン」程度の興味で入っていける
軟派な世界ではなさそうなことは何となく分かったにのらなのでした。
プライベートライアンで40分目を開けられなかったようなにのらは
せいぜい紅の豚でも見ておくですよ。
まあそれは置いといて、やはりＳＷ(サクラ大戦じゃないよ)が観たい。
ジェダイの復讐のイウォークを無駄に拡大して愛でたり、したい。
今日、そんなわけで、ドラクエ９の予約(た、頼まれたのよっ)の
ついでに逆転裁判というゲームを買ってみました。人気があるのは
知っていたのですが、どんなゲームかも知りません。ただ、
なぜか宝塚がこのゲームのシナリオで歌劇を演じるというポスター
を見かけ、度肝を抜かれたので買いました。「うぃぎありぃ！！」
とか叫ぶのでしょうか。むしろ歌劇観たい。おもしろいといいな。
買った後で、「あ、采配のゆくえ買えばよかった」と気付きました。
結局ライドウに夢中で買ってなかったのよねん。オパチムが
宇喜田の兜作ってて超萌えた。でもにのらは忠興様が好きなの！たぶん。
与太話はここらへんで、さっそく逆転裁判を・・と思ったら
ＤＳが使用中でした。にのらのなのに・・・。
| 2009年02月10日(火) |
はい、まあ、その、なんだ、妄想だ |
春の嵐がやんだ頃、大きな船が港についた。
僕と鳴海さんは、各々片手に食べかけの焼き芋のかけらを持ちながら、それを見ていた。
それは、ついこの間戦った、あのヤマソガツよりも大きなくせに武骨さは無く、
黒い船体に真鍮の流麗なラインが金ぴかに光って、前方が丸く切り取られた白い客室は
まるで大学の建物のようだと見たままライドウは思った。もともとロマンチックな
表現には長けていない。
「みたまえ！ライドウ君！！」
魅力的な貴婦人然とした美しい船体！ヴァイオリンのような女性的なカーブ！
そのくせ１万屯もあるグラマーなんだぜ。
なあ船に乗ったことがあるか？俺はある！船は良いよ！すぐ撃沈されるけどな！
「はい。ほんとうに大きいですね！それにピカピカです！」
「ああピカピカだ！！」
ヨーロッパのどこかから来たという、巨大な客船を前に、
鳴海は気取った口調で子供みたいに饒舌だった。ライドウも自然と陽気な気持ちになる。
英国製の三つ揃えに帽子姿の鳴海は、こういう、西洋的なものの前に立つと、
中々サマになっていると思う。すっかり見とれているライドウの気持ちを知ってか知らずか、
『海に落ちるぞ』
とゴウトが冷ややかにのたまった。実はライドウはあまり泳ぎが得意では無い。
まして、海で泳いだことなど無いので、少しだけ後ずさった。
海に溺れて鳴海に助けられるなんて、そんな格好の悪いことができるもんか。
やれ何フィートあるとか、横浜の次は神戸に寄るぞとか、
料理は旨いがワインがこぼれるだとか、
ああ、でもこぼれにくいグラスに入っていたような気がするだとか、
鳴海の説明は終わらない。
そんな時、ライドウはいつも彼を眩しくかんじる。
山育ちで未熟者の自分からしたら、なんてこの人は色んなことを知っているんだろう！
そして改めて、自分はこの人がこうして、自分だけに見せてくれる
生き生きした笑顔が大好きだと思い知らされる。
ゴウトにはその締まりのない顔はどうにかならんかと怒られるけれど、
こればっかりは仕方がないじゃないか。
船の全体が見渡せる少し離れた欄干に腕をもたせ掛けて、風に負けそうになっている
もじゃもじゃの髪を押し込めた帽子を押さえながら、鳴海さんは船を見ていた。
鳴海から眼をそらして、ライドウも船を見た。
遠くで警戒のラッパの音が聞こえる。
洋食屋のコックの帽子のような形の大きなファンネルからは
まだかすかに黒い煙が上がっている。
欄干から頭だけ出して下をのぞくと、渦と泡が眼の下をクルクルと回っていた。
鳴海がコーヒーに入れたミルクをかき混ぜる時みたいだと思った。
自分のコーヒーはいまだにキレイな渦模様を描けないままに白く濁ってしまうのだ。
こんな時まで鳴海さんか、と思うと、自分でも少々可笑しな気分になった。
恥ずかしくなったので、風が少し冷たくて、こんな日は外套がありがたいな、とか、
ゴウトは寒がるだろうか、欄干に顎を乗せて眼を伏せている鳴海さんがこのまま寝たらどうしよう。
などと考えて不埒な気持ちを紛らわせていたら、鳴海が口を開いた。
「昔のことはずいぶん忘れちまったけどさ」
船で出かけた色んな国のことはむしろ昔より今のほうがはっきり思い出せるんだ。
突然の事でライドウは一気に緊張した。
彼はいつでも世間知らずのライドウに知りたいだけ惜しげなく知識をくれたが、
自分の昔のことになると上手にはぐらかすし、それを追及して鳴海の辛いことを
無理矢理思い出させたり、困らせたりなんてことを、こんなに関係が進んだ今でも
ライドウはできないでいたからだ。
ぎこちなく、無言で鳴海を促した。
「そりゃあたくさん色んなモンを見たよ」
曇った空に突き刺さりそうな寺院の塔に、夕暮れの河べりで聴いた悲しい音楽、
薔薇がいっぱい咲いた庭に立っていたら聴こえてくる、どこかのお嬢さんが弾いているピアノの音に、
息をするのを忘れてしまいそうな彫刻の橋に、まだ若いくせにじい様みたいな大時計。
美しかったよ。うん。
そうだな、事務所にある、ライドウがいつも埃払うのに苦労しているティーカップの
複雑で手のかかる模様みたいな、ああいう絢爛なもので街全体が出来ている。
普通の労働者が住むようなアパートの階段の手すりにまで、猫の手足のような丸い
飾りがついていて、石造りの何層もある巨大な建物がどういうわけか生き物みたいに
キラキラしているんだ。
俺はね、そういう美しい街で
「人をたくさん殺したんだ。」
ライドウは何も言えずにじっと欄干に置かれた自分の手の甲を見ていた。
脈拍が上昇するのを感じる。
緊張はピークに達していたかもしれない。
鳴海の経歴は聞いているし、密偵なんて呼ばれる輩が何をもっと飯のタネにしているかなんてことも、
だいたい分かっているつもりだ。強いて言えば、自分がそんな事くらいで鳴海のことを軽蔑したり、
嫌いになったりすることは未来永劫ないのだと、いつでも理解してもらいたいと思っている。
鳴海は珍しく、本当に珍しいことに、いつものようにペラペラと話さず、
ゆっくりと言葉を選び始めた。
被弾した教会の懺悔室で
オペラハウスに立ってる金色の女神さまの裏手で
異国につながる列車のコンパートメントの中で
王朝風なレストランのトイレで、厨房の皿がぶるかる音を聴きながら
緑色のビロードに、赤黒い血が染みていく。
背後で下水におっこちる水音は粘液みたいにこもっている
電燈に纏わりついていた蛾が余所に飛んでいく
頭を包んだ袋の口から赤いものが流れだしてくる。
暗い地下、強烈な悪臭、麻痺した感覚、
何年も偽っているうちに乱れ飛ぶ言語に頭が揺さぶられる。
俺は、いったい、どこの国の人間なのか。帰る場所はどこ。
外国に居るって言っても観光旅行ってわけじゃないからさ。
頭の中はろくでもねえ任務の事しかねえし、失敗したら殺されるし？
自分が狙ってる敵さんにばれたらこっちが拷問の揚句犬の餌だ。
毎日ビクビクしてたよ。
俺は本当に臆病者なんだ。
そうやって何年も、ドブネズミみたいにこそこそ身分隠してさ。
殺されたくねえから毒物飲んで耐性作ってるうちに五感がどんどん衰えて。
頭もおかしくなってくるから、だんだん善悪の判断なんか狂ってきちまって。
盗みやら人殺しやら。正義のためになんだってやった。自分が今眠って
いるのか、それとも起きているのか、もう区別がつかなかった。
人格がすっかり壊れちまって、指令書通りに動くのがやっとで。
せっかく美しい船に乗って美しい街に行ったのに、キレイな女とも会えたのに。
何一つ、何一つオマエに話せるような良いことなんてしなかったよライドウ、俺は。
５年ほどそうやって、ようやくお呼びが掛かって、港から船に乗り込んだ。
自分に与えられた客室で腰をおろした。汽笛の音がうるさくて、掌を耳に押し付けて、
やっと帰れる。でももう、何も信じられなくなってて。呼び戻されたのが疑わしくて。
何で呼び戻されたんだろう。
もしかしたら、帰ったら殺されんのかな？って思って。
案の定、俺が腰かけてすぐにドアーが開いた。知らない男がいた。
出港も待たずにその場で撃たれたんだ。
俺を撃った奴は、新米だったはずだ。新しく俺のポストを継いだんだろう。
一発で仕留めてくれなかったから、即死もさせてもらえなかった。
立ち上がる気にもなれない。
この５年間、何のためにこんなに必死に生きていたんだ。
情けなくて情けなくて、日本を離れて初めて涙が止まらなくなった。
そうしている内に船が出る。腹の傷はジクジクと痛んで濡れたけど、体が痛みに
鈍感になっていて、意識だけが遠のいていく。ホールから流れてきた音楽が
耳に入ってきて初めて音楽を美しいな、と思ったんだ。
そうなると急に自分が暗躍していた忌々しいこの異国の景色が懐かしくなってきて、
そうなるといよいよ涙は止まらなかった。死にたくねえな、と思ったり、
そうかと思えばここで死にてえな、と交互に思って、ぼやけた視界にドアーが入ると、
そこに居たのは死神じゃあなくてカラスの一味だった。
「無事に助け出されて晴れて元陸軍将校にして幽霊、鳴海昌平探偵の誕生ってわけだ」
もしかしたら、俺を撃った男は、陸軍とヤタガラスの二重スパイで、どちらの命令も
まっとうするために予め外して俺を撃ったのかもしれないと思ったけど、もう、
何でもいいや、と思って。全て投げたかったんだ。
なあ、ライドウ。
永遠にと讃えられた美しい街でも、目を懲らしてみりゃ俺みたいな汚いもんがはびこっている。
美しいものと醜いものが、別々に完全にテリトリーを分かち合って存在しているなんてこと、
ありえないと思っていたよ。
ライドウに逢うまで。
「ライドウは心も体もキレイなもんさ。この歳でそんな奴に出会えるなんて、生きてて良かったよ」
そういうと、鳴海の伏した瞼に睫毛が揺れた。
腕の隙間からのぞく口元は見たことが無いくらい優しく微笑んでいて、
ライドウは目が離せなかった。
心臓が狂いそうに鳴っている。
抱きしめたい。抱きしめて、ずっと好きだと。
衝動的に抱きしめそうになる腕を、欄干に縫い付けられたまま固まった指が食い止める。
咄嗟に苦しい、と思って、嗚呼そうか嬉しすぎるからだと気がついた。
早く触れたくて、気ばかり急いて、血が上った首筋が熱くて、早く、照れてないで目を開けて、
見ただけで「嬉しい」があふれている自分を見て欲しいと、そればかり思う。
辛いことは思い出してもらいたくはないけれど、
陸軍からヤタガラスに上司が変わっただけで、僕を監視していることを、
僕が葛葉を貶めるような無能なら、迷わず僕を末梢しなくてはならないことを
忘れるような人ではないけれど。
あなたがたくさんの罪を犯して、体も心もボロボロに捻くれさせて疑心暗鬼に囚われてなお、
僕に汚れの欠点も無いと信じて、そしてそれを欲しいと思ってくださるなら、
それはとても幸せなことだと思う。どうか永遠に欲しがって欲しいと思う。
本当の自分は、
鳴海さんには事務所から一歩も出ないで欲しいと思っている程度には嫉妬深いし心配性だし
ゴウトからは粘着質とか暗いとか言われるし、鳴海さんみたいに人を楽な気持ちにさせてあげたりも
できない。キレイというより、浅いんだろうなと気づいているけれど。
「帰ろっか！ライドウ。聞き込みしようにも人がいねえよ。長いこと居座っちまった」
「そうですね。・・・あのっ、鳴海さっんっ」
「変なとこでドモるなよ、どうしたライドウ」
「鳴海さん、の、方が、自分にはとってもキレイに見えます！」
鳴海さんはポカンと口を開けて、珍しく顔を赤くしながら、
「あぁ」とか「そうか」とか言ったままクルリと背を向けて歩き出してしまった。
小さな声で「まずったな。全部しゃべっちまった」と言うのが聞こえて、
ライドウは嬉しくてたまらない。
確信している。
鳴海さんは、やむなき事情で僕を手にかけなければならなくなった時に、
きっと涙を流してくれるだろう。そんな倒錯的な妄想はライドウを
少しずつ歪めながら、優しく甘く、彼を満たしてしまうのだった。
にのらです。
よもや↑を読んでくださる方もおられまいと思いますが、
一気にスクロールしてここを読んでおられる方が98％ですが、
知りすぎて疑心暗鬼の鳴海と知らなさ過ぎて妄信的に鳴海に
ついていくライドウはお似合いやなぁ。
で、鳴海はひそかに「ライドウが無能であると判断したら殺せ」とか
命令されていたら萌える！！！らめぇ！！殺しちゃらめぇぇ！
しかもライドウも薄々それには気づいてて、そんな事させねえぞとか
思ってたら萌える！でも好きなのね！そうなのねライドウ！！
どういうわけか、いまだにライドウが好きでたまりません。
鳴海がもうアラビアのロレンス状態で、もうなんか世界中を
知りつくしてて、陸軍でありながら飛行艇の操縦とかも
できて欲しい。できなくてはならない。
さて、録画したメイちゃんの執事を見て寝ます。
| 2009年02月09日(月) |
やすんだ ⇒夜、力尽きた |
にのらです。ゲッホゲッホ。風邪ですわ。
会社休んでやりました。いいのです。給料カットやし〜。旧正月で
行っても今お仕事無いしね〜。
めろ様へ。これが色つきです。赤貝みたいで気持ち悪いでしょ！
昨日、帰ってからソワソワペルペルしていたら、鍋パーティ中の
東京の小鳥達が嫌がらせとしか思えないメールの数々をにのらに
送ってきました。
�．▲罎舛磴鵝”�神に出てくるヤク中の名前わかる？
�▲▲罎舛磴鵝．潺好侫襪療敲�に似てる人の名前わかる？
��めろちゃん 黄飛虎の子供で俺っちていう子はなんて名前だっけ？
�い�ぱちむ ヨウゼンのお師匠様って誰だっけ？
�イ�ぱちむ 一二仙のあかちゃんの名前は何でしょう？
�Ε▲罎舛磴鵝（甲腓猟鏤劼了劼蓮�覚えてる？
�Г瓩蹐舛磴鵝‥径世辰董�天化×太乙？天化×太公望？
�┘▲罎舛磴鵝，如△泙逝膕蓮�電話しても平気なの？
� 銑┐泙婆鵤隠喫�。� 銑Г浪燭�意味があったのか。何なら
電話で答えても良かったような・・・(本当に知りたかったとは
思えない質問の数々でしたが)
そして忌憚なく答えられましたにのらは！漢字は自信ないけど。
天太って言ったら、天化×太乙に決まってるじゃねえか！！！！！
そして、不景気なので４月に旅行に行こうということになりました。
楽しみ！楽しみ〜！！不景気だと、最悪の事態になる前に色々
しておこうという気持ちになるものです。
そして最後にチェルノボクがイヤほど入ったお鍋の残骸の写真を
もらいました。キー。
さて、突然ですが、にのら今、銀河鉄道の夜にはまっています。
和歌山であまりにすることがなさすぎて、わかやま館という観光案内所
で銀河鉄道の夜のCGアニメが上映されていたので、観て、
にのらカンゲキ〜イ☆
４０分の上映だったので、かなり端折られていたので、にのらの幼少
の記憶(猫のアニメ)だと、確かカササギを捕獲して食べたら甘いとか、
活字を拾って小銭でパンと角砂糖を買うだとか、林檎が増えるだとか
そういう記憶(食いモンばっかりやんけ)があったなあと思い、昨日
夕方に家に帰るなり、青空文庫を読み、ニコニコで朗読を聞き、
最後に猫のアニメで締めました(そして風邪をこじらせ会社休んでいる)
猫のアニメで締め終わったので、にのらの中のブームは誰に知られる
事も無く２０時間足らずで完結したのですが、昔の文学作品の
言葉って、なんていうか、神秘的で綺麗ね・・・。ほれぼれして
しまいます（結果会社を休んでいる）
それにしても、猫のアニメの銀河鉄道の夜のせいで、にのらすっかり
猫の物語と思ってましたが、原作は人間なんですね。この猫のアニメ、
ものすごく良く出来てる。手足がかわいいの。２足歩行界における
猫部門で断トツの一位確定ですね。柔らかそう・・・。ジョバンニが
カムパネルラのアルコールで走る汽車のおもちゃの真似をする
シーンの前足がかわいすぎてヤバイ。
さて。今日は一日、ゴロゴロ遊ぶぞ〜！！！
にのらです。鼻と咳と頭痛くらいなら、なんとでもなると思って、
「山梨かぁ〜・・・」と思ったり、大正時代の客船について
調べたりしながら、頭の中をナルミンのお花畑にしてはしゃいでいたら
熱の野郎がにのらを襲いました。しんどいのぅ〜。明日は本当に
会社休めないからのぅ〜・・・。
にのらの親戚に、謎のフランス人と結婚してフランスに住んでいる
が、本当に戸籍上結婚したのか謎な上に、仕事しているのかも謎な
人がおりまして、こないだ一時帰国の際に、ピエールエルメという
お店のチョコレートをくれまして、さっき盗み食いをしましたところ、
不二家ほどではないけれど美味しかったのでもう何でもいいやと
思って貪っていたら超怒られました。そんな良いチョコレートなら
目に届かない場所に置いてしかるべきだと思います。
そういえばもうすぐバレンタインですよ！
今年はにのら、少々思うところがありまして、話せば長いのですが、
去年ある場所で一目惚れしたものの、もう何か全然手の届かない、
ていうか何歳かも分からない、ていうかオマエ誰？っていう感じで、
あとむさま(超常現象を嫌うにのらが唯一あがめている占い師)からも
「大きすぎる壁がある。想定不可」と言われている人の出現場所を
突き止めたのでチョコレートをあげようと思っていますよ！
ハアハア・・・ハアハア・・・（落ち着けもう良い年なのだから）
ついでにナルミンも、ライドウにチョコレートをあげると思うよ！
ナルミンは、普段黙々と淡々としているライドウを甘やかした時に
見せる焦りと照れと、「う、嬉しいです」って言葉が大好きなので
贈り物にはかなりこだわるタイプです。ライドウは、そんな鳴海さん
が死ぬほど好きで、実際死にかけたことがあるくらい好きなので、
ナルミンがそんな時代錯誤な風習を取り入れてくれたら、それこそ
天に昇る心地なんですが、ちょっとだけ家計の心配をします。
でも心配した上で、やっぱり嬉しくて、心から感謝するのです。
なんて良い子・・！！なんて良い子なの！？
今日は「ナルミンと大きなお船」(またそんな誰も興味の無いものを)
というお話を仕上げたのですが、絵が足りないのでまた明日に
します！だって明後日お休みだもん！！明日は金曜日みたいな
もんっすよ！ギャー！オギャー！！
にのらです。
昨日、旅の途中でペルソナ１のリメイク決定を知りまして、さきほど
帰宅しさっそく告知サイトを見て、そのオサレさにひっくり返りました！
あの、伝説の、風も無いのに拙く倒れる積み木の学校はリメイク
しないで欲しいよー！あの拙さがいいのにー！軽快な音楽と共に
飛んでいる蛾のような蝶がなんともオサレ。
ああ・・・アヤセはちゃんとチョベリバって言うのか、ゴズテンが
メギドを覚えるまで結構マーク使いにくいのとか、今の自分の肉体が
耐えられるのか・・・どうせ、もうＰ３以降のクオリティに慣れた
人にはなんじょうくんは馴染めず、いまだにゲームを手放せない
懐古主義者が主にプレイするに違いないのだから、リメイクとか
しなくてもいいのに！移植でいいの・・・。
あ〜でも、いい。
また、主人公・なんじょうくん・マキ・ブラウン・マークで
遊ぶんだ！！雪の女王編も頑張るんだ！ＰＳＰ買う気マイナス５％
だったにのらも、とうとう負ける時がきたようです。
楽しみ・・・久々に南ブの同人誌でも楽しむか(なんでも同人誌を
即座に用意できるこの環境！ニクいね！！ニスロク！！食っちまうぞ！)
そういえば、ペルソナって、何時間もかけて進んだダンジョンの
最奥でボスを倒したあと、同じ道を何時間もかけて帰らなければ
アガスティアが見つからなかった的なドＳな要素があった記憶が
あるのですが(家に帰るまでが遠足的な)、あれはＰＳＰの電池が
耐えられるのかちら・・。ＭＰが尽きた頃、物理反射の悪魔に
３連マハムドを食らったり、もうなんかしんどいからわざと
死んだりした記憶とともに、いろんな、もうこの歳ではできない
要素が走馬灯のように浮かんでは消えます・・。
・・・サトミタダシは大丈夫なのかちら・・。
大人の事情でＢＧＭ変わってたら悲しい・・・。
早くやりたいな！
罪と罰も出せばいいよ！！！
にのらです。お久しぶりかしら。
今日から和歌山県に行くのに和歌山城を通過して黒潮市場に行って
きます。明日帰ってくるわけですが、風邪が悪化してきました。
こんなことでマリーナパーク(やったっけ？？名前忘れた)の
極寒の潮風を前にさらに風邪をこじらせる結果にならないか、
心配なわけです。
そしてそれ以上に、今日、東京の小鳥さん達が、鍋パーティを
行います。オパチムからメールが入った時はその悔しさに
もんどりをうったわけです。にのら、和歌山無かったら絶対
行ってた・・・そしてコンセプト鍋と称して大量のきくらげを
鍋に投入(ライドウのマントからインスパイアされたところの)
したり、チェルノボクを投入してみたり、したかった！！！！
したかったのだよ！！(鍋大会を大いに誤解している)
いーなー。絶対、前にヘタを取らない密封状態の毛利元就を
大量投入して、緑色の大爆発を起こしていたような事態が
おこるんやろな・・・。にのら、こういう時、東京に住んで
いない自分を悲しく呪う・・。
あ〜それにしても風邪の諸症状が治らないわん。ゲホゲッホ。
ゲホゲッホ ゲホゲホゲホゲホ ゲホゲホホ
（願わくば 生レバーをヒルコに 見立てたい）
では皆様、良いHAVE A NICE ホリデー！
あ〜和 歌 山 遠 い な 。
にのらです！寒いですね。
明日は立春ですね。はい。
はい、昨日は準太の誕生日でしたが、寝てしまいました。
恵方巻きを食べて豆を食べてサンマを食べて、しましたか？
東北東を見ながらニヤニヤ顔で食べましたよにのらは！
そして豆まきの代わりに、こないだ比叡山延暦寺に行った両親に
頼んで買ってきてもらった豆大師様のお札(可愛い)を柱に貼りました。
土曜に京都に行った時に、先斗町のお店でも時々おんなじお札を
見かけました。魔除けで妙に可愛いのな。
昔、現国のテストの問題文で「立春の日に卵が立つ」っていう文章が
ありまして、毎年、立春というと卵を立てたくなるのですが、
当日になったら忘れています、明日、卵は立つのでしょうか？
今日は、おつかいで電車に乗る総時間が長かったので、ずっと
携帯に、ナルミンと大きなお船という壮大な、でも短いお話を
書いていましたが、書き終わらなかったのでまたにします。
もうここ何年も、需要に応じた供給を諦めているにのらなのです！
ところで、不景気とか以前に旧正月なので仕事がほとんどありません。
締めもほとんど終わってしまったし、しかも２月からネットが禁止に
なって、手の打ちようがありませんな！あまりに暇なので、
本社のシステム課をこっそりつかまえて、ネット見させてもらえる
ようにお願いしました。そんなわけで、今日のにのらは会社で
ずっと知識の向上につとめ、結果、会社からにのらの家まで
徒歩で帰ることは可能だが、寝袋がいることなどが判明しました。
お風呂に入って寝るが良い。
寒い。昨日までの妙な暖かさは何だったのか！？寒いよ！？
にのらです。
うちの犬のフクちゃんは、四六時中おやつを盗んでは食べているので
ゴハンを食べません。もったいないなあと思いながら、ある時買いもの
のためにゴハンのお皿を外に置いて出かけました。間もなく帰ってくる
と、にのらの家にヒッチコックばりに鳥類が集まって、近寄ると
逃げて行きました。烏にスズメにヒヨにメジロもいました。
それからというもの、父が「鳥寄せ」の儀式と称して
フクちゃんの食べ残しを庭に置いて、鳥に片づけてもらおうと
しているわけなのですが、そういえば、ゴウトにゃんが超力の後
烏になっていましたが、アバドンの時にもまだ烏の姿のままだと
ナルミンが思いこんでいたら、窓の枠にゴウト用の餌を置いて、
どれがゴウトかわからないから来る烏来る烏全部受け入れて
しまいに探偵社が鳥かごみたいになってたらかわいすぎると
思って一人興奮しておりました。
で、エドガー・アラン・ポーの大鴉という詩をちょっとゴウト
にゃんっぽくしようと思ってたら全然違う話になったものを
↓にのっけてみました。明日は準太の誕生日だというのに！！！
↓超力の方が話の内容は暗かったなあというお話。↓
彼を知っていた人も忘れてしまったようなある暗い暗い夜のこと
ちょっと変わっているせいで忘れられない
それでも帝都の喧騒には勝てず風化しようとしていた物語に思い悩まされ、
弱った果てに疲れ果て、
「明日のことだ。もう眠ってしまおう」と思っていたら、
突然ドアーが叩かれた
それはどこか懐かしいリズムで、トロリと更けようとしていた夜の空気に
優しく溶け込み、木製のドアーの質感にしっくり馴染んだノックの音だった。
「誰」
俺はドアーに声をかけた
ドアーの向こうから返事はなかった
「(俺の部屋の、ドアーの向こうに何かがいるんだ
それだけのことだ。それだけのことなのに)」
嗚呼、枕に埋め、
圧迫を感じて明滅する眼球にあの時のことが思い出される
指先に残っていたわずかな感触が離れ
目の前で彼が放った銀色の軌跡は死んでいく肉体に食い込み
見えなくなった。
このまま気を失って、そのまま死んでしまいたい。
立ち上がりかけたら悪魔に抉られた腹が痛くて動けないことに気づいた。
一方そのころ、
つい先ほどまで、異形に姿を盗まれた男と対峙していた少年は
腹を抉られたまま珍しく呆然となすすべも無い鳴海を見ながらこう思っていた。
「今この瞬間から永遠に、何も無くなった。何も」
鳴海さんは、これからも僕の側に居てくれるだろうか。
それは彼の無表情からは想像できないほどに強い不安でもあり、
この場に似つかわしくないほどの期待感でもあった。
もう鳴海を捕えて離さない過去はすべてこの世に無いのだ。
ノックの調べは、鳴海の隣の部屋で読みかけの本を持ったまま
転寝していた少年の耳にも届いた。
「誰かが、鳴海さんの部屋に入れてほしいと言っている
入れてほしいと、こんな時間に、ドアーの向こうから、
こんな時間に入れてほしいと言うやつは、もういないのに」
どうか許して欲しい
宗像が消滅する前に言葉を残せる程度の正気があったことを知りながら
彼の体ごと屠った俺を許して欲しい
出会った時から何もかも諦めてしまっていたはずの鳴海の
奥のほうで引っかかっていた唯一の真実を間接的に屠った俺を許して欲しい。
ずっと一緒に居たいんです
後追いなんて、絶対許さない
「窓の枠だ」
鳴海の部屋ドアーの前から踵を返すその気配が、自分の部屋の
窓の枠に移動したことを知ったライドウは、観念してカーテンを引いた。
そこには夜の闇に溶けて、水晶みたいな小さな目玉だけを光らせた
大きな鴉が一羽。昼間には日当たりの良いその場所に、かつて黒猫が
いた頃と何も変わらない威厳がそこにあった。
彼は帽子の鍔に手を当てようとして、そこに何も
触れないことに気づいた。帽子は壁に掛けられたマントの上に。
鴉はライドウに動揺も委縮も許さないのを知っていたので、
何も言わずに目線だけを合わせ続けた。
「ゴウトはもう黒い猫では無くなった」
ひとつだけ質問を許された
「あえてその姿を選んだ
夜更けの淵より暗く蒼く冷たい大鴉。今は何と呼べばいい」
すると鴉はこういった。「Nevermore」
ライドウはその言葉の意味をよく知らなかった。
すると部屋のドアーが遠慮がちにノックされ、開いたドアーの
隙間から見慣れたもじゃもじゃ頭と半分隠れた目が覗いた。
「ライドウ、だれか、いる？」
「お客さんが、“nevermore”と言いました」
鳴海はすうっと目を細め、三日月のような形で笑顔を作った。
「そう。じゃあ、もう眠ってしまっていいんだな」
見損なっている天地人の録画をまとめて観ようと思ったら、全部
録画しっぱいしてて吐きそうになりました！もう！！この
駄パソコン！！！もうもう！！！
| 