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 生活綴り  咲紀




2003年08月20日(水)  格好悪い恋愛




「みっともなくたっていいじゃない

 何を気にしてるの?
 泣いて縋るのが格好悪いって?

 咲紀って変だね。
 
 この人だって思う人を逃がす事ほど
 格好悪い事なんてないのに。」











2003年08月12日(火)  終わり?

「私のことは遊びだったの?」

こんな陳腐なドラマのようなセリフを
自分が言うと夢にも思わなかった。



「遊びで住宅ローンの話なんてしないし、
 遊び相手と何回も旅行なんて行かないよ。

 咲紀さんとはずっと将来を考えてた・・」


「じゃあ、なんで浮気なんてしたの?
 
 私との将来まで考えてくれてるんなら 
 私が浮気されたら、悲しむって分からなかったの?」


本当に安物の昼ドラみたいな展開だ。

こんな会話をしたのは浮気発覚1週間後の電話だった。


文字にすると恐ろしい会話だが、
電話で話す私の口調は至って冷静で、
どちらかというと薄ら笑いまで浮かべているようで返って 
不気味だったと彼氏さんは言っていた。


もう、私は別れる気満々だったし
最後に真相を知りたいと思っていたので
躊躇なく私は疑問を聞き続けた。



質問を浴びせ続ける私に
彼氏さんは一言ポツリと

「咲紀さん、終わりなのかなぁ・・」

言った。





BBS





2003年08月11日(月)  温度


浮気が発覚した後、
私は狂ったように彼氏さんに電話した。

でも、私の着信は彼氏さんの携帯に一つもつかなかった。


なぜなら、

彼氏さんは発覚直後から1週間、携帯の電源を24時間
切っていたそうだ。


「会社や実家の親から『連絡がとれない』って怒られたよ」

と後日談として聞かされた。


会社や親じゃなくて、
私が一番貴方の声で本当のことを聞きたかったのに。

そんな事も分からなかったのだろうか?


「なんで電源切ってたの?」
ときくと


「咲紀さんが泣くって分かってたし
 咲紀さんの口から別れを聞くのがたまらなく怖かった」

なんて弱くて勝手な言い分なんだろう。

彼氏さんの言葉に唖然とした。



そこからだ、段々と私の中の温度が冷めていった。
徐々にだけど、確実に。





2003年08月10日(日)  無視

携帯がなる。
音を消すのを忘れていたらしい。


着信音は指定着信音をつけていない人からかかってくると
鳴るミスチルのLOVE。

     090−XXXX-XXXX

番号だけが表示される。

メモリーに入っていないこの番号を私はよく知っている。

6秒後に留守番電話に切り替わると
メッセージを残すことなく電話は切られた。


横に居た友人が

「出なくてよかったの?掛け直してきたら?」

と言ってくれる。


「ううん。用事があったらまた掛け直してくるからいいよ」

と答える。





彼氏さんの浮気が発覚してから私は変な癖が出来た。

・自分から連絡を取るようにしなくなった。
・自分の感情を必要以上に制御するようになった。
・携帯の音を常時OFFにし、バイブもOFF
・着信に気付いてもこの時のように出なかったり、
 2,3時間後に掛け直したり。



私は何をやっているんだろう?

こんな事までして付き合い続ける意味なんてあるのだろうか?





BBS←よろしくお願いします

写メール日記







2003年08月09日(土)  友達の反応

友人A
「エー あの人が浮気!?
 信じられへん。

 何かの間違いじゃないん?」

友人B
「あの人が・・・
 絶対しないタイプやと思ってた。
 むっちゃ尽くされてたのに・・・

 男って信頼できないね。」

友人C
「絶対別れるべきやって。
 いくら向こうがよりをもどそうって言ってきても無視しいや

 そういうタイプって何度も繰り返すって」


友人D
「はい、次いこ!
 咲紀の為にコンパひらくわ。

 (手帳をとりだしながら)いつならあいてる?」


友人E
「本当にわかれていいの?
 なんかもったいないよ。
 
 許せないの?もう好きじゃないの?
 私、あんたら二人の組み合わせかなり好きやってん」


友人F
「咲紀は今、別れる気満々やけど
 もうちょっとだけ考え直してみたら?

 そりゃうわきする方が悪いけど」



十人十色のアドバイスを頂いた。

っていうか、みんな素敵な人たちだ。

ありがとう。




 





2003年08月08日(金)  旅行


「ねえ、温泉いかない?
 夏場の温泉ってなかなか乙じゃない?」

という高校時代の友人の一言で温泉旅行は決定した。


山奥の温泉は台風の影響もあって、人もまばら。
濃い緑の臭いと蝉の声が鳴りやまない中2泊3日をすごした。


この温泉は効果があった。

まず携帯が圏外の状態に常時なっていた。

仕事からも解放され、何より物理的に彼氏さんと連絡がとれないと
いうことが私を精神的に安定させてくれた。


その中で友達といろいろ話した。

仕事の事、家族の事、結婚の事、そしてお互いの恋愛について。


その中で彼女の言葉にハッとさせられた

「なんで咲紀はそんなに急いできめようとするの?
 ずっと付き合ってきたやん。
 1カ月で結論なんて出るわけないやん
 
 流れに身を任せてみたら?
 今の咲紀は頑張りすぎていてもしかしたら大切なものを
 見過ごしてるかもしれないよ。

 時間をかけていいんだよ。
 私たちまだ若いんだしw」



この言葉をきくまで私は彼氏さんとの関係を

「如何にうまく関係を断ち切って、いい思い出に変える為に
 良い別れ方をするか」

しか考えていなかった。



目から鱗だった。

身を任せる?時間をかける?

そんなのもアリだったんだ。


随分心が楽になった。


温泉を堪能してお土産をたっぷり買い込み私は大阪へ戻った。

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