なんだか重い近頃は灰色
隣のノイズにも文句を言えない
とても小さい雨
牛乳とコーンフレーク
満員電車の湿気と夏を煽る吊り広告
寒い図書館と若冲の鳥
何度目かのスーパー
いつも買うピルクル
洗濯の加算
そして向こうに見える青と白と風
記憶が飛ぶ雲の上に月が浮かぶと
ウサギが耳のそばでそっと囁く
頭の裏に黄色い去年が映る
眼下には丸い花火が消え
止まる霧をつっきって進む船が僕を誘う
笑顔で碇に手をかけた
茶色の貘が体をつつくから
乗らずに眠ってしまったよ
全く…学習しろ
いや、逆かな、逆だよ、君こそ…
君は誰?
さあ…
逃げてる。
逃げてもいいって学習したんだ
誰から学んだ?
好きなことをするのが正しいと気づいた
そう思いたいだけだろう
知らないね
は、思考停止か?退化したね
もう言うな
いいのか
いいんだ
じゃあ俺は行く
|