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『微炭酸ニッキ』  山崎ナオコーラ

(新たなご依頼をいただける場合、あるいは、既刊の作品についてご質問をいただく場合も、
拙著の刊行がある出版社さん宛てにメールにてご連絡をいただけませんでしょうか?
転送してもらえますので、私から返信します)。

すべてのそばはローマに通ず
2005年12月31日(土)

そば永遠にそばを食べてもいいくらい。
そばはいいなーそばは。
そばはシルクロードを通ってやってきたんですよ。
最初は白かったんですけど、砂漠を通ったりして砂がはいったから、あんな色になったんです。

……手足が冷たい。これはこのところいつもだ。冬になってから。
手足が冷たいことが苦しいってのは、手足の冷たい人にしか伝わんないよ! って思うけど、伝わるのかな?
今……たとえば、タライにあっついお湯をはって、そこに足を、入れるってことを想像しただけで、
「あっあっ」と声が出そうになる。



直らない足はない
2005年12月30日(金)

あのー、私、感覚で言いますけど……、景気回復しましたよね?

足が痛いのも、直りかかっています。
良かった。

やまない雨はないし、春の来ない冬はなくって、
楽しくならない気落ちはない。


感覚というのは、人の数だけ、
場所の数だけ、時の数だけ、
その乗法の数だけある。



私はみなさんのことが……
2005年12月22日(木)

みなさま

この「微炭酸ニッキ」は今日で5周年を迎えました。
5年の間にいろいろなことがあって、ここを見てくださる人が変わったり、増えたりしました。

(と言っても、私からは、どなたが見てくださってるのか、どのような読み方をなさっているのか、は、わからないんですけれども。
ともあれ善意からでも、悪意から(?)でも、読んでくださる方がいらっしゃるっていうのは、私は嬉しいです!)。

行が少ないから詳しくは書けないし、
周りの人に迷惑かけたくないから全部を書けるわけじゃない。
でも自分のことに関しては、かっこ悪いことや恥ずかしいことも正直に、
書いていきたいです。
その方が、読んでて楽しくないですか?

ときどき、ブルーなことを書き過ぎたり、
逆に、妙に強気なことを書いてしまったり、
「変なことを書いちゃったな」
「さすがにもう、読んでくれてる人も、いやになったかも……」
と思うときもありました。

でもみなさんもそうですよね?
うまくいかないときや、元気ないとき、
「オレはひとりぼっちだ」って思うとき、
「変なこと言っちゃったよ、オレは」ってとき、
ごくたまにでも、ありますよね?

じゃ、「オレもそういうとき、ある」ということで、
水に流してください。

(しかし本当に迷惑かかっちゃったときは、文責はとります)。

私がこの一年で思ったことは、
「私は言葉が好きなんじゃない、人が好きなんだ!」
ということです。

一方的なコミュニケーションになってしまって申し訳ないですが、








足の痛みに耐えかねて、接骨院に行ってきました。
やはり正座が良くなかったようです。
ねんざというか、水が溜まってる、とのこと。
でも元気です。




青色発光ダイオード
2005年12月21日(水)

胃が痛いので、甘い薬をさらさらと飲んでいます。
肌はなんか荒れてるし。
それから、右足の甲が腫れていて、ねんざのように痛くてうまく歩けない。
ひねったり転んだりした覚えがないので、
なにゆえ? と思うに、正座でPCを打ってるんですが、
ちゃんとした正座ができなくって、いつも右足首を変な風に曲げて座っていました。
ので? とかあるのか?

体にがたがきている、
昨日、
本棚に行って、目に付いた本を取り、
パッと開いたページの、目に飛び込んできた文が、明日の運勢、
という「本占い」をしたところ、
「おっぱいなんか消えてる」(『綿の国星』)
だった。
でも今朝、パジャマの中を覗いてみたら、
ちゃんと2つありました。
消えていたら、予想以上にがっかりしていただろう。

最近、街を歩くと、青い光で溢れている。
おそらく「青が好き」「ここに青を!」というのではなくて、
「青色発光ダイオードを使いたいから」という理由で、
難しい言葉を新しく知った人のように、連呼しているのだ。



日記
2005年12月10日(土)

最近、菊地成孔さんっていう人が気になる。
ちょっと前に、ぱっと付けたテレビ(英語でしゃべらナイト)に出てて、
異様に面白いことを言ってた。
そしたら、昨日、本屋さんに、その人のエッセイ(『スペインの宇宙食』という本)があったので、買ってみたら、やはりえらく面白い。
体言止めが多すぎるのとか、女に対して甘すぎるのとかが、私は、ひっかかってしまうけど(だからたまに「削った方がいい」と思う文がある。なんていうか、破滅的すぎて読者に不親切な文が混ざってる)。
天才っぽい感じ。
この人は何の人なんだろう。英語でしゃべらナイトのときは、サックスを吹いていたから、
サックス奏者の人なのかと思ったけど。それだけの人じゃなさそうな……。私がうといから知らないだけで有名な人なのか? 本業は何の人なんだろう。気になる。
しばらくこの人にはまるような気がする。



ディテールこそがいのち
2005年12月08日(木)

『ある朝スウプは』という映画を見たので、
そのことを書きます。
「これから見る」という方がいらしたら、読まない方がいいかもです。

失業した女性の、恋人が精神的な病気になり宗教にはまっている話なんですが……。

映画の、時間的にかなり始めの方で、
友だちから電話がきて、
「空き地を写真で撮るバイトをしない?」と誘われるシーンがあるのですよ。
こういう風に伏線をはられると、誰だって、
「ああ、きっとこのバイトを受けて、外に出て、そこから物語が発展するんだな」と見る。
でも映画の、かなり最後の方になって、実際に外に出るシーンでは、たいしたことは起きないんです。宗教に関係あるような人をみかけて、追いかけるけど、見失うのか、でもだからって主人公が何かを考える訳でもない。なんということもない。
「だったら、あの伏線はいらないんじゃないか?」
って、思ってしまう。

あと、4月になって、
春が来ましたよどころじゃなく長い、雪解けの描写が続く。
そうしたら「お、何か物語が起こるのか?」と思ってしまう。
でもそのあとも前と同じような会話のシーンが続くだけだったので、
「あの長さの意味はなんだったんだ?」
って、なってしまう。

「こうい状況になったら、どうしますか?」と、テーマを観客に投げかけたい映画なのかもしれないけし、「現実のだらだら感を出したい」映画なのかもしれない。でも、
人の2時間をもらって何かを見せたいのなら、
無駄なシーンはカットして欲しいです。



前に見た、私がすごく好きな『犬猫』という映画は、
物語には深く関係していないようなディテールがたくさんあるようにも見えたけど、
でも、
「そのディテールをどうしても撮りたい」という意味が、
監督さんにも制作に関わっている人にも俳優さんにも、
わかっている感じがしました。

だから面白いんじゃないかなー、と思うんですけど……。

私は、ディテールってものがほんとに好きなんですが、
ディテールってのは、無駄とは意味が違います。



西日本新聞
2005年12月07日(水)

12月5日の西日本新聞の朝刊から、
4回連続で、
私の短編小説が連載されます。
次は、13日の火曜日に掲載されます。
その後、19日、26日の月曜日に、載せていただけると思います。

告知が遅くなっちゃいました。ごめんなさい。
『虫歯と優しさ』という小説です。

すごく自信作です。面白いです!

よろしくお願いいたします。



「甘いのはいいな」
2005年12月06日(火)

と人が言っているのを聞いて、
そうか、甘いからおいしいのか、と気が付いた。
ぼんやりと「おいしい……」と、考えているところだった。

人が言っているのを聞いて、始めて感じることは、多い。
「寒い」と言われて、上着を着たり、
「辛い」と言われて、水を飲んだり。

他人がいなかったら、はっきりとしたことは感じないのではないだろうか?
快、不快、は、ぼんやりと感じるけれども、
これから先、誰とも会話をしないとしたら、
甘い、や、辛い、といった繊細な感覚は、認識しないかもしれない。



高円寺
2005年12月02日(金)

散歩してきた。

笑いどころが満載だった。

雑貨屋さんに、幅が狭くてCDがしまえない、木彫りのCDラックがあったり。歌ってるレコード屋さんがいたり。

高円寺、鼻血が出るほど気に入ったなー。いい街だ。

関係ないが、木村多江さん、可愛いなー。




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