Niseko-Rossy Pi-Pikoe Review
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2013年01月31日(木)



2013年01月30日(水) タダマス8を振り返っておこう




お風呂屋さんの入り口のかさ入れ。墨田区荒井湯。

風呂に入りながら The Beatles Rooftop Concert 1969 をアイフォンで聴くのさ。

おれ、ここに居たよー、おれ、これ演奏してたよー、これ、おれだよー、おれはポールだよー。

「タダマス選定」ミュージシャンオブジイヤー2012の5にん。は、橋本学、Mary Halvorson、Brandon Seabrook、Thomas Morgan、Ches Smithです。Rising Starとして Rafiq Bhatia です。ごおおお。世界は聞いているかー。

タダマス8を振り返っておこう、アフターアワーズでの Rafiq Bhatia ラフィクバーティア絶賛の嵐でしたが、デュクレにのけぞっていたひともいたのでした。選曲としては最後にビシッと2曲クライマックスを持ってきたのですね。

当日の選曲と、年間ベスト10はコチラで> 

1. Dave Douglas Quintet
聴き易いじゃん、どしたの?80年代アタマのECMを連想するサウンド、スティーブキューン、シーラジョーダンあたり。この雰囲気のサウンドはECMが嚆矢?ジャズボーカル史じゃない。
2. Sunny Kim
え?韓国語で歌ってた?気付かなかったー。おれは英語もコトバとして聴いてないんだな。
3. Jacob Anderskov with Agnostic Revelation
この4にんにしかバランスの取れない独自の緊張感がある。動かし難い4にん。ポールモチアン以降のアンサンブル表現。
4. Ochikochi
ベースの弓弾きから惹かれる。橋本学のタイコと二層のサウンドになってる。橋爪亮督グループの複数の層になった演奏の豊かさ、との対比を想うばかり。
5. Han Bennink Trio
1本の反応系の推進だけの演奏。いい演奏だけどね。
6. Jeremy Udden
忘れた。
7. David Virelles
これだとTPPトリオにアンドリューシリルを入れる意味はわかるかなあ。ヴィレージェスはクリスポッターECM新譜でカラーリングに終始しているけど大いに意味ある登用だった。
8. Giovanni di Domenico/Arve Henriksen/Tatsuhisa Yamamoto
山本達久って誰?ジムオルークが一番というドラマー。美味しい音色と反応系サウンドが素晴らしいけど、アトラクションっぽい。計画し尽くされたデートみたいで恋に落ちない。ウルトラマン最終回ゼットン音響みたいな不意打ちがない。
9. Rafiq Bhatia
すげー。これはすごい。パラノイア。ぜんぜん違うけどスレッギルと同じもんを感じる。
10. Marc Ducret
この2ヶ月のヘヴィロテ盤。よもやのギターソロの可能性。ノンイディアオマティックではなくパンイディオマテッィクとも言うべき演奏。よほど引き出しと即興力がなければこうならない。韓国国宝のカヤグム演奏をつなげてかける。

あれれ?こんなしょーもないコメントしかしてないかー。なんか楽しかったんだけどなー。国鉄のアナウンス録音流したし、シドニーベシェの「小さな花」だと判明したしー。

曲をかけながら話すと、ラジオのパーソナリティになったような気分になって、せっかく益子さんが3ヶ月50枚新譜から精選された10曲であるという前提をすっかり忘れてしまって、ラジオからかかるジャズトラックに対して放言しているような構えになってしまった。漫才のボケとツッコミみたく楽しかったのだけど、終わってから「益子さんー、ごめんねー」と謝りました。

コメント入れるときに、わたしの耳に去来した参考音源をすぐにかけられるようにしたいかなあ。

そのECM盤とかゼットンの音声とか・・・

それじゃあ、わやになるかー


2013年01月29日(火) 座間さん、ピサロさん、アーストワイル・レーベルのジョン・アビーさん




NY在住の座間さんから、
キース・ロウとマイケル・ピサロの(この意外な)共演が良かったとのこと。
写真は座間さん、ピサロさん、アーストワイル・レーベルのジョン・アビーさん。
そのレビュー(英文) > 

田中宇(たなかさかい)の国際ニュース解説
「日本経済を自滅にみちびく対米従属」というシンプルなお題だけれど、なかなかやばい事態にこの国はあることを知らされる。経済再生と言いながら借金増えるし消費税増税だし公務員給与も公的扶助も下げてるし、お金(血液)が回らない身体を加速させて元気になれるかふつー。

シャープでクールな田中さんが「八百万の神仏に祈願するばかりだ」と締めるテキストなんて、異様である。

のほほんとわたわたと老後に向かってゆくわけにはゆかないのかー。

年取ったら瀬戸内海と高知と高野山と函館に住もう、そういえば歌舞伎町の知り合いのおばちゃん、と言っても同い歳、「老後は一緒に函館で暮らそーや、たださん!」と言い合ったっけ、忘れてた、おばちゃん元気かいな。

田舎暮らしも連れ合いがいないと寂しいもんだろう、な。仲間でもいいと思うのだが、同性だと喧嘩になるのかいな。おいら最近女性的なるものがあるのに気付いてきたのだが、ゾゾタウンで買いたいアウターは女性ものばかりだし。それは単に派手な原色を着たいオッサン特有のものか。

それはさておき、さっき昼寝をしていて思ったんだが、国債で日本が潰れる、わざわざアメリカと一緒に心中しようとしている、などなど言うが、そもそも国家という枠組みは機能してないと考えたほうがよくて、マクドナルドとかイオンとかアップルとか日揮とかユニクロとかの帝国があるだけなのだ。囲われた消費者。まさに中世。

投票や政治ではなくて、日々の消費活動、ゼニのもらい元と渡し先、支払先が世界をチェンジさせるダイレクトな作用ではないか。中古車屋でグランディスを買い、ファミマでR1ヨーグルトを買い、ロングピースでJTと納税し、ソフトバンクでアイフォン。

中学生みたいなことを書いてるなあ。


2013年01月28日(月) 日曜のNHK午前9時頃のゲル将軍




日曜のNHK午前9時頃のゲル将軍(石破幹事長の愛称)の、楳図かずおのマンガに出てきそうなあちら側まで見通すようなキュートなにらみ。たぶん国防のことを話しているんだろう。

タダマス8を終えて帰って10時間眠って、ラーメンたべて片山杜秀『未完のファシズム』を読んでいるうちにまた3時間眠って、たまごごはんとりんごを食べたらタバコを吸えるくらいに元気を回復してきた。

池田 達彌さん
「気になってた作品、知らなかった作品…
濃〜い お話…濃〜い時間を過ごしました。
一番の衝撃は、アレじゃなくて、私には
“Tower vol.4” でした…。」

室橋 敦さん
「Marc Ducret、わたしもです。「なんだこりゃ?」を求めて伺ったわけですが「こんなふうに演奏していいのか?」「そもそもこれギターかよ?」っていうオドロキでした。Rafiq Bhatia、Brandon Seabrookなんかもおもしろかったなあ。もう泥沼状態です(笑)」

フェイスブックでに反応が寄せられている。うれしいですー。

新しい音楽形態、新しいポップとも言うべき音楽形態が形成されつつある、と、益子さんの力強い言葉もありました。

それは現代ジャズという言い方すら消失するような事態なのかな、ジャズ、コンポジション、即興、実験音楽、フィールドレコーディング、鳴らしの快感、フォーク、ラップ、・・・足し算ではなく、本来の意味でのプログレッシヴでフュージョンな事態。2013年に居るわたしたちの耳は、抗いようがなく現在のプログレッシヴでフュージョンなものに耳が感応してしまうのだ。

おれは金属音、不協和音、持続音、揺らぐ音響が好きでね。それは「好み」という次元でわないのかもしれない。

「コレは、何々ね!」と、わかってしまったら、おしまいなのだ。この「わかる」という情報処理過程が、またモンダイでねー。その「わかる」という、わかり方は、ほんとうにそうなのー???

やはり音楽の謎に導かれている。

なぜ気持ちいいのわからない、どうしてこんな惹かれるのかわからない、まさに「なんだこりゃ?」を踏査してやまない、スタンドバイミー的男の子たちの気持ちなのである。

マルクデュクレを書いたタガララジオ33をクリックしていたら
鶴岡雅義と東京ロマンチカの動画
にまた見惚れる。
北海道の街並み。隣町への列車。『今、蘇る国鉄〜音の旅〜』3CD。
ウチには電話はなくて、電話は3軒隣の大家さんちから「たださん、お電話ですよー」と夕暮れにおばさんが駆けて来た。風呂敷で包みを持って家族で楽園湯に出かけた。カラーテレビになりたての歌番組が、世界を照らしていた。布団に入ると、遠くから「ごりょーかくー、次は八雲、八雲」とアナウンスが聞こえた。2さいの妹が「僕もー、僕もー」と、小学5年生のわたしの口癖を連呼していた。


2013年01月27日(日) You Tube で William Parker の In An Instrumental Mood




やっぱおまえオザケンみたいになるかと思ってたぜ。

長女から再就職が決まったとメール。憧れのデスクワークなんで頑張る。

You Tube で William Parker の In An Instrumental Mood 。



2013年01月26日(土) ガラパゴス化




ガラパゴス化する日本という新書から。ガラパゴス化して何が悪いのか。

人体の恒常性を保つしくみはすごいなあとテレビを観ながら。
細胞膜をカリウムイオンが出入りする至って化学的物理的しくみ。
最初の生命が発生してから人類文明の発祥以降はほんの数ミリ。
今年は1262回目の修二会。

Face Book
明日は雨でも雪でもないですが暖かくしてお運びいただけたらと思います。現代ジャズ年間ベスト2012は菊地雅章か橋爪亮督かオプスヴィークかハルヴァーソンか。あ、ウイリアムパーカーのエリントン集なんてのがそんなにイイのか大村幸則先生ー、と、今さら騒ぐおいらです。

つゆの素。シャウエッセン。ドンキのほうが安いなー。カスピ海ヨーグルトにはまる。

友部正人「反復」というのはとびきり素敵なラブソングだよ。


2013年01月25日(金) アルジェリアからの航空機




生中継でアルジェリアからの航空機が羽田空港に到着するのを観ていただよ。
日揮を必要とするところへは、これからも安全を確保しつつ事業を継続するとか広報部長言ってたけ。

かあああ、死は重いなあ。
月収3〜4倍貰ってた200万か?
40歳でリタイアしてアメリカに牧場持って悠々自適だとよ、と、中古車屋のとっつあんが茶呑み話。15年で4億たまるもんな。

貧乏でも食べて行かれりゃいいよ。

パタゴニアのジャケット欲しいなあ!


2013年01月24日(木) いよいよ27日タダマス8!わくわく!




午前9時過ぎの皇居前。アングルは国会議事堂方向。

いよいよ27日は喫茶茶会記益子博之多田雅範四谷音盤茶会!であります。
今回はなかなかバラエティのあるラインナップで、おいそれと傾向と対策の読めないいい作品が並ぶ
ならぶ、奈良文化財研究所と変換候補!
どうしても従来の聴取の文脈の枠組みに入れよう入れようという意識が働くワタシの悪いくせに転びそうになってしまうのですが、
気持ちいいなり、耳が反応することと、
意識化して言葉にする段階では脳がウソをついている場合が混じるのではないかと思うところもありまして、
無心に聴くことの難しさと、無意識あたりに届いた当の音楽が言語脳で変奏されてしまう難しさを、感じ、途方もない感じになりまする。

スピーカー、再生装置でもずいぶん異なってしまうのね。
昼間と夕暮れと深夜と早朝でもずいぶん異なってしまうのね。

聴くたびに違う表情を伝えてくるまるで恋した女の子のような表現たち。

わくわくデート。

そもそも音楽というものはそういうものなのである。


2013年01月23日(水) 『今、蘇る国鉄〜音の旅』3CD




鳥のさえずりのような演奏にとどまっている、あきれて美しいかんじ
Tom Rainey Trio (Ingrid Laubrock, Mary Halvorson) Cornelia Street Cafe


カミさんがただの日記読んでるよ、なんて言ってた。
70年代ジャレットをすべて通った友人は西野カナがいいとハガキをくれてたけれど、昨日着いた封書には「PS メメのカミさんのこと、知りませんでした」と書かれていた。
本人にメールで「やあやあ」と問い合わせると
ハガキ出すよ、とだけ返信があった。仕事で忙しいのだろう。

彼がうれしそうに編集カセットに入れたメッセンジャーズの「気になる女の子」を聴く。

おれとしては珍しくアタマが痛くて、仕事を休む。風邪薬をのんで風呂で温まってざくろジュースZAKを飲んで2時間したら元気になる。

『今、蘇る国鉄〜音の旅』3CDにはまる。
青森駅、青函連絡船、函館駅、長万部駅、札幌駅。車内や駅の放送がフィールドレコーディングされてるー。昭和45年頃の録音だ。

五稜郭駅の各駅停車普通列車のホームの放送は残されてないか?


2013年01月22日(火) 刈谷益子『三つ目の万年筆』辺境高知から発信するミニマル・リアリズム文学



むかしECMファンクラブの前にFragileというミニコミに参加していた。
刈谷益子『三つ目の万年筆』というオカン本を05年に発行していたと知った。
これはすばらしい試みだと思う。
「辺境高知から発信するミニマル・リアリズム文学。あるいは静かなる反戦歌。」

長女長男次男と池袋で焼肉。

アパートの大家さんに車庫証明の書類を持って荻窪の文房具屋へ。そのあと練馬警察署へ。



2013年01月18日(金) 紅白の 美輪明宏 「ヨイトマケの唄」




種子島の安納芋(あんのういも)をごち。うんまー。糖度がやばい。とろとろ焼きいも。

新しいグランディスが決まった。いままでのとおんなじの。まー、何と言ってもクーラーがついているのが朗報だ。

ここ5年はクーラーが壊れたまま乗っていたのだ。それで一昨年8月に北海道へ往復したのだ。朝5時に東京を出て、夕方16時に青森に着いて、夜11時過ぎに函館山の夜景を見下ろして、翌朝日之出湯につかって、懐かしいわたしの神話的世界である亀田港町を夢遊病者のようになって。よりによってクソ暑い日々で、暑さにまいった、50さいにとっては、限界やで。融ける速度でアイスを食いながら走れない。アイスはコンビニやSAで停まってしか食えない。

紅白の 美輪明宏 「ヨイトマケの唄」


国宝だ。


2013年01月17日(木) 『 The Sirens / Chris Potter』 (ECM) 2013




『 The Sirens / Chris Potter』 (ECM) 2013

Chris Potter (ss,ts,bc)
Craig Taborn (p)
David Virelles (prepared p, celeste, harmonium)
Larry Grenadir (b)
Eric Harland (ds)


こおゆうのはアメリカ大陸では絶対に録れないのよねー。

なんて思ったけれど、なんやねん、アヴァタースタジオ(ニューヨーク)で録音されているのん。

2011年9月録音。ほお。

CDを聴きながら、クリス・ポッターがバス・クラリネットに持ち替えたのか、と、思った瞬間に、音楽に釘付けになった。それが4曲目でタイトル・トラックだと知った。彼らが演奏するのはハイレベルなジャズである第一義ではない。このトラック「The Sirens」は、風景や詩情が響きとなって音楽を形成しているように感じる。そこにはポッターもテイボーンもヴィレージェスもグレナディアもハーランドも居ないようだった。ECMでしか遂げられないものだ。いや、ECMアイヒャーは遂げるためには何でも使うのでもある。

しかし、これだけのスーパースター・メンバーがおのれの自己顕示のバトンを持つことなく、意思とコンポジションのあいだを釣り合いを測るように見つめ合っているというのはやはり異様か。そこに、音は鳴らさないけれど存在しているもうひとりのメンバー、プロデューサーのマンフレート・アイヒャーを感じないわけにはゆかない。

ここ数年のECMのニューヨーク進出、マーク・ターナー『ニューヨーク・デイズ』、ティム・バーン『スネイク・オイル』、菊地雅章トリオ『サンライズ』、クレイグ・テイボーン『アヴェンジング・エンジェル』と並べながら。

00年代ジャズのサックスを俯瞰すれば、王はロヴァーノだろう、皇帝はターナーだろう、次いで、ポッター、マラビー、スピード、ややあってレッドマン、マケンリー。自信は120%ある。そう測定してきたジャズ・シーンの、ECMはターナーを捕獲し、そしてここにポッターを檻に入れたのだ。ECMはテン年代を迎え、90年代最凶暴サックス、ティム・バーンのよもやの転生を実現させてもいる。

クリス・ポッター自慢のグループ、アンダーグラウンドを持ち込むわけにはゆかない、リズム隊がチガウ。アンダーグラウンドのファンクやブレイクビーツな要素をECMアイヒャーが許容するわけがない。アンダーグラウンドで狂気のフェンダーローズを弾く朋友クレイグ・テイボーンはECMレーベルにがっちり押さえ込まれているものか、昨年(12年)の丸の内コットンクラブでのアンダーグラウンド来日公演(コットンクラブの英断!拍手!)にも来日できなかったテイボーン、そもそもテイボーンはECMのスター・ピアニストなのだ、ここでは。

もとよりベースのグレナディアも、タイコのハーランドも、動かし難くナンバーワンな存在だ。この二人に関しては、グレナディアは手数を少なくせざるを得ないサウンドの空間性に一歩ひくわけだし、ハーランドに至っては、トレードマークというべき中毒性高い弓なりの加速G感覚打法が封印されているきらいもある。

それぞれに、現代ジャズを牽引する極彩色で異形な存在とも言える、そういういでたちのコスチュームで演技を決める映画スターたちであるのに、ここでは黒一色のデザイナースーツでネクタイをしめているかのようなのだ。

ECMアイヒャーにはニューヨークを録るのは無理なのよねー。

ふふふ、誰がニューヨークを録るなどと言うか、わたしは彼らをパレットの色彩として、構成するフィギュアとして徴用しているのだが。と、ECMプロデューサー、マンフレート・アイヒャーは言うことだろう。

ないものねだりはやめよう、と、あれだけ誓ったわたしなのに、つい書いてしまった。いちおう、ここまでの耳のロジックを踏まえていなければだね、・・・。

これは相当に水準の高い演奏なのだよ、ジャズをクラシックのように録るECMならでは、だ。この5にんという特別な組み合わせである、彼らをスタジオに入れたとして、これ以外に方法はあるのかい?と問われると、無い可能性は高いのだ。


2013年01月16日(水) 『闘病記専門書店主が、がんになって考えたこと』星野史雄著・産経新聞出版




23から36までの予備校事務員時代の上司が本を出した。

『闘病記専門書店主が、がんになって考えたこと』星野史雄著・産経新聞出版

ぼくが辞めてから間もなく星野先生も辞めて、所有する浦和のビルでパラメエィカという闘病記専門の古本屋を開いたことはメールのやりとりで知っていた。Face Bookで「間に合いましたね」とご挨拶いただいて、星野先生自身もガンに罹り、大学で教えたり、ラジオやテレビに出演していることも知った。

一緒に仕事をしながら雑談が面白くて語り口が含蓄のあるというかクールでおちゃめでいつまでも聞いていたいタイプの、進学講演会ではいつも会場から暖かい笑い声があがっていたっけ、さすが予備校講師は格が違うなあといつも思っていた。

同僚のだれにでも編集カセットを徹夜して作るわたしは、「星野フラメンコ」というタイトルの西郷輝彦のヒット曲を主題とした(大げさな!)編集カセットを渡して喜んでいたのだった。

この本でもちょっとした脱線に思わず笑ってしまうところがあるけれど、実際の雑談はもっと脱線して脱線してテーマがどこまでも行くようだったから、ホラーやらアイドルから中国の歴史から日中国交前の中国の様子とか連想される小説のいろいろやオススメ本まで、脱線しまくる次の著作を期待したいなー!

おめでとうございます!


2013年01月15日(火) DVD「フォークス・オーバー・ナイブズ〜いのちを救う食卓革命〜」予告編



見事に風邪をひく。

14日、朝から降り始めた何年かぶりの東京都心の雪はどんどん強くなって午後には大雪警報になっていた。夜勤明けで1時間くらいしたら目がパッチリ冴えてしまって、とにかく大雪の中をはだかのタイヤでぎょわんぎょわんズルズルずずーっガガガと走りたいのだー。光が丘IMAへ髪を切りにゆく。夕暮れになると、積雪実測15センチ、おお、ふつうの靴では歩けない。

駐車場を出て、最初のT字路の左折で立ち往生。ズルズル横滑りして車の左ボディが角のアパートの尖ったコンクリートと鉄柵にあと数センチになっている。タイヤは唸る、吹き飛ばす路上の氷混じりの雪と砂利、こげ臭くなるエンジン、一瞬バックに入れて反動をつけて右折いっぱいにタイヤ回転、脱出の勢いで今度は右側電柱に突っ込んでゆこうとしているのを、左に切って、なんつー住宅地での蛇行暴走運転ではないか、ツタヤの西野カナを借りに行くのだ!

稲岡師に、おれは高齢者のために雪かきをしているのに、おまえのようなモンがおるから不必要な事故が起こるのじゃ!としかられる。

クリスポッターのECM新譜を聴かせてくださいよおー。

雪だるまをつくる。

寝不足の身体で遊んでしまったので、悪寒の震えと鼻水が止まらない、これは風邪だわ、風邪薬を倍付けでのんで、鼻炎カプセルとマカにんにくまでのんで、じきに喉がカラカラになって、腹もすいてもきて。

チンタオ生まれの中国人ソウさんからすすめられてたカムジャダン株式会社大山パウチパックを10分煮る。ブタの骨だらけの。スープをすすりながら、カムジャダンのホンモノを想像しながら。

長男から、ノロかもしれん、今夜はパス!と連絡が入る。焼肉屋の予約をキャンセルする。

ノロならビオフェルミンを10倍のめば効くと医者が太鼓判だ、ビオフェルミンは姉ちゃんがもってる、おれがこないだ渡したから!早よ、のめ!

野菜・サラダしか食べない夜や、ペヤング超大盛りやきそばとコーラの夜や。
菜食主義にはなりきれないぞな。
>DVD「フォークス・オーバー・ナイブズ〜いのちを救う食卓革命〜」予告編


2013年01月14日(月) 映画を観たあと涙して田舎を3時間ほど自転車で走った Michel Doneda




午前11時38分、雪景色。いぬもおれも駆け回る。


Masaki Iwana
ミッシェル ドネダ(僕の舞踏コラボレーター/ソプラノサックス)が僕の映画を昨日DVDで観たらしい。「映画を観たあと涙して田舎を3時間ほど自転車で走った」とある。こういうメッセージはホント嬉しい。力をくれる。ちなみに彼はそのディープな声で「死の声」として映画に参加している。
Mon amis et collègue artistique Michel Doneda (sopruno sax) m'a ecrit hier.”Masaki Je viens de regarder ton film aujourd'hui, j'ai pleuré et je suis allez faire du vélo dans la campagne pendant 3 heures. Merci”
je suis vraiment content et me sens heuresue avec ça.Il a participé dans le film comme "la voix de la mort" par sa voix profonde.




2013年01月13日(日) スターライトパレード




コンピ『v-p v-f is v-n 203』2枚入手。ジャケ違いがあるのか。わ、ピントあってねえ、見づれえー

大相撲満員御礼初日だし、ダイオウイカNHKスペシャル、ラグビー帝京4連覇、夜半から朝にかけて雨が降る、雪になったら一晩中雪かきすっぞー、あ、今日は妹の誕生日だ。

深夜こんだけ暖かいと雪にはならないな!

ダイオウイカのまばたき!神話の世界だな。どおゆう眼球構造になってるのだらう。

瞽女さんの演奏の楽しさは、まさに雪国のグレイトフルデッドでわないか、トランステクノなんて日本の伝統芸能にすでにあるものだという思いを強くした。

明治期以来たかだか百年ほどのクラシック導入歴の日本の現状はどうなんだろう。失業者製造制度とも言える音楽大学などの教育機関、交付金。

会いたがり屋・西野カナ Always をはやくTSUTAYAに借りに行きたいのだ。あいというかたちなーいもの!

世界の終わり「スターライトパレード」を主題とする編集CDRを3種類作成したが、なかなかうまくゆかない。もちろん東京ディズニーランドエレクトリカルパレードのリニューアル以前バージョンが古典だが、長いので構成が困難だ。3歳児で連れていった長女はまったく憶えてないみたいだし、なんのことはない、28さいのおれが一番楽しんでいた遥かなる思い出なのよね。

スターライトパレード。聴くと、年齢も性別も社会的属性も忘れていまして。


2013年01月11日(金) 光が丘公園の運動する建物ね、あ、体育館




ユニコーンのシャンブル
南極料理人のテーマ曲’「サラウンド」めあてで。

午前10時頃に光が丘図書館に行って、天気がよくてパチリ。


2013年01月10日(木) タワレコフリーペーパーintoxicate「インディカム/ボボステンソントリオ」




タワレコフリーペーパーintoxicateに「インディカム/ボボステンソントリオ」の記事を書かせていただいていた。

自分で言うのもなんだけど、なんか決まってんなーと思う。ほんとにおれが書いたのかね。夕方平和台図書館に行ってアコレで買い物して、冬の夕暮れは美しいと思う。50年生きてきて、これで半分やな、これからの50年のためにあった50年だったかな。いくつまで生きるのだ、おのれ。

このところ書いた記事は1時間もかからずにすらすら出てくる題材に恵まれているというか、楽しんだ気持ちしかない。



次男が渋谷の街でおやじが書いてるというのでおどろいてくれた「世界を再編する静寂」というECMレーベルを紹介した記事
これを書く道のりの50年であったかもしれない、ECMリスナーとしては。

印刷物に書くテキストはこのあたりで打ち止めである。
Jazz Tokyo連載「タガララジオ」を書きながら、もっぱら暇さえあれば編集CDRをはあはあ息をもらしながら作っているのがいい。

寄せ鍋のつゆにめんつゆ足して冷凍うどんとごぼうと春菊とあぶらげのコンビネーション。

このグランディスー、24まんキロでっせ。計算すると10年間、毎日66キロ走ってるんかい。奈良も京都も養老天命反転地もノンストップ往復します。北海道往復4回しました。島根も倉敷も行きました。熊野の山地を彷徨いました。新潟も、富山も、山形も、群馬も、那須も。

現金輸送トラックは余裕で38まんキロ走るので、まだ走ると思っていましたが、エンジンオイルが汗かきになってきてますし、揺れると車体がきゅっきゅっと路線バスみたいな音がする。なんかこんだけ愛着があるともののけになっていそうだけど、感謝を込めて祈ろう、また会おう。

現代ジャズの演奏をサッカーのように美しいと書いたら、それはたとえば野球との対比で「役割りが固定的でない」「移動しつつやりとりする」点で鋭い指摘だと益子さんに言われ、その解釈のほうがすごいなあと思ったりした。

鳴っていなくても居る演奏
鳴っていないと居ない演奏

希望は孤独な北極星である。

西野カナの歌声と宣言のような歌詞に、今日もどこかの街角で永遠を誓い合う恋人たちがいることだろう。


2013年01月09日(水) 本日の4枚




アジカンベスト、裸のラリーズ、瞽女うた-長岡瞽女篇、ジョスカンデプレ。

オホーツク海に流氷がドヨーンと南下して泳いでいるのを海保が見つけたニュース。


真夜中にギャアギャア言って接岸するんだぜ、こいつら。

網走は−14度。最高気温−4度。

いまでこそ北海道の住宅のほうが関東より室温高いし、おれなんか18で3月上旬に上京したときコタツしかない新聞販売店のボロアパートで室温15度くらいで寒くて辛くて日中の朝刊と夕刊の間は山手線何周もぐるぐるして暖を取っていたんだが、明治期に入植した人たちはベニヤ板一枚で朝にはまぶたが凍り付いてたというんだから、・・・ヤワだよー、自分。

網走の近くの遠軽町をイメージする。夜中にうちのそばで鳴った蒸気機関車の汽笛を思い出すなあ。マイナス20何度の中を、ゴジラだーと息を吐いたり立ち小便をして上がる蒸気を確かめたりした。

蒸気じゃねえだろ、湯気だろ。

22時05分、光が丘郵便局。


2013年01月08日(火) 「タダマス」の八点鐘





正月のブックオフで司馬遼太郎「坂の上の雲」1〜3を各90円で買って、あれ?読んだことあるなー、と、するすると読める。ゼニには不自由しているけれども、友だちからいただいたりしたCDたちで今月もごきげんなのであるー。


おおおー、ジェレミー油田 Jeremy Udden 、サックス奏者、汎ジャンル的視野を編み込んだトータルアルバムを仕上げてきましたね。


今月27日のタダマス8「益子博之=多田雅範 四谷音盤茶会 vol.8」
フライヤーも出来上がり、
福島恵一さん「耳の枠はずし」でも告知いただきました。
「タダマス」の八点鐘


福島さんは回数の数字にあわせてタイトルをつけて下さっている。
「タダマス」の船出 
「タダマス」の二丁拳銃 
タダマス三度目の正直 
タダマスの四大元素 
「タダマス」の五輪の書 
「タダマス」の第六感 
「タダマス」の第七の封印 

タダマス8は「七転び八起き」「八方美人」「八百万の神」「八方塞がり」「八百八町」「八紘一宇」・・・どれになるだろうかと思いましたが、わたしの予想をこえるルパンの短編集の名前のようです。






2013年01月07日(月) 那須高原の「鹿の湯」開湯千三百七十年




たださんですか?南松本で3年前に助けていただいたメメです。あの時はよくしていただいて、名前を憶えていたのです。と、かわいいおねえさんに声をかけられる。んんん?おれがコールセンターを指揮してた頃か!こっちはまったく忘れている。頭を下げられて。うれいしお話ありがとうございます、と恐縮する。夢ではない。日記に書いておこう。るんるん。

トントロ氏が、あそこは日本の名湯として草津温泉より先に挙げられるくらいなもんなんだという。那須高原の鹿の湯。泉質のモノがちがう。白濁トロントロン。硫黄のにおいがすごいし。開湯千三百七十年。

泉質は異なるが世界ランキングとしては、函館湯の川の日乃出湯と、いわき市のさはこの湯と、同率1位だ。静岡の梅ケ島金山温泉も、もう一度行きたいなあ。


2013年01月06日(日) タガララジオ33




タダマス8で発表する年間ベスト2012。現代ジャズ: New Creative Music 。
タガララジオ33
ではプーさんと橋爪亮督グループの同着1位2枚とぶちあげていたが、書きながらヘンリー・スレッギル、現代ジャズ世界ランキング1位覇王スレッギルが揺るぎない王権を示した作品があったではないかい!とあわてたぜよ。

あ、日記にリンクしてあったマークターナー4の音源、もっかい聴くべー


今は亡き法王モチアンの叩きが、どのように演奏の推進を規定しているか、揺らしているか、よくわかる演奏だ。

そして時代は一線を超えた。モチアンの拓いた領野を、若きミュージシャンが自在なアイディアを代入しながら、それらは一見共通項を聴き取りにくいのかもしれないが、明らかに時代の変革を自分たちの空気として呼吸しはじめている。

だからそれ以前のOSで思考された新製品は、アイディアは新しくてもやはり旧く聴こえるのだ。

こういうことを清水俊彦なら、油井正一なら、吉田秀和ならどう鮮やかに記述しただろう。

タダマス8で発表する年間ベスト2012を雪谷の益子邸で22時間にわたる検討のすえ確定した。揺るぎない。「マイラバのエバーグリーンだけがエバーグリーンだったわけですよね!」「メアリーハルヴァーソンのこれに入っているので」「キムちゃんのクリススピードもたまらんですな」「是安さんのこの演奏ですよ」「げげげー、パンイディオマテックならぬ汎ジャンルの自在でしょうか」「エマーソンレイクアンドパーマーの3枚組でしたね」「さわこ?こ、これ何ですか、おれもうジャズファンやめたやめた」「自治体発行記念硬貨500円玉が受けつけてくれないの助けて!」


2013年01月05日(土) 「ノヴェンバーステップス」の89年小澤サイトウキネン





日経の記事で。中国がアフリカの資源を貪っている、どんな政権でも非民主的な軍事国家であっても中枢に取り入って利権を獲得している、食料、資源、インフラ利権、それはすごいもんだ、という。十数年前にすでに北海道のリゾート地が次々と買収されているという危機感を地元できいた記憶もよぎるけれどね。グローバリゼーションに乗り遅れたら大変なんだぜ、という日経のメッセージを読み取る。

『ノイズ−音楽・貨幣・雑音』(86年ころみすず書房ので読んだっけ)を書いたジャック・アタリ、大統領補佐官、初代欧州復興開発銀行総裁、欧州最高の知性、というすごい人物だとあとで知ったけど、アタリが書いた予言の書とも言える『21世紀の歴史』には、日本について“21世紀の早い時期に没落が避けられない国家”というふうに書かれていたように記憶する。

国家が没落するという内実について、どんな事態なのかねん?1900パーセントの関税をかけて保護している群馬県のこんにゃく、群馬県は歴代総理を輩出している自民党王国だ、が輸入モノのやられるとか。北海道の農政悪化とか。医療分野に外資が参入して医療と保険が食い物にされるとか。

路頭に迷ったときに、アパートには布団一式と携帯ラジオしかなくて、ラジオからかかったパットメセニーのあれだけキライだった「フェイズダンス」がまぶしくて泣けた。

カネのもんだいは切実で、ゼニつうもんは人間の体液みたいなもんだなと思った。あれで精神的に孤独であったなら、肉体的に病を抱えていたなら。リストラ、借金、離婚、病気、孤独。中高年の自殺は切ないわなー。

くるまでどっか出かけて、風景に魅入る体験の記憶。

長野の遠くの山がオレンジ色に輝いているのを友人と眺めた記憶。

ゆうべ環七を北上しながら「ノヴェンバーステップス」の89年小澤サイトウキネンと91年若杉都響を聴きくらべて、前者の軋むような音楽の美しさに軍配をあげたい気持ちでありんした。


2013年01月04日(金) 慈愛に満ちたバルタン星人




浅草からはスカイツリーがきれいに見えるんだけど、車の信号待ちで撮っても見えるように映らんやんかー!
言問橋に向かう、三ノ輪と浅草を結ぶ馬道通り、ウラ浅草の弾左衛門エリアなんかなー。

くるくる回転する青いリングは光る光る東芝まわるまわる東芝なのだ。

夜の雑踏から見上げると、新しい宇宙支配者が慈愛に満ちたバルタン星人のようだ。

世界はもうすぐ静かに終わるからねー。

お水取りCDを子どもと聴く。人生七転び八起きや、予備校事務員、老人介護、東大コーチ塾、葬儀屋、現金輸送ドライバー、音楽誌編集、苦情対応交渉人と、まだ七転び手前だからもう一転びできる、転んでいるうち人生はいい感じに終わってゆくぜよ。墨田区荒井湯。熱いほうの湯舟がマジ熱い。コンビニで1700円もする髭剃り替刃を黙って買うんじゃねー!払うのはおれだぞ。15日には池上温泉ツアーすっぞ!

東久留米の踏み切りそばの古本屋の日曜日の午後8時に、店頭に路駐して、遊戯王カードのウルトラレアカードを父子で眺めようとわくわくの絶頂にあったときに長女が「すぐ戻ってきなさいって」と言い。おれのグランディスのせいで踏み切り前後は大渋滞。クラクションがあちこち鳴っていた。「いやー、いつも深夜1時頃に来るんで何でもないんだけどなー」と、へらへらしていたのだそうだ。よく憶えているものだな、おめー。


2013年01月02日(水) 「Studying of Sonic」がもたらしてくれた素晴らしき出会い1と2



ごおおお。

フィールドレコーディング稲垣足穂、FRタルホ、『雑木林と流星群』『水の記憶』
フィールドレコーディング2枚組コンピ『ぶぷふすふん203』


新年になんという魅惑の新世界的郷愁に乾くようなCDレビューなのだ。


福島恵一「耳の枠はずし」
「Studying of Sonic」がもたらしてくれた素晴らしき出会い1
「Studying of Sonic」がもたらしてくれた素晴らしき出会い2



なんて素敵なネーミングのCDショップなのだー。ここで買ったー。


西荻窪「雨と休日」



2013年01月01日(火) 夢の中の地図 初夢




昨年8月某日。幼少期の最初の記憶がある砂川市の宮下から、国道を通り越して石狩川支流の土手まで一直線に進んだ。かつてそのように進んだ記憶は無い。ところが、その道路のつながり具合はわたしの夢の中の地図と同じだったことに戦慄した。何十回も夢の中に彷徨っていたわたしの中の夢の地図どおりなのだ。夢を見るたびにこの風景を飛び歩いていたのだろうか。人生の夕暮れには予想もしない発見が訪れる。



暗がりのステージに外国人の打楽器奏者たちが群がっている。ステージの左側に豪華な身なりの坊さん3にんに囲まれたマンフレートアイヒャーが黒ワイシャツ黒スーツの出で立ちで両手から音をたてている。音は光の揺らぎとなっていて、打楽器奏者たちが不服を言うように、自分で音を出せば良かったじゃないかと言っている。ステージの右側では華やかな和服を着た二人の稚児が呪文のような唱和をしている。これは何の演目なのだろう、このステージは録音されているのだろうか、歴史的な音源になるだろうと思っていると、息苦しくなって目を閉じてしまう。

トレーラーの後ろ扉を開けて仕事のカバンや弁当箱や、貴重な音楽雑誌や着替えやよくわからない自分の荷物が次々目につくので、トレーラーの中に並べてゆく。やれやれ収拾がつかないけれどいつも乗っている車にくらべるとずいぶんと広いから今日のところは運べるか、と思う。警察官がやって来て駐車禁止だと告げられる。早く動かしますね、とトレーラーの前の方に来ると、運転席のある車体と荷台が軸ごと外れてしまっている。これは困った。これは大事故だ。

吹雪の中からスノーボード姿の堀内さんが現れて、このトレーラーは何とかしますよと声をかけてくる。いや、それよりもいまのステージを観なければならないと会場を指差すと、あのステージは自分が企画したのだけど、あれをどう解釈するかですね、と思案しているようだった。たださんがご存知の世界中の打楽器奏者が集まってますから、たださんのほうこそ会場へ戻ったほうがいいですよと言われる。

あれは密教の儀式であって、やはり音楽はそういうところとつながっているのかあ、と、見渡すと会場もトレーラーも堀内さんも誰も居ないのだった。

初夢。なんだかなあ。


Niseko-Rossy Pi-Pikoe |編集CDR寒山拾得交換会musicircus

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