Niseko-Rossy Pi-Pikoe Review
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2010年07月25日(日) マルチ・リード奏者セルゲイ・トーレフ(トリ・オー、exポップ・メハニカ)来日中!

モスクワからセルゲイ・レートフ(マルチリード奏者)さんが只今来日中です。

東京での演奏は下記の3つです。 

セルゲイ・レートフさんはかつてセルゲイ・クリョーヒンのポップ・メハニカ、自らのトリ・オー他でソ連クリエイティヴ音楽史に燦然と輝く巨星です。現在もバリバリの現役です!(だって1956年生まれ)

●7月29日(木曜日) 
<Inter Improvisation Music Festival 2010>
 KAIBUTSUこと、原田依幸(Yoriyuki Harada, ピアノ)さんが世界のフリージャズの大物を多数招いて結成した「World Kaibutsu Sextet」として、大阪(7/27)、京都(7/28)、東京(7/29)で演奏。これは、2007年に開催し好評を博した「Inter Improvisation Music Festival KAIBUTSU LIVES!」の第2回目です。 出演者の顔ぶれは、第1回(2007年)にも出演したルイス・モホロ(南アフリカ)、トリスタン・ホンジンガー(イタリア)、トビアス・ディリアス(ドイツ)、そしてもちろん原田依幸、さらに鈴木勲(ベース)、そして我らがセルゲイ・レートフ(マルチ・リーズ)!  
会場:座・高円寺2     
 開場18時30分/開演19時30分 /前売 4.500円 当日 5.000円  TEL03-3223-7500  
杉並区高円寺北2-1-2  JR中央線「高円寺駅」北口より徒歩5分

●8月1日(日)
 原田依幸(p)&セルゲイ・レートフ(sax)  
会場:東京/合羽橋「なってるハウス」  
 TEL.03-3847-2113  東京都台東区松が谷4-1-8-1F  
開場: 7:30 p.m.,開演: 8:00 p.m.  当日: 2,500円

●8月2日(月)
 小森慶子(cl),坂田明(as, cl),吉田隆一(brs) +特別ゲスト: セルゲイ・レートフ(sax)  
会場:東京/西荻窪「音や金時」 :
 TEL.03-5382-2020  東京都杉並区西荻窪2-2-14 喜志コーポB1 
開場: 6:30 p.m.,開演: 7:30 p.m.  当日: 2,600円


2010年07月24日(土) ウィレム・ブロイカーが23日に逝去

福島恵一さんの記事
「2010年7月23日のための連祷」

横井一江さんの記事
「訃報:ヴィレム・ブロイカー Willem Breuker」

01年にコレクティフの来日公演があった。
吉祥寺スターパインズ・カフェ。前座はたしか竹田賢一さんのA-Musikだった。
招聘はアイウィルの方でした。
竹田さんが、雑誌を継続させるには薄謝でも原稿料を設定することが肝要だと助言をいただいた記憶がある。
ECMファンクラブで一緒だった三武さんと十数年ぶりにお会いした。
亀山さん、斉藤さん、千野秀一のファンの女性。
福島恵一さんと話して、福島さんが寄稿したたしか京都の呉服屋さんが制作した巨大なフリーペーパーをいただいた。

おれもその頃はコレクティフのLPやCDを見つけ次第に買って聴いていたんだが。
木箱やブリキ缶に入ったCDは収納にめんどくさかったなー。

福島さんや横井さんのテキストや写真を見ていると、かーっとフリージャズに夢中だった気持ちがよみがえってくる。
ミュージシャンの訃報をきっかけに聴きたくなる、なんて、ひどい話だけど。


2010年07月23日(金) ポール・マッキャンドレス、10月1日(金)音楽の友ホール、来日!

オレゴンのHP
を開いているオレコネさんからのニュースです。

オレゴンの作品はひととおり聴いた記憶がありますが、
ヴァンガード・レーベルでの70年代オレゴンがオーガニックでヒッピーでじつに遠くに運ばれる音楽です。

ECM初期にアイヒャーがオレゴン自体を持ってきたかったのでしょうが、タウナーがECMで開花し、
次いでコリン・ウォルコットがECMに登場し、
ポール・マッキャンドレスは『ギャラリー』という素晴らしいECM作品が印象的でした。
バンドのオレゴン自体もECMに録音するようになりますが、3作発表する間、コリン・ウォルコットがツアー移動中の自動車事故で亡くなりました。

ポール・マッキャンドレスは、00年のエバーハルト・ウェーバー『エンドレス・デイズ』に参加していたのですね。

オレゴンは07年に『1000 Kilometers』という作品を発表しているのですね。チェックしていませんでした。



2010年07月22日(木) 熱さまひんやりジェルマット

アマゾンから『ニュー・ジャズ・スタディーズ──ジャズ研究の新たな領域へ(宮脇俊文+細川周平+マイク・モラスキー編著)』が届く。
ジョージ・ラッセルのCDと、耳のデザインをしたジャケのテクノ音響CDとともに。

このところの猛暑。
小林製薬の「熱さまひんやりジェルマット」が、何人もの同僚の評判がよく、店でも売れまくっている。
クーラー弱めで、ぐっすり眠れる、クーラーで寝るとからだをこわすし熟睡できないのらしいし。



「熱さまひんやりジェルマット」を購入するべきであったかもしれない。

レゴ(ブロック)の腕時計を衝動買いなんかしてるし。

コルセットをしていないと、何かの拍子に骨折部分の筋肉を外側に押し出して激痛となるので、
いまだTシャツの上にコルセットを巻いてコンビニに歩いてゆくのは見苦しいものだ。

風呂場での骨折の経緯は、風呂上りに、最初泥だらけになってしまったこうもり傘を空になった湯船の中で水をかけて洗ったのだ。
そんで、湯船の中にこうもり傘が下向きに開いている、というシュールな風景を放置したのが前提条件。
湯船のへりに立ち上がって、風呂の壁、天井付近、窓のさんを、洗剤とホースの水で豪快に吹き飛ばし洗いをしていたのだな。
水と洗剤の混じったものが飛び散っているわけだ。
そんで、おれの体重によって、空の湯船がガクンと揺れ、湯船のへりの両足が同時にすべった。
落下する湯船の中には、こうもり傘の柄が上向いている、からだに刺さっては死むととっさに両手はこうもり傘をはねている。
よこっ腹だけで、湯船のへりに全体重が激突するわけだ。
内臓破裂とはこのような痛みなのか?武士の最期のうめきとはこのようなものか?この孤独死はどう経緯するのだ?
うめきながら考えることはそんな程度のことなのね。

回復の途上である。全身にへんなちからのかかりかたをするせいで、左足の付け根のスジが炎症を起こしたり、
未知の肩こりや首筋の硬直、奥歯まで痛くなったりしている。


2010年07月21日(水) NYダウンタウンを中心とした2010年 上半期の新譜特集 解説:益子博之

7月10日のコンポスト編集長益子博之さんの新譜特集の曲目があったので、ここにもコピペ。

第八肋骨粉砕後初歩行での参加であったけれど、のっけから痛快だったなー!
冒頭の4曲は、現代ジャズの横綱ナンバーの揃い踏み、です。
個々のミュージシャンの経歴とジャズ史の遺産継承が沁み込んだ現在が聴こえている。

おれなんかこの10年ちかくすっかり新譜マニア小僧ではなくなってしまっていたわけだけど、
それでもこの19曲にセレクトされた演奏家たちは、10年まえから、もしくはこの10年、それぞれがつながり、また、レーベルという視野を担い、全体としてはダウンタウンニューヨークシーンの基底を形成していることが見えるものだ。
浦島太郎なおれでも、これらのミュージシャンのつながりは驚いたり納得しながら、読めた。

おいらの耳はアヴァン/フリー/抽象から、モダンジャズに近いほうへシフトしているので、こういうのはもういいや、というトラックもあったけれども、それは単なるおいらの好みである。

ニューヨークの現代ジャズシーン(New York Contemporary Jazz)を担う48にんのミュージシャンをセレクトして、
NCJ48という、ユニットに見立てた、のとか、考えてみようかな。

サックス4皇帝 マーク・ターナー、クリス・ポッター、トニー・マラビー、クリス・スピード
サックス2老中 ジョー・ロヴァーノ、ジョシュア・レッドマン
サックス元老院 リー・コニッツ、ウェイン・ショーター、チャールズ・ロイド
ギター皇帝 カート・ローゼンウィンクル
・・・ベン・モンダー、クリス・ライトキャップ、ジェラルド・クリーヴァー、トーマス・モーガン、・・・
モチアン虎の穴出身ミュージシャンの系譜・・・、ざざっと図示しといたほうがいいかも。
ミュージシャンがその獰猛な創造意欲で共演する相手を選んでいるのは、ジャズはむかしからそうだったわけだし。


第420回 2010年7月10日
NYダウンタウンを中心とした2010年 上半期の新譜特集
解説:益子博之

1. Samo Salamon & Aljosa Jeric Quartet
Flying Serpents (Aljosa Jeric) 5:45
Mark Turner - tenor sax; Samo Salamon - electric guitar; Matt Brewer - bass; Aljosa Jeric - drums.
recorded at Arte Suono Studio, Udine, Italy on March 5, 2006.
from “Mamasaal feat. Mark Turner” (Sazas)

2. Rob Garcia 4
Joe-Pye Weed (Rob Garcia) 5:17
Noah Preminger - tenor sax; Dan Tepfer - piano; Chris Lightcap - bass; Rob Garcia - drums.
recorded at Benny’s Wash N’ Dry, Brooklyn on August 10-11, 2009.
from “Perennial” (BJU Records BJUR 012)

3. Chris Lightcap’s Big Mouth
Platform (Chris Lightcap) 8:29
Chris Cheek - tenor sax (right); Tony Malaby - tenor sax (left); Craig Taborn - wurlitzer electric piano; Chris Lightcap - bass; Gerald Cleaver - drums.
recorded at Brooklyn Recording, Brooklyn on October 8-9, 2008.
from “Deluxe” (Clean Feed Records CF 174 CD)

4. Jacob Anderskov
Be Flat & Stay Flat (Jacob Anderskov) 8:10
Chris Speed - tenor sax; Jacob Anderskov - piano; Michael Formanek - bass; Gerald Cleaver - drums.
recorded at Brooklyn Recording, Brooklyn on June 27, 2009.
from “Agnostic Revelations” (ILK Music ILK 163 CD)

5. Food
Fathom (Food) 8:39
Iain Ballamy - tenor & soprano saxes; Thomas Strønen - drums, live-electronics; Christian Fennesz - electric guitar, electronics.
produced by Manfred Eicher and Food ©2010.
from “Quiet Inlet” (ECM Records ECM 2163)

6. Ben Monder / Bill McHenry
Food Chain (Monder/McHenry) 6:57
Bill McHenry - tenor sax; Ben Monder - electric guitar.
recorded on February 7, 2000.
from “Bloom” (Sunnyside Communications SSC 1247)

7. Tom Rainey Trio
Home Opener (Rainey/Halvorson/Laubrock) 5:30
Ingrid Laubrock - tenor sax; Mary Halvorson - electric guitar; Tom Rainey - drums.
recorded at Systems Two, Brooklyn on September 4, 2009.
from “Pool School” (Clean Feed Records CF 185 CD)

8. Kris Davis / Ingrid Laubrock / Tyshawn Sorey
Ghost Machine (Kris Davis) 5:16
Ingrid Laubrock - tenor sax; Kris Davis - piano; Tyshawn Sorey - drums.
recorded at Systems Two, Brooklyn on August 4, 2009.
from “Paradoxical Frog” (Clean Feed Records CF 183 CD)

9. Peter Evans Quartet
For ICP (Peter Evans) 8:11
Peter Evans - trumpet; Ricardo Gallo - piano; Tom Blancarte - bass; Kevin Shea - drums.
recorded live at The Jazz em Agosto Festival, Lisbon, Portugal on August 8, 2009.
from “Live in Lisbon” (Clean Feed Records CF 173 CD)

10. John Hébert Trio
Billy No Mates (John Hébert) 4:43
Benoît Delbecq - piano, clavinet, synthesizer; John Hébert - bass; Gerald Cleaver - drums.
recorded at Systems Two, Brooklyn on September 23-24, 2009.
from “Spiritual Lover” (Clean Feed Records CF 175 CD)

11. Dan Weiss Trio
Timshel (Dan Weiss) 7:55
Jacob Sacks - piano; Thomas Morgan - bass; Dan Weiss - drums.
recorded at Acoustic Sound, Brooklyn in September 2008.
from “Timshel” (Sunnyside Communications SSC 1242)

12. Rudresh Mahanthappa & Steve Lehman
The General (Rudresh Mahanthappa) 8:24
Rudresh Mahanthappa - alto sax (right); Steve Lehman - alto sax (left); Liberty Ellman - electric guitar; Matt Brewer - bass; Damion Reid - drums.
recorded live at The Braga Jazz Festival, Portugal in March 2009.
from “Dual Identity” (Clean Feed Records CF 172 CD)

13. Steve Coleman and Five Elements
Beba (Steve Coleman) 5:46
Jonathan Finlayson - trumpet; Tim Albright - trombone; Steve Coleman - alto sax; Thomas Morgan - bass; Tyshawn Sorey - drums; Jen Shyu - vocals.
recorded at Systems Two, Brooklyn on October 19, 2006.
from “Harvesting Semblances and Affinities” (Pi Recordings PI 33)

14. The Claudia Quintet with Gary Versace
Royal Toast (John Hollenbeck) 5:32
Chris Speed - tenor sax; Ted Reichman - accordion; Matt Moran - vibraphone; Drew Gress - bass; John Hollenbeck - drums, percussion; Gary Versace - piano.
recorded at Brooklyn Recording on December 14-15, 2009.
from “Royal Toast” (Cuneiform Records CUNEIFORM 307)

15. Steve Cardenas
West of Middle (Steve Cardenas) 5:10
Steve Cardenas - electric guitar; Ben Allison - bass; Rudy Royston - drums.
recorded at Maggie’s farm, Buck’s County, PA on January 17-18, 2009.
from “West of Middle” (Sunnyside Communications SSC 1248)

16. Lucian Ban & John Hébert
Sonata no.3 for violin & piano op.25 - 1st Movement, Malincolico (George Enesco) 9:07
Ralph Alessi - trumpet; Tony Malaby - tenor sax; Lucian Ban - piano; Albrecht Maurer - violin; Matt Maneri - viola; John Hébert - bass; Gerald Cleaver -drums; Badal Roy - tablas, percussion.
recorded live at 2009 George Enesco International Festival, Bucharest, Romania on September 20, 2009.
from “Enesco Re-imagined” (Sunnyside Communications SSC 1259)


2010年07月20日(火) ECMカタログ完成記念企画 「11人のレビューワーにこっそりおききした偏愛ECMベスト11リスト」

ECMカタログ完成記念企画 「11人のレビューワーにこっそりおききした偏愛ECMベスト11リスト」

ただいま進行中。

多田雅範 選

01. ECM 1227 Conserts (Bregentz) / Keith Jarrett
02. ECM 1545 The Sea / Ketil Bjornstad, David Darling, Terje Rypdal, Jon Christensen
03. ECM 1077 Nan Madol / Edward Vesala
04. ECM 1218 Northern Song / Steve Tibbetts
05. ECM 1426 Alpstein / Paul Giger
06. ECM 1264 This Earth! / Alfred Harth
07. ECM 1220 Ondas / Mike Nock
08. ECM 1060 Solstice / Ralph Towner
09. ECM 1104 Hubris / Richard Beirach
10. ECM 1185 Miroslav Vitous Group
11. ECM 1428 Infância / Egberto Gismonti Group

テイルズオブアナザーもジョーマネリもポールモチアンもウィチタもクリスタルサイレンスライブもタブララサも入れなくていいのか。偏愛する11枚、これらの盤について語ろうとすると言葉に詰まる。タイトルやジャケを見たとたんに音が鳴りはじめてじっと動けなくなる。どんだけ動けなくなるか、を、このリストの順位に反映させた。誰にも語られないジャレットのピアノ・ソロ盤が1位になるなんて。意図せずに廃盤が3枚も入ってしまった、アイヒャーはこのリストを見て思うだろう、こいつ終わってんな。でも、ぼくはこのリストを全世界のECMファンに向かって掲げる。


2010年07月17日(土) 8月28日「JAZZ JAPAN」創刊

旧スイングジャーナル社の編集長三森隆文氏がヤマハのサポートを得て株式会社ジャズジャパン社を設立、
8月28日に「JAZZ JAPAN」を創刊するとのニュースが入りました。
これでヤマハはクラシック系の音楽の友社に続いてジャズのメディアも手中に収めたことになります。

広告にまみれた、評価の怪しいジャズ雑誌のままなら要らないし、音盤需要も怪しい状況にあって、
むしろ教養雑誌として、歴史とか楽理とかお勉強ジャズに徹した誌面であれば良いと思います。
練馬区の図書館さまは、ちゃんと入れてください。

ヤマハがベーゼンドルファーの経営権を取得したのは2年前でしたか。
マリア・ジョアン・ピリスと上原彩子のコンサートを聴いて、ヤマハのピアノはすばらしいと思った。
お、ヤマハのピアニカ、小学校全員購入問題が残るが。

ヤマハは中国進出もしている。

20年以上前に中国の現代音楽は面白いと思ったことがあったけど、
中国からあたらしい音楽が出てくることもあるだろう。
もう出てきているのかな。


2010年07月15日(木) 『反撃カルチャー プレカリアートの豊かな世界』

ECMのサイトをみると、オフィチウムの新作が出るのかな。

じぶんの名前でぐぐったら、ハードでルーズな生活というサイトに引用されている5年以上まえのじぶんの文章を読んではずかしくなる。

こないだmusicircusで学生時代に書いた意味不明なテキストがECMファンクラブ会報の記録として復刻するという。

それを復刻するなら25さいのときに書いたSJ別冊のキース・ジャレット10枚レビューを復刻してほしい。
だいたいジャレットの作品に対して風の谷のナウシカを唐突に登場させている文章なぞ、書いた自分が恥ずかしいと20年以上思い続けていたけれども、あのナウシカに表象される浮遊感をジャレット作品にあてていたのだから、今となっては斬新に正しいということではないか。

「タガララジオ12」はジャレット〜ヘイデン、アンドリューヒル〜チコハミルトンから書いてみようかな。




雨宮処凛著『反撃カルチャー プレカリアートの豊かな世界』(角川学芸出版)を読む。練馬区平和台図書館から借りてた。
労働/生存運動。「こんな世界は嫌だ!」
派遣切り。正社員になっても名ばかり管理職で時給換算するとバイトより安くて過労死。追い込まれるほうが自己責任。
秋葉原事件の加藤容疑者は犯行前にバンプオブチキンの「ギルド」の歌詞を書き込んでいた。
世界はつながっている。あいつもこいつもおれだし、おれはあいつでありこいつだ。
既存のシステムを否定する・壊すんではなく、価値体系をねじって新たな居場所を創出する痛快さ、が、いい。



2010年07月11日(日) 福島・原田・多田セレクトECMベスト@ECMカフェ を味わう (3)

ECMに潜む精神性というか、ヨーロッパの、ゲルマン民族のガイスト、と、書きつけてみたこともあったけど・・・。

ECMカフェの打ち合わせのときに。
福島恵一さんが「ECMにはドイツのロマン主義の系譜がありますよね」と言われる。
多田「そうなんです、明らかにそう感じているんだけど、それを立証することができないでいます・・・」と応じる。
福島「フリードリヒですよね。この絵画と、ECMが確立される盤との酷似があります。この海はドイツからですと北方をまなざす視線です。」
多田「おおお!いわゆる”ECM初期”から脱却したECMの最初の作品であるタウナーのダイアリー、ECM1032、ま、まさに・・・」








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アイヒャー帝国の迷宮

 ECMは創立してから34年が経ち(2003年現在)、カタログは900を超えようとしている。各国のジャズやクラシックの権威ある音楽賞はすべからく手にしている。と同時に、ほとんど無名でありながら聴く者を美に痺れさせる隠しキャラ的名盤も多数存在する。"the most beautiful sound next to silence" この「沈黙に次いで最も美しい音」をサブ・テーマとするECMレーベルの統一感は、アイヒャーの「君たちは意のままに演奏して良い。だが服従せよ」、と言わんばかりの徹底さによる。作品にはそこにもうひとりのミュージシャンが参加していると評され、"produced by Manfred Eicher" のクレジットは、もはや伝説化して語られている。

 しかし問題はこの「美しさ」だ。ツェランやカフカ、ヘルダーリンを引用した解説文やアートワークを含めたドイツ人らしい徹底した仕事には、まさにヨーロッパの、ゲルマン民族のガイストを感じるが、醒めた知性に潜んで狂気に反転するような美しさが問題なのだ。見る者の内面に痕跡を残すかのようなジャケットやインナー・スリーヴの選択、これもアイヒャーの監修・判断によるものだ。

 私は読者に助言する、ECMの迷宮に手を伸ばしてはならない――。
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2010年07月10日(土) サントリーホールと四谷いーぐるをはしご

劇的に症状は回復し、サントリーホールと四谷いーぐるをはしごできるようになった!
まだせきをしたり笑ったりは辛すぎますけど。

ファジル・サイ。
見るからに二日酔いの赤ら顔で、下っ腹がぽこんと出て運動不足も見える40さい、健康診断してるのかな、今にもなにか漫才のひとつでもしそうな黒マント、ピアノについてオケが走り始めても、オケに不満なのかどうなのか、観客席をぼーっと視線を向けてても心はどこにあるのでしょう。おのれを鼓舞するように、左手を頭上に舞わせて音楽に没頭するのも、ナメてるのか、心ここにあらずなのか、あごや鼻をなでまわして「あんた、まだ起きてないでしょ!」とS席のみんなに思われているわよ。あなたはクラシックのピアニストでしょ。もっと圧倒的に数百年前のコンポーザーと会話するように弾かなきゃだめなの。アンコールはさすが、というか、なるほどエイヴェックスにそんなに歩み寄ると、あれだわ、芸術コースから芸能コースに転籍なさったのかしら?

益子博之「新譜特集@四谷いーぐる」2010年ニューヨークダウンタウンシーン上半期
全19曲。3時間マラソン聴取。
のっけの4曲で、おいしいところの頂点を聴くことができて、いーぐるJBLで聴けて、まいりました。これぞ、現代ジャズ!いきなり上トロ4枚たべた感じ。聴いてるのがもったいなくて・・・。ジャズであってカッコよくて今までになくてテン年代のメインストリームなのだー。アヴァンギャルドはもういい。美しいサッカー選手たちのボールのキープするスピードとか。活き活きとした音楽。ジャズでしか果たせない快楽。

肋骨を2本折っているジャズ仙人、3本折っているヤングライオンさんも会場にはいらっしゃり、1本のおいらはとても・・・励まされたのでありました。音楽を聴いて誰かと話しあうことは楽しいことです。


2010年07月09日(金) 激痛3日目

昨日の外出予定は、骨折激痛で起き上がれないため、とうぜん歩けもしないし、冷蔵庫に残ってる牛乳のんでねてた。
コンビニまで牛乳買いにゆけるくらい快復してくれよな。

本日も、部屋で立ちあがるのにまじで6時間かかった。咳き込むだけで痛くてうなる。化けて出てやるぞ。
明日はコンサートと講演のはしごを予定しているのだけど・・・。


7月10日(土) 午後3時30分から 四谷いーぐる
講師:益子博之(Com-post編集長)
「2010年上半期のNYダウンタウン系を中心とした新譜特集」


いつだか会社にあった朝日新聞をめくってて、日本いちあたまがいい東浩紀の時事論壇みたいなコラムを見た。
ネットを媒介した政治システムのヴァージョン2、が、面白い、みたいな、ことを、読んだ。
コラムには、注目すべきテキストが列挙されていた。

副島隆彦×佐藤優の対談集(タイトル忘れた)がそこにあった。おお、東浩紀はこのふたりの本を朝日新聞に掲げるのか!

おれは副島隆彦を初期から読んでいるし、副島先生が予備校講師時代から天才だと思っていたのではあるけど、
現代思想の論壇に乗るものかどうかは、ようわからん。

こないだ長女と大井町のイトーヨーカ堂に行ったときに副島隆彦×佐藤優の対談集を探してみた。
『小沢革命政権で日本を救え 国家の主人は官僚ではない』
そんな威勢のいいタイトルだったっけ。鳩山、小沢は官僚にツブされた、というタイトルじゃなかったけ?

中身はいっしょですね。亀井静香もおもろいオッサンやなあ。


2010年07月08日(木) 第八肋骨骨折とゴムが焼けた味覚



いたた。文字が打てない。

7月7日、夜勤明けの午前11時、気まぐれの風呂そうじ、湯船のへりに立って壁を洗っていたら疲れただけで踏み外す。
80キロの全体重が右わき腹の1点で、湯船のへりに打撲する。一瞬の出来事でなすすべなし。
どっかにつかまる反射神経もない。息のできない激痛。内臓破裂したか、このままひとりで死ぬのか、と思った。

そのまま横になって痛みに耐えていても、激痛は引かない。しかも、動けなくなってきた。起き上がれない。
雨の中なんとか分速10メートルで整形外科に行くが診察は昼休みをはさんで2時間後になるという。
部屋に戻って・・・なぜか編集CDRを作る。痛い痛いと言いながらCDを選曲する。脳内麻薬物質のような行為だ。

レントゲンを撮り第八肋骨骨折という診断。パリンと割れている。今週は休むと会社に電話すると診断書をくれと言われる。
治療費4660円、払えないので医者にツケにしてもうらう。診断書は5250円なので会社に出せないと申し向ける。
くしゃみをしたら、あまりの激痛でゴムが焼けた味覚も脳に走るもので、呼吸もできずにあぶら汗をかいて耐える。

この、ゴムが焼けた味覚、というやつは、先月風呂で、沸かし過ぎた熱湯をバケツで横に置いていたのを、そこに左手を
「さめたかなー」と突っ込んで「熱っー!!!」と手を引っ込めた瞬間にも体感していた。
なんだ?この、ゴムが焼けた味覚。

来週月曜からの職場復帰をめざして、牛乳を飲んで、リハビリ状態で過ごさなければならない。

お。本日は、紀尾井ホールでエイヴェックスクラシックスのコンベンションのお誘いが。
怪我の功名で行けるではないか!マラドーナ稲岡さんに参加をメールする。
辻井伸行、ファジル・サイ、加古隆カルテットが演奏を行う。登場がこの順番であることは演奏力という点で正しい。


2010年07月07日(水) ECMカタログ 河出書房新社 7月13日発売




ECMカタログ 河出書房新社 7月13日発売 4200円税込

ECM 40年の軌跡 世界初の完全カタログ

稲岡JAPAN
相原穣 原田正夫 堀内宏公 今村健一 大村幸則
岡島豊樹 須藤伸義 多田雅範 横井一江 悠雅彦
ゴールキーパー 前島千代恵(キララ社)

マラドーナ稲岡が率いるJAPANイレヴンは
1100枚を超えるECM全作カラージャケ掲載
全作レビューにいかに戦ったか!

文体を変えないミッドフィルダー多田はイエローカード、オウンゴール
を連発したあと勝手に休憩に入ってしまう。
吼えるマラドーナ稲岡。7にん抜きで走る堀内。黙々とゴールを決める原田。
そして、チームを勝利に導いたのは前島だった。


2010年07月06日(火) ジャズ喫茶で曲をくちずさむ夢

木造りのロッジのようなジャズ喫茶があり、そこのマスターと話している。
「これは○○○の有名なセッションの未発表曲で・・・」とLPジャケをカウンターにひろげてマスターが話し続けている。
マスターが誰と言ったのか聞き取れなかったのと、LPジャケがよく見えなくて、誰なのかわからない、今さら訊けないし、と、困惑している。

LPがかかりはじめると、ビッグバンド風のサウンドで、すぐに一緒に歌いはじめてしまう。
なんでこの曲を完全に口ずさめるのだろうと不思議に感じながら、曲に合わせて手を振り指揮者のようになってしまう。
「どうしてこの曲、こんなに知っているんだろう?」とマスターに言いながら。

「このセッションにはスコット・ラファロが入っているんだけどね」とマスター。
「マーティ・ペイチのCDはこないだ聴いていたけど、このサウンドじゃなかったし、ジャケも違うなあ・・・」

曲が変わって、OMDの「イフ・ユー・ビリーブ」がステレオから流れはじめる。
「あれ?どうしてジャズ喫茶なのにポップスがかかるの?この曲は、ぼく、大好きですよ・・・」とマスターに話すと、
うしろに、ジョー・マネリの写真と名前がプリントされたTシャツを着た大柄な男性が座っていて「ぼくがリクエストしたんです」と言う。

「なんでジョー・マネリとOMDなの?」と初対面の男性に話しかけている。

まわりがざわざわしてきて、ジャズ喫茶はコンサート会場に変形しはじめる。
花柄のワンピースを着た女性がわたしの腕を引っ張って一緒に座席につく。
薄暗くなってゆくと、ベッドになってゆくのであった。


2010年07月03日(土) 男のうしろを乾き物を担当する女性が横切った夢

くるまが10にん乗りくらいの大きさになっている。

8畳間ほどの部屋が薄暗い屋台の厨房になっており、会計をするおばさん、鮮魚料理を担当する老夫婦、乾き物を担当している若い女性、わたし、わたしのボス、の、6にんが、まもなく閉店の時間を迎えている。わたしはその厨房でどのような業務を担っているのかわからないでいるが、20代のボスは「今日はもう売れないから、あとはくるまで送っていってください」と言う。

乾き物を担当する女性はすっかり荷物を片付けてしまって消えてしまう。

最後の男性客が鮮魚料理を3つ立て続けに注文して、老夫婦が「8700えんになります」と伝えている。男性客が「5700えんになりませんかねえ」と言っている。男性客は身内のようで、厨房に入ってきて「いやあ、エバーハルト・ウェーバーだけで1ページになっちゃってさあ。大変だよ。」と言いながら、ポケットの現金を床に並べはじめる。

会計についての交渉はまとまったようで、ボスが「これからみんなで帰るんだけど、駅まででいいと思っていたけど、宿のほうまで頼みますよ」と言う。宿までだと2時間近くかかるなあ、全員乗れることは乗れるか、と思う。男性客が助手席に早々に座る。音楽の話題で運転中は苦にならないだろう、と、思う。

全員がくるまに乗り込んでエンジンをかけようとすると、ズルズルと重みでくるまが動き出し、ブレーキもハンドルも制御できない状態で前進する。1メートルほどの金あみに乗り上げ、それでも止まらずにズルズルと後輪も乗り越え、わたしは歩きながらハンドルにしがみついていたのが、くるまが大きな牛に姿を変えており、わたしは牛に引きずられている様相になる。

牛ともくるまとも言える重たい物体に引きずられて、砂でできた島状の堤防への橋をわたってしまう。堤防に来てしまうと、すぐに海に沈んでしまうのでなんとか引き返そうと力を込めるが、コントロールがきかずに、海辺の砂浜を下りてゆく。動きがゆっくりとなり、海面までは500メートルくらいの見当で、なんとかなるかな、と、安堵する。

大きな砂の島で、周りは海。海風がびゅうびゅう吹いており、オーケストラの響きがわんわん聴こえている。そこにソプラノ・サックスの音色や、金属音のパーカッションが鳴りはじめ、「こんな音楽はありそうでいてなかなか聴いたことがないですねー」と、牛に向かって話しかけている。

砂の島の一部がコンクリートの建物になっているのに気付く。そこは牛の処分場だとわかる。そこに行けば、とりあえず海に沈んでしまう事態は避けられると向かう。牛は、チンパンジーのようなわたしの子どもになっている。

わたしは子どもを抱き抱えながら、建物を出口を求めてさまよう。牛肉の卸業者や処分する作業員が黙々と動き回っている。いろいろな回廊をさまよい歩く。天上から吊り下がった、大きな処分した牛を吊り下げる鋭利な金具がある廊下に来てしまう。チンパンジーのような子どもは、わたしにしがみついたまま恐怖に震えはじめる。

太った肉屋のかっこうをした男がわたしを呼び止める。「なぜ、こんなところをうろうろしているのだ?その牛は処分しなければならない。きみについては警察に通報するので、その沙汰を待ちなさい。」と言う。「いや、これはわたしの家族であって、チンパンジーでもあるからペットとしてわたしが保護する立場でもあります。」と困惑しながら抗弁する。

男が「いずれにしても、連絡するからケータイの番号を教えなさい。」と告げる。わたしは「こんな場所で、ちゃんと生きたまま返還される保証なんて無いじゃないですか!」と拒否の言葉を発しているそばから、チンパンジーの子どもは、小さく冷え固まってしまい、男とわたしの間にあるカウンターテーブルの上で白いかまぼこのような形状の物体になってしまう。


2010年07月01日(木)

サッカーで盛り上がっているうちに7月になっていた。

明日は新進のヴァイオリン奏者エリック・シューマンを聴きにトッパンホールへ。




明後日は夜20時に吉祥寺カフェズミにお茶しに出かけて、
そのあと調布のまことくんちまでCDを借りに。

日曜は長女と銭湯夕食デート。


あしかけ3年以上になっていた「ECMカタログ」(河出書房新社)が印刷に入り、
7月13日に発売されます。
何十枚かのライナーテキストを執筆したのですが、文字数足りなく、また記述力も足りなく、
だいたいECMをカタログ化しようとすること自体が無謀である。


Niseko-Rossy Pi-Pikoe |編集CDR寒山拾得交換会musicircus

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