Niseko-Rossy Pi-Pikoe Review
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2008年08月19日(火) |
昨年8月6日に逝去した作曲家・松村禎三の作品を集めた「アプサラス第1回演奏会」に出かけ |
・・・昨年8月6日に逝去した作曲家・松村禎三の作品を集めた「アプサラス第1回演奏会」に出かけ、代表作「阿知女」をライブで初めて体験し、またいくつかの曲で松村のモアレ状のポップを沸き立たせるピアニズムを秘かに発見、それは、さ、ジャレットのブレーメンアンコールと類縁だったりもするんだけど!、色彩のトーンはそれは異質、なれど。で、2008年のジャズはどうなの、コンテンポラリークラシックはどうなの、と、思ったりはしている8月ももう終わり、21世紀のサックス奏者クリスポッターの動向は、2サックス3ギター2ベースドラムレスのモチアン・オクテットは、マサブミキクチがアイヒャーから早くもオファーを受けた新しいユニットは、と、ジャズの発火地点を見据えているところ。フールズメイト初期や松岡正剛マガジン遊的を視野のオリジンに持つ若きおじさんたちの陥穽は、能を現代音楽を博物館に遠ざけたままでいるところ、異議申し立てをせん・・・
・・・と、部分的にアップしてみたけど、 これは音楽サイトJazz Tokyoに投稿予定のディスク・レビュー『射干玉(ぬばたま)/小山薫の世界[作品選集]』に書いてみているところ。
で、Jazz Tokyoのディスクレビューというパッケージに対しては、いまいちなところがあると思ってはいるのだが、 主幹の悠さんが健筆をはなつ>■
養命酒とキューピーコーワゴールドでおいらもがんばろ。
おいけいま、受験勉強の合間に大黒真季を聴いておるとは!
2008年08月16日(土) |
源氏物語千年紀記念古典芸能鑑賞会 |
どとうの19連続夜勤というトンネルをくぐり。 新大久保駅の星一徹のすがたに勇気をもらって夏をのりきるのだ! ■<ここでCMを見るたい!
雄山閣■という出版社が企画した「源氏物語千年紀記念古典芸能鑑賞会■」に出かけた。
はじめての国立能楽堂(千駄ヶ谷)。 たまごが焼けそうになっている歩道を千駄ヶ谷駅から歩く途中のコンビニでこれは黒酢のドリンクとかを飲まなければ歩けんわな、 左手には水上勉「はなれ瞽女おりん」の文庫本、これは目黒区八雲図書館から借りているもの、 この新潮文庫の表紙、斉藤真一の絵がよい。 この絵の世界にうっとりとしながらコンビニで涼をとった。
千駄ヶ谷の駅はいつ以来のことか。 20数年前に駅貼りポスターを剥がして持ってきたことがあったその場所の掲示板は剥がすことのできない形態となっていた。 そのポスターは横尾忠則の版画で、群馬の家の玄関にポスターケースに入れて飾ってある。
古典芸能鑑賞会。 馬場あき子さんが最初に講演をし、山田流箏曲と地歌箏曲があり、ついで喜多流能「半蔀(はじとみ)」■が演じられた。
地歌箏曲の米川文子(筝)と富田清邦(三弦)が傑出して素晴らしいものだった。 ことに三弦の富田清邦には、晩年の川端民生(ジャズベーシスト)のその向こう側を見たような感慨を受けた。
能の「半蔀」には生け花が登場する、これが立花立調というこの能の見所のひとつではあるのだけど、この生け花の完成度を伴った世界観がうまく調和していないところがあった。いや、まったく目的を見失っているようであり、そのようなことをこれまた初めて能を観るおいらに断ぜられるのもどうかとも思われよう。しかしながら、ふと思いつくのは十数年前にメアリージェーンに通っていた日々に福島さんが「ただくん、これわかるか?」と浮世絵や春画や陶器を見せられていた何気ない刹那に何事かを感じとってはいたような気はする。
群馬のブックマンズアカデミーで河出書房新社の池澤夏樹個人編集の世界文学全集「暗夜/戦争の悲しみ」を手にする。 前日に文京区小石川図書館で文芸誌を立ち読みしてその存在を知ったばかり、の、21世紀のこの時代に刊行される世界文学全集、という、 アナクロ?で、控え目な編集、どういったものだろう、手にとった瞬間から手放せない感触がある。 とりあえず、ばらけて残酷なばかりのこの世界のありように目が離せないのではないか、そんな気持ちがしている。
2008年08月05日(火) |
グーグルまっぷでは函館市亀田港町のすべての路地が広角画像となって見ることができる |
山手線車両全面広告のガリガリ君を写メ。 スーツおやじがホームで単身、ケータイで撮影音を鳴らすのはどんだけ勇気のいることか。 それくらい、赤城製菓には9さいの函館の夏からの人生をつらぬくアイスというテーマなのだ。
グーグルまっぷでは、40年前に住んでいた函館市亀田港町のすべての路地が広角画像となって見ることができる。 赤いシャーベットが袋に詰まっただけの20円アイスを食べた駄菓子屋はもうなかった。 子どもの頃住んでいた借家もなくなっていた。
道だけが残っている。
図書館で新刊『粟津則雄著作集6音楽論』思潮社8190円を見つけていくつか読んでみてるけど、何言ってんのかわかんない。筆者の使用する単語と述語が、それって何とでも言えるよね、と、マス埋め原稿にしか感じられない。いずれにしても、もんだいはこの本の高額さだ。
曽野綾子『貧困の光景』新潮社。これは深い。
2008年08月04日(月) |
Silence - Jan Garbarek,Egberto Gismonti,Charlie Haden |
おいけいま。 たむらぱん「ハレーション」をアイチューンで買っといてくれ。
ガルバレクの「ミッション」、欧州演歌!■ こんなのに感動するなんて、なさけねーぞECMファン。ピアノがださすぎ。ブリューニングハウスはガルバレクとは合わない。 オリジナル『It's OK To Listen To The Gray Voice』収録では、あのデヴィット・トーン(ギター)がいいソロを聴かせていて、 そっちのほうがメインな出来ではあるのだが。
ジャレットとガルバレク jan garbarek with keith jarrett - spiral dance ■
Silence - Jan Garbarek,Egberto Gismonti,Charlie Haden なんてのもあったぞ。■
2008年08月03日(日) |
熱海のMOA美術館が主催する薪能(たきぎのう) |
熱海のMOA美術館■が主催する薪能(たきぎのう)が8月1・2日にあった。そのパンフ。 「前方に広がる相模灘を背景に、夏の夜を幻想的に彩るかがり火のもと、幽玄の世界をお楽しみください。」とか。 でもな、薪能は小金井公園のを行きたい。 この美術館にもいつか行ってみたい。
●8月1日 ・能 観世流 「羽衣」和合之舞 山階彌右衛門 ・狂言 大蔵流 「神鳴」 山本則俊 ・能 観世流 「安達原」白頭 観世芳伸 ●8月2日 ・能 宝生流 「巻絹」イロエ 武田孝史 ・狂言 大蔵流 「昆布売」 善竹十郎 ・能 宝生流 「船弁慶」 辰巳満次郎
パンフに台本のようになってせりふが載っている。しかし・・・室町時代とか、どんな日本語とニュアンスで会話していたのだろうか?
NHKの時代劇のようなふつーの日本語は話しているわけないし。
日本の伝統芸能ブームが来ている。 いやいやいや、おいら個人にだけではない。昨年から西洋の時間感覚が薄くなって(速くなって)閉じようとしていることもある。
2008年08月02日(土) |
アイラーの『The Hilversum Session』というESP盤がCD化されていた! |
こないだ新宿のタワーでジャズとクラシックの視聴盤チェックをしてきたが何も耳に響かなかった。 しっかりしろ!CD!
アイラーの『The Hilversum Session』というESP盤がCD化されていた!■ こ、これは高値の稀少盤ではなかったか。聴いたことがなかったものだ。
『スピリチュアル・ユニティ』の3人プラス、ドン・チェリーのカルテット、『スピリチュアル・ユニティ』と同年1964年の録音である。
音質も演奏も、すさまじく良い。
ただドン・チェリーとアイラーは抱えているものが違う。サウンドが過飽和になり混じり合わないでいる。 ドン・チェリーは天空に響く空気のような存在であるのに対し、アイラー、ピーコック、マレイは引き裂く地霊である。 前者は治癒である。後者は吹き出る血である。 それが黒人にとって、だけのものか。
こんな演奏はやはりその後の歴史で誰も表出していない。 表出できる時代性もその時かぎりのものではあるにせよ。
2008年08月01日(金) |
ミスチルさいごの名曲「旅立ちの唄」、これは「イノセントワールド」と対応している |
ミスチルさいごの名曲「旅立ちの唄」 これは「イノセントワールド」と対応している。
ミスチルのライジングを刻印した悲鳴のように追加される「そのときは笑って」という表現が、 凡庸な反復となって「笑顔のきみがいるから」「返事はいらないから」「背中を押しているから」と分解さてゆく。
笑顔を壊したのは自分なのだ、返事なんかあるわけないのだ、押しているのは自分の背中なのだ。
そして凡庸極まりない「かなしみにさようなら」という歌詞、は、ミスチルの歴史という大きな賭け金をもって、逆に輝く。
桜井はミスチルという賭け金でこの曲を輝かせた。
この表現で桜井はミスチルを賭けた。たぶんふざけて賭けた。もしくは最後のあがきのように賭けた。そんなの彼自身がわかってる。 旅立ちの唄、って、自分が旅立ちたいだけ。
エコの本質はリサイクルではなくリデュースであること。自分らの存在意義を疑ったところからたぶん亀裂は入っていた。
オリンピックのテーマ曲を歌っているなんて、曲もそうだけど、ちっとも聴いて開放されないぜ!
2ねんまえの「しるし」以来、まったくミスチルじたいを聴かなくなった昨今のおれだ。
・・・出たばかりの『シフクノオト』2004を聴いていたあの頃がなつかしい・・・。
バンプの2007年第5作『 orbital period 』で王座を奪われただけかな。
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