Niseko-Rossy Pi-Pikoe Review
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2007年04月28日(土) 柴田南雄せんせいが放送大学教材として上梓した『音楽史と音楽論』を入手



柴田南雄(しばたみなお)せんせいが放送大学教材として上梓した『音楽史と音楽論』を入手。
日本の音楽と西洋音楽の歴史が分量にして同等に扱われている。全体のまんなかあたりにラッススとパレストリーナがようやくでてくる。

縄文時代から現代までの、日本の音楽が影響を受けつつ生成した関係図を描いている。
写真はその一部。

このようなパースペクティブの音楽史は、はじめてだ。
というか、柴田せんせい以外に著してはいないスケールのものだと思う。


2007年04月26日(木) ガルバレクの『イン・プレイズ・オブ・ドリームズ』を聴く

先月末に友人と三善晃のオーケストラと合唱の作品を聴きに名古屋まで行ってきたんだけど、ほんとうに旅行をするのはいいなあ。
どんなさりげない一瞬でも、時間が経てば経つほどに、記憶が育ってゆくようなのだ。

音楽を聴くことも同じだと思う。

こないだむすめのかなちゃん(19)と、3ねんまえに行ったヤングイン倉敷の思い出でまた盛り上がったんだ。



ガルバレクの『イン・プレイズ・オブ・ドリームズ』を聴く。この最悪なジャケとは対照的に、ガルバレクの演奏がポテンシャルとして持つ様々なイメージを貫通するちから、を、ふんだんに発揮した、類い稀な喚起力を持つアルバムだ。
ガルバレク、カシュカシアン、カッチェのトリオ作とアナウンスされただけで、「きっとダメ盤だわー」と予想していたわたしは間違いでした。
彼の集大成的名盤『聖なる儀式』2CDと二重写しに連続していることもわかるし、ガルバレクはサンプラー、シンセも繰ってある意味これは彼のソロ作といったほうが良いようだ。
そして構想したサウンドの必要に応じたカシュカシアン、カッチェの登板であった。
8曲目とか9曲目のピアノの音はなんなんだよ!ガルバレク。サウンド効果が上手すぎるじゃないか。一瞬メルドーが客演か!と思っただよ。
ややもするとヒーリングとして聴き流されるかもしれないけれど、それはそれでヒーリングでいいのだ。この卓抜した静かな演奏力。そう、「静かな演奏力」というのはヒーリングとして、ほんとうだと思う。ぼくがヒーリングというレッテルにネガティブなのは、演奏力のない演奏家がロハスの上げ底で商売演奏しているものしか聴いたことがないからなのだ。ヒーリングをウインダムヒルと置き換えてもいい。わはは。

いいぞ、ガルバレク。この路線で行ってくれ。つまり、グループはもう解散してくれ。
そして、ウエーバーとブリューニングハウスのこころに火をつけて、ウエーバーがかつて抱いていたカラーズというグループサウンドの構想を再開させてほしいのだ。
ひゃー、マリアーノとブリューニングハウスが4分の前奏加速を得て5分目に変拍子合奏で世界を揺らす名曲「サイレント・フィート」が鳴るー!


2007年04月25日(水) グッチ裕三の真似をしているように太った姫野さんのヴォーカルで「心の旅」

NHKの番組「SONGS」で、現役のチューリップの演奏を観る。
エンディングはグッチ裕三の真似をしているように太った姫野さんのヴォーカルで「心の旅」。
笑えるのと同時の音楽感動の複雑な合わせわざ。

「もしも許されるなら 眠りについた君を  ポケットに詰め込んで そのまま連れ去りたい」
「賑やかだった街も 今は声を静めて  何を待っているのか 何を待っているのか
  いつもいつの時でも 僕は忘れはしない  愛に終りがあって 心の旅が始まる」
「あー だから今夜だけは 君を抱いていたい  あー 明日の今頃は 僕は汽車の中」

あーだから、って、理由になってねえし・・・。
「ただ単に抱きたい」、のに、理由がなければ行為に及べないのではないか?ともんもんとしている当時の童貞な若者たちに、理由があれば抱いていいんだよ!「あーだから抱いていたい!」と理由付けを宣言してすっきりと行為に及べるシチュエーションを妄想した、というのがこのヒット曲の真実だ。
明日は汽車に乗ってどっかに行ってしまうような無責任なオトコに、わたしのむすめは抱かせない!と、おれは思うよ。
よく読んだら、とんでもない歌だよな。眠りについた女性を拉致連行したい、そんで抱いていたい、だと?強姦妄想そのものじゃないか!
そんで、ヤッタあとは汽車に乗ってトンズラするのだ。まったく、ひどい歌だ。

だけど、安部俊幸によるギター・ソロがすべてを許すんだよね。ほんとかよ。音楽のすごいところだよね。

ところで、財津和夫が和製ポール・マッカートニーを自認していたのは有名な話で、ポール・マッカートニー本人とのツーショットとかあって、ほんとに会いに行ったんだねー、そんでポールに向かって、何て自己紹介したんでしょう、「アイアムポールマッカートニーインジャパン!」、そんなことを言われたポールは度肝を抜かれたでしょうね、「はあ?」とか言ったんじゃないでしょうか、そんでチューリップの作品を聴きながら、なんでこの程度の曲で日本ではポールマッカートニーを名乗れるわけよ、ざけんじゃねーよ、かんちがいしてんじゃねーよ、とポールは思っただろうね。

おれはチューリップだいすき。
アルバムとしては『2222picnic』が好きだな。


トルヴェールカルテットの端正の極み「マイフェイバリットシングス」を聴かせてください。
おとうちゃんはコルトレーンのロイヘインズがタイコのカルテットによる17分34秒の「マイフェイバリットシングス」を聴かせてあげます。
どちらもある意味で究極を呈示していると思います。


2007年04月24日(火) 私家盤 『ミスチルベスト 4920』 (4CD) 全50曲

3ヶ月まえから曲目リストをメールでよこして、たださんの選曲も加えてのミスチルベストを!とのリクエストにお応えして、
ミスチルベストを2枚組で考えていたら4枚組になってもまだ足りないと思ってしまう始末。ミスチルって、すげー!

私家盤 『ミスチルベスト 4920』 (4CD) >920は友人のなまえ

CD1
01. 言わせてみてぇもんだ 02. フェイク 03. しるし 04. 箒星 05. ランニングハイ 06. 抱きしめたい 07. クロスロード 08. Innocent World 
09. ありふれたLove Story〜男女問題はいつも面倒だ〜 10. 名もなき詩 11. マシンガンをぶっ放せ 12. 花 −Mémento-Mori−

CD2
01. 蘇生 02. ポケットビスケット 03. 終わりなき旅 04. Any 05. ファスナー 06. Over 07. LOVE 
08. つよがり 09. 君が好き 10. Sign 11. タガタメ 12. Hallelujah 13. ロードムービー 

CD3
01. ロード・アイ・ミス・ユー 02. Tomorrow never knows 03. 虹の彼方へ 04. 天頂バス 05. 雨のち晴れ 06. Alive 07. Everything (It's you) 
08. シーソーゲーム 〜勇敢な恋の歌〜 09. 光の射す方へ 10. youthful days 11. CENTER OF UNIVERSE 12. 優しい歌 

CD4
01. Dance Dance Dance 02. 星になれたら 03. 車の中でかくれてキスをしよう 04. いつの日にか二人で 05. 口笛 
06. 旅人 07. Not Found 08. PADDLE 09. 風〜The wind knows how I feel〜 10. Mirror 11. くるみ 12. HERO 13.空風の帰り道 


2007年04月23日(月) ツェートマイヤー弦楽四重奏団による衝撃的なECM第1作




心配したぜ、くそがき。
だいたいね、文学とか哲学とかサリュウとかミスチルとかアルトサックスにうつつをぬかす人間に育てたおぼえはないぞ。
家族を放擲したままのオヤジに言われたないだと?・・・そ、そだね。この借りは死ぬまでに。
司馬遼太郎を読むのなら、『空海の風景』上下巻はすでに読んでいるんでしょ?
な。人生はマンダラバンドよ。

お。品川区の図書館もテリトリーにすっぞー。



ツェートマイヤー弦楽四重奏団による衝撃的なECM第1作を聴く。
ハルトマンの弦楽四重奏曲4ばんと、バルトークの弦楽四重奏曲1ばんと、の、カップリング。
解説を読むに、発表年には5年ほどの間隔しかないが、ハルトマンにはWorld War IIの予感が、バルトークには第一次世界大戦が終わった雰囲気が、反映しているのだ、という。
・・・、ほんなことを、聴いてわかるのか?
いや、このわたしの耳としては、ぜひともわかってみたいものなのである。この「すでに共有された感覚」を、納得しなければならないのである。

以上。


2007年04月22日(日) おざけんが社会臨床雑誌14巻3号に「企業的な社会、セラピー的な社会」を執筆




武蔵野赤十字病院。

おざけんが社会臨床雑誌14巻3号に「企業的な社会、セラピー的な社会」を執筆している。

この雑誌はどこに売っているのでせう。


2007年04月21日(土) 『GOLDEN☆BEST OUR SONG 彼の歌は君の歌 / 原田真二』




指先の手湿疹へ登用したのは、ジョンソンエンドジョンソンの新製品「キズパワーパッド」
ジンジンとした断続的な痛みとともに、火傷の水ぶくれのように10×18ミリの規模で右親指先のおなかの皮膚が白血球で膨らんできて、その皮下に同じ大きさの血マメが浮かび上がってくる、という、まったく理不尽な疾病が指先の手湿疹である。
5日間にわたって傷と同化して保護し治癒させるという21世紀のバンドエイド「キズパワーパッド」の効果はいかに!

大井町のイトーヨーカドーで見つけて、さっそく指先に貼って、長女とごはんを食べて、ついでに武蔵小金井駅南口界隈までドライブをする。
再開発が本格化しており、すでにテラスハウスの横は2車線のバス通りになっている。テラスハウスも、じきに取り壊されるらしい。

ラジオ深夜便で、荒井由実、シュガーベイブ、チューリップ、原田真二、渡辺真知子、久保田早紀、サザンオールスターズを聴く。

原田真二の『Fell Happy』というニューミュージックの傑作を聴きたくなった、が、92年にCD化されて以降は廃盤のまま。
とにかく。「黙示録 The Revelation」だけを聴きたい。・・・なんと!これを選曲しているベスト盤があるではないの!えらい!うれしい!
アマゾンで。レジに進むのは来月ね。


2007年04月20日(金) デヴィッド・トーンのECM新譜『PREZENS』(ECM1877)



昨年9月から悩まされている指先の手湿疹がぶりかえしてきた。左手の親指と人差し指、右手の親指、が、使えなくなっている。
左親指は断続的に痛むものだから、痛みがスジをたどって肩の一部が打撲したようなこわばりと痙攣。
副腎皮質ホルモン剤を塗ってその場しのぎをしている。ああ、いたいいたい。

ダウンタウンミュージックギャラリーからの新譜CDメールをチェックしていたら
デヴィッド・トーンのECM新譜『PREZENS』(ECM1877)なんてのが出ている。
ティム・バーン、クレイグ・テイボーン、トム・レイニーとのカルテット編成。
驚きはインディーサイト「スクリューガン」を主宰しているティム・バーンが!参加しているということだが、そのスクリューガンのサイトにも新譜としてこのECM盤が載っている。
デヴィッド・トーンはギタリストというよりも、もはやプロデューサーという存在ではなかったか。
それにしても、さすがECM、ジャケにあてつけがましいくらいにつまらない写真をあてがってきている。
ミュージシャンは怒りを感じたりしないのだろうか?
そもそも、ティム・バーンは、ステファン・ウインターがJMTからWinter & Winterへ独立した際に、自らも独立してしまった(ウインターと袂を分かった)いきさつがある。発展的に袂を分かったような感じがする。
トーンのリーダー作なれど、この4人で演奏するなら、バーンが成否を左右するだろう。
そうか、ECM帝国のリリースに乗ってCD発NYライブを敢行したりして、世界的な知名度を狙うのだな、ティム・バーン。
それってひよったってことじゃない?なんて言わない、がんばって。
で、肝心の音のほうはやっぱりだいじょうぶなのか?、と、つい心配してしまう。スクリューガンの音(≒思想)はECMと折り合わないだろうに。
・・・おそらく、デヴィット・トーンのアルバムにならざるを得ない。うん。
>って、あそっか、そもそもデヴィット・トーンのリーダー作じゃん、これ。なにムダに書いてんだおれ。


2007年04月19日(木) 『マッチ売りの少女』




いやー、あせった。いつのまにか「かな入力」になっていた。>

どっかに老眼鏡わすれた。読めなくなったら、読まない、でいいか。あとは、若いひとにまかせよう。

パソコンの駆動が末期的になってきた。あれ、おれ、どうしてニフティとヤフー両方に月々の料金を払っておるのだ。アドレスをニフティで入手して12年間も使ったまま、接続をヤフーにしていたのだ。まあいい、しばしネット環境をはずすことにする。たばこの味は変わるかもしれない。

マッチ売りの少女、こんな話、たしかに子どものころに知ってはいたけど、たのむよ。
少女の頃から売春して入れられたバイブが破裂してそのまま腐って異臭を放ちながら痙攣死した実話、があった。

ヘルムート・ラッヘンマンという現代音楽の巨人がおるそうでな。
『マッチ売りの少女』を聴く。
手の込んだ弱音、この演奏上の指示は現代音楽の儀式にすぎないが、を、緻密に構成させながら、どうにもオペラアリア文脈になんだかかんだか断続的にドイツ語を発するのは、だからなんなんだ!日本語でこれやったらただのマヌケだろ!と、いらつき始めたなら、わたしはもうこんなものを聴く必要はない、でいいか。

お耳なおしに、小澤征爾の『ウイーン音楽紀行』を音量をあげて、暖をとってみる。夢をみるようにうっとりと、暖をとってみる。
なんとも、このわたしこそがマッチ売りの少女のようではないか。


2007年04月18日(水) 『Paul Motian Trio 2000+One / On Broadway Vol. 4 or the paradox of continuity』



このところ、毎日聴いているCD。

モチアン、グレナディアー、クリス・ポッター、菊地雅章。
いやいやいや、クリス・ポッターがこれほどまでにイイおとこになっているとは思わなかったぜ、おじさんは。

『Paul Motian Trio 2000+One / On Broadway Vol. 4 or the paradox of continuity』Winter&Winter 2006

プーさんが、「アイラブユーポーギー」を弾くだよ。ジャレットメロディアットナイトウィズユーの1曲目を想起しないわけない聴き手と。

このブログに感激>


2007年04月17日(火) 編集CDR 25th「春は来ぬ」

17さいになった長男がアルトサックスを吹くというので、くるまに積んであったポール・デズモンドを聴かせる。50年代に世界の人気をさらった甘くてとろける、すかしっ屁のようにまろやかな毒の音色・・・。意味わかんねー。次回はチャーリー・パーカーの“速度”を聴いてもらおう。素材はウィズストリングスの1曲目。25作目の編集CDRを受領。ごずかい2せんえんを支給。

編集CDR 25th「春は来ぬ」
01. 希望/100s  02. うるわしきひと/いきものがかり  03. ポケットカスタネット/Mr.Children
04. Memnto Harmonious/坂本美雨  05. Mad Afternoon/Bonnie Pink  06. Woman~Wの悲劇~より/薬師丸ひろ子
07. Arrivee de la Reine Saba/Jean-Yves Fourmeau Quartet  08. CHE.R.RY/YUI  09. 茜空/レミオロメン
10. スロウレイン/ACIDMAN  11. Danse Paienne/Jean-Yves Fourmeau Quartet
12. 通り雨/Mr.Children  13. 虹の彼方へ/Mr.Children  14. 七色の楽園/原田知世  15. ララバイSINGER/中島みゆき

1・2・3・4・5のつながり、すこぶる良い。こういうところに地道なセンスをみせるあたり、選曲行為における“内なるロジック”を感得しておるな。
6はしっかり聴くと、すごくいい曲じゃない?サビしか聴いたことなかった。
「レミオロメンは演歌である。」、これ、定理ね。レミオロメン、あかねそらー、こなーゆきー、ヒット曲のタイトル続けて歌えてしまうし。

ミスチルについては。
新作『Home』をぜんぜん聴く気にならないので、それはそれで、どういうことなのか、飽きた、の、ひとことなのか?
「ポケットカスタネット」の良さ、わかるけど、なーんとも表現の水増し・底上げ・出来合いありあわせ感を感じてしまってシラけてしまうのである。

不意打ちに「虹の彼方へ」。じっとしてたらショートしそうだ。セカンドアルバム『カインド・オブ・ラブ』の1曲目。1992年。


2007年04月15日(日) デニーズ江東枝川店



デニーズ江東枝川店。江東区、枝川(えだがわ)でぐぐって、ここを読みました>

クレーメル、今年60歳。ロッケンハウス音楽祭の音源をコンプリートでCD化するようなことはないのだろうか。わたしがお金持ちになったら、毎夏オーストリアにツアーするのに。

90年代の前半だったかな、ロッケンハウス音楽祭がCD10まいぐらいになってリリースされていたっけ。
アイヒャーも、再度クレーメルとコラボってくださりませんこと。


2007年04月14日(土)

お。ディスクユニオンの中古買取センターから、査定金額アップ用はがきが届いている。
ビルフリーゼルノンサッチ作品とか、リサイクラーズ、オーネットコールマン、・・・、だれか買ってくれへんか?
アリルドアンデルセン「シムリ」廃盤オリジナル独ECM盤アナログ美品は2まんえん。
アトミックビキニテープス3CD国内盤は2400えん、コレットマニーCD5種セットで1まんえん、オーネットコールマン「ダンシングインユアヘッド」国内盤CD・1600えん、ギルエヴァンススティーブレイシー「パリブルース」DIW国内盤・1800えん、思い出波止場「大音楽」・1200えん、山下達郎「アルチザン」300えん、ミシェルポルタルソロ「DEJARME SOLO」1100えん、・・・で、売りまする。


2007年04月09日(月) 綾小路翔という才能もまた、岡村靖幸のような巨星である



DJ OZMAの処遇について、わたしはしばし考えていた。4月になって、ライブDVD「LUV XURY」を観て、考えを決めた。
DJ OZMAのデビュー曲「アゲ♂アゲ♂EVERY☆騎士」を聴いたときに、「綾小路翔くんが本来アーティストとして進むべき場所にDJ OZMAがすっかり先取りしてしまって圧倒的な存在感を示していることに愕然とした。残念ながら氣志団・綾小路翔の浮上はないだろう。芸能界の怖さを感じた。」と、DJ OZMAが綾小路翔であることに気づかないほどにわたしはドンカンであり、それなりにビンカンなテキストを記した。
紅白歌合戦の不祥事というのは、だんまりを決め込んだNHKディレクターに責任があるにせよ、やはりボディスーツで存在を貶めてしまう文脈に知名度をあせったのはいただけないのでありました。
だけど、DVD「LUV XURY」には芸能の本気度を感じさせるものがあり、綾小路翔という才能もまた、岡村靖幸のような巨星である。


2007年04月08日(日)



いやいやいや。わたしがECM産業論の文脈に沿って書いていないだなんて。照れます。

ちくま新書571『騙すアメリカ騙される日本』の著者、原田武夫さんのサイト。>

今日はサイモンとガーファンクルのベストを聴きました。
「Scarborough Fair/Canticle」「59th Street Bridge Song (Feelin' Groovy)」「I Am a Rock」にうっとり。

J-WAVEでポリスの「Every Little Thing She Does Is Magic」にどきどき。

あと、音速ライン。
「週末旅行」、よすぎ。

さ、編集CDR活動を再開させる季節になりました、って、勝手にひきこもってたんだけど。みんな、送るからね。
メグミルクの恵ヨーグルトに雪印ラクトフェリンスキムを2本いれました。


2007年04月07日(土) en-taxi誌2007年春・17号掲載の「ECM産業論 藤原敬之」



すべての音楽雑誌を買わなく・・・、買えなくなったわたしですが、en-taxi誌だけは創刊から揃えている。

そこにアドルノ再考という特集があり、そのくくりで「ECM産業論」というタイトル。
アドルノ再考の特集には外務省ラスプーチン佐藤優が書いていることにもたじろぐけれども。

「ECM産業論」のECMとは、はたして、ECMレーベルのことだった。

「ドイツ人マンフレート・アイヒャーは勝利したのだろうか。」と、論考は結ばれる。

大西洋を渡れなかったアイヒャーは、ヨーロッパの民族音楽であるクラシックに挑んでいるのだと思う。

たしかに凡庸なポール・ブレイの「Open To Love」の続きは、ブレイが自らのレーベルで弾いた「Alone,Again」が審美の対立を示唆しており、
ブレイは、突如にアルフレッド・ハルト「This Earth!」に異様なECM登場を果たし、しかし、「This Earth!」は封印される。
この作品はECMのへそのような存在だ。

「私はECMをジャズ・レーベルだと思ったことは一度もない。おそらくECM愛聴者は皆そうなのではないだろうか。」と筆者は記す。
まったくですぅ。
わたしは若い日々に、ジャズファンからは「ECMはジャズじゃない」、インプロファンからは「ECMは即興じゃない」と、べつに何かである必要はないことはわかっていたけども、そう断言する審美の軸を得たくて彷徨ううちに、ミイラとりがミイラになったような。

いずれにしても、必読の記事です。


2007年04月06日(金)

す。すげえ。レイクのスタジオで、ハル・ラッセルとジョー・マネリを競演させてたなんてのお。
そのままレイクが出せばいいのに。どんなんでも、聴きたい。
たぶん、アイヒャーが出さないんだぜ。のれん分けして、レイクのレーベルを立ち上げさせてほしい。
にしても、レイクにして菊地雅章の演奏に対する理解はそんなものか。

はっきり言って、プーさんの演奏というのは、ECMに居心地はよくないはずだ。びみょーな作品が出てきそうな気がする。
戦略的には、ECMに1作あればグローバリズムに名前とCDが売れるわけで、のちのち上場利益が見込まれる、というわけですね。
そんなものだろう。
だいたいシルヴィ・クールヴォアジエちゃんもECMに1作出したあとは自分の好きなレーベルでCDだしてるし。


2007年04月05日(木)

電子音響もまた一過性のものであります。
外観を装っても、やはり伝統との会話をするところまで表現が行かないと。
95年くらいにすでにかつてのフュージョン化を指摘していたテキストあって、ちょっと目が醒めた記憶があります。

平井玄の『暴力と音』、音楽についての記述は音を知っているからリアルだけど、何言ってんのかさっぱりわからん。局所局所に、血の味のする記述があって、それが、類い稀な音楽を立ち上がらせている。不思議な読書ですん。


ポール・デズモンド『ファースト・プレイス・アゲイン』の1曲目。
寝起きにシルクのシーツにほおつけてうっとりするような、とんでもない表現に至っている。ポール・モチアンは、この陶酔を現代に持ち込もうとしているだろ!どうだ、図星だろ。


2007年04月04日(水) さようなら音楽。こんにちは音楽。

ゆうべのドライブでサーフス・アップをきいてしまった月あかりに、けさになってペットサウンズのことをおもいださせるなんて。
甘美なしくじりの夢想。たとえばイラクに行ったアメリカの兵隊。
ぼくは知っているよ、もう死んでしまってもかまわないくらいの幸福感のみじかい時間の裏側に、つらくて長くて冷たい夜がたくさん待っているということ。
そしてずぶぬれになった犬のように眠るんだ。だから独りで過ごそう、ぼくのともだち。

彼女と暮らしはじめたころに一度だけ聴いたペットサウンズが今も鳴っているだけだった。

さようなら音楽。こんにちは音楽。


2007年04月03日(火) ポール・ブレイの『フットルース』にはまる

幹事長。
ビロードの上で輝く宝石のような演奏、鉱物派、・・・断固支持いたします、その表現。あらためて聴きたくなりました。そして、聴くときに、わたしは、この表現を通じて、それはまるで五円玉の穴の向こう側とこちら側と見合うように、幹事長の耳と共鳴するかたちで、音楽は立ち上がるはずなのです。が、その立ち上がる音楽が歪んでしまうかどうかに、通信しあうリスナーの透明度が試されてしまう、要素を含め、の、ことども。人格を持った再生システム。固有の時間。時間の連なり。そしておびただしい過去、そこにいる死者、記憶にとどまる死者、から訪れるヴィジョン。

音楽がわたしを聴いている。表現者、わたし、死者、の、欲望または記憶の交差。たまごかけごはん。

おいけいま。おまいのたんじょうびプレゼントに、ディーリアスの管弦楽曲集、と、
高校生のための東大授業ライブ・東京大学教養学部編、と、
脱マニュアル小論文〜作文と論文をつなぐ指導法・中井浩一著、と、
ALL IN ONE―The Ultimate English Guide高山英士著+ALL IN ONE Extras
を送付しといたので、まちがっても古本屋で換金することのないように。

ポール・ブレイの『フットルース』にはまる。ピート・ラロッカのタイコの真価におそまきながらしたをまく。スワロウのベースもバシバシす。
池上温泉につかっている陶酔感がある。かれらの意識や若さまでが聴き取れる。62年の録音。
ライナーで小川隆夫さんが記述したジャズ観にういういしいまでのメッセージを感じてあつくなる。ぐっとてをにぎる。


2007年04月02日(月) みなのもの、このレビューが目に入らぬか、ひかえおろう

業務連絡。総務部長!ご質問についてですが『Home』の初回限定封入DVDにて桜井くんは語っているんだそうです。


レイディアンスの国内盤を平和台図書館で借りた。
そしたら、おれの書いたレビューと同じことを、ジャレットは自ら書いているのだ。ちゃんと和訳されてもいる。
おれはレビューのために焼いたCDRしか聴かずにあのレビューを書いた。
つまりCDに記載されていたジャレットのテキストなんて知らんで書いていたわけだよ。
わかるか?けいま。
おれは、じぶんのみみがいかに音楽に祝福されているかをこれほど感じたことはない。
小沢健二と川端民生を追っかけしてたら競演してしまったときや、マネリ父子の3人歩きを誰よりも最初に傑作だと言い切ったときや、稲岡さんの日本のジャズ盤に無関係なはずのテイルズオブアナザーと同じ音がすると感じたらほぼ同時期に日本とドイツで録音された盤だったと知ったとき、などを思い出す。
ううむ。このロヴァ耳は間違うことはないのだ。
レイディアンスの輸入盤を買った記憶があるのじゃが、手元に見当たらなくて図書館から借りたのだ。カーネギーは師匠に焼いてもらったものしかない。し、買ってはいけない、聴いてもいけない、ジャレットの最悪作。
よし、ジャレットの対照的駄目盤カーネギーをおれはヤフーに書くぞ。

大塚愛の「Smily」のリズムと歌唱の確信犯的なズレの境地は、オーネット・コールマンやスティーブ・ライヒに匹敵するJポップの革命である。
(ずいぶん前からガチっとこのことを明言しておきたいと思っていたのだ)

みなのもの、おやすみじゃ。


2007年04月01日(日) 、「人はみな、そんなに違わない、似たり寄ったり、だからお互い助け合う」



秋野不矩美術館。


天竜市上阿多古地区懐山(ふところやま)のおくない、、のお面を秋野さんが描いた作品も良かったです。



ポール・モチアンの『タイム・アンド・タイム・アゲイン』を聴く。
まいった。これ、傑作だとか、強い演奏だとか、自由だとか、緩んでいるとか、和んでいるとか、・・・どう書けばいい?
84年にスタート、今年で23年のトリオ。それでいて、いまだにドキドキさせて、たいしたものだ。
5曲目のフリーゼル、高音のつまびきの旅路へ。

渋谷メアリージェーンは、福島さんのかわりにミュージックマガジンのジャズ担当の松尾さんがマスターをやっているときいた。
それで福島さんは某島民として暮らしていると今日きいた。

小沢俊夫編集『子どもと昔話』30号。
下河辺牧子さんのエッセイで2さいの孫娘と4さいの兄のシーンが描かれているけど、ついおざけんの子どもなのかな、なんて、ね。
そこで、「人はみな、そんなに違わない、似たり寄ったり、だからお互い助け合う」というシンプルで柔らかい思考、に、言及している。

小沢健二は連載している童話「うさぎ!」で、
アメリカとソ連は「ドイツが降伏して90日たったらソ連は日本に宣戦布告して良い」という約束をしていて、その90日の期日ぎりぎりに広島・長崎に原爆を落としてアメリカはソ連に敗戦後の日本という分け前をあげないデモンストレーションをした、という、わりと世界では知られていて、日本では知られていない、公開された機密文書の内容を書いている。



A・C・グレイリング著『大空襲と原爆は本当に必要だったのか』(河出書房新社)2007には書いてなかったけど。


Niseko-Rossy Pi-Pikoe |編集CDR寒山拾得交換会musicircus

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