anxious for Heaven

鳥かごなんて、最初からなかった。

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2010年02月26日(金) おしゃべり。
2歳…まもなく3ヶ月。
ちびこ、ますます大きくなっています。

4月から幼稚園に通えるんじゃない?
なんて、近所のお母さんが笑うほど、しっかりした身体。
背が伸びて、手足も長い、いかにも幼児らしい体型になってきた。

階段は、とうとう壁に手をつかず、すたすたと昇るようになった。
しかも、1段ずつ両足を揃えてではなく、片足ずつ、大人がするように。
降りるのは、まだ危なっかしいけれど。

五輪のフィギュアを見て、自分も片足を上げて、スパイラルのようにバランスをとってみせる。

自分でおならをしておいて言うことには『あ、なんかプーした!』。

特に本腰入れてやらせているわけでもないけど、おまるに座って用を足すことも増えたし。

ある曲に『〜たんたん♪』なんて最後に付けて歌ってみせると、意地悪を言う。『てんてん、でしょー!』
『〜てんてん♪』と歌い直すと、『たんとん、でしょー!』とキリがない。
私が困った顔をしてみせるのを、きちんと見ている。この小悪魔め!

食べムラが激しくて、食事の時は、私が少し疲れてしまう。
ま、今夜はロコモコもどきを完食してくれたので、よし。

私が頭痛で頭を抱えていたり、ふゆぅがつまずいたりすると『いたいのー、とんでけー!』と言って笑う。



お風呂で、私の肩の、大きな傷を指で触りながら、こう言う。
『ママ、けがしたの?いたい?』
それは昔、自分でつけた、傷。
5年くらいは経つのに、太い、ミミズのような跡を残す、10cm弱の傷。

痛くないよ、大丈夫だよ。
そう言うと、『いたいの、とんでけー!』無邪気に笑う。
飛んでった!ママ復活!シャキーン!
なんてふざけてみせると、そりゃあもう会心の笑み。



ちびこが生まれる前から。決めていた。ちゃんと話すぞ、と。
どうして、傷がたくさんあるのか。誰が付けた傷なのか。
それが正しいことなのか、間違ったことなのか、どちらでもないのか。
ちびこに、それをしてほしいのか、してほしくないのか。
ちゃんと話す、と、そう決めていた。今でも同じ。

一度で理解できることではない、だから、彼女が疑問に思ったら、その都度伝えようと思っている。
その時、一番伝わりやすい言葉で、出来る限り、的確に。
今の時点でも、すでに時々考えている。なんと説明するのかを。


ママは、とっても辛かったんだよ。
それを誰にも言えなくて、どうしようもなくて、悲しかったし、辛かった。
気付いてほしかったのもあるし、自分への八つ当りもあるし、よくわからない気持ちもある。
そんないろんな理由で、自分で、自分を傷つけてたんだよ。
痛かった。でも、そうしてる間は、気持ちが痛いのを少しだけ忘れた。
だけど、ママの気持ちが痛いのを、少しの間、ごまかしてただけだった。
ごまかしは長く続かないし…それに、ママ以外の人の気持ちが痛くなるだけだった。
ママは、辛いのを誰にも言えなかったけど、それは、誰も助けてくれないからじゃない。
ママが、誰も、本当の意味で信じてなかっただけなんだと思う。
勝手に気を使ったり、勝手に『どうせわかってくれない』って思ったりして。
でもね、それは、たぶん違うんだよ。
だって、話さなきゃ、わかるはずがないんだもん。
誰にもわかってもらえないなんて、そんなことは、ないんだよ。
きっといる。わかってくれる人。今はわかってくれなくても、話したらわかってくれる人だっている。
だから。
自分を傷つけたり、ひとりで頭を抱える前に、誰かに話してみてほしいんだよ。
ママは、もしもちびこが自分を傷つけようとしても、強く止められないかもしれない。
だって、自分も、そうだったから。
でも、忘れないでほしい。ちゃんといるんだよ、ってことを。
わかってくれる人は、支えてくれる人は、ちゃんといるんだよ、って。
見つけられたらいいね。ちびこもさ。そういう人を。
お嫁に行くときに、後悔しないようにするんだよ。
綺麗なドレス着ても、腕が傷だらけだと、カッコつかないんだからね!

一緒にいられると思ったのは
たぶん、間違いじゃない。
written by:Kyo Sasaki
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