罅割れた翡翠の映す影
目次|過去は過去|過去なのに未来
ボクが此処に居るのは何の為? 供物と成り贄と成り 終りを与えられぬまま?
身体の中で ケモノが一人
ぎりぎおりと音を立て 歯軋りしながら
外に出ようと 暴れ回る
泣き止まぬ 子供の声に
憤るように 吼え続ける
煮え滾る 溶岩のような
どろどろとした 激しい感情が
笑顔の下で 這い回る
『助けて』 聞こえない訳じゃない
ボクの声だと 認めないだけ
誰も救わない 誰にも救えない
自分自身で 這い上がるしかない
泣き言など 必要無い
誰も居ないのなら
笑っているよ この世界が終るまで
ボクに許された 時間が尽きるまで
壊れていても 楽しかったのだと
ボクの薄っぺらな 存在を主張する為に
ボクはキミに 何を残せたんだろう?
違う時を生きる 大好きなキミに。
笑いながら 『サヨナラ』を言って
感情に別れを告げよう
ケモノが 眼を覚ます
違うモノになる ボクをもう見ないで
人形は痛みを感じない 人形は寒さを感じない 人形は心を持っていない
例えどんなに寒くても オルゴールを掻き鳴らして 挨を被り 廻り続ける
僕を責めて 僕を詰り 笑い続ける <ゴシュジンサマ>
嘲笑って 感じる心など無い 誰か傷付ける位なら
廻り続ける アナタの為に
鳴らし続ける ボクの為に
ココロが産まれないように
叩き付けて ボクを壊したなら 誰かを傷つけずに済むの
硝子の瞳に 醜いアナタを映す アナタに手を延ばしたくても ボクは廻り続けるだけ
打ち捨てられて 廻り続ける 打ちのめされて 掻き鳴らす
壊れないから 壊れてるから 壊れようがないから
焚き付けて 寒いから
叩き付けて もっと強く
縛り付ける台座が 弾け飛ぶ程壊れたら 自由になるのかな
瞳 笑い声 足音と 後ろから伸びる手
『ボクは生きていてはいけないんだ?』 そう思わせるのに足る理由。
沢山の 手 暗闇を壊す 密やかに在る事も許さない 無邪気な 声
『いらないんだ、誰もボクなんていらないんだ』
反吐の出るような、甘ったれた『自分』の声。
からからと 音すら立てない 空っぽのその『自分』が
戦う事も許されず 逃げる事も許されず 死ぬ事も叶わず ただ刺さっていく からだとこころに
からからと 夜の砂漠のように 冷えて 乾いた笑い声を
大嫌いな 大嫌いな笑い声を 上げて
壊れた目玉には 涙も無く やはりただ乾いた 冷たいモノが そこに 許されぬまま 在るだけ
大嫌いな 大嫌いな視線 瞳 目 眼球
涙すら 流せぬならと 抉り
『ボクだからいけないの?』
無邪気で 愚鈍な問い
オマエ以外に 『自分』などいないのに
『ボクは、いらないんだ』
自身を存続させる為 『自分』を消した 殺した
『ボクじゃなければ、こんな事ないよね?』
在り得ない 馬鹿を言うな
届かない声
河原 白 ロープ 立ち枯れた 桜の木
白い 暗闇
…どこかの誰か(姐)が 『しっかり休めよー♪』 とか言って意識奪って飲ませた薬…。 夢見が最悪。 …一応久々の休暇ナンデスケド。 それともアンタ達の休暇か? (少なくとも仕事中は凄まじく大人しい) 痕跡から見て兄・姐・翡翠あたり出てる…。
あー、別に普通に交代しても良いから、 …クスリはやめれ。 あと男は馬鹿じゃないイケメンを選べ。 怪我は残さんでくれーい。
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