ハロウィーン通信

[ 魔女らしく生きる。 ]  2006年10月31日(火)



鏡の前のみなさん、ハロウィーンおめでとう。

あたしはチキータ。ごぞんじでしょう。

もともと魔女なんだけど、




こんな風な日もあれば、




こんな顔してる日もあるってわけ。

どちらのあたしも、

あたしなわけだから、



カボチャのランタンが

笑っていようが、おどかそうが、

あたしはあたしで、

魔女になるためのステップを

生きているわけ。

もともと魔女なのに、って?

だからこそ、生まれもった魔女という才能を

あたしの大きさに育てないといけないの。

あたしって、皆さんから見ると、

すごく小さいんだけど、

見た目はね。

でも

鏡の裏側の世界では、

さあ、どうかしらね?



――Thanks a lot, have a Happy Halloweeeeeen night!

from three witches with dark hope, narcia, shi-al, and maaz.

[ 暗黒邪神の燭台 ]  2006年10月30日(月)


「‥‥それはまだこのあたりには奴らはほんの少ししかおらず、身ごなしがいたってぎごちないからです。さっき申し上げた通り、彼らの翼は、地上をほんの少し飛ぶのにはたいした役にはたちません。
わたしはもう今にも、例の石の文字を解読しそうなのです──それこそ恐ろしい方法で──それにあなたの民俗学の知識を利用すれば、ミッシング・リンクの補いがついて充分に私の手助けになっていただけるでしょう。
思うにあなたは、この地球上に人間が現れる以前の恐るべき神話──あのヨグ=ソトホースと例のクトゥルフに関する一連の伝説を──何もかもごぞんじですが、その話は二つとも『死霊秘法(ネクロノミコン)』という本に‥‥」
             H・P・ラヴクラフト 『闇に囁くもの』
           創元推理文庫『ラヴクラフト全集1』収録



昨年の夏、遠来の客があった。
長年親しく通信を交わす間柄でありながら、
実際に顔を合わせるのは数度目である友人は、
小さな石像を携えていた。
簡素な包装の下からその像が姿を現した瞬間、
わたしは劇しい既視感に襲われた。
その像は、まるで、

「まるで私が描く怪物そのものでしょう」
翻訳を本業としながら、秘かに、夢と、夢が潜在意識に残した物を
具現化したような怪奇な生物達を細密に紙の上に表すという
風変わりな趣味を持つ友人は、そう言った。



「‥‥それでいて、石質不明のこの物体の暗緑色の表面に、数世紀、いや、数十世紀の年代を見てとる事ができるのだった。(中略)‥‥鱗に覆われた胴体に爪の長い前足と後足、そして背中には細長い翼。」

          H・P・ラヴクラフト 『クトゥルフの呼び声』
           創元推理文庫『ラヴクラフト全集2』収録



以来、この像は常にわたしの机の上にある。
今こうして深夜に一人で文を綴っている間にも。
民俗学の知識‥‥やはりわたしはあの天狗を
追うべきだったのだろうか。
友人は石の文字の翻訳を終えただろうか。
否‥‥、そうではない。
あれは七十年も前に書かれた小説で、
わたし達の事ではないではないか。

ヨグ=ソトホース門なれば‥‥ヨグ=ソトホース門の鍵にして守護者なり。
過去、現在、未来‥‥は‥‥なべてヨグ=ソトホースの内に‥‥一なり。

わたしは何を書いているのだ。
頭に靄がかかったようで、意識が途切れそうになる。
眠気を覚ますために机を離れ、窓を開ける。

秋の夜風が心地よい。
窓枠を掴み、ひんやりとした外気に身を乗り出す。
夜空に向かい、小さく声をあげる。

イグナイイ‥‥イグナイイ‥‥トゥフルトゥクングア‥‥ヨグ=ソトホース‥‥





背中にお香もたてられますが、
普段はこうやって愛用しています♪

(ナルシア)

[ こんな手もある。 ]  2006年10月29日(日)


どんな手かというと。

こんな手だあああああああ!



冷たい、なんて冷たい手だ!
氷のような手、ではなくて本物の氷の手。
ゴム手袋に液体を入れて凍らせて作ります。

アメリカのパーティーデコレーション
「Gory hand」
→http://www.pat.hi-ho.ne.jp/maaz/season/h-cooking4.htm
の紹介を見て以来、いつか作ろう!と思っていたものの、
ぎゅうぎゅう詰めのうちの冷凍庫では無理だろうな、と
なんとなく延び延びになっていました。

思い切って作ってみましょう。
アメリカではカラフル・ポップなゼリーの素を頻繁に使いますが、
今回はお手軽で飲み物も冷やせる、透き通った普通の氷の手にします。

ゴム手袋に水を詰め、口を輪ゴムでぐるぐる巻きにして縛ります。
思ったよりしっかりしていて、横にしても立派に手に見えます。
完璧な手の形にするには深型の冷蔵庫に吊るすのが最適なのでしょうが、
大丈夫、横にできるならうちの冷凍庫でもそれらしく作れそう。
ごそごそと中身を片寄せて、ごろんとトレイに転がして。

2、3日後。



できました。(右)

使用したのはラテックス製ディスポグローブ、
使い捨てタイプの薄手の天然ゴム手袋です。(左)

あ。水が凍ると膨張するという事を考えに入れていなかった。
異様にむくんだハンド君になってしまいました。
水は手袋ぱんぱんに入れなくてもいいようです。
おまけに、膨らんだ手首に瓶があたって変形してる。
手袋の周囲には余裕を持って空間を作っておきましょう。

それでは皮膚の切除を行う。
メス。
‥‥いえ、ハサミでいいです。



当然ですが、作業中手が冷たいです。
氷の手が、ではなくて自分の手が。
手袋をはがす時は、手袋をしたほうが良さそうです。
写真ではどれがどの手かわからなくなるので、我慢してます。



ふっふっふっふ(怖)。
指先は慎重に、つるっとむきましょう。
決して内側が起毛になっている手袋で作らないように。
水で表面を流して、ぴかぴかにします。(冒頭写真)

簡単ですね!
次の機会には赤いジュースやコーヒーで作ってみましょう。
前回のようにデザートや飲み物を冷やすのに最適です。


注意事項をもう一つ。
事情を知らない家族が冷凍庫を覗いてこの「手」を見たら

‥‥卒倒します。

(ナルシア)

[ 冷たいおさそい ]  2006年10月28日(土)

魔女会で何か食べたいものない?

「フルーツポンチとか?」

フルーツポンチ?それは懐かしい。
昭和の花形デザート、フルーツポンチ。
子供の頃、お正月やお祝い事など、
人が集まる場には必ずあったフルーツポンチ。
生のパイナップルや桃が日常的に手に入るようになってから、
缶詰の果物なんて全然食べる機会がなくなってしまいましたね。
久しぶりに食べましょうか。

昔ながらの缶詰フルーツは、
やっぱり昔ながらの缶切りでぎざぎざに開けないと。
十何年ぶりに使う缶切りも、錆びかかっています。



なんでみつ豆が入ってるの?
うちのフルーツポンチは寒天、みつ豆入りが定番なんですよ、
子供のときはよけてたけど。
缶詰チェリー、こんな時でないと使わないね。
今はこんなのがあるんですね、マンゴーの缶詰。
みかん、パイナップル、あれ?桃は?
え?買って来たよ、そこにない?
どこに消えた、桃の缶詰!

大騒ぎしながら、秋色のフルーツポンチ、できました。




昭和のご家庭にはもれなく、深いガラスのパンチボウルと
小カップのセットがあったのですが、
残念な事にここにはないので、ドイツ製の平らなガラス器に。
うちではシロップを別に作って缶汁に足していましたが、
シィアルの家のフルーツポンチは炭酸を入れていたそうです。
今回はファンタ・グレープを注ぎました。

では、レトロな思い出にばかりひたっていないで、
ハロウィーンらしい仕上げを。



ひゃあああああ。
なんで器がよりによってハート型なんだ。

この手の作り方は次回。


「ああ、みなさん逃げないで、
よーく冷えてますよ〜」



ほらほら、てまねきしてるじゃないですか。
さあ、みなさんも遠慮なく手を出して。

(ナルシア)

[ プチパチ・スウィーツ ]  2006年10月27日(金)


はし休めに、まずはケーキのお皿です。



あっという間になくなって、

お次はアイスのてんこ盛り!!


これ全部食べていいの?いいんですよ(悪魔の声)

おや、このアイス、
プチプチっとしたつぶが見えますね。

そして、シュワっとはじけ出したかと思うと、

パチッ!プチッ!と音高く、
どんどん小爆発がエスカレートしてゆきます。

これは、そう、
なつかしの駄菓子「ドンパッチ」にそっくり!
口のなかは、花火大会。

あんまりはじけすぎると、

しゃべるそばから、テーブルの上へ脱走してゆきます(笑)


ぐわあっと口を開けているのは、
プチパチ・モンスター?




お口直しは、ホイップしたミルクが
いい感じにヒゲみたく残るコーヒーで。

(マーズ)

[ 黄金色の生贄鶏 魔女の小さなかまど焼き ]  2006年10月26日(木)

酸っぱく凝った牛の乳、
生姜、大蒜、玉葱、甘唐辛子、赤唐辛子、
鬱金、香菜、馬芹、肉豆蒄、白胡椒、
どろりどろりと混ぜ合わせ、
茴香、月桂樹、まんねんろう、
生贄鶏を漬込めば、明日の宴は大にぎわい。



‥‥。
漢字でレシピを書いてみると、
どう見ても禍々しい呪文のようですね。
金色の生贄鶏、正体はインド料理で人気のタンドーリチキンです。
普通にカタカナでレシピを書いてみます。


 *漬け汁材料(鶏肉約500g分)*

 プレーンヨーグルト   カップ1と1/2
 トマトケチャップ    75cc
 酢、レモン汁      小さじ1ずつ
 サラダオイル      小さじ1
 塩           小さじ1と1/2

 しょうが、にんにく、たまねぎ すりおろしひとかけ

 パプリカ、レッドペッパー、ターメリック 小さじ1
 コリアンダー  小さじ4
 クミン     小さじ2
 ナツメグ、ホワイトペッパー、ガラムマサラ 少々


こんなにスパイス持ってない、あるいは
こんなややこしい事出来るか!という時は
単独スパイス全部合わせる代わりに
カレー粉とガラムマサラ大さじ1〜2ずつで。
今回は庭のフェンネル、ローレル、ローズマリーなども混ぜました。


混ぜ合わせた漬け汁に鶏肉を三時間くらいから、
出来れば一昼夜冷蔵庫に入れて漬込みます。
前の日に材料をただ混ぜて漬込んで準備しておいて、
当日は焼くだけ。


さて当日、「魔女の小さなかまど」の活躍です。




手軽に焦げ目がつけられて本当に便利ですね、
ガスレンジの魚焼きグリル。
肉の漬け汁を切って、余熱しておいた魚焼きグリルで焼きます。
IHヒーターのお宅は残念、オーブンで焼くか、
鍋で焼くか、唐揚げにしてください。
グリルで両面にこんがり焼き色をつけ、
少し火を弱めてじっくり中まで 火を通します。




今回は短時間で焼けて軽くつまめる手羽元と手羽先で作りましたが、
骨付きもも肉で作ってディナーに、
一口大に切ったもも肉を串焼きにしても盛り上がります。

残った漬け汁はもう一度漬込みに使えますが、
漬け汁に火を通すと酸味と香味の爽やかなソースになります。
グリルした野菜や、ライスやナンにたっぷりかけて、もう一皿。

それではレシピをもう一度、
鬱金、香菜、馬芹、肉豆蒄、白胡椒、
どろりどろりと混ぜ合わせ。

(ナルシア)

[ 気狂いキノコのパスタ ]  2006年10月25日(水)



カサコソ木の葉の鳴る森の奥、
いろんなキノコがひっそりと、木陰で育っておりました。



手前の黄色は生ナメコ、
真っ白いのは最近人気のブナピーではなくて、
シメジ並みに太く短く育ったエノキダケ。
マイタケ、シイタケ、ブナシメジ。

それぞれの風味を楽しむのも良いですが、
今日はもう全部いっぺんに食べちゃおう。


森から何か怪しいモノが、ついて来たかもしれません。
魔除けのニンニクと赤唐辛子を、



‥‥おまえが魔物だったのかっ!


 *キノコのパスタの作り方*

 パスタをゆでる準備をします。
 つぶしたニンニクと薄切りタマネギ、オリーブオイルを、
 フライパンで弱火で加熱し、茶色に色づいたら赤唐辛子を加え、
 食べやすくほぐしたキノコをフライパンにいっぺんに入れ、
 白ワインを注いで蓋をし、強火にかけます。
 みるみるかさが減るので、しょうゆと塩をふって味をつけます。
 ゆであがったパスタをフライパンに入れ、
 ゆで汁を少しずつ注いでソースをのばしながら
 ソースとパスタをよく混ぜ合わせて出来上がり。





仕上げに庭のバジルをちぎって散らしました。
今回はスパゲティを使いましたが、ショートパスタも楽しい。
ボリュームを出したい時はベーコンを使って、
ちょっぴりセージで香りをつけるのがおすすめ。

手前の皿は、出はじめの生のホウレンソウと水菜のサラダ、
まだ緑色の地元のレモンの皮と汁をたっぷり使った、
マスタードとハチミツのドレッシングで。


ところで、ご気分はいかがです?
おかしくもないのに笑い出したくなったり、
勝手に手足が舞い踊ったり、
ありえないものがそこに見えたりはしませんか?

実は、一つだけなんだか正体の判らないキノコがあって。
ええ、黄色いナメコと真っ白いエノキの間に見えている黒いキノコ。
全部一緒に料理しちゃいましたけどね。

(ナルシア)

[ モンスター・バグの冒険と最期 ]  2006年10月24日(火)



ざわざわざわざわ、ざわざわざわざわ、
化け物どもが騒ぎ出す、十月末の風の宵、
モンスター・バグも浮かれ出す。

普段は大人しいモンスター・バグ、
少しも動かず物言わず、
そいつが一世一代の大決心。

「じっとしているのはもう嫌だ、広い世界を見てやるぞ!」




素早く動く長い脚は 切りたて新鮮オニオンスライス、
ぐっと見据える緑の目は 香り芳しき瓶詰めケーパー、
丸く平べったい胴体は こんがりジューシーハンバーグ。
ケチャップの血糊に塗れながら、
自由を目指す モンスター・バグ。


ああ、しかし、冷酷無惨な運命が突如モンスター・バグに襲い来る。

「た、助けてえ!」




いかにモンスター・バグといえど、運命からは逃れられぬ。
巨大なバンズにはさまれて、
哀れ、モンスター・バグの命運は尽きたり。 
せめて手向けに、チーズとレタスを。 (ナルシア)

「あーおいしかった」(マーズ)

[ ハロウィーンにお花だなんて ]  2006年10月23日(月)


普段なら絶対買わないような色のお花を買ってしまいました。
まるで魅入られたかの様に。




目が痛くなるようなオレンジ色のガーベラ。
これぞまさしく、ハロウィーンオレンジ!
右の、レンガ色のガーベラもなかなか秋らしい。

しかし、乾いた木の葉が風に鳴る、闇のお祭りハロウィーンに
可愛いお花なんかが似合うはずは、


‥‥あら。似合う。



柿、じゃない花器はエナメルを塗った金属製のランタン。
中のガラス製のキャンドルスタンドに水を注いで、花を挿しています。
レモン色の小花は庭で好き放題に伸びているウィンターコスモス、
黄緑の葉は今満開のシュウメイギク。

それではみなさま、軽い食事などもご用意致しましたので、
ハロウィーン当日まで、ごゆっくり。

(ナルシア)

[ 『おばけやしきへようこそ!』(絵本) ]  2006年10月22日(日)


ハロウィーンが近づくと、大人も
子どもの世界に逆もどり。

子どもたちはもちろんのこと、
コワイ存在が気になってしかたありません。

そんなとき、こんな絵本を一緒に読めば、
ハロウィーン気分を増幅してくれることでしょう。




主人公は小さな迷子の女の子。
森のなかの、こわいものがたくさんたくさん
住んでいるお城へ、ひとばん泊めてもらうのです。

かいぶつたちは、大喜び。
だって、こわがらせることができるんですから。

だけど、女の子ときたら、ちっとも
こわがっていません。

しっぽのあるトロルだろうが、
魔女だろうが、
オバケだろうが、
ライオンだろうが、
モンスターだろうが・・・



でもね、よく考えてみたら、
この子は一日じゅう、森のなかを迷って、
パパとママを探していたんです。

夜露をしのげる屋根があって、
たべものをもらえて、
眠れることを思えば、
ちっともこわくなんか
ないのかもしれませんね。

そして、
私にとってなつかしいのは、
昔の翻訳児童書によく出てきた「バタつきパン」
っていう言葉が、ちゃんとここに出てくることです。
小さな女の子は、夕ごはんだけでなく、大きなのを3枚、
朝ごはんにもごちそうになりました。

魔女のつくった不気味なスープは、遠慮しました(笑)

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『おばけやしきへようこそ!』著者:キッキ・ストリード / 絵:エヴァ・エリクソン /
訳:オスターグレン晴子 / 出版社:偕成社1996

[ 魔女会をしました。 ]  2006年10月21日(土)

ひさしぶりに魔女三人が集まり、

ナルシアの住処で魔女会をしました。



今日の主役は、ハロウィーンのお料理。

ということで、23日から

少しずつ、ご紹介いたします。



どうぞ、

お楽しみに。

写真のオーナメントは100均で入手。
なんという浸透率!今年はどこもハロってます。

[ 冷たい闇の中の女神 ]  2006年10月20日(金)


闇の世界の住民の皆様、一大事でございます。
黄泉の国の支配者、冥府の王なる偉大なるプルートー様の身の上に
思いもよらぬ災厄が起きてしまいました。
皆様方もすでにお聞き及びでしょう、
九十年の間、太陽系第九番目の惑星として親しまれてきた
Pluto(冥王星)が、惑星としてのその座を追われてしまったのです。

他の八個の惑星と比べ、とても風変わりな小さな星冥王星は、
本当に惑星と呼べるのかと長い間論争を巻き起こしてきました。
そこへ昨年7月、冥王星より更に太陽から離れた所に、
新しい天体が発見されたから大騒ぎ。
こ、これは新しい惑星と認定して良いのか?
冥王星が惑星なら惑星なのだろう、だって冥王星より大きいぞ!
こんな事をしていたら、太陽系に際限なく惑星が増えてしまう。
そんなこんなでこの八月の国際天文学連合の総会でとうとう、
冥王星は惑星ではない、という全世界を揺るがす結論が出されてしまい、
その翌月、冥王星をその座から追い落とす大きな原因の一つとなった
天体2003UB313は矮惑星「エリス」と命名されました。

不和と争いの女神エリス。
彼女はある時、ギリシャの神々の結婚式に一人だけ招かれませんでした。
仕方ないですよね、不和と争いが起きては困る場所ですから。
しかしそれを恨みに思った諍いの女神は、
パーティー会場に「最も美しい方に」と書いた
黄金のリンゴを投げ入れたのです。
この時美を競いあった三人の大物女神達の裏工作はものすごく、
審査員のトロイアの王子パリスが選んだのは、
自分を選んだら世界一の美女を与える、という約束をしたアフロディテ。
そして彼に与えられた報賞というのが、絶世の美女ヘレン。
‥‥スパルタの王妃じゃないですか!王が黙っている訳がない!
と、言う訳で、名高いトロイア戦争が始まってしまうのでした。



貴女のせいでこんな大変な事になってしまった!
どうしてくれるんです!
と、いう事で名付けられたのですね、矮惑星エリス。

知りませんよ、そんな事。
太陽の光すら届かぬ暗い冷たい宇宙の中に、
人間等より神々なんかよりずっと前から居たんですから。

(ナルシア)

[ 秋色スープ。 ]  2006年10月19日(木)


かぼちゃのポタージュ、

ル・コルドン・ブルー監修。



材料の野菜は、

かぼちゃ、じゃがいも、たまねぎ、さつまいも、
にんじん、赤ピーマン、しょうが、
ねぎ、にんにく。

加えて野菜エキス、
これにはキャベツ、白菜、セロリ。

緑の点は、パセリのうきみ。

チキンブイヨンも入ってます。

さすが、いろいろな味わいが出ていて深い。

インスタント臭がほとんどない、自然な風味。

これけっこう、お皿で出すと、

わからないかも(笑)


ハロウィーン風に、骨つきのチキンと、

こわい目鼻を切り抜いた

ピーマン焼きなんか添えてみたりして。

(マーズ)

[ 天狗様を追いかけろ! ]  2006年10月18日(水)

晴れた空で風がごうごうと鳴る休日の午後遅く、
普段あまりひとけのない住宅地の辻々を子供の影が走ります。
自動車の多いあちらの通りを、こちらの色づいた柿畑の中から、
皆吸い寄せられるように旧い家並みの残る
集落の方へ向かっています。
何があるんだろう。
赤ちゃんを抱えたお父さんや杖をついたおじいさんや、
ぽつぽつ大人も出ていますが、子供達のように急いではいません。

あ、K君じゃないか。おーい、何してるの?
「天狗!天狗!」
てんぐ‥‥?
天狗が出るの?
「天狗をおいかけてるの」
一緒にいるK君の友達が説明してくれます。
天狗を追いかけてる?



追いかけてる、と言う割には細い路地の角ごとで、
K君はおっかなびっくり遠くを透かして様子をうかがっています。
ねえ、天狗って怖いの?
男の子だから、怖い、とは口にしないけれど、
振り返ってにやあっと笑います。
そうか、そんなに怖いのか。

路地の向こうで自転車に乗った男の子達が
一方を指して大騒ぎしています。
「天狗あっちあっち!」
「さわれなかったあ」
「追っ掛けられて逃げて来た!」
どうやら天狗に触るとご利益があるのだけれど、
怖くてなかなか近づけないらしい。
辻ごとに子供達の天狗情報が飛び交います。
女の子のグループは、怖い怖い、と尻込みする友達を
なだめすかして引っ張って行きます。

どうやら大人達はゆるゆると
古くからある神社に向かっているようです。
あそこの主神は木花開耶姫命でしょう。
なんで天狗が跳梁するのだ?
歩くでもなく止まるでもなく、といった感じの大人達の間を、
風に舞う木の葉のように子供達が吹き抜けてゆきます。
天狗は子供の目にしか見えないのかな。
私にはもう見る事ができないのかな。

傾斜のある狭い路地で大人達の歩みが止まりました。
人混みの隅で、水色の水干に紗の烏帽子の神官様がかがんでいます。
あの方が天狗?
違いますね。
幼い子達も嬉しそうに進み出て、
額に白粉で八の字を描いて貰っています。
人混みの向こう、橋の前の坂道で
紫と紅と金で飾られた神輿が夕陽の中で揉まれています。

堤防の上の自転車の女の子が、
河の向こうを指して通る声で叫びます。
「天狗あっちにいっちゃった!」
橋を渡れば山裾の神社、そうか天狗はもうお山に帰っちゃったのか。
残念そうな男の子に、年上の女の子が元気よく言います。
「お金持ってきてよかったね。お店いっぱい出てるよ!」

あるじゃないですか、日本にも。
豊かな収穫を言祝ぐ季節、恐ろしい異界からの来訪者を迎える、
子供達にとってはスリリングかつエキサイティングなイベント。
額に白いフェイスペイントを施して、風の中を翔る翔る。

(ナルシア)

[ かごにのったおばあさん ]  2006年10月17日(火)


かごにのったおばあさん飛んでった

お月さまより十九倍も高く

どこに行くのか思わずきいた

ほうきなんか持ってって

おばあさん、おばあさん、おばあさん、

そんなに高くどこ行くの?

空のクモの巣はらうのさ!

私も一緒に行っていい?

はいよ、それならそのうちに




かごに乗ったおばあさんは月の「17倍」高く飛んで行く
(Seventeen times as high as the moon)のだと思っていたら、
昨日のハロウィン通信に引用した本では
「19倍(Nineteen times)」になっていたそうです。
調べてみたら、なんと月の「70倍(Seventy times)」、
果ては「90倍(Ninety times)」なんてのもありました!
どれでも歌いやすいけれど、
ほんとうに、そんなに高くどこ行くの。

(訳・文:ナルシア)

[ マザーグースの魔女。 ]  2006年10月16日(月)


There was an old woman tossed up in a basket

Nineteen times as high as the moon;



where she was going I couldn't but ask it,

For in her hand she carried a bloom.

"Old woman, old woman, old woman,"

quoth I,

"O whither, O whither, O whither, so high?"

"To brush the cobwebs off the sky!"

"Shall I go with thee?"

"Ay, by - and - by."


――Book of Nursery and Mother Goose Rhymes

(→翻訳は次回につづく)


「わたし、おばあさんじゃないよぅ〜」

by チキータ

[ お菓子くださ〜い。その2 ]  2006年10月15日(日)


つづいて、またべつのコンビニめぐり。



ワッフルのなかは、黄金色のかぼちゃ味。

つぶつぶの種も入ってます。

クリスマスとのちがいは、

魔女やゴーストやバットなんかの

置物がないことかな?

「トリック・オア・トリート!」のイメージが

強いのか、お菓子と縁が深い日本のハロウィーン。

(マーズ)

[ お菓子くださ〜い。 ]  2006年10月14日(土)


コンビニも、がんばってます。

こんな風にハロってると、ついつい

あれもこれもと、手が出てしまう。



こちらのマシュマロはかぼちゃ味です。



サクサクしたチョコがけウエファースも、かぼちゃ味。



こんな風に、ハロってるパッケージやPOPがあるお店でハイになる
「ハロウィーナー」(アメリカではこう呼ばれてると知った。
用例:ハードコア・ハロウィーナー)にとっては、
行く先々で、楽しみが待っている季節です。

(マーズ)

[ Friday,13th ]  2006年10月13日(金)


13日の金曜日。

ハロウィーン月間にこの日があるというのは

ちょっとばかりホラーです。



なぜ13が不吉なのか。

かの、キリストを囲む最後の晩餐で、同席した人数が
13人だったから、といわれています。

私の場合は、13日の金曜日よりも、

同じテーブルについた人の数が13人だった
時のほうが、気になります。

たまにあるんですよね。

13人で記念写真を撮ったりっていうのも。
その後、分裂したりしたことも。


(マーズ)

※この写真、気に入って温存してましたが
まさかここで使うとは。。

[ ハロってるファミレス。 ]  2006年10月12日(木)

よく行くファミレス、今年は
さらにメニューやPOPがハロってるような。
かぼちゃの形をしたメニューブックもありました。

午後、お茶の時間には



こいつを

パクッ!

と。

刺さったフォークがコワイ?

「かぼちゃのオーブンパイ」です。

パイのなかには、かぼちゃのペースト
みたいなのが入ってました。

アイスにキャラメルソースを
たらたらと垂らして、
いただきます。

まわりにある粒は、かぼちゃの種。

(マーズ)

[ 食卓の十三人 ]  2006年10月11日(水)


扉がまたバタンと音をたてた。
わたしは丁寧に頭を下げた。
招かれたのだったら、調子を合わせるべきだと
思ったが、招かれざる客にできるのは、
それが精一杯だ。



こういったことが十一回繰り返された。
かさかさいう音がして、
絨毯が波打ち、鼠の足音が聞こえ、
扉が開いたり閉じたりする、
そして悲しげな主人の声がわたしを
幽霊に紹介する。

――「食卓の十三人」より
(著:ロード・ダンセイニ/訳:中野善夫/『世界の涯の物語』収録/河出文庫)

[ 満月に吠える? ]  2006年10月10日(火)



月を愛でるハロウィーンシーズン。

これは夜空の月ではありません。

LEDの青白い月光が、あなたのお部屋に。

クレーターのリアルさが、撮影に役立ってます。

お部屋にかかる月の名は、Healing Moon(ヒーリングムーン) 。

リモコンを使えば、満ち欠けを好みの位置で
止めたり、センサー内蔵で自動的にオン・オフ設定も
できます。

シィアルの部屋にあります。

[ アイ・スクリーム・イン・ザ・ナイト ]  2006年10月09日(月)


今夜は叫んでしまいそう…ではなくって(笑)

アイスクリームショップでも、

元気にハロってます。



このカップの中に入っているのは、

コウモリチョコや
かぼちゃランタンクッキーを
トッピングした、
ハロウィーンサンデー。

10月27日まで、
ハロウィーングッズが当たるスピードくじも
…行かなくっちゃ!

→サーティワンアイスクリーム
http://31ice.co.jp/


(マーズ)

[ ラウンド・ミッドナイト。 ]  2006年10月08日(日)

他愛のないネジ巻き式の、

おもちゃかぼちゃ。




くるくると回りながら、

夜をすべってゆくオレンジ色の…

でも、あの回転音は、

どうしてだか、笑い声に

似ているのです。


(マーズ)

[ あの子もハロウィーン。 ]  2006年10月07日(土)

幼稚園や保育園でも、ハロウィーンは年々
浸透してきているようです。

子どもたちに人気の動物シリーズ。



右の壁に、

かぼちゃのどれすでへんそうをしました。

と書いてあります。


(マーズ)

[ 名月飛行注意報 ]  2006年10月06日(金)

思いがけず熱い強い風が吹き荒れた夕方、
いろいろなものが街を飛び交っています。
暗い雲が覆う空の西の端が不意に切れて、
オレンジ色の夕陽がさっと真横から舞台のように照らしました。
道を這いずる木の枝や幟を飛び越えて、
交差点の中で真四角の大きな箱が軽やかに踊っています。
信号で危うく止まった大きなトレーラーの目の前をぴょんぴょん跳ねて、
くるりくるりと廻りながら横断歩道を渡って行きます。
まるで本当に生命があるよう。
交差点の斜め向こうに立つ小学生の男の子達が、
夕陽に顔を真っ赤に染めながら目を輝かせて見つめています。

夕陽を背にした私の側から見ると、箱は段ボールではなくて、
丈夫な帆布を張った何かの配達用の容れ物のようです。
軽い布と大きなフラップが上手に風を捉え、
風の辻となる交差点で見事な風の舞を披露したのです。

逆光の中の男の子の一人が大きな声で、
「風の中で道の上を飛ぶ不思議なもの!」
と命名しました。
黒い雲とオレンジ色の夕陽の中を、
楽しげに飛び跳ねる黒い塊なんてとてもわくわくしますね。



夕暮れの家に帰り着くと、お隣のおばさんが
強い風の中でホウキを逆さにして振り回しています。
飛ぶんですか。
まだハロウィーンには日があるけれど、
なにしろ今宵は中秋の名月ですからね。

庭に出て、一発でホウキの必要性が解りました。
秋の蜘蛛が、縦横無尽に巣を張り巡らせている。

だからみんな、気が早いんだってば。
旧暦の八月十五日の夜、十五夜がぴったり満月とは限らない。
今年の旧暦八月のまんまる満月は明日、
今宵の中秋の名月はほんの少し欠けている。
だいたい今夜は、夜の中を何が飛び回っているかわからないので
飛行を控えましょう。

(ナルシア)

[ シノワズリ万聖節 ]  2006年10月05日(木)



狼は森から街へ、
魔女を追ってくる
ランタン灯して
宴がひらく時間

天蓋の下
蝙蝠満ち満ち
風誘う宵、
万聖節を迎えよう

舞い踊れ
軽々と翔けあがれ
月光に影さして

(マーズ)

[ ダイエットする? ]  2006年10月04日(水)

去年ハロウィーン一座に仲間入りした
鳥のぬいぐるみ、バーダイに
カボチャの着ぐるみを着せてみようと
したら、



はみ出してしまいました。
意外と胴回りがあった、バーダイ。

(マーズ)

[ ハロウィーンのアレンジメント ]  2006年10月03日(火)

ハロウィーンシーズンらしい、
カボチャやオレンジ、茶色の花材をあしらった
収穫祭気分の
フラワーアレンジメントを見かけます。

なかにはゴーストや黒猫も一緒に活け込まれていたり
(リアルに想像しないでくださいね)
この時期にお誕生日の方で、ユーモアのわかる方なら
喜ばれるかもしれません。
手づくりしても面白いし、なんだかんだと
溜まってきた手持ちのハロ小物が使えるのはうれしい。

お店からあえて自分に贈るのも楽しそう。

日比谷花壇
http://www.hibiyakadan.com/

[ ハロウィーンの準備。 ]  2006年10月02日(月)

毎年のことながら、今年はここに力を入れよう、
新しいアイデアも欲しいし。。。
とふと思ったら、ネットショップをのぞいてみては。

ハロウィーンブックをそろえたい!amazon検索
http://www.amazon.co.jp/gp/browse.html/ref=amb_link_18641906_28/250-3619562-1144214?ie=UTF8&node=89033011

ハロウィンコスチューム.tv
http://www.halloweencostume.tv/

[ ハロウィーンはじめます。 ]  2006年10月01日(日)

みなさま、おひさしぶりです。
三魔女のページへようこそ。

夕方になると、そこはかとない寒気をおぼえるほど
空気が冷えてきました。

いよいよ、ハロウィーンシーズンのはじまりです。
今年もどうぞよろしくお付きあいください。

今年は9月に、こんなモンスターと出会いました。
これはハロウィーンの使者にちがいない、と
記念撮影を。



何だかわかりますか。

あの、仏前に供えるシキミ(シキビともいう)の実なんです。
直径3センチぐらいの緑の実を取って
かわかしておくと、数日で種がはじけ始めます。

それがちょうど、目のようになったのがこれ。
名前を聞いたら、「妖怪シキミ」って答えそう。

ただし、シキミの種(写真では目の部分)には
かなり強い毒があるので、中毒を起こす危険があり、
食べられません。

(マーズ)


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