心が仕事に向かっていて書けずにいた。昨日、会社のパソコンがクラッシュして、ハードディスクのデータが全部飛んだ。徹夜して書いた台割りも。死にたい。
部会で「今週の不幸大賞はバナナさんでーす」と部長に紹介され、「死にたいです」と言ったら後輩が「おいらがあんたを死なせやしねえよ!」というメッセージと共に柳沢慎吾の画像を送ってくれた。
彼と自衛隊おにぎり(自衛隊員が食べているといわれるおにぎり。ごはんの表面にごま油を塗る。おいしい)を作った。というか全部彼がにぎってくれた。
その彼が「猫村さん」の2巻をかなり早く買ったらしく、手ぬぐい&石けんのついたバージョンを持っていた。かなりのプレミアもなはずだが、本人はあまり気付いていないようなのでそっと拝借(頂戴とも言う)しようと考えている。
2006年06月15日(木) |
全力で仕事をするということ |
直属の上司である、2つ年上の先輩が退職するそうだ。この1年間、ひとつの妥協もなく仕事をするとはどういうことなのかを、教えてもらった人だった。今まで仲のいい先輩が辞める時は「転職おめでとうございます」と言ってきたが、彼の場合は「ああ、置いていかれてしまう」という失望感、脱力感が先に立つ。
何度も怒られた。原稿の細かい論旨の崩れをしてきされて、ちまちまと何度も出し戻しをした。図版が書けなくて途中で呆れられて、それでも自分がいいと思うまでは絶対にOKを出してくれない。何度も何度も落ち込んで、恨んで、悔しくて、それでもなぜか、「もっと教えて欲しい」と思わせる心根の優しい人だ。
彼が、私の原稿に対して「情報満載で面白かったです」と書いてくれたメモを、今も机に貼って仕事をしている。こんなことはめったにないから、大切に、その言葉を目標に続けてきた。
「自分の仕事に妥協をしない」というのは、本当に辛いことである。ある程度慣れてしまえば、妥協をしても本は出来上がる。妥協をしたことは、本人しか知らない。そのことに痛みさえ感じない社会人になることもできるかもしれない。
私は楽をしたがる。私はずるい。私は徹夜をしたくない。
私のそういう腐った根性が、彼には一つも通用しなかった。全てに全力投球することの辛さと、それからその面白さについて、最近ほんの少しだけ分かってきた。体育会系の性格に付いていけないと思うことはよくあるが、本当に大切な時に踏ん張ることがどれだけ大切かは、彼の仕事ぶりを見て学んだ。
仕事をするとは何だろう。すり切れるほど繰り返してきた問を、今もう一度、考える時が来たのだと思う。
彼の会社の元先輩であるサさんと飲んだ。32歳子持ちには全く見えなくて、ハンサムで背が高くて儚げで、物静かで……若い頃は相当モテたんじゃないかなと勝手に想像していた。
彼と3人で色々話して、「結婚しな」と何度も言われた。嬉しかった。
人と会うと、帰り道には色々なことを考える。
飲み会の場で、「彼氏や彼女がいるかどうかというのは、人の人生に大きな影響を与えることなのだと最近分かってきた」と話した。多くの人は息を吸うように人と付き合えているものだと思っていたから、結婚しているサさんから強い同意を得られたのには少し驚いた。
私は生まれてから昨年くらいまでまともに(愛されて)人とおつき合いしたことがなくて、だからどこへ行くにも何を食べるにも一人で大丈夫なように工夫をしてきたし、一人で楽しい休日を過ごすための計画の立て方にも長けていたと思う。次第にそれは私の血となり肉となり、私は男性とどうこうするのが面倒くさいタイプの人間なのだと自分のことを分析していた。
しかし、今になって非常にフラットな目線で考えてみると、大学時代くらいからの私はずっとずっとささくれ立っていて、孤独と向き合い続けてきた。ちょっと映画を見ればすぐに涙が出るほどに、破裂寸前のところで自分自身と戦ってきていたのだ。昔は、心の奥深くに挑んでいくタイプの文章を書いている。その鋭利さ加減を見れば、その時々のささくれ立ちようが分かる。
私は、今、とても満たされている。毎日、本当に楽しい人間関係を築けている。そのことで、鋭利な文章は書けなくなったかもしれない。でも、正直なところ、それ以外何も失っていないように思う。
ごはんは一人で食べられる。お茶も一人で静かに入れられる。旅も一人で行ける。
でも、2人で食べるご飯や、人に入れるお茶や、たまには人と行く旅行というのは、本当に楽しい。私は24歳になるまで、そのことを、本当に、知らずにいたのだ。私は事実、哀れだったのだ、辛く、痛かったのだ、ある面から言えば。
帰りの電車でサさんに、「バナナさんはどっちかっていうと『生活の手触り』を大切にする人でしょ?」と言われた。「僕とか君の彼氏とかは観念タイプ。頭の中のことがよければ3食ボンカレーでもいいやってほうに、どんどん流れていく。だから彼はバナナさんと一緒にいると、いいんだと思うよ」
暗く思い沈み、内面に降りていくことだけが日々ではない。ああ、やっと書けた。よかった。恥ずかしくてずっと書けなかったことを、今日やっと書けた気がする。
仕事の参考に、女の子(私)が今興味を持っていることを教えてほしいと言われた。土曜日にその人に会うので、ちょっと考えてみた。求めていることとずれているかもしれないが。
(仕事) 転職するのか するとしたらどこの会社に転職したいのか 転職する場合、自分の得意分野で食べていくか、別の分野に飛び込むか 子どもを産んでも続けるか 子供を産むためには、いつまでに転職するか 仕事を続けることが、本当に自分の人生にとって幸福なのか 土日を心から楽しめる働き方とは
(心と体) アレルギーを治したい 毎朝なんとなく体がだるいのを治したい ヨガ、合気道、太極拳は信じられると思う 寝不足ではないのに寝不足のように感じるのを治したい 漢方を試したい コンビニで荒れた体を治したい
(恋愛) モテないことは、知らないうちに人の心を蝕む 今の彼と出会うまでの私は、もしかしたら不幸だったのかもしれない
(趣味、おしゃれ、美容) 走ることを趣味にしたいが意志が弱くてできていない でも、走ることが生きがいの人生はきっと楽しいだろうなあ 私は陸上部だった時は走ることが大嫌いだったんだけど 走るのが速い、得意だっていうのはけっこう人生を豊かにすると 最近気付いた 洋服は、質のいいこわれないものをたくさん買いたい Vネック、安い古着のスカート、Tストラップのシューズなどを お金がないから化粧品を削っている とはいえお金があったら化粧品を一番に買うのか分からない でも、肌がきれいなことは女性にとって大切だと思う 私の肌の悩みはクマがあること とかなんとか言いながら会社にはすっぴんで行く これからもすっぴんの生活を続けるつもりだ 太る、痩せるは、大学の食中毒以来、気にしていない 気にしなくなってからあまり太らなくなった(痩せてもいないけれども) 大学1年生まではノイローゼ気味にダイエットマニアだった 吐く真似なんかもしていた、もちろん本気ではないけれども バカだったなあ
(いい感じだと思う女性) 石田千 高山なおみ 田辺あゆみ 小林聡美 絲山秋子 桐島かれん
(本) 本屋に寄ることと本を読むことは生活の基本 息をするのと同じくらいライフワークになっている 最近は本文に「実」のある雑誌だけ読むようになった だから『ku:nel』が好きなのだ テキストを読んだ人にしか分からない情報があるから 「見せ方のうまさ」は雑誌にとって大切なことだと思うし 勉強中だけれども自分が読む雑誌としては全く求めていない 美しいデザインより、役に立つ内容が欲しい
こんな季節なのに、まだ花粉(ヒノキ、ブタクサ等)が飛んでいる。
……こう書いても、何を言いたいのか分からない人も多いのだろうと思うのだが、ほんとに辛いんです、花粉症。ずっと鼻がグズグズして、ひどい日はくしゃみが止まらない。仕事にならないので仕方なく薬を飲むと症状は改善されるが、今度は副作用に悩まされる。強烈な眠気により世界と自分の間に薄い膜がかかったような状況が続き、気分がダウナーになる。さらに怖いのは、薬を飲み過ぎて薬が効かなくなること。この塩梅を考えながら薬を飲まずに我慢している時間が精神的にも大きな負担となる。
アレルギー症状が始まると、生活の流れが様々な場面で滞る。まず、新聞が読めない。世の中のことがどうでもよくなる。本も読めない。文学的なことがどうでもよくなる。家事ができない。部屋が荒れる。何もやる気が起きないので仕方なく寝ようとするが、鼻が詰まっていると眠れさえしない。さらには一緒にいる人への態度がおざなりになる。
書いたらちょっとスッキリしました。さて、本当に最近ずっとカタルシスのある文章が書けずにいる。とても辛いのだが、まあ正直とりとめもなくなら文にはなるので指は動かしておこう。
最近の近況は、RIZ CAFEに初めて入ったが独断と偏見による私的評価はイマイチだった(お店のインテリア、音楽、雰囲気はさすがです)、サンダルは迷った末ビルケンにした、白山陶器(http://www1.ocn.ne.jp/~hakusan/)のショールームは接客、雰囲気、親しみやすさ、商品などすべてにおいて評価(独断と偏見におけるもの)できる数少ない店であると感じた、ダ・ヴィンチ・コード、時間かかったけどようやく読了した、どんでんがえしがあったのでビックリ(私だけ?)、『ガイヤの夜明け』で南欧風住宅が売れてるっていう特集をしていて、しかしそれが存在する住所は千葉の流山、っていうのが日本人らしくて少し笑えた、取材で小学校に行き、久しぶりの教室に入れて楽しかった、など。
作家の米原万里が死んでしまった。作品は知らない。毎朝聞いているNHKラジオ第一『きょうも元気でわくわくラジオ』(http://www.nhk.or.jp/radiodir/wakuwaku/index.html)の「ブックコラム」の担当だった。つい最近くらいまで声を聞いていたのでとても驚いて、別人が亡くなったのかと調べたら、やはり本人で、同番組でも追悼の葉書がたくさん読まれていた。病院から放送していたこともあったという。この人の取り上げる作品は番組のテンションに会わず非常に重厚なものが多く、それを楽しそうに語るので好きだった。代役は児玉清。1回目からどどーんと毛沢東の本を紹介している。今後が楽しみだ。
ちなみにわくわくラジオと、さらにその前の時間にやっている『ラジオあさいちばん」は深夜便と並んでとてもよい番組です。よかったら聞いてみてください。
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