きまぐれがき
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小豆と一緒に出かけると、ストレスがたまってしまう。 劇場でも隣同士の席だとストレスだ。 身体は動かさないように、そぉっと足を組みかえるだけで、隣 の小豆は私の腕をつねる。
梅田でヒルトンに寄ってバッグを買おうと見ていると、今月も VISAの使いすぎだと横から口出しする。 「たしかに。。。」と思いつつもやっぱり買う気の私と、手袋を はめた手にバッグを抱え持つスタッフの間に小豆は立ちはだ かるよう入って「似合ってない!似合ってないから!」と阻止 するのだから。 まったくこの人との買い物はできやしない。
某オークションでも、パスワードを教えていないのにログイン する方法があるとかで、勝手に私の落札履歴を盗み見しては、 舞台チケットをいくらで購入したのか知ってしまうのだ。 あ〜やだやだ〜
冬の間は毛が抜け落ち丸裸同然で過ごしているようなものだった サーシャは、どんどん気温が上昇していくこの季節だというのに モコモコの毛に覆われてしまっている。
ブラッシングしても、ほとんど抜けない。 サーシャの身体の中のなにかが混乱しているのだ。 もっとどんどん抜けていかなくては、夏を過ごすのに辛かろう。
美容室で、シェルティーのお手本カットでなくていいから、とにかく 涼しげにしてほしいと言っておいたところ、柴犬になって帰ってきた。
外出から帰ってみると、門扉の取っ手にリボンで束ねられたカスミソウ がぶら下がっていた。 ご近所のTさんからだ。T家の庭は今カスミソウが満開なのだ。
ライラックの季節には、うちの庭で咲いたライラックを胸いっぱい抱えて Tさんにお届けする。 私が「ライラックの君」となる日だ。
Tさんはカスミソウを抱えた乙女。。麦藁帽子をかぶって走って来たに ちがいない。日活青春映画吉永小百合か。。いやあの時代、小百合だ ったら野菊かダリアか(^_^;)
この季節、湿度が高く室内までじとじととしていて気が滅入る。 カスミソウをキッチンの窓辺に飾っただけでも清々しくて、外からの生暖 かい風はカスミソウにふれた瞬間から涼風に変わったかのよう。 梅雨時は見た目さわやかが一番だ。
T家のガーデンは、花たちの開花を念頭においての心憎いばかりの色 彩の配置。ところが、そんな計算など微塵も感じさせないでどこまでも 自然体にみえるところなど、ターシャ・テューダーのガーデンの縮小版 のようだ。
でもTさん時々、え!?というような行動をするのは何故? 裏庭のじゃがいもを掘り出すのが面倒なので、スーパーで買ってきて しまう。。とかね。
ダウンライトの薄明かりの中で、ひたすらDVDの編集をしていた ところ、視界右端にゆっくり近づいてくる黒っぽいものを感じた。
蜘蛛だ、とわかった瞬間、蜘蛛も殺気を感じたのか立ち止まった。 足の長さをいれると12〜13cmはあろうか。ギャ!気持ち悪い! とっさに手のひらで叩き殺していた。
即死状態だったであろう蜘蛛の死骸が、無残な姿で手のひらの 下にあるのかと思うと、この手のひらをどうしたらいいのか。
ゴキブリをスリッパで叩き潰した時には、殺し現場をなるべく見な いようにして、スリッパごと捨てていた。 手のひらを切り落として捨てるわけにはいかない。
覚悟を決めて手のひらを床から離してみた。 手のひらにくっ付いてきた蜘蛛の亡骸は、足の部分がしゅるしゅる と縮まってほんの3cm〜4cmほどのつぶれた塊となっていた。 ごめんね。
年に4・5回気がついたときにお水を上げるだけで、肥料などの 手入れ皆無の状態なのに、梅雨を迎える時期になると毎年咲 いてくれるなんて、ほんとに健気だ。
「ガーデナーとは継続的に注意して世話をすること」の比喩です とは、この間見てきた映画「ナイロビの蜂」のパンフレットでの レイフ・ファインズの言葉。 しばし世話を怠り見るも無残な状態にしてしまう私には、そもそ もガーデナーの資質はなしなのだ。
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