きまぐれがき
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ズキズキ痛む気分。心にヤイバが突き刺さっているようだ。 悲しみのヤイバと言ったのは、ゲーテのミニヨンだった。 私のは言葉のヤイバだ。あ〜ヤダな。 ハガネのように頑強な心となって、飛んで来るヤイバを弾き飛ばしたいぞ。
なんにも考えたくない今夜は『ドッグショウ』のDVDを見る。 全米から愛犬自慢のカップルが、ドッグショウに参加する為に集まってくる お話だ。 犬はまともだけど、人間がなんだかすごい。 富豪のヨボヨボにやせ細ってしまっているお爺さんの奥さんは、若くて プリンプリンでぼんやりした女だ。 お化粧にだけ力が入りすぎていて、あとは抜けている。 陽気なゲイカップルが抱えていた犬は、ガクンとすぐに首がうな垂れて やけにくにゃくにゃしていたなぁ。 優勝したのは、ペルーのフジモリ元大統領のような地味目の男と、男遍歴の 激しい過去をもつ女とのカップルの、夫の方に似た地味目の犬だったのが 以外だった。
中継のアナウンサーは、犬の審査についての知識がまるでない。 犬を観察する審査員のしぐさに、いちいち大げさに驚き、隣にいるコメンテーター のような男に質問攻めだ。 どんな質問をされようが、ソフトにかわすこのコメンテーターは、 ニュースステーションで久米宏の横に座っている萩谷氏に、どこから見ても そっくりだったのには、嬉しくなった。
この萩谷氏を見つけた辺りで、すっかり私の気分もなごんでいるのに気が付いた。 単純。
それは鼻からきた。 昨年までは目周りから始まっていたのに。花粉症。 鼻の中に小さな蜘蛛を飼っているような気がする。その蜘蛛がジワジワ 動くのだ。痒いし、くしゃみの連発だ。 鏡でよ〜く見ると、小鼻の周りは長年にわって激しく鼻をかんできた 痕跡として、毛細血管が切れて赤く血管が浮いてしまっているではないか。
目などもまぶたをひっくり返して、掻きまくってしまう。 毎年眼科で『角膜が傷ついてますね〜』と言われるほどだ。 その挙句、マルチーズのように目周り赤く涙目となる。 これが秋の十五夜あたりまで続く。 なんとも憂鬱なことだ。
『レッド・ドラゴン』のレイフ・ファインズは、私がかねがねこんなレイフを 見てみたいと思っていたとおりの役柄だ。 猟奇殺人犯。 過去の作品のどの彼を見ても、チラリと猟奇的な薄気味の悪さが感じられ ドキッとしてきた。目元に漂う尋常ではないただならぬ気配がクセ者なのだ。 そのクセ者を、映画館の座席から愛を込めて見守るワタシ。満足。 作品としての出来は賛否それぞれだろうが、前作の『ハンニバル』よりは 楽しめた。
『ペリクリーズ』の前売り開始日を忘れていた。 仕方なく一席だけ空いていた座席を取り敢えずは おさえているが、Yahoo!のオークションを睨んでいる毎日。
関西での公演は英国公演後。 チラシにはすでに「ナショナルシアターからの凱旋公演!」 と書かれている。 あら凱旋って、勝利を収めて帰還することではなかったの。 成功してこその凱旋でしょ。まぁいいか。 蜷川は常に勝ち進むべき使命をおびているのだと、解釈しよう。
トレバー・ナンの要望とのことだけど、この作品シェイクスピア のなかでも、日本であまりとり上げられないが、英国では ポピュラーなのだろうか。 波乱万丈の旅の物語。松岡和子氏の翻訳での舞台化。 今の時代を意識しながらシェイクスピアの台詞を語らせる 素晴らしい翻訳だ。
そぼ降る雨、犬の散歩が大変だ。 うちのサーシャは、こんなことで生きていけるのかと 心配させるほどの神経質な犬なのだ。 雨粒にあたるのはもちろん、濡れた地面を歩くなんてことは イヤでイヤでたまらない。 でもトイレは散歩でと頑なに習慣を守っているのだから 仕方がない、雨足が少なくなったところで、お決まりの会話。
『今のうちにお散歩に行こうね』 『...........』イヤだと言う。 『チーチやウンタンを我慢するのは辛いよね』 『...........』足の裏が濡れるほうが辛いと言う。 『また膀胱炎になっちゃうよ』となだめになだめて散歩に連れ出す。
もう1匹いるゆきちゃんは、でもの腫れ物ところかまわず、 もよおしたい時には自分のハウスの中でだろうが平気〜という大らかさ。 天候なんか眼中にない。だいたい人の話など訊かない。 これはこれで困ったもんなんだけどね。
当HPにはBBSを設置しませんでした。 須賀敦子についてパスカル・グレゴリー(この役者を御存知の方って、 日本に何人いるのだろう...涙)について、熱く語りたいと思って いらっしゃる方には、味気なくもの足りないことでしょう。 それなのに温かいメールを下さった方々、ほんとうに有難うございます。 また、お出で下さった皆さまに心からの感謝を。
今頃になって突然日記などを登場させてスミマセン、なのですが、 ほんの一言三言の気紛れ書きですので、おつき合いいただければ嬉しいです。
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