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2012年12月31日(月) 師走



 家人がノロウィルスに罹ったので、大掃除は中掃除になり、やる予定の事共が大幅に狂ったが、年越しの蕎麦は予定通り打った。なんでもそうだが、しばらくやらないと腕は確実に落ちる。深夜十二時近く、障子を開け放つと少なくとも三つくらいの音色の違った寺の除夜の鐘が交互にあるいは重なって聞こえてくる。百八つ×3、三百は聞こえてくる勘定になる。シャンペンを開けて鯛の子を煮て花を咲かせた奴を肴に、今年一年を振り返った。

 今年は年末に選挙があり、尊敬する年上の友人西村眞悟さん、三宅博さんも無事当選し衆議院議員となった。夏、日本橋三越にて個展の折り、西村さんには本当にお世話になった。おかげでいろいろな世界の個性的な人々にご高覧頂いた。改めて感謝します。掃除最中に元海上保安官の一色さんから電話があり来年一杯家でやろうと言う話になった。

年数回しか出番のない、よく磨かれたバカラのドンペリニョンシャンペングラスにシャンペンを入れ見ていると、グラスの底から螺旋にうねりながら立ち上がる無限とも思える小さな泡はまるで人間のようだ、鐘の音もやがて消え、無限に現れては消えると思えた泡もやがては止まる。涅槃寂静。シャンペンは大晦日によく似合うナ。

外国でやるカウントダウンの浅はかさ、あれはリセットではないか。歴史の連続性など露程も感じられない。やはり大晦日は逝く年来る年、境の日だ。









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