あ い の う た 。



2005年10月28日(金)  せつない


車椅子用トイレの

小さな空間に

ふたり。




10センチ先の横顔は

手を伸ばせば

心ごと 遠退いてしまいそうで

あなたがドアに手をかけた、

その瞬間

哀しさの中に安堵をおぼえた。





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2005年10月20日(木)  ミーティングルーム


人のまばらな 夜のキャンパスを

肩を並べて歩くけれど

浮き立つような気持ちとか

全身に力が入ってしまうような どきどきした気持ちも

なくて

ただ 冷たい空気の中

なんだかあったかい気持ちになって



これくらいの距離が

一番いいんだと思った



近いようで 遠いようで

あの日言った あなたの中の線 は

やっぱりまだ そこにあるんだろう

そして消えることはないのかな



好き とか 嫌い とかじゃなくて

欲しい とか いらない とかでもなくて

もう そんなんじゃなくて

そんなことは考えちゃだめで



当たり前みたいに

並んで歩く、

それは

ずっとあたしが望んでいたものだ。



片面だけの薄っぺらな想いを抱いて。




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2005年10月15日(土)  ふたつの傘


土曜の夜の河原町は

雨なのに人で溢れていた




その背中を後ろから眺めたとき

ふっと せつない何かがこみ上げるから

少し早足で追いかけて 隣に並ぶ




これで大丈夫




車の後部座席で

狭いエレベーターの中で

通りを眺めるカウンターで

どんなに近付いても

どんなに近付いても

どんなに

どんなに 







水嵩が増した鴨川の

いつもより早い流れを

雨に光るアスファルトを

オレンジの液体が揺れるグラスを




はやく忘れてしまおう




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2005年10月13日(木)  反射


あなたは太陽を背に受けて

その陽が あたしを照らして

その ぼやけた輪郭と

流れる背景を

無感情に眺めていた



帰り道 乗り換えのホームで想うのは

しがみつくでもなく

切り捨てるでもなく

ただ 消えない、そんな人のこと







元 気 で す か、

すこし考えて満たされる。



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2005年10月10日(月)  レンアイカンジョウ


あんなに逢いたかった人なのに

顔を合わせたくなくて

メールに気付かないふりをしてみたり

嘘をついてみたり

避けてみたり。

うまくいかないな。

なんで うまくいかないんやろ。



応える気がなくても

背を向けられるのは嫌、

その程度ってことぐらい解るけど

これ以上傲慢に振る舞うのも気がひけるし

なんだか調子が狂う。

とは言え また尻尾を振る気はないし

どうしたものか。



このまま、一生

逢わなければいい。



ってゆうのは大げさですが

それくらいの気分。

最近 あなたのことを考えると

たまらなく憂鬱になる。

とんでもなく失礼。笑



負の恋愛感情。



そう。

それだ!



恋愛感情…

恋愛感情?

レンアイカンジョウ。

今日は誰にも抱いてない。



けど 明日はわからない。




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