西方見聞録...マルコ

 

 

ハナ〜奇跡の46日間 - 2013年08月08日(木)


さていろいろあって、この週末から東京の実家に帰るのだが、その前にやっておくべきことをやっとこうと、神戸元町映画館に「ハナ〜奇跡の46日間を見に行く。

すごく若い世代の韓国の監督さん(ムンヒョンソン監督は1980年生まれ!)の北への中国へのそして日本(特に熱烈応援してる在日の人々)へのまなざしが興味深い映画。

韓国の役者さんが演じる「北の若者」プニ、スンボク、ギョンソプらの姿や韓国の若者を自ら戯画化してるみたいなヨンジョンやドウマンの造形は南側から見た若者たちの風景としてとても面白かった。私はちょっとスンボク役の女優さんに惚れました。

あとは遠景として描かれてた統一チームを熱烈応援している在日コリアンの人々の姿も91年のころの空気を伝えていて感慨深い。

最初の緊張状態を脱した後、北と南の選手の間の相互理解が進みだすと、2集団に分けられている人々は、同じ言葉と文化を分け合う存在なのになんで分断されてなければならないのだ、というもどかしさを感じ始める。このもどかしさは統一チームを思わず応援してしまった観客はみんな抱いたことだろう。劇を盛り上げるためとはいえ、少し<北の監視員>が定型的描写のようにも感じたけど、いつか北側から見えた「北を描く南」の姿に関する発信も受信してみたい。そう思った。

そしてなによりも91年から何が進展して何が逆行したのだろう、と自問自答するとイリイリと胸が痛んだりもした。

神戸元町映画館は初めて行ったけどとても面白い場所だった。今日の朝の時間帯やってたという「ガレキとラジオ」というドキュメンタリー作品も心惹かれた。また機会を見つけて行ってみたい場所が一つ増えた。


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薄皮 - 2013年08月06日(火)

 この日の夕方の7時に、叔母が、夜の9時に叔父が相次いで亡くなった。

 別に事故とか火災じゃないんだけど、それぞれに療養中だった2人の親せきがそれぞれにこの日急変して彼岸に旅立っていった。わたしはこの二人の10歳年かさの長兄にあたる人の娘なわけだが、子ども時代の叔父と叔母は私の父と比べると大変に若く、冗談とかも父より「世代が近い」感じがした。叔父の家に泊まりに行ったとき怪談チックな単発ドラマを夜遅い時間叔父夫婦が見ていて、そういうのはうちの親は見ないな〜と思ったり、叔母の婚家の別荘に兄や従姉弟とともに連れて行ってもらった時は、夜に「山の中の1っ軒家だから大丈夫だよ」とみんなで歌を歌ったりしてヤングファミリーっていいわね〜と思ったりした。

 まあそういう、こども時代は斜めの関係の気安い楽しい大人って感じの人たちだったわけだ。で、自分が子育てしてみてわかったのだけど、年の近い子どもを持った兄弟の存在というのは「一番近くの子育て準拠枠」だよね。そんなわけであの叔父と叔母はうちの親に「準拠枠」として影響を与えて、そういう形で私の子ども時代に間接的に影響を与えたんだろうな〜と思う。主に我が家の教育熱は第1子が同じ年だった叔母の家庭から伝播したんだろうな、と思う節がある。幸か不幸か、現在私が母となり運営している我が家にはそういう教育熱心な準拠枠がないので、あっぱれ野生児養育中だわよ。

 で、まあ父母を失い、お葬式の開催に主催者として取り組みつつある従姉たちや、まだ自分より10歳近く若い弟妹を一気に失った父と比べると、わたしはちょっと一歩下がったところで「1参列者」や「1次的な悲しみの中にある人のサポーター」としてこの週末のお通夜・葬式X2に臨むわけだ。そんな1っ歩下がったところに居ても、時々いろんな思い出が押し寄せてきて、淡い悲しみの薄皮かぶったみたいになってぼんやり世間が見えることがある。

 でもまあ、採点の祭典を根性で今日の夕方までには終わらせなければとか、娘がオープンキャンパス行ってきたって聞いて、どこ行ったの?何そのチョイス?みたいな会話したり、おKちゃんをかるた会に連れて行って、激しい真剣勝負を目撃したりすれば薄皮は破れて日常がしっかり戻ってくる。

 日常を取り戻して、それを回すことは愛おしくて、大事なことであるな、としみじみと実感しつつ、採点の祭典挙行中なわけである。
 


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2013逆転の琵琶湖 - 2013年08月04日(日)

 さて、毎年恒例の家族旅行である。ホントにね、ちょっと前まで2児とも喜んでついてきたくせに、もう全然喜んでない。完全にあちら様が家族サービスで親の願いを聞き届けてくださってついてきてくださってるスタンスである。1号さんなんか「これが最後だからね、これからは3人で行っといでよ」とか、もうこう親離れを諭すんである。

 ホントにね、ちょっと前まで(以下同文)

 で、若いお嬢さん方にお付き合いいただき、琵琶湖の常宿にしているところでバトミントンをして(1年前の1号さんは一振りスマッシュすると青い焔が立ってたけど、今は割と普通のヒトっぽくなってました。祝過激部活引退、今はお気楽硬式テニス部員です)



琵琶湖で泳いで

  

近江牛フェアで食べ放題して




朝はカロリー消費のために走って



楽しく過ごしました。

そんな中ちょっとおもしろかったのがこの「飛び出し坊やコレクション展」です。宿屋に併設されたプラネタリュウムのロビーで入場無料でやってたのでちょろっと観てきました。



滋賀県の東近江が発祥の地なんだって、飛び出し坊や。発祥の地、、、ふ~ん。同時多発的にあっちでもこっちでも生まれてるんかと思ってた。









き、基本形、、



いっぱいある。飛び出し坊やへの滋賀県民のあふれる愛を感じます。



いっぱいいれば中には変質者もいる、、



お土産に飛び出し坊やが5500円ほどで売られていました。たしか京芸のギャラリーアクアで飛び出し坊やをアートしている人もいたけど、ここで見たのはアートではなくて愛でした。





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