西方見聞録...マルコ

 

 

遠くからありがとう。 - 2009年05月09日(土)

 さて今日は家族うち揃って奈良公園内にある国立奈良博物館国宝鑑真和上展、に行って来た。唐招提寺の至宝の鑑真和上像は年に数日しか公開されず、今まで上手くタイミングが合わなくて観にいけてなかったのだ。

 そんなわけでいつもの奈良公園散策とあわせて今回、ファミリー友の会に入会している奈良国立博詣でをしてきたんである。

 国内最古にして最高の人物塑像といわれてる鑑真像、しみじみとよかったです。お弟子さんのもうすぐあちら側に行ってしまわれる最愛の師をこの世にとどめ置こうとする悲しみが切々と伝わってくるようなそんなお姿でした。

 鑑真物語は井上靖の「天平の甍」が有名ですが、我が家はこの漫画を愛読しています。普照の涙の出方が劇画っぽくてよいです。

 いやいやほんとに長い年月かけて苦難を超えて遠いところを来てくれて、ありがとうございます、と素直に合掌。 

 お昼ごはんは展示を見る前に博物館地下の葉麩泰夢(ハーフタイム:内舘牧子がこの店名に激怒していた>うるさいよ、奈良はおしゃれしたらいかんのか?)で軽中華。

 鑑賞後は博物館の中庭に鶴屋吉信がお茶席を出していたので、お茶ももらっちゃいました。

 


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流れる日常 - 2009年05月08日(金)

 学生時代や子ども時代、時間というのは私にとって「何かをなすべき」合間の連続で、無為にただ過ごしてしまうと「なんか悪いことしちゃったよ」と後ろめたくなっちゃうような存在だった。まあがっついてる子どもだったんですね、わたしってば。

 で、子どもを産んでみて、私の時間感覚が少し変わった。それは何にも記憶にも記録にも残らない合間の連続である時間にもそれをやり過ごすことに何らかの意味がある、と思えるようになったことか。

 一見無為に流れていくナニゴトもなされない時間の堆積も、子どもにとっては「できなかった」ことが「できる」ようになっていく時間だったり、しかられたことを、畜生!と思い返して、何がこんなに腹立たしいのか自省する時間だったり。ナニゴトもなされない時間の堆積にも何らかの意味というのは実はあったのだ、という、結構当たり前のことに子育て期の母親になってみてまざまざときづいたというか。

 もしかして他の人は無為の時間の大事さなんて、とっくにきづいてて、がっついてる子どもだった私が特別その大事さに鈍感だったのかもしれないけど。

 そんでそんな何かがなされているわけでないけど、記録にも記憶にも残らないけど、でも流れていく時間、というのをテーマにした現代美術展インシデンタルアフェイアーズ:うつろいゆく日常性の美学を観にいった。

 実は前日の7日に観にいくつもりだったのだが、ちょっと予定より時間が押してしまったのでその日はあきらめて、この日8日、遠方職場からの長途の帰路、ちょっとくらい家に帰る時間が遅くなっても怒られまい、と通勤路から脇にずれて、この展覧会を観にいった。(金曜はあめでおさんが食事当番なので。あとおKさんの学童のお迎えはずいぶん前から1号さんの担当仕事になっていたので。)

 私は実は現代美術は関西に来て板友さんの強力プッシュをいただくまで、ほとんど触れる機会がなかった。だから実はあんまりよくわからないのだけど。でもこの展示の一番最後で出合った「さわひらき」さんのお家の中を旅する小さな木馬の映像に、なるほど、と思った。過ぎていく日常のやわらかい暖かさ、何かをなすのではなくそこにただあることの大事さ、記憶にも記録にも残らないただやり過ごす時間の大切さそんなことが、ほのぼのと胸に迫った。

 

 


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雨のこどもの日 - 2009年05月05日(火)

 雨ですね。今日は奈良公園に行って(そこしか行くところはないのか!>我が家)鑑真和上の展示を国立博物館で観る予定だったんですが、あいにくの雨なので今週土曜日に延期です。

 そんで一日家で宿題したり(1号さんは広島への修学旅行を控えて平和学習中なので広島で小学生時代を過ごしたあめでおさんに聞き取り調査をしていました)お座敷卓球したり、録音をためちゃった基礎英語を聞く1号さんに付き合ったり、まったりと過ごしました。

 んで暇だったんでワタクシが以前購入してあった「いのちの食べ方」というDVDを家族で鑑賞。生き物が食べ物に変わる瞬間を静かに捉え続けているドキュメンタリーなんですがこれだけの人口が潤沢に食物を消費し続けるということ自体がなんか激しいオコナイなのだということに気づく映像でした。
 レズリー・ホワイトのエネルギー理論なんかで昔かじった生業別の生産効率なんか思い出しながら観ました。

 農業にしろ、岩塩堀のおじさんたちにしろ、畜産業にしろ、そこで働く人々がこうして、その作業に立会っている。そして、そこにタッチせずその作業の生み出す果実を口をあけて待ってる私や子ども達を含む莫大な人口がその作業の効率化を促し、高度な管理を生み出している。生きることはこの作業に結びついているのに、それは日常的にあまり見えない仕組みになっている。この仕組みから目をそらさず、意識的であることの大切さが伝わる映像でした。

 PG12指定で、無音で音楽もない映像の連続でしたが6年生1号さんも1年生おKさんも、かなりびっくりしながら映像を観ていました。おKさんがどこまでわかったかはなぞですが、1号さんは「生き物は水が多い」と最後の牛の映像をみて感想を漏らしていました。


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GW半ば - 2009年05月03日(日)

さて連休でございます。いつもより新緑がまぶしいかんじです。連休と言ってもいつもと代わり映えのない休日を過ごすんでありますが、しかし今年のGWはものすごい筋肉痛で幕を開けました。

 5月2日近所の上宮遺跡公園でおKさんの保育園仲間でGWにあんまり予定のない数家族がよりあつまりおべんと食べて楽しく過ごしました。そんなうららかな春の日、7〜8名の羊(おKさんとその友)と2名(1号さんとそのほかもう1人4年生)の牧羊犬と羊飼い(親)でまったり過ごせばいいものを、途中で何のねじが狂ったか、新一年生の子らをほっぽり出して、6年生の女児と4年生の女児と大人気ない父母の数名とでものすごく楽しく本気ドッヂボールをしてしまいました。おかげさまで激しく筋肉痛です。とくに肩が痛いのでジョーブ博士に連絡を取って欲しいものです。楽しかったけどさ。

 で、5月3日、も〜我が家はそこしか行くとこないの?って感じで明日香の里山遊び@高松塚古墳公園、にいきました。

 玄武とか白虎とか高松塚壁画の風水4神獣の植物を使った造形物が。これってこの日記で石舞台古墳で会った方々が原型ではないかしらん?



で、高松塚古墳公園の芝生広場に行きます。お、やってます。蹴鞠実演。飛鳥時代の蹴鞠は平安の都の優雅な蹴鞠ではなくって、古代中国が軍事教練でやってた蹴鞠が日本に入ってきたと。そんで「レッドクリフで蹴鞠をする場面が出てきましたが」と。飛鳥蹴鞠の会の皆様が声をからしておっさっておられましたが、そんな場面が会ったのか>レッドクリフ。



で、毎年恒例、古代衣装撮影会。1号さんがそろそろのりが悪くなってきました。衣装を着たら気分は古代人のおKさんと比べると、1号さんがこういう遊びに付き合ってくれる残り時間の少なさに、すこし寂しくなっちゃうのでした。
 そのほか、木枠を使った巨大シャボン玉に挑戦したり、野草押し花で葉書を作ったり、俳句をひねるコーナーもあります。全部無料!



 で、やっぱり毎年はまってしまう、クラフト工房にいきました〜


 木の実とか好きな素材を選んで(これ準備するの大変だろうな〜里山クラブのボランティアのおじさんおばさんありがと〜)



今年は持ち帰るのが大変だから、小さめの作品という主題で作りました。森のおじさん@マルコ




謎の物体@あめでおさん。これはですね、なんと!


写真立てだそうです!



で、このほか竹馬だとか竹細工だとか遊び倒したのち、ひそやかに謎の整理券が配られました!




それはそれは、、この方との記念撮影券でした!
このヒト朝からあの締め切られたテントの中でスタンバってたのね?外側だけ。中の人は荒井ショウゴ知事といううわさもありますが、本人(おならちゃん)に聞いてみたら、顔の前で手を振って否定していました。



 
 で、3時ころ、高松塚古墳公園を出ます。お、今解体された高松塚古墳の調子はこんな感じです。毎年変化してますね。


で、超マイナーな「檜隈寺跡」というスポットを目指します。凄くのどかな道を行きます。ところで、この写真なんだか分かります?放棄された棚田なのです。明日香村の棚田は秋には彼岸花が咲き、写真マニアが大挙して訪れる明日香の風物ですが、そういう影にはやっぱり離農した人が残していったこういう棚田もあるんだよね。



途中、蛇いちごが実ってたので1号さんが雄雄しく雑草の海に身を沈めてとってきてくれました。そういえば今年は苺狩りしなかったな〜この蛇いちごもおいしいからいいや。それにしてもまったくお財布の紐を開かない明日香行楽でした。





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