きょうの読書 DiaryINDEX|past|will
真希は29歳の版画家。夏の午後、ダンプと衝突する。気がつくと、自宅の座椅子でまどろみから目覚める自分がいた。3時15分。いつも通りの家、いつも通りの外。が、この世界には真希一人のほか誰もいなかった。そしてどんな一日を過ごしても定刻がくると一日前の座椅子に戻ってしまう。ターン。いつかは帰れるの?それともこのまま・・・・だが、150日を過ぎた午後、突然、電話が鳴った。
己の迷いに気づけない少年と、迷いの弱さに悩んでいる少女と、何処に行くのかさえ知らぬ魔物が彷徨う―そこは境界。果てなき虚空と、儚き想いとの狭間に位置する迷宮に‘破壊‘が渦を巻くとき、死神が人に告げる言葉は断罪か、赦しか、それとも―
大祭のザガールを襲った大地震により、囚われの身からからくも逃れたカリエは、その身を挺して助けてくれたエディアルドと共に新しい旅を始めていた。胎内には、千人目のクナムとなるであろうリウジールの子を宿し、癒しきれぬ心の傷を負って・・。しかし2人の逃避行を容認できない王バルアンは、執拗なまでにその行方をさぐろうとしていく。
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