読書の日記 --- READING DIARY
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 星に永遠の願いを/アイリス・ジョハンセン

『星に永遠の願いを』/アイリス・ジョハンセン (著), Iris Johansen (原著), 酒井 裕美 (翻訳)
文庫: 550ページ
出版社: 二見書房 (2006/10)
ISBN-10: 4576061658
ISBN-13: 978-4576061658
商品の寸法: 14.8 x 10.6 x 2.6 cm

内容(「BOOK」データベースより)
夜空には無数の彗星が流れ、人々は凶兆かと恐れおののいていたが、癒し人として多くの病人を救ってきたブリンの胸はなぜか喜びに沸き立った。同じ頃、ノルウェー王の庶子で勇猛な戦士ゲージはノルマンディー公に請われ、イングランドに攻め入った。しかし親友のマリクが重傷を負ったため、ブリンが彼の治療をすることになった。絶望的かと思われたマリクだったが、ブリンの懸命の治療で回復に向かう。そんなブリンにゲージは惹かれるようになる。11世紀末、未開のイングランドで繰り広げられるゲージとブリンの激しい恋。



アーサー王も出てくるし、マーリンも出てくるというので、ちょっとファンタジーっぽい、剣と魔法の物語かと思ったら、バリバリのロマンスでした。(^^;

考えていることが単純というか、野蛮というか、戦争と異性のことしかなくて、それもまあ11世紀の話ですから、単純で野蛮でも仕方がないのかも。というか、そんな話だから、舞台を10世紀も昔に設定したのでしょうね。

しかし主人公のブリンは奴隷なのですが、その当時、○○卿と名の付くような人に、奴隷が対等に口が聞けたのでしょうか?奴隷の良し悪しはともかくとして、主人に対する態度としては、大昔の設定であるがゆえに、余計に変ではないかと。

とはいえ、そんな堅いことは抜きに、単純にロマンスとして読めば、そこそこ面白く読めます。苦笑。

ちなみに、アーサー王とマーリンも出てくるには出てくるのですが、どんな登場の仕方をするのかは、読んでのお楽しみということで。。。

2007年03月22日(木)
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 標的のミシェル/ジュリー・ガーウッド

『標的のミシェル』/ジュリー・ガーウッド (著), Julie Garwood (原著), 部谷 真奈実 (翻訳)
文庫: 614ページ
出版社: ソニーマガジンズ (2003/06)
ISBN-10: 478972056X
ISBN-13: 978-4789720564
商品の寸法: 15 x 10.6 x 2.8 cm

内容(「BOOK」データベースより)
美貌の女外科医ミシェル・レナードは、パーティーで一人の男と知り合った。男の名はテオ。若手の検事だった。やがて彼はミシェルが暮らすルイジアナの田舎町を訪ねてきた。名目は釣りをするため。実際は、ミシェルをどうしても忘れられなかったからだ。ミシェルのほうも、テオへの思いが胸中に募りつつあることは気づいていた。だが、恐るべき悪の頭脳集団が彼女のいとこに死をもたらし、さらに彼女自身をも狙っていることは知る由もなかった…。全米ベストセラーの超大型ロマンティック・サスペンス。



ロマンチックサスペンスとのことでしたが、ほとんどロマンス。というのも、この作家はもともとロマンス作家なので、致し方ないという感じです。

アメリカ南部ルイジアナの風景や食べ物、サザンホスピタリティーと言われるもてなし気質などはよく描かれていたと思います。ただ、ヒーローがホットソースたっぷりのガンボスープが食べられないというのは情けない!

2007年03月18日(日)
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 コールドマウンテン(下)/チャールズ・フレイジャー

『コールドマウンテン(下)』/チャールズ・フレイジャー (著), Charles Frazier (原著), 土屋 政雄 (翻訳)
文庫: 334ページ
出版社: 新潮社 (2004/03)
ISBN-10: 4102029125
ISBN-13: 978-4102029121
商品の寸法: 15 x 10.6 x 1.4 cm

内容(「BOOK」データベースより)
深窓の令嬢であるエイダは、コールドマウンテンでの生活にようやく慣れてきた。そんな折、牧師である父が急死。彼女は生活手段を失い、明日の食物にも事欠く事態に。しかしインマンの帰りを信じ、この地にとどまることを決意。そんな彼女のもとに謎の少女ルビーが現れる。ルビーの援助で次第に大自然で生きる術を身に付けるエイダ。そしてついに、インマンが帰る日がやってきた…。



やっと読み終えました。多忙でなければ、じっくり集中して一気に読みたかったですが…。

この話は、前知識としてラブストーリーであるとわかっていなければ、最後になるまでラブストーリーだとは思わなかったかもしれません。私はアメリカ南部好きなので、ロマンス部分よりも南部関連の描写の方に興味をそそられていたということもあり、男女の愛情というよりも、南北戦争当時の人間模様として読んでいました。

結末は予想外のものでしたが、エイダがそれまでに切り抜けて来た試練は、そのために神が与えたものだったのかとも思うし、インマンもまた、故郷に帰るという事自体が目的として定められており、神の計画の中で、それ以上のことは望むべくもなかったのだと思いました。そしてまた、戦争の中において人の生き死にはなんと簡単なことだろうかと感じると同時に、これもまた神の定めた運命なのだと思わざるを得ないような気がしました。

この本は長編とはいえ、個人的には短編のような感覚で読んでいました。ひとつひとつのエピソードがそれ自体で完結しているような書き方が、そう感じるさせるのかも。ゆえに、エピソードごとに休憩が入ってしまって、なかなか進まないというのが難点でした。

それにしても、主人公のインマンが、だんだんアクションスターばりの銃撃戦を繰り広げるようになっていくのにはびっくり!

余談ですが、話の中に何度も出てくるとうもろこし粥(グリッツ)を、本を読んでいる間食べたくて仕方がありませんでした。これが出てくると、ああ、南部だなぁと思います。

2007年03月14日(水)
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 現役大学生による学問以外のススメ/「学外活動」出版プロジェクト

『現役大学生による学問以外のススメ』/「学外活動」出版プロジェクト (編集)
単行本(ソフトカバー): 221ページ
出版社: 辰巳出版 (2007/3/9)
ISBN-10: 4777803732
ISBN-13: 978-4777803736
商品の寸法: 18.6 x 12.8 x 2 cm


大学以外で学外活動をして、何かを見つけた大学生たちのドキュメンタリーですが、結構皆一生懸命やっているんだなと。若さというパワーが溢れてます。

しかし、これはほんの一部の特殊な成功例でしょう。とは言え、彼らに共通しているのは、忙しいだの疲れただのと弱音を吐かず、強い意志を持って自分のしたいことに打ち込んでいる姿。これは素晴らしいと思うし、見習わなければならないなと思います。

こうしたことができるのも、大学生というある程度自由のきく立場であるからと言えるかもしれませんが、大学という場にとどまらず、その自由な身分を活かして活躍することは良いことかと。

せっかく入った大学だから、そこでの勉強もおろそかにはして欲しくはないですが、学外で活躍している人のほとんどが、勉強もしっかりやっている。やむを得ず留年、中退したという人もいますが、そういう人も意識としては、ちゃんと勉強しようと思ってはいる。

自分が何をしたらいいのかわからないという悩める大学生にとって、この本が参考になるかどうかはわかりませんが、皆頑張ってやってるんだと思って、そうしたパワーを少しでも感じられればいいのかなと思います。

2007年03月12日(月)
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 Specimen Days/Michael Cunningham

『Specimen Days』/Michael Cunningham (著)
ペーパーバック: 352ページ
出版社: Picador USA; Reprint版 (2006/4/18)
ISBN-10: 0312425023
ISBN-13: 978-0312425029
商品の寸法: 20.8 x 14 x 2.8 cm
出版社/著者からの内容紹介
人間と地球の運命を描く壮大な詩的ファンタジー。
あの『めぐりあう時間たち』の作家、衝撃の作品! 過去・現在・未来の三つの時代をアメリカの不滅の大詩人ホイットマンの詩にのせて美しくも哀しくうたいあげ、われわれの未来を描いて戦慄する。


作者のマイケル・カニンガムは『この世の果ての家』、『めぐりあう時間たち』で知られる作家ですが、特に『めぐりあう時間たち』はヴァージニア・ウルフの『ダロウェイ夫人』をテーマにしており、映画化もされたのでご存知の方も多いでしょう。

個人的には『この世の果ての家』が好きですが、それと言うのも、それに先立って出された素晴らしい短編『White Angel』(短編としては未訳)が、この中に取り込まれているからです。

しかし、そのあたりの作風と、今回の作品はだいぶ趣きが違います。私は大好きなイーサン・ケイニンの言葉に触発されましたが、ケイニンが言うように名文ではあるけれど、好みの内容ではないかも…と1/3を読んだ時点で感じてます。

・・・・・

読み終えましたが、これは私が抱いていたマイケル・カニンガムの作風とは全然違っていました。三部作になっており、それぞれホラー、ミステリ、SFとジャンルも違っているのに、どこか繋がりが感じられる不思議な作品です。

それは同じ名前や物が出てくるからというのもあるけれど、一番大きいのはホイットマンの詩でしょう。どの時代、どんな状況でもホイットマンの詩が出てくる。

ただ、読み手がこれはホイットマンの詩であるとわかっていなければ、単なる狂人の戯言と思われるかも…。そういう意味では非常に実験的な小説ではないかと思います。個人的な好みで言えば、私は『この世の果て』のような作品のほうが好きです。

2007年03月06日(火)
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 ドラゴンランス 魂の戦争 第二部 喪われた星の竜/マーガレット・ワイス&トレーシー・ヒックマン

『ドラゴンランス 魂の戦争 第二部 喪われた星の竜』/マーガレット・ワイス (著), トレーシー・ヒックマン (著), 安田 均 (翻訳)
単行本(ソフトカバー): 640ページ
出版社: アスキー (2006/12/21)
ISBN-13: 978-4756148384
ASIN: 4756148387
サイズ (cm): 21 x 14

内容(「BOOK」データベースより)
すべては、アンサロン大陸全土を襲った奇妙な嵐の夜に始まる―“死の歌”谷を訪れた“暗黒騎士団”の前に、突如現われた十七歳の少女ミーナ。彼女は、“唯一神”の名の下に様々な奇跡を起こす。神々が去った後に現われた“唯一神”の正体とは?第二部では、ケンダー族のタッスル、白魔術師パリンらが、ついに伝説の黒魔術師ダラマールが住む“塔”にたどりつく。そこで彼らが知ることになる、衝撃の事実とは?いっぽうで、巨大緑竜ベリル率いる圧倒的大軍勢は、エルフ王国クォリネスティを破壊せんと、いまや国境目前まで迫っていた。そんな中、暗黒騎士メダン元帥とエルフの皇太后ローラナは、死を覚悟しながらもある伝説の武器に望みを託すが…その頃、嘆き悲しむ亡霊群に導かれた聖者ゴールドムーンは、次第に謎の核心へと近づいていく―怒涛の展開を見せる、衝撃のストーリー。


『ドラゴンランス魂の戦争第二部喪われた星の竜』640ページ読み終えました。やっぱりドラゴンランスは面白い!

たくさんの糸が絡み合い、この話は一体どこに向かうのだろうと思いながらたどり着いた先は、なるほどそう来たか!と思わずうなってしまう展開。

おおもとの<竜槍(ドラゴンランス)戦争>の英雄<黄金の将軍>ローラナが巨竜ベリルに立ち向かう場面は、これこそ<ドラゴンランス>と思わせる素晴らしい場面で、読みながら涙が止まりませんでした。どんな話でも、我が身を犠牲にして民を救うという自己犠牲の精神には胸を打たれます。

一方、人々の心をとらえ、唯一神の信仰へと導いて来た少女ミーナの本当の目的がようやく姿を現し、最後に唯一神の正体も明らかにされます。

そのほか、ケンダーのタッスルホッフもいまだ健在。キャラモンの息子パリン、タニスとローラナの息子ギルサスも、それぞれ活躍しています。特にギルサスには、あのハーフエルフの英雄タニスの面影が感じられるようになり、再び胸をときめかせる日も遠くはないだろうという予感が。

久しぶりに、騎士スターム・ブライトブレイドの名も上がり、<竜槍戦争>のあの興奮と感動を思い出しました。第三部が今から待ち遠しい!

2007年03月03日(土)
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