空色の明日
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2010年10月31日(日)

映画「マザーウォーター」を観てきました。

なんだか小林聡美さんともたいまさこさんと
その時々で増えたり減ったりする人々が
ヘルシンキから始まって転々と
引越し生活をしている様子を観ているような
そんなこのシリーズ。

今まではそれぞれの作品が違う話で
それぞれがそこで生き続ける姿を描いているという
イメージでしたが、今回の京都では、
前述したように「引越し」を感じたのは
私の暮らす関西にやって来た彼女たちが
違うイントネーションの言葉で話しているのを
聞いてしまったからかもしれません。

おそらく「めがね」の時にも
地元の方はそう感じていたのでしょうね。

方言のつじつまを映画の中であわせるのは
とても難しい点だと思うのです。
京都という舞台を使うと絵面はとても面白いのですが
言語の部分でとても苦労されるはずなのですが
そこはむしろ登場人物を「外から来た人」にして
地元のエキストラの京都弁と対比させているところが
いさぎよくてよかったと思いました。
関西人の私も無理なく自然に感じて
京都に住む別のイントネーションを話す人たちの
日常に違和感を感じずに観ることが出来ました。

あいかわらずフードスタイリストの方のお力も
すばらしく、食べ物がどれも素敵で
何より観ている途中ぐらいから「水割り」が
飲みたくて飲みたくて。
しかもきちんと丁寧に作った水割り。
丸い氷をクルクルやって柔らかくまるい味になった水割り。
昔はよくそういうお酒を出すお店に足を運んでいたものですが
もうここ10年ほどご無沙汰していて
そんなお店がどこかこのへんになかったかな・・と
映画を観ながらも喉がそんなことばかり考えて
集中できないでいるところが残念な私です(笑)

それから設定が春だったので
今度は2〜3月頃にもう一度観たいなとも思いました。
筍やうど、はまぐりなどの春のご飯をならべた食卓が
ちょうど半年後の季節なので舌と胃袋がしっくりこなくて。
春に見たら今度は水割りではなく
筍や山菜が食べたくて仕方なくてまた集中できないのだろうな。

はじめから終わりまで
ずっと何らかの形で水の音がするこの映画。
毎日何気なく飲む水の味を再確認して
しっかりと感じながら飲みたくなる映画でした。

ところで途中で出てくる焼き餅。
神馬堂さんのものかと思いましたが
包み紙が違うしどこのだろう・・と気になっています。

あと、ジンくんが途中から瑛太くんに喋り方とか
似てるなぁと思ってたら弟さんでしたね。


2010年10月25日(月) 娯楽

日本海にお魚を食べに。
宮津の雪舟庵さんで頂いた
寿司定食2000円のコスパに感動いたしました。
お魚づくしでお寿司まで頂いて
目の前の大きな窓には天橋立。
あぁ、贅沢。

丹波の立杭焼の街の陶器まつりへ。
窯ごとに出店が出ていて
何かひとつお気に入りを連れて帰ろうと
出店を2周して1つの真っ赤な
お椀を入手。
買ってもらいました、だんなさんに。
菜の緑色が映えるので
かぶの葉の炒りつけたものなどを入れて。
旅先でのこういうお土産は
あとあと、ご飯のたびに話題になって楽しい。
そういう暮らしがしたかったのです。
幸せだなぁと思いながらの旅。


ドラマがはじまりましたね。
「モリのアサガオ」
ARATAくんがこの頃どんどんTVに出て
嬉しいです。

「黄金の豚」
クレッシェンドのお仕事はやっぱり面白い。

「ナサケの女」
黄金の豚と流れが同じな感じで
どっちをとるかというかんじ。。

そして
「SPEC」
もちろん今期、というか今年一番でしょ。
ストーリーも映像も台詞まわしも面白いのですが
しいていうなら、中谷美紀のほうが
芸達者な不気味さがよかったなぁ。。と。
観終わると必ず餃子が食べたくなるのです。
ラーメン屋(IWGP)の次は餃子屋なんだ、店長。

たぶんこのあたりです、今期みるのは。


週末に「のだめカンタービレ」の映画の
一番最後のやつのDVDを借りてきてみました。
いや、ほんとよくできた作品だ。
音楽の楽しみ方をあれだけきちんと
素人にもわかりやすく作るって教育番組でも
なかなか出来ないと思うな。目に見える音って感じが。
だんなさんと「いや、よく出来てる」と2回も観てしまった。


2010年10月10日(日) ようこそいらっしゃいました

三木理恵さんの器の展示会におじゃましました。

今年に入ってばたばたと忙しく
なかなか行けなかったので
久しぶりに行くと新しい作品がいっぱい!

あんなにもひとつひとつ手にとって
器と対話するように感触を感じ取りながら
観てしまうのも彼女の作品特有の私の行動だと思います。

目でそこに何を盛り付けるかを激しく妄想し、
手にとっては洗っている自分や
食器棚に入れたり出したりする自分を
イメージしては「ウチに来る?」と問いかけます。

今日は台付きの菓子皿とお浸しや角煮なんかを
盛り付けたい中ぐらいの浅めの鉢を
さらって来てしまいました。

晩御飯。
菓子皿ですが存在感のある立体的な
食材が映えそうなのでブロッコリーのソテーを
こんもりと盛り付け。
鉢にはさつま芋と干しぶどうの甘煮を。
予想通り我が家にジャストサイズの素敵な器たち。

お皿を出して盛り付ける瞬間に
心の中でつぶやきます。
「ようこそ我が家へいらっしゃいました。」

大切に大切におつきあいしていきたい
我が家の仲間が増えました。


2010年10月07日(木) 料理人

映画や本など「これ面白かったよ」と
教えてもらうといつも私に直球な玉を
投げてくるお友達から教えてもらった
面白映画「南極料理人」。

あ〜、ほんとに面白くてDVD2回も観ちゃった。
細かい台詞がいちいちおかしくて
おなかを抱えて笑ってしまいます。
そしてほんわかと心温まるところもあって
あまり話すと変に期待して面白くなくなるから
とりあえず「面白かった」とだけ書いておきます。

南極観測隊の中でも料理担当の人のお話なのですが
会社の社員食堂で働いているウチの旦那さんの
毎日にとても重なるところがあって
みていて感情移入が激しくなりました。
食べてる人たちが「お〜っ」と言う声を聞いて
ニヤリとするあたりが特に。

社員食堂って予算も小額で決まっていて
正直食べる人も「どうせ社食だし」と
期待薄なところもあると思うのですが
作る人の本気加減で
いくらでも美味しくできるものなのだと
自分の旦那さんの作るご飯を
初めて食べたときに思ったものです。

たかが社食、されど社食。
手を抜いてもお客さんはそこで食べるしかないから
来てくれるので、街の飲食店のように
生存競争などというものはあまり縁がないのですが
(給食会社を入れ替えられるということはあるけれど)
結婚して初めてわかった裏側は
仕込みのために5時に家を出て
夜中までメニュー作りに頭を悩ませ
お客さんに「美味しかった」という一言を
貰うためだけに奮闘しているのです、これが。

もしあなたの社食ランチが
なかなか美味しいと思ったら
それはそんな熱い情熱によって生み出された
渾身の1食なのです。

そんなことを少し考えてしまう
そんな「南極料理人」です。

ちなみに旦那さんにDVDを借りてきてと頼んだら
「南極物語?」と何度も確認されました。

それ、犬!
犬の話だから!!!


安藤みかげ