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普通の新妻の日常ってこんな感じよ?
琴乃



 ずっとベッドの傍にいて

先週の土曜(19日)に、だんなサマの誕生日の
お祝いに食事に行く約束をしていた。

のに。

まんまと、扁桃腺を腫らせてしまいダウン。
見事に、夏休み最初の連休2日間は潰れた。
2,3年ぶりに、夜中にガタガタ震えて
診療時間外の病院で点滴を受けた。
2年ぶりくらいになる点滴は、なぜか重くて痛くて。
ベッドの隣でずっと付き添って、手を握っていて
くれただんなサマに
「おうちにかえりたいぃ・・・」
と甘えた声を出してみたりしていた。

あっさり
「あかん」

一言で終了してしまったけど・・・。



それでも、だんなサマは、めげることなく
仕事疲れもあるだろうに、一生懸命看病してくれて。
アイスノン変えてくれたり、洗濯もしてもらっちゃったし
ご飯も作ってもらってしまったし。
ついでに、スポーツドリンクとアイスクリームの買出し
もお願いしてしまった。

そしたら、私のタバコまで買ってきてくれるという
サービス付き!

「だんなサマ!ダイスキ!」
と枯れきった声で精一杯はっきり言ったつもりだった。
「え?なんて?聞こえへんよ。
 黙って寝とき」

自分では、フツーの声のつもりでも、
他人が聞くと、全然フツーではなかったらしい。
ダメダメやん、私…。


それより何より一番嬉しかったのは、
ずっとベッドの傍にいて、手を握り続けてくれてたこと
が一番嬉しかった。
目が醒めたら、だんなサマがずっと私の手を握って
私の様子を伺ってたことが、何度もあった。
実家でも、寝てる時には独りだったせいか、
今までの彼氏たちは、
最低限のことだけしてくれてたせいか、
それが、ホントに、ほんとに嬉しかった。


あぁ、私はなんていい人と結婚できたんだろう。
すごくとても幸せだなぁと実感してて。
この人の為なら、出来る限りのすべての事がしたい、
そう思った。

この人と結婚できた事を、世界中のすべてに感謝した。



2008年07月24日(木)



 地下鉄で小一時間ほどかかる病院

大阪に嫁いで2週間。
どうにか、生活ペースも形成されつつある。
でも、まだまだ不安定。


家の近所の精神科は、ほとんど初診予約制なので
電話をかけて予約しようとすると、
くちこみで評判のところは、8月半ばまで受け付けて
なかった。
一番近い病院では、ありえない対応をされたので論外。
帰宅後、久しぶりにパニックの発作を起こして
くたばった。

もちろん、その日の午後の家事はすべて放棄した。
それを許してくれる、だんな様に深く感謝しながら
寝てた。


後日。
地下鉄で小一時間ほどかかる病院に行った。
そこは、初診予約制ではなくて。
どれだけ待たされるのか、覚悟して行った。
途中で、暑い中、道に迷いつつ。

しかし、時間も遅かったせいか、すぐに診察してもらえた。
先生もいい感じの先生だった。

その病院は、ネットで以前に調べていた病院で。
統合医療に近い(?)診療をしてくれるので、
いいなぁと思っていたのだ。


バスと地下鉄を乗り継いで来院した事を告げると、
「パニック障害で、そこまで出来るようになってるんだから
お薬は、一か月分だしておきましょうかね?」
とさらりといわれ、さすがに、それは怖いので
「いえ、以前と同じように2週間分ずつにしてください」
と伝えた。

実家に居たときに通ってた精神科の先生が、しっかりした
紹介状を書いてくださってたので、
その病院の先生は、まったく同じ薬を処方してくれ、
今までの治療方法の継続で様子を見ながら、
今後の治療方法を一緒に探っていこうと、
言ってくれた。

正直、その言葉に、ほっとした。



私が、論外だ!と思った、家から一番近い精神科は、
リハビリ、整形外科も兼業してる病院だったせいか
お昼なのに、とても多くの患者さんたちが
暗い顔しながら待っていて。
移転新装オープンだったせいか、各製薬会社からも
お祝いのお花が受付に届いていた。

以前。
製薬業界にいた経験から、メーカー名は知っていたし
この病気になってから、結構、薬については調べたので
危うく、全く別の副作用の強い薬を処方される
羽目になるところだった。


そんなことを思うと、時間と交通費をかけても
ちょっと遠い病院に行けてよかったと思う。
そして。
病院に行くため、とは言え、不慣れな地下鉄に独りで
乗っても発作を起こさずに、頑張って行けた自分が
とても嬉しかった。

2008年07月17日(木)
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