天井裏 - 2007年05月27日(日) 恋人の中にいた 友人の中にいた 親の中にいた 親しい人の中にいた 工事現場のおっちゃんの中にもいた エスカレーターですれ違った人 怒ってる人泣いている人の中に 電信棒にとまったカラス 鳥や猫 犬や魚の中にも 言葉に仕草に想いの中に そこにもここにもあそこにも いたいた見つけた 自分を見つけた それらを見ている自分を 自分が見つけた 自分が自分を見つけた瞬間 天井のもっと上の方にいた 天井のもっと上の方から 自分を見ていると 自分が止まって見えた みんな止まっていて 自分だけが動いていた 自分で自分に「動け」と言うと もといた部屋に戻っていた - こわれろ - 2007年05月20日(日) こわれろ こんな不公平な社会などこわれろ 今すぐにこわれろ 暴力が人の上にたち暴力に媚びへつらい 暴力的にしか生きられない生活などこわれろ くだけろ お前のくだらない欲も俺の情熱のない趣味もこわれろ みんな焼け出されて丸裸になって逃げてゆけ 生けるものにとって死だけが平等だ 生きるものの生きる権利などどうでもよい ただ生けるものの生きる意味だけが平等にある 平等の価値を認められず その価値の上にない社会などこわれろ 死だけが平等だ その死に向って誰もが生きる どう生きたのか そこに意味があることだけが平等だ この生は俺だけの生ではない この生は親親親 親親親から引き継いできた それが意味だそれこそが平等だ 向う先に死がある 全てに平等だ 向う先がある 全てに平等だ 価値あるものはなんだ 俺の価値とお前の価値が何故違う 価値あることを無価値なもので散々汚して それで人それぞれとシタリ顔 こわれろくだけろ 全部こわれろやり直しだ 一からやり直しだ 積み上げたものなど大したもんじゃない 裸でやり直しだ 火を起こすところから 線を引かないところから 穴掘って墓を作れ 心の中で花を添えろ こわれろ 死と生が繋がらない不公平な社会 平等に何かの死が平等に何かの生きる意味となる日まで 一からやり直すんだ くだけろ 悪循環の中で燃えている欲望の火種 そして焼け出されて丸裸になって逃げ出した先で 恋人たちは抱き合え - 日曜日 - 2007年05月06日(日) 猫に起こされた 誰かに会いたい 誰にも会えない 迷惑な気がして 邪魔者のようで 嫌われるほどに 相手にされずに 楽しめる物全て 息苦しく感じる 世の悪の全てが 私のせいでいい 全く笑っちまう いや違うんだよ 出来そこなった パズルではなく 紛れ込んでいた 場違いな想いに いつも変らない 風景の前にいて 動けずいたのは 舌の無い風鈴と 通じない電話と 待ちぼうけかよ - 大いなる一 - 2007年05月03日(木) 一は一 その全体を表わす数が一 部分は部分 全体の中の部分 全部は一 その部分一つの部分 部分の集まった全体 部分の全体が全部 時と空間の全ては 果て無き永遠 しかし それは全体を表わしている 永遠は一 生命には終りがある 始まりと終りは しかし 一つの部分に過ぎない 生命も全体で一 部分は部分 部分と部分が混ざり合い 連綿と続いてゆく 全部で一 生命は一 星も宇宙も部分 生まれては消え また生まれ その中で生命が 生まれては消え また生まれ その中で 母の部分として 君は生まれ 人間と呼ばれる 人間全体の中の部分となる 君は世界でたった一つの存在だと そう自分のことを感じられる 一切の全体の中ではなく 切り離された一つの部分だと感じられる 君は君自身で一つの全体を表わす 君はあの永遠と同じ数を表わす 彼の人は言った 「永遠をどこで切り取っても それは永遠だ」と 大いなる一 人間と永遠の数え方 -
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