腐敗 - 2005年06月21日(火) ついばまれることもなく 熟れた果実が ボトリ と部屋に落ちた 膝を抱えて 数日の後 骨が見えてきたようだ どこへも行けぬ それらの変わりに 幾月か それとも日毎か 死は やって来るのだ 肉が腐り落ち ようやく 風が通る 残った種 残った骨 それだけが 私の姿 埋もれることを願う ああ 今宵の死は 跡形もない - 死んでもいい - 2005年06月08日(水) 美しき世界 素晴らしき世界 優しく 続いていく そんな世界を確信できたら 喜びと悲しみを 幸せでいられることを 望み 望まれる そんな人々を守れるなら それは まんざら 悪くない 誰か 一人の涙でも 止められるものなら 誰か 一人の命でも 繋ぎとめられるなら 何か 一つの希望を 与えることができるなら - 手紙 - 2005年06月04日(土) あなたへ お金がない だから 食べ物をください 植物がいない だから 土をください 生き物がいない だから 水をください ここは 住める環境ではない 会話がない だから 言葉をください 仕事がない だから 社会をください ゆとりがない だから ユーモアをください ここでは 生活が営めません 夢がない だから 希望をください 笑顔がない だから 信じる力をください 何もない だから 愛を与えてください 私は 生きた気がしない 私が あなたに与えられるものは 何もない ということを 必要だ ということを 伝えること しかないでしょう あなたは あなたでいてください みらいの「あなた」より -
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