ネタバレしてどうこうっていうほど筋が重要な話ではないけど、できれば事前情報無しで見る事をおすすめします。
1階I列下手側。 全く予習をせずに行ったので開演前にパンフを熟読。ふむふむ…ん? なんか見た事ある顔が…もしや三兄弟長男@あずみの利一っつぁん…?(なんつー呼び方を) おぉぉぉ、稽古場日記&スタッフクレジットに「殺陣:清家利一」って載っとるー! しかも「照明協力:明治座舞台」…!あ、あずみ、あずみの残り香が…ッ。←病気です。 ちなみに大ちゃんと利一っつぁんで肩組んだポラに「10年ぶりに一緒に仕事!!」とあるのですが、 JACの一員としてKYO TO KYO出てたんですかね。当然だけど知らんかったわぁ。
さて。 私は基本的にプーシリーズが苦手です、でした。 過去作品にさかのぼればさかのぼるほどアウトです。 (テンセイは普通に好きだけど次を渇望するほどの好きさ加減ではなかった) きだっち、いい人だし大ちゃん愛がすごいある人なのもわかるしそれゆえの演出なんだろうけど、 それとこれとは別の話なわけで…そんな事は求めてない…あぁもうもどかしい… …というのが私のプーシリーズに対する気持ちでした。 だからアマツカゼをやると聞いた時も一瞬顔が引きつったのは事実。
が!1公演でこれほど見事にその考えが覆されるとは思いませんでした。 声を大にする代わりにフォントを最大にして言いたい。すんばらしいぞ。個人的にはあずみ以来の衝撃です。胸がぎゅんぎゅん掴まれて感情引きずり出されて凄かった。
そしてその「凄かった」一番の要因、まりかちゃん。 大ちゃんもはちゃめちゃカッコ良くて凪様は過去作品の中で群を抜いて好きな役ですが (↑「様」付けしてる時点で…うきは様・リョウ様に続いてまた一人"心の王子様"枠が) まりかちゃんに五臓六腑を持って行かれた気分です。終演後の私はまさに腑抜け。
まりかちゃんはCRBのご縁で好きだし可愛いとも思っているけど、 メイサちゃんのように「主演だから見に行く」とか「出演番組録画必須」というほどのファンではないのです。 だがしかし演技をしているまりかちゃんは超ツボなのだと確信しました。 ま、こういう役だと、という条件付きなのかなとは思わなくもないけど。
ジャニ系サイトの端くれとしてまりかちゃんについてひたすら言及するのもいかがなものかと思いつつ、 気にせず語り倒させていただきます。だって素晴らしかったんだもん。
●陽炎(まりかちゃん) 1幕、特に冒頭〜中盤の陽炎は正直薄ら寒いお笑い部門をあてがわれたように、 アーンドかしましおてんば娘な雰囲気がノラとかぶって見えてちょっと心配していたのですが、 2幕になってから最期までの怒涛の引き込み具合には舌を巻くしかありません。 最期の効果をマキシマムに際立たせるための1幕なのね、と心底納得。
最期のシーンなんて15分ぐらい(さすがにもう少し短いか?)陽炎の独壇場なんじゃない? あれきっと大ちゃんファンにとっては「うきは死亡後の怒涛の泣き展開」並みに 複雑な気分なんだろうなーと推察しますが(「いい!泣ける!お前ら最高だ!…が…っ」っていう・笑) 陽炎、最期にして最大の見せ場です。
もうさ、ほんとに陽炎は健気なのですよ。 凪様(陽炎的には「若」)をお慕いして尽くして尽くして文字通り命を懸けて尽くすんです。 (ちなみにパンフの人物相関図に「陽炎→(忠義)→凪」と書いてあるのを見て「ただよし…?」と読んでしまったのは私だけの秘密だ) 何がいいってその陽炎の想いを凪様がちゃんとわかってる所ね。 トーマは途中酷い男だったから(笑)「ノラ可哀想!!トーマ最低!!」な部分があったけど、 凪様は理解して陽炎の想いを受け止めてくれるのです。 怪我を負い倒れる陽炎。駆け寄る凪。今まで何のために不動に遣えていたんだ早く行けと叫ぶ陽炎。 そんな陽炎の強い意志を持ったまなざしを真っ直ぐ受け止める凪。見詰め合う2人。 ギャァァァァア、もう無理!無理です! この場面が萌えツボどストライクすぎて思い出してるだけなのに体がもたない! 全身の毛穴がおっぴらいて毛が抜けそう!!健気な女子に弱すぎる私!(笑) 私の説明のせいで大変陳腐な出来になっているのがが残念でなりませんッ。 ここの凪様のまなざしが最高なのです!!!あれに胸を打ち抜かれない女とは友達になれません。
しかもこんな所で己のしょーもない趣味を晒すのもなんですが、おっさん×ロリに弱いので この場面のちっちゃくてかわゆい庇護欲かき立てられまくりのまりかちゃんと、 おっさん…じゃないけど(笑)まりかちゃんと向き合うとすごい年上の頼もしい人に見える大ちゃん という構図が超絶好みです。劇場じゃなかったら確実に奇声を発しそうなくらい大好き。最高。 まりかちゃんも可愛すぎるが大ちゃんが男前すぎて卒倒寸前。どんだけかっこいいんじゃ。
そして最大の萌えの後に最大の泣き所。 足手まといにならないよう怪我した自分を置いていけと言い放つ陽炎。 「敵に見つからないようじっとしてろ」と身体を思い遣る凪様の言葉を聞いて こちらとしては「あぁぁぁ陽炎が報われてるぅぅぅ…凪様ぁぁぁぁ」と号泣モードなのに それすらも「何を言ってるんですか、私は忍びですよ?」とはねつける健気さ。 仁雷(陽炎に惚れてる男)にも凪様を守るよう叱り付ける強さ。 もー!強くて健気で一本気な女子なんて卑怯!目汁鼻汁ズビズビ! あぁもうほんとに泣けてきた。 まりかちゃんは健気な女子を演じさせたら日本一ですね。 きだっちも絶対陽炎はお気に入りだと思うんだよね。見せ場がおいしすぎるもん(笑)
●仁雷 9割方狂言回しに近いんだけど、凪は1人で大丈夫だからと陽炎を助けに来て 陽「なんで妻(えーっと色々あって形としては夫婦なんです、この2人)の言う事が聞けないの!!」 仁「俺は亭主関白なんだよ!」 ってこの一言でぎゅぎゅぎゅぎゅーん。 またあずみで例えて申し訳ないが三兄弟の「あずみは?」「守る!」みたいなもんでさ、ずるいよね。
●不動(あっくん) 正直アマツカゼが発表になって引きつった理由の1つでした。 埋め合わせ?とも思ったし、あっくん本人は好きだけど演技はあまり好みでないので「邪魔にならないといいなぁ」とも。 それがおっとどっこいハマってるじゃないか。悪役いーじゃん! 悪目立ちする感じが全然無くて(まぁ要所要所に出てくる役だからっつーのもあるが) すーごい良かった。芝居上手いわけでもないけど場が締まります。意外。
●妹・おりん(芦名星嬢) これまた絶妙な役で(笑) せっかくのクールビューティーなのにずーっとセリフも少ないし空気のような存在感の無さだから 「たくさん喋るとヤバイくらい大根なんかな」とあらぬ疑いを持っておりましたが、 最後の最後でとんでもないドSキャラが出てきてたまげました。ちょっと噴いた。 陽炎に比べてクソ女すぎて可哀想だけど(笑)打ちひしがれた凪様に精神的トドメを刺す天然ドSっぷりが素敵。
●虱(きだっち) アクセントは新羅と同じ。そうだよね、通常の虱のアクセントじゃあまりにも虫々しいもんね。 大ちゃんたちが言うほどおいしい役か?とも思うけど(陽炎がおいしすぎて) 風助は虱無しには存在しませんでした。そしてその虱は俺☆っていうのがおいしいね、むしろ面白いね(笑) ちょこまかと動き回る姿がインベーダーゲームのインベーダーみたいで可愛かった〜。
●凪様 もう「様」付けがデフォで。 ほんっっっっっとカッコ良かったぁ…。 センゴクから数えて5年、ようやく見たかった大ちゃんを見た気分です。長かったね、長かったよ。 切りすぎじゃない?と思ったパンフの短髪すら超男前に思える。 殺陣らしい殺陣もようやく、ですね。 最初の殺陣が短刀だったから焦ったけど他は普通の刀で正統派殺陣。むしろ清家派殺陣。 しかも殺陣シーン多い!超多い!斬りまくり!ズルイ!心底うらやましい! 相変わらずつー…と流れる涙もお美しく…ほよよ。 劇中では終始キリリな渋い顔だったのがカテコになったらにぱぁ〜な笑顔で癒されます。 カテコラストは大ちゃん1人なんだけど、幕がおりる寸前までしゃがんでピースピース。可愛いなぁ。
あーほんと大ちゃんカッコ良かった…完全に恋煩いです。 どれくらい恋煩いかと言うと今ならドリーム小説が読めそうなくらい(笑)
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惜しむらくは音響が悪い(?)のか音がこもっちゃって、メイン出演者のセリフが聞き取れない事が幾度か。 あっくんは早口になると聞き取れなかったから原因はわかるんだけど他がなぁ… 滑舌の問題以上に皆でもこもこもこもこ状態でちと残念でした。マイクの付け位置の問題?
あとはカテコがメイン5人→3人→1人となる事ね。 なんで1人1人の紹介が無いんですかッ!私はまりかちゃんに手が腫れるほどの拍手を送りたいんですッ!! …という不満が。だってだってまりかちゃん最高だったんだもん。 「あなたにはその価値があるから」と拍手で伝えたかった。(ロレアル?) ちなみに当のまりかちゃんはお手振りしながら後退してセットにけつまづいてましたよ。萌。
凪様がMMKだったり拘束具ハァハァだったりやっぱりきだっちは智ヲタなんだろうねと思うけど(笑) 過去作品のようにそれが邪魔であるような事は一切無く確固たる主軸のある素晴らしい作品でした。 私は大好きです。大大大大大好きです。
ラストで虱の書いた「風」の帆を首に巻いてBGMが鳴った瞬間(あのBGMはセンゴクのか?) 風助キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!ってめちゃくちゃ気持ち盛り上がったもんね。 そんな風助に思い入れないくせに(笑) もーきだっちも先にこれやって次にセンゴクやってくれればもっと好きになれたのに☆←んな無茶な。 凪の方がだいぶ老けてますけど。と言うかこれを踏まえてもう1回センゴクやってくれ。 大ちゃんの演技も相当進歩したんだろうね。貫禄出てきちゃったもんね。
2幕はだいぶ陽炎に持って行かれちゃったけど、やっぱりこれは「『風助』が出来るまで」。 特に虱のセリフにそれを思わせるものがいくつも散りばめられていて、 こりゃセンゴクの上演台本を読むしかねぇ!と思ったけど果たしてどーこ行っちまったかね…。
あずみみたいに「チケットはある!四の五の言わずに行け!」と言えないのが本当に口惜しい。 言えるとしたらせいぜい「当日券に並ぼうか悩んでる人は迷わず並べ」ぐらいでしょうか。 ちなみに私はマチネ観劇後、弾かれるようにソワレの当日券に並びました。 結局思いっきりはずれたけどそうしなければいられないくらいの衝動に駆られる作品。 もっとたくさんの人と共有したいのに。ごくごく限られた人しかこれを見られないなんてもったいなさすぎる。
あぁとりあえずこれだけは言えるかな。 あずみが好きな人は絶対に泣きます。 健気な女子が好きな人も絶対に泣きます。 ハンカチはお忘れなく!
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