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2004年08月10日(火)
◆『ローザンヌ・ガラ』 佐々木陽平、竹島由美子、横関雄一郎、崔由姫、高橋宏尚、中野綾子、蔵健太、斎藤亜紀、他(04/08/15up)


18:30〜 青山劇場
芸術監督:堀内元
〔指揮:堤俊作、 ロイヤルメトロポリタン管弦楽団〕


若手ダンサーの登竜門、《ローザンヌ・バレエ・コンクール》から巣立ち、大きく羽ばたいていったダンサー達。気になる現在の様子を知りたくて、『ローザンヌ・ガラ』に行って来ました。
来日機会の少ない、海外バレエ団で活動しているダンサーは、なかなか目にすることが難しい。
様々な国や環境で頑張っている彼らを、一同に見られるのは本当に嬉しいことです。

このガラ公演は、バレエ芸術に大きな愛情を注がれ、東京大会では名誉総裁を務めてくださった、故・高円宮憲仁親王殿下を追悼する意味あいも込められています。
それと同時に、コンクール日本開催15周年記念でのガラ・コンサートとサブタイトルがついていました。

会場は親子連れや、知り合い同士?も多く、普段のバレエ公演とは、ちょっと違った雰囲気。
プログラムも、古典、コンテ系とバランス良かったですし、所属バレエ団ならでは?の演目も見受けられ、最後まで興味深く楽しめました。


【オープニング】

『水上の音楽』
〔音楽:ヘンデル〕
オーケストラ演奏。本日のプログラムがスクリーンに映し出されました。

『THEMA CON VARIAZIONI』
〔振付:岸辺光代、キミホ・ハルバート、 音楽:チャイコフスキー〕
菊池あやこ、市川透
菊池いつか、山口真有美、井口裕之、柄本武尊
岸辺バレエスタジオ


菊池あやこさんと、新国立バレエ所属の市川透さんを中心に、岸辺バレエスタジオの子供達も大勢出演した作品。
バレエの基本動作やフォーメーションが楽しめる作品。
若い小さなダンサーが多く出演していたので、つたない部分があるのはしょうがないですね。でも子供達は、一生懸命楽しそうに踊っていて、観客も微笑ましく温かな気持ちで見ていたと思います。
菊池あやこさん&市川さんは、無難に踊っているという感じ。
第二組のソロパートを踊ったダンサーの達の方が、余裕をもって踊っているように見えました。


【第1部】

『海賊』より、グラン・パ・ド・ドゥ
〔振付:プティパ、音楽:ドリゴ〕
田中ルリ(田中千賀子バレエ団)、清水健太(マイアミシティ・バレエ)

清水健太さんは2000年のスカラーシップ賞&コンテンポラリー賞受賞、2002年マイアミシティ・バレエ団に入団、2003年にソリスト昇格しました。
一方、田中ルリさんは、世界バレエ&モダンダンスコンクールで金賞を取られている方です。

清水さんですが、素晴らしく成長されていて、嬉しい驚きと頼もしさを感じました。
日本人では珍しく、まるでラテン系ダンサーみたいに、明るく弾むようなダンススタイルの気持ちよさ。リズム感、音楽のノリが抜群で、短い踊りの中でも彼の個性が充分に伝わります。
今後の彼を見るのは楽しみですし、大変気に入りました。
一方、田中さんは、身体全体を使った大きな踊りが印象的。大変テクニックにも優れていて、フェッテではトリプルでまわったり、ピケやピルエットなどの回転系は得意としているようです。
大変上手な方なので、更に観客にアピールするプラスαの部分があれば、もっと魅力が倍増されるのではないでしょうか。


『二羽の鳩』より、パ・ド・ドゥ
〔振付:アシュトン、 音楽:メサジュ〕
崔由姫(英国ロイヤルバレエ団)、蔵健太(英国ロイヤルバレエ団)

崔由姫(チェ・ユフィ)さんは、2002年にプロ研修賞&コンテンポラリー賞受賞後、英国ロイヤルバレエ団で研修、2003年に同団に入団し、既に頭角を現しているようです。
蔵健太さんも、1995年スカラーシップ賞受賞、英国ロイヤルバレエ学校に留学し、97年にロイヤルバレエ団に入団、現在はファーストアーティストです。

さて、『二羽の鳩』ですが、ユフィさんの魅力満載で、大変幸福な気分になりました。
姿が現れたその瞬間から、物語の世界に引きずり込まれてしまいます。美しくしなやかな身体と、一秒一秒細やかに魅せる表現の素晴らしさ。キラキラと輝き放つスター性もありますし、とにかく魅力的! 
とても若いのに芸術性豊か、“魅せる”力は既に身につけているようです。
いずれ、近い未来バレエ団でも重要な役が付くと思いますが、彼女のジゼルや白鳥、マクミラン物など、是非観てみたいと思いました。

蔵健太さんも丹精な佇まいが光りましたが、今回は踊りそのものよりも、演技とサポートを上手にされていたという印象。私はユフィさんの輝きばかり見入ってしまったかも。


『パキータ』より、エトワールのヴァリエーション
〔振付:プティパ、 音楽:ミンクス〕
贄田萌

贄田萌さんは2004年にスカラーシップ賞を受賞、9月から英国ロイヤルバレエ学校に留学予定。

オケ演奏でのエトワール・ヴァリエーションは、ハープが響いて、より優雅さが増します。
贄田さんはゴージャスなチュチュで登場。まだ少女と呼べる年齢の割には、大変堂々としていて、しっかりしたダンスを見せていました。
彼女は情緒的というより、クレバーで自信に満ちた踊りという印象。ちょっぴり優等生っぽい感じもしましたが、大変立派に踊っていました。


『眠れる森の美女』より、グラン・パ・ド・ドゥ
〔振付:プティパ、 音楽:チャイコフスキー〕
菅野真代(サンフランシスコバレエ団)、ケーシー・ハード(パシフィック・ノーザンウエストバレエ団)

菅野真代さんは、1997年にスカラーシップ賞を受賞。2000年に現在所属のサンフランシスコバレエ団に入団しています。

『眠り〜』ですが、菅野さんと、ケーシー・ハードさんとのパ・ド・ドゥの息があまり合っていなくて、萎縮しているようにも見えました。健康的で元気の良いイメージの菅野さんに、端正な『眠り〜』は個性を活かしにくいのかな? 
踊りはアメリカらしい大らかで明るい個性は感じましたが、身体も日に焼け、少々筋肉?が付き過ぎていて、オーロラという感じではなかったですね。
ケーシー・ハードさんも、全体的に踊りが重たい印象。『眠り〜』をキッチリ踊るのは難しいですね。


『The Grey Area』 (*2003年ブノワ賞最優秀振付賞受賞作品)
〔振付:デーヴィッド・ドーソン、 音楽:ニールス・ランズ〕
竹島由美子(オランダ国立バレエ団)、ラファエル・クメス=マルケ(オランダ国立バレエ団)

竹島由美子さんは、韓国、カナダ、フランス、アメリカと各国のバレエ団で活躍後、1993年にオランダ国立バレエ団に入団、2001年にはプリンシパルに昇格されました。
クメス=マルケさんは、同団セカンド・ソリスト。

暗い背景に黄色系のライトが当たると、2人の身体の輪郭がくっきりと描き出される。
ブノワ賞最優秀振付賞を取ったコンテンポラリーの作品で、ちょっぴりフォーサイスっぽさも感じました。
捩れるように絡み合いつつ、肉体を極限まで開き、または伸ばし、強烈なインパクトを観る者に与えます。 ダンサーの身体能力も物凄いのですが、その有無を言わせぬ集中力と、この独自な作品世界を表現する力が、本当に素晴らしい。
竹島さんの研ぎ澄まされた身体や筋肉の動きが、照明に当たり映えて美しいこと。
演目が終わると客席は大喝采。公演の中で最も支持されたパフォーマンスでした。


【第2部】

『Silent Night Still We Dream』
〔振付:ダニエル・ロシール、 音楽:シュニトケ、ペルト〕
斎藤亜紀(ロイヤルフランダースバレエ団)、ウィム・ヴァンレッセン(ロイヤルフランダースバレエ団)

斎藤亜紀さんは、1991年にスカラーシップ賞受賞。1994年にロイヤルフランダースバレエ団に入団、1998年にプリンシパルに昇格。また、2002年には、ローザンヌ・バレエコンクールの審査員を務めました。
ヴァンレッセンさんも、1993年にキャッシュ・プライズ賞受賞。ロイヤルフランダースバレエ団で現在はファースト・ソリスト。

美しい題名ですね。舞台空間に、椅子がポツンと置いてあり、その左手には舞台の天井まで伸びたポール。不安げな音楽は精神状態を反映させているのでしょうか? 
冒頭、斎藤さんはハイヒールを履き、一歩一歩不確かな歩みを繰り返します。バランスは今にも崩れそうで、不安感を表現していたように感じました。
ヴァンレッセンさんは、途中、天井からポールを伝わって登場して二人の踊りに。
一連の動作による表現は、軽やかさより重力、言葉では表し辛いですが、あやふやな世界という感じでしたね。
さて、この作品は「ガラ」の中では時間が長く、淡々とした部分もあって、途中集中力が切れかかりそうに...。


『Die Schopfung』(天地創造)
〔振付:ウヴェ・ショルツ、 音楽:ハイドン〕
エレーナ・トマノヴァ(ライプツィッヒバレエ団)、横関雄一郎(ライプツィッヒバレエ団)

横関雄一郎さんは、1998年にスカラーシップ賞受賞、2000年ライプツィッヒバレエ団に入団、2002年にソリストに昇格。共演のトマノヴァも同団ソリスト。

薄いブルーグレイの身体にフィットした衣装。振付は現代的というより、バレエそのもののテクニックを使った創作バレエという感じ。
注目の横関雄一郎さんですが、踊りにブレが全くなく、キレと身体のラインの美しさが大変素晴らしかったです。トマノヴァさんとのバランスも良く、質も完成度も高い踊りでした。表情、全身の表現にも神経が行き届いていて文句なし。
今回参加の男性ダンサーの中で、特に彼のダンススタイルが気に入りました。


『眠れる森の美女』より、デジレ王子のヴァリエーション
〔振付:プティパ、 音楽:チャイコフスキー〕
伊澤諒

伊澤諒さんは、2004年にスカラーシップ賞を受賞、9月からハンブルク・バレエ学校に留学予定。

伊澤さんは自然で素直な美しいスタイルの踊り。この日も伸びやかに踊っていました。これからも成長していかれると思いますが、留学先で研鑽後、どのような個性のダンサーになるか楽しみですね。


『真夏の夜の夢』より、パ・ド・ドゥ
〔振付:デヴィッド・ニクソン、 音楽:メンデルスゾーン〕
雨宮景子(ノーザンバレエシアター)、高橋宏尚(ノーザンバレエシアター)

高橋宏尚さんは1992年にプロフェッショナル賞を受賞、同年ノーザンバレエシアターに入団、1999年にプリンシパルに昇格しました。
雨宮景子さんは、2001年にノーザンバレエシアターに入団、現在はジュニア・プリンシパル。

『真夏の夜の夢』の衣装は凝ったデザイン、渋い色調は、いかにも英国らしい。
このパ・ド・ドゥ部分の踊りはちょっと短くて、「これで終わり?」という感じでした。振付も場面も落ち着いていて、ガラ公演でこの部分だけというのは、もったいないような。
二人とも踊りは悪くないのですが、個性という点では物足りなかったように思いました。


『ロメオとジュリエット』
〔振付:リチャード・ウェロック、 音楽:プロコフィエフ〕
中野綾子(バーゼルバレエ団)、セルジオ・ヴスティンドゥイ(バーゼルバレエ団)

中野綾子さんは、1992年スカラーシップ賞受賞、スイス、ドイツのバレエ団で活躍後、2001年にバーゼルバレエ団のプリンシパルとなりました。
パートナーのヴスティンドゥイさんも同団プリンシパルです。

『ロメオとジュリエット』は、色々な振付家の作品を目にすることが出来ますが、ウェロックのものは初めて。
今回踊られた箇所は、バルコニー場面として有名な部分。細かい描写に重きを置くよりも、二人の愛の姿そのものをシンプルに描いていて、伝わりやすいかったですね。
中野綾子さんは、熟練した表現力を持ち、ダイナミックな印象。
本来イメージする『ロメ・ジュリ』の若い恋人達とは違い、大胆で情熱的な大人の恋愛のように見えました。
彼女の衣装は、白く光沢感があり、胸下からドレープをかなりとったデザインなので、身体つきが豊満に見えてしまう。もう少し軽やかな生地でスッキリした衣装の方がいいと思うのだけどなぁ...。


『グローリア』パ・ド・ドゥ
〔振付:マクラミン、 音楽:プーランク〕
ナターシャ・アウトレッド(英国ロイヤルバレエ団)、佐々木陽平(英国ロイヤルバレエ団)

佐々木陽平さんは、1991年エスポワール賞受賞、1993年に英国ロイヤルバレエ団入団、そして2001年にファースト・ソリストに昇格しました。アウトレッドさんは、2000年に英国ロイヤルバレエ団入団、期待される若手で、現在はファースト・アーティスト。

『グローリア』は宗教的世界のような清廉な雰囲気の作品でした。無常観、静けさ、余韻が漂う不思議な感覚。重たくもあるのに、浮遊感もある...。
ダンサーも表情を抑えて、神妙な作品の世界観を描き出しているように感じます。
出来ればもう少し、圧倒されるような“何か”が欲しいとも思いましたが...。


フィナーレでは出演者全員登場。人数が多かったので、舞台はかなりギュウギュウになっていました。
また定期的にこのような機会があれば嬉しいのになぁ。
今回出演していない、海外に散らばった多くのローザンヌ・バレエ・コンクール受賞者の現在を見てみたいですし。





2004年08月04日(水)
★★ 【迎 賓 館】 特別参観レポート 〔*画像多いです〕 (04/09/25up)

(*画像が多いので、ケータイからは解り辛いかも...)
南面外観
毎年夏期の数日間だけ、【迎賓館】 の特別参観が行なわれるとのことで、事前に申し込み、見学して来ました。
(今年は5月の1ヶ月間、往復はがきによる申し込みを受付ています)
詳しいことは、内閣府 迎賓館 サイトをご覧ください。

『迎賓館』 は、明治42年に東宮御所 として建造され、『赤坂離宮』 と呼ばれていましたが、昭和44年に5年の歳月をかけて改修され、49年に迎賓施設に生まれ変わったそうです。 以後、国賓・公賓が宿泊したり、首脳会談やレセプションなどを行なう、重要な内閣府管轄の施設 です。

敷地の広さは、約117,000m2(約35,500坪)と広大。
建物はフランス王朝期に栄えた、ネオバロック様式 の華麗な建物です。

四谷駅から暫く歩くと建物の外観が見えてきます。正門のある正面外観は一番馴染みのある景色。 付近に警備の車が停まっていましたが、物々しくはなくて一見のんびりムードです。

【正門】 
正門


正門を向かって右手方向、外壁に沿って進むと西門 に到着。敷地内の集合場所へ通してもらいます。
係員にハガキと、用意してきた身分照明を見せて、本人かどうかのチェックを受け、入館バッチを渡されました。

思ったより参観希望者が多く、何人かのグループごとに順次案内されていきます。注意事項を聞いた後、宮殿の方へ移動。
誘導の人は、多分この時だけ?の臨時のアルバイトだったようで、レジュメの紙をずっと読み上げていました。
館内、庭、どの場所にも、参観者がコースを外れないように、多くの人が配されていて、監視は厳しかったです。

早速、建物に入ると、白を基調とした内装の美しさに目を奪われました。廊下、カーテン、窓、どれを見ても古びたところがなく、塗装も完璧に磨き上げられています。うっすらペンキの匂いも...。
少し進むと、荷物検査があり、持ち物の中身をチェックされます。
ここから建物を出るまで、見学コースは大行列。平日の割には人数の多さに驚きました。


館内見学コースは、【彩鸞の間】【花鳥の間】【朝日の間】【羽衣の間】
→(その後に建物外を自由に見学)噴水のある主庭側 正門・中門・前庭側 → 入出口へ




玄関ホールさて参観ですが、見学に集まった人達は、滅多に無い機会ということで、ついつい内装に見惚れて歩みが止まりかけますが、すかさず注意する職員がいました。その人だけはちょっと恐かった。
各部屋は、説明の音声テープが終始流れていて、直接の説明はありません。
部屋の中には綱で仕切られ、きちんとコースが出来ていて、首脳会談などで使用した時の写真パネル等も展示されていました。
ただ、混んでいたので、説明テープをひととおり聴けるほど、じっくりは見ていられませんでしたね。(どんどん先に進めと促される...)
中央階段ホール
部屋以外の廊下には、和風を意識した置物やテーブルランプが飾られ、細部に至るまで整った美しさ。飾られている洋画も、モチーフが日本的であったり、なかなか面白い。
見学コースになっている場所全てに、シャンデリアなどの明かりが点灯され、とても眩かったですね。各部屋は、それぞれの特徴があって、比べるのも楽しい。

館内は写真撮影がNGでしたが、各部屋のきれいな写真は、迎賓館 コチラのページ に公開されています。参考にどうぞ。

《各部屋について》 (一部「迎賓館」という案内書の説明を参考にしました)

【彩鸞の間】(さいらん)
「彩鸞の間」という名は、「鸞」と呼ばれる架空の鳥をデザインした金色の浮彫りがあることに由来するそうです。晩餐会の招待客が国・公賓に謁見したり、条約・協定の調印式や国・公賓とのテレビインタビュー等に使用され、広さは160m2(約48坪)。

白い壁に金色の装飾が施されていて、華やかで明るい印象でした。
フランスっぽい部屋だなと思っていたら、18世紀末のアンピール様式だそうで、大理石もフランスからとのことです。アンピール様式とはナポレオン時代に流行した、新古典主義の様式。


【花鳥の間】 (かちょう)
「花鳥の間」という名は、天井に描かれた36枚の油絵や、壁面に飾られた30枚の楕円形の七宝などに花や鳥が描かれていることに由来するとのこと。建築様式は16世紀の重厚なアンリー2世式。国・公賓主催の晩餐会が催され、広さは330m2(約100坪)。

「彩鸞の間」と違い、とても重厚で落ち着いた印象。壁に飾られた和風テイストの七宝の絵は、一枚一枚素晴らしく、ゆっくり見ていたいと思いました。
壁や柱は木の温もりある穏やかな色調に金色の装飾、それに天井画のブルーグリーンカラーと混ざり合って、独特の格調高い雰囲気を醸しだしています。


【朝日の間】(あさひ)
「朝日の間」という名は、天井に描かれた「朝日を背にして女神が香車を走らせている姿」の絵に由来します。国・公賓用のサロンとして使われ、ここで表敬訪問等の行事が行われ、広さは200m2(約60坪)。

白と金を基調とし、窓が大きく、ゆったりしています。カーテンや、壁に張られた大胆な西陣織りの文様が印象的。天井画の女神の顔もここでは日本人的な穏やかなお顔。反面、天井画の周りに配された絵は、甲冑など戦いをイメージさせるような力強いモチーフの絵でかなり個性的。
柱の大理石は柔らかな色彩で、落ち着いたサロン的な雰囲気の部屋でした。


【羽衣の間】(はごろも)
「羽衣の間」という名は、謡曲の「羽衣」の景趣を描いた大絵画が、天井に描かれていることに由来します。在日外交団が国賓に謁見したり、晩餐会の招待客に食前酒や食後酒を供する等に使用されます。シャンデリアは、館内で一番大きく、重さは約800Kgとのこと。広さは330m2(約100坪)。

白と金が基調の壁面、窓にかかるカーテンは真っ赤で非常に華やかな部屋でした。
全体を覆う天井画の大きさはかなりなもので、描かれてある「羽衣」の絵は広大な空の広がりを感じます。
先程の「花鳥の間」と、この「羽衣の間」の広さは同じらしいのですが、こちら「羽衣」の方がより広く感じられました。
部屋の奥には、楽団が入れるバルコニーがあり、舞踏会も出来そうだなと想像しながら見学しました。


見学コース外(未公開の部屋) 東の間【東の間】


建物2階の東端にある「東の間」は色とりどりの装飾が施され、豪華絢爛たる造りになっています。



〔見学コース出口〕
見学コース出口 

お庭は、手入れされている松があちこちに植えられていて、花崗岩を積み上げて造られた宮殿の白い壁にとても映えます。屋根の青銅色との対比も美しいですね。

【南面外観】
南面斜めから
  〔斜めから〕







南面側建物正面
〔建物正面〕

1階部分の一部は、外から室内が覗けました。
立派なホテルのスイートルームのようです。




 庭園内の階段
  
〔庭園内の階段〕







中央の窓部分アップ

〔中央の窓部分〕








この日は天気も良く、かなり暑かったですが、水量を誇る大噴水の傍は、外気温度が低く感じられました。松の木陰に入ると、オアシスのよう。

〔大噴水〕
 大噴水 大噴水 


【正面外観】
南面側から正面側に移動しました。

〔正面玄関〕
階段と、左右に車寄せのスロープ。
正面玄関
 

ドアの庇〔庇〕

モダンなデザインが、とっても素敵!!
青空が透けていますね。





屋根の装飾
  〔屋根の装飾〕

こちらも印象的なデザイン。





庭と正門

〔館内から見た正門〕


左右には多くの樹木が植えられています。





盆栽
  〔盆栽展示〕

レセプション等で飾られる盆栽も展示されています。






冊子・絵葉書・資料
閉館時間になってしまい、出口の方へ移動。
出口には郵便局と売店があり、記念に『迎賓館』という冊子と、絵葉書(12枚セット)を購入しました。




以上で見学終了です。なかなか貴重な体験でした。