[ 月刊・夢の図書館 ] * 読書特集 & ブックトーク *
☆9月の特集:格好良いぞ、御老人!
残暑が厳しい9月に敬老の日があるのは納得いきませんが、 ふと思い出して猫やの本棚を眺めてみたところ、いらっしゃる いらっしゃる、皺と白髪に覆われた額に、尽きせぬ知識と 叡智を抱いた御老人が続々と。舌鋒鋭く、あるいは寛大に、 他者には真似できぬ技を披露し、若輩者達を導いてくれる。 乾いた白いページを重ねた書物こそが歳月を積み重ねた 老賢者そのもののようです。秋の一日、憧れの爺様婆様の 深い言葉に耳傾け、卓越した技に目を見張ってみませんか。 (ナルシア)
■ 灰色のガンダルフ 2002年03月04日(月)「指輪物語」 著者:J.R.R.トールキン 2002年03月27日(水)「ホビットの冒険」 とんがり帽子に長いマント、長い長い髭と杖を持つ、現代ファンタジー作品の魔法使いの原型は、ちょっぴりおこりんぼの旅のリーダーにして唯一無二の相談役ガンダルフ。指輪物語・第二部『二つの塔』では純白の馬「飛陰」に跨がり、白髪をなびかせて颯爽と登場!
■ アルバス・ダンブルドア校長 2002年04月02日(火)「ハリー・ポッターと賢者の石」著者:J・K・ローリング 2002年04月03日(水)「ハリー・ポッターと秘密の部屋」 2002年04月04日(木)「ハリー・ポッターとアズカバンの囚人」 2002年04月05日(金) 「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」 2003年07月25日(金)「Harry Potter and the Order of the Phoenix」 ハリー・ポッター最大の庇護者、半月型の眼鏡ごしの青い瞳がおちゃめなホグワーツ魔法魔術学校校長。最新作「Harry Potter and the Order of the Phoenix」でダンブルドアが見せるのは、これまでとは異なった表情です。映画「ハリー・ポッターと賢者の石」で原作のイメージ通りと評価の高かったリチャード・ハリス氏は昨年惜しくも亡くなってしまいました。 映画次回作「ハリー・ポッターとアズカバンの囚人」で二代目ダンブルドア校長を演じるのはマイケル・ガンボン氏。
■ ミスター・フレイ 2003年08月19日(火)「タイタス・グローン」〜ゴーメンガースト三部作・1 著者:マーヴィン・ピーク 2003年08月20日(水)「ゴーメンガースト」 〜ゴーメンガースト三部作・2 因習と伝統に満ちたゴーメンガースト城主・第七十六代グローン伯爵筆頭従者、御前にお仕えして三十七年。骨張ってひょろ長い枯れ枝のような身体の奥の、厚い忠義の魂を見よ。 フレイとはある意味対照的な忠誠の示し方をする、ゴーメンガースト城全ての掟の管理者・儀典の長バーケンティンも、実に鬼気迫る超絶老人。BBCドラマで忠僕フレイを演じたのはなんと、映画『ロード・オブ・ザ・リング』ではガンダルフ最大のライバル・優美なる「白のサルマン」を演じている、かのクリストファー・リー氏でした。
■ お茶の水博士 2003年04月05日(土)「鉄腕アトム」(1) 著者:手塚治虫 2003年04月07日(月)「鉄腕アトム」(2) 科学省長官にしてふわふわ白髪に大きなお鼻のお茶の水博士は、頼もしくって優しい、子供達にとっての理想のおじいちゃん。アトムに可愛い妹ウランちゃんを造ってくれたのもお茶の水博士です。
■ 山田風太郎氏 2001年08月01日(水)☆風太郎氏逝く 2003年04月24日(木)「魔界転生」 焼け野原の東京を彷徨った医学生は、戦後、妖美にして凄絶な痛快娯楽小説の書き手として度々ブームを巻き起こしました。晩年の老いと死を飄々と弄んだがごとき作品群も、実は半世紀以上に渡り変わらず保ち続けた透徹した死への眼差しがもたらしたものだったのでしょう。
■ 山本夏彦氏 2000年12月05日(火)「誰か『戦前』を知らないか」「百年分を一時間で」 大正4年生まれの辛口コラムニスト、山本さんの切れ味鋭い名言の数々がもう聞かれないのは平成の大損失。
■ 赤瀬川原平氏 2001年10月01日(月)「老人力」 2001年06月27日(水) 「猫の宇宙」 物忘れをしやすくなるのは、天が我らに与えたもうたおおいなる力「老人力」が増した故。無理して頑張って何の得があります、日に日に我が身に付く「老人力」を誇り、周囲の方々のいやます「老人力」を讃えましょう。
■ ジョン・ハワード 2003年08月28日(木) 「パイド・パイパー」著者:ネビル・シュート 「ハーメルンの笛吹男」さながら、老ジョン・ハワードが預かった子どもたちを率いて、フランスからイギリスへの逃避行を敢行する冒険小説。時は第二次世界大戦中、ナチスからハワードと子どもたちは逃げ切れるか?
■ バーバラ・カートランド女史 2000年10月15日(日)☆女王に薔薇を。 英国ロマンス小説界の女王にして並ぶものなき栄光を手にした才媛をしのび、ハーレクインクラシックのドアをたたいてみましょう。
■ オルガ 2001年04月27日(金)「心のおもむくままに」著者:スザンナ・タマーロ オルガは家を出た孫娘に、手紙を書きました。心に語りかけるように、いつか孫娘が必要なとき、自分の経験から何かを吸い取って生きてゆけるように。
■ ラルフとロイス 2001年12月04日(火)「不眠症」著者:スティーヴン・キング 2001年12月05日(火)「不眠症」(その2) どこから見ても老人であるラルフとロイスは、オーラを感じることができるようになり、人の死の秘密を覗き見ることに。ポンコツ組合の会員である彼らが再び手にした若さの行方は?若い頃の二人の恋は?老境に入ったサスペンス・キングが描く老人たちの本音。
■ グリーンノウ夫人(オールドノウ夫人) 2001年07月06日(金)「グリーン・ノウの子どもたち」著者:L・M・ボストン グリーン・ノウ屋敷の女主人、オールドノウ夫人は、英国でいちばん古いマナーハウスと呼ばれる家でひとり暮らしをしていました。そこへ少年トビーがやってきて、家族の暮らしが始まります。
■ 白州正子氏 2002年02月08日(金)「白州正子”ほんもの”の生活」武相荘オフィシャルブック 2002年08月29日(木)「いまなぜ青山二郎なのか」著者:白州正子 『韋駄天のお正』と綽名された作家・随筆家・評論家の白州正子の住んだ「武相荘」(ぶあいそう)。骨董の師匠、青山二郎。家を見れば人がわかり、師を知ればまた、わかったような気になるものです。
■ 佐藤初女さん 2003年7月16日(水) 「いまを生きる言葉『森のイスキア』より」著者:佐藤初女 食べることは、生きること。手書のメッセージとともに、食や暮らし、生き方に まつわる数行の思いが集約されて、できあがった本。映画「地球交響曲」で観た 森のイスキアの映像が浮かんできます。
■ おばあちゃん 2003年06月23日(月)「おばあちゃんのはこぶね」著者:M・B・ゴフスタイン お父さんに作ってもらった「ノアのはこぶね」セットを、ずっと大事にしてきたおばあちゃん。90歳になったいまも、ベッドの横に置いている。それを見れば、人生のすべてが思い出せるようなもの。あなたは持っていますか?
2003/8/31(Sun)
by お天気猫や
2003年09月29日(月)
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