みゆきの日記
DiaryINDEX|past|will
そろそろ、会わない?ってメールがきたのは、2週間前。
来週は米国出張だからその後にでも、と書かれていて、 じゃ、戻ったら連絡ください、と返したときは、あまり実現すると思っていなかった私。 アメリカから戻ってきた柴田さんからまたメールがきたのは先週の月曜日のことだった。
「今度の金曜日はどう?ちょっと急すぎるかな」
あまりに急な誘いに、かえってあれこれ考えずに会えてしまう気がして、 ダメでもともとだと思い調整してみたら、不思議なくらいうまく運んで、 そして、少しお洒落をして指定の場所に向かうまで半信半疑のまま、事がすすみ、 約3年半ぶりに、二人で会うことができたのだった。
楽しかった。
3年半前に二人で会った時は、指が冷たくなるくらい緊張したり、 まるで夢心地だったのだけれど、今回私はずっと落ち着いていて、 もっと冷静に自分のことや、柴田さんのことを見ることができた気がしている。
だけど、、、。 7時半に会い、11時前にお店を出るまでの間、なんて、なんて楽しかったことか! 柴田さんってなんて素晴らしい人なんだろうって胸が熱くなる。 たくさん、たくさん、いろんな話をして、今までなんとなく腑に落ちない気がしていたことも、すとんと納得がいって、 私はもっと柴田さんに会わなくちゃいけないような気がした。
現実的な問題として、私はそう夜は出かけられないから、 もっと会いたいと思ってもそううまくはいかないんだけど。 それを、無理して、家族をないがしろにしてまで会う気持ちはないんだけど、 気持ち的に柴田さんに結び付けられた気がした今回の逢瀬。
バンコクで会っていたころ、私が自分の住む街へ帰る時、いつも柴田さんが空港で見送ってくれた。 その時私は、さよならと手を振った後、一度も振り返らなかったそうだ。
「普通、角を曲がるときにもう一度振り返って手を振るよな? みゆだけだよ、一度も振り返らない人。」
そう言って、柴田さんは笑った。
別れる時、電車で帰るという柴田さんにさよならしてタクシーに乗り、 ふとその話を思い出して振り返ってみると、柴田さんが手を振ってくれていた。 いつも、こんな風に見ていてくれたんだと思って胸があたたかくなった。
さ、また現実に帰って、たくさんやることがあるわ。 柴田さんのことは、大切に胸にしまっておくつもり。
|