みゆきの日記
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2005年05月31日(火) 優雅な時間/喧嘩

最近、マンションのインドアプールがオープンしたので、菜子と二人で毎日行っている。
何といっても日焼けしないし、海側が全面ガラス張りで明るくて海が見えて気持ちがいいし、
5種類のアロマバブルバスまであって、かなり優雅な気分になれるんだよね。
アームリングをつけてもらえば一人で楽しそうに浮いている菜子の横で、
私はゆっくりジャグジーを楽しめるのだ。
あー幸せ。

週末はまたトモユキと喧嘩。
ほんとに最近喧嘩が多くて、いったいどうなっちゃっているのか?
ヘルパーの件では相変わらずもめたままだし。
妊娠したら絶対住み込みのヘルパーが必要だと主張する私と、
そんな金はないの一点張りのトモユキ。
それなら子どもは作らない!とまで昨日は言ってしまった・・。

「じゃあさ、日本にいたらどうするつもりだったわけ?住み込みのメイドなんか雇えないんだから自分でやるんでしょ?
 なんでこっちではそれができないの?」

「ここは日本じゃない!!」

言い返せなくなったから、つい感情的に怒鳴ってしまった。
私が大きい声を出すと、菜子が走ってきて、

「ママ?ナコのことだいちゅき?」

って聞くんだよね・・・また可哀想なことをしちゃった。
トモユキと喧嘩をすると、私にばかりべったりくっついてきて、
どんなにやさしく呼ばれても絶対にトモユキのところへ行かなくなる菜子。
よくないよね・・わかっているのに、最近本当に喧嘩が多いわ。
しばらくこの話題は避けよう。
かなこさんのところでは来月から住み込みのヘルパーを雇うらしいから、
いろいろ話を聞いてからでも遅くはないわ。

今日はキムチ鍋。
お腹すいてきたな。


2005年05月27日(金) 運命

夜になって生理がきた。
ちょっと焦るな。
焦ってもどうしようもないんだけど。

サズカリモノだものね。
いつ授かるかも、もしかしたら授からないのかも、きっと決まっているんだと思う。
運命を受け入れるだけ。


2005年05月26日(木) 初恋

まだ生理はこないし、相変わらずコーヒーより紅茶。
ワインは一口も飲めなくなったまま。
きっとね・・・気持ちの問題だと思うんだけど。

昨日は、先週遊びに来てくれたお友だちの家に招かれて行ってきた。
バスで30分ほどかかるから、ちょっとした旅気分。
5人+2歳児5人でもう動物園みたいな騒ぎだったけど、
私にも、菜子にも楽しいひと時だ。

みんなと遊んでいるときの菜子はすごくおとなしくて、おもちゃもゆずるし、喧嘩はしないし、泣かないし、
家にいるときとは大違いなので、それを見るのも興味深い。
その中の一人の男の子が、すごく菜子のことを好きらしく、
いつも愛情表現がすごくてびっくり。
ソファに並んで座って手をつなぎ、『菜子ちゃん・・・』と顔をのぞきこんで、
つないだ手やおなかをなでなでしたりするのだ。
みんなで移動するときも、菜子とだけ手をつなぎたがって、危ないからと私が菜子の反対側の手を取ると、はずしにくる(笑)。
もう私たちはキャーキャー言って面白がっちゃってるんだけど。

「まだ2歳なのにすごいよねー。あれ、初恋じゃないのかなぁ?」

夜になってその話をすると、「ふーん」と言っていたトモユキ。
でも菜子も嬉しいみたいなんだよね、と私が言うなり、

「アホ!そんなわけねーだろ。菜子はやさしいだけだって。」とキレ気味だった(笑)。

幼稚園に行きだしたり、転勤しちゃう人もいて、こうして遊べる機会も減っていきそうな感じなのが残念なのよね。
こっちの人はみんな幼稚園にいれるの早いみたいで、悩むな。


2005年05月24日(火) 結果は・・

昨日私が買ってきた「クリアブルー」を見たトモユキが、すごく興奮してしまい、
今やってみようよー興奮して眠れない、としつこいので、
んー予定日は明日だし、きっともう大丈夫だろうと思ってやってみた。

結果は・・・Not pregnant。

裏返しておいたテストスティックを、二人で「せーの」でのぞきこんで、
二人とも期待でいっぱいだっただけに、
しばし沈黙してしまった。

っていうことは、そろそろ生理がくるのかな。
テストするのが早すぎたっていう可能性もないわけじゃないし・・。
あーあ、やっぱりもうちょっと待つんだった。

去年、妊娠したときもたしか一度フライングしてるんだよね。
まったくどうしてこういうのって待てないものなのか。
数日待てばはっきりすることなのにね。

トモユキは、今回は妊娠してないからもうテストしなくていいよ、とあきらめた様子。
次がんばろうだって。
私は、生理がくるまではあきらめきれない。
そうだと思ったんだけどなー。


2005年05月23日(月) そろそろ、いい頃。

風邪は完全に治ったんだけど、体のだるさが取れない。
もしかして妊娠?と思って早速クリアブルーを買ってきた。
生理予定日は明日だから、もう少し待ちましょうかね。
あーなんかそんな気がする。
ニューヨークにいたときも、絶対そうだと思って何度も試して結局違ったってことがあったから、
それほど確信は持てないけど。

でも、去年の流産から1年とちょっと。
ほとんど旅していて、やっと落ち着いてきた。
そろそろ、いい頃だと思うんだけど。
もうちょっとのお楽しみ。


今日は、菜子と二人でバスで出かけて、お昼ご飯は外で食べた。
小龍包と野菜の春巻きとワンタン麺を二人で分ける。
菜子もだいぶ食べるようになってきたから、ちょうどいい。
食事が安くてレベルが高いのはこの街の良いところのひとつだ。
買い物して、荷物が増えたので帰りはタクシーで帰ってきちゃった。
結構ずーっとバスで頑張っていたんだけど、
妊娠したかも?っていうのとちょっと体がだるいので、
もうあまり気にしてない。

どっちにしろ、車を買ったらタクシー代どころの話じゃなくお金がかかるのだから、
たいした違いはないわ。
トモユキは、海外送金の手続きが整ったらすぐにでも車を買うつもりでいるらしく、
バスを待つのも暑くなってきたので、早くほしいな。
週末には手に入るかなぁ。


2005年05月20日(金) ネコのおまわりさん

昨日は熱が下がらなかったので、すっごく遠くの病院まで行ってきた。
延々と山を登っていって、タクシーで約25分。
出産することがあったらあそこでしたいなぁと思っていた病院だったので、
下見ついでに行ってみたんだけど・・・遠いなァ。
どうしようかなぁ。
でも格式のあるとても良い病院だったわ。
山の頂上にあるから、空気も少し冷たくて景色の素晴らしいことといったら!

とにかく、帰りのタクシーではちょっと頭がズキズキしちゃったけど、
薬をもらって帰ってきて、それを飲んで一晩寝たらすっかり治ってた。
やっぱり健康が一番だなー。

さっき、楽しそうに『イヌのおまわりさん』を歌っていた菜子が、

「ねぇママ、ネコのおまわりさんはにゃんにゃんにゃにゃーんってなくの?」

と聞いてきた。
なんか歌の意味がわかってきて応用してるんじゃないの?
最近、菜子は自分の頭を使っていろんなことを考えているようだ。
家にいる時はひっきりなしにしゃべっているし、
そろそろ私と二人きりでは刺激が足りないのかなぁ。
幼稚園、真剣に考えようかな。


2005年05月19日(木) 風邪ひいた

昨日お友だちが遊びに来ていて、途中からなんとなく鼻炎っぽくなってきて、
からだもなんかだるいかも・・と思っていたら。
夜になってから熱が出た。

38.5度。
菜子が生まれてから初めてかもしれない・・。
お友だちが帰った後のお茶の食器を片付けることもできないまま、
なんとか菜子にご飯を食べさせて8時ごろベッドに入った。

トモユキは仕事の食事で帰りが遅くなり、10時半ごろ電話がかかってきたので、
熱が出たことを伝えると・・・。
すごく心配してくれると思ったのに。

「ああ、そう。何度?38.5度か・・結構高いね。とにかく寝てなさい。
 ところでさ、ニューヨーク(オフィス)の電話番号わかるかな?
 ちょっと電話しなきゃいけないんだ。悪いね。」

私はベッドから起き上がりながら、起き上がるのもだるいのに、
家に帰ってからじゃダメなの?ってちょっと不満に思った。
でもそれは一刻を争うことだったらしい。

帰ってきてからも、私のおでこにちょっと手を当てて熱いな、と言ったきり、
また別室にこもって電話をし始めた。
30分くらい、続いていたのではないかと思う。
ベッドに横たわったまま、それをぼーっと聞いていて、
英語、うまくなったなァ、、と思った。
この人は、毎日こうして戦っているのだ。
熱が出たんだから心配してーなんて、私も甘いな。
もし熱を出したのがトモユキだったとしても、彼はきっとこうして仕事をしなくてはならないのだろう。
トモユキでなくてよかったな、と思った。

いつの間にか、うとうとしていた。
電話が終わったらしいトモユキが、キッチンでコンロに火をつける音が聞こえた。
カップラーメンでも食べるのかなーと思っていたら、

「みゆちゃん、これ飲んで。」

温かい飲み物。
しょうがの香りがする・・・。
飲んだら体が温まって、たくさん汗をかきながら眠りに落ちた。

朝起きたら、おろし金を探してあちこち開けたらしい跡が・・・。
しょうがも切りっぱなしで置いてあるし。

でも嬉しかった。
汗をかいたシャツを着替えさせてくれたりもして、
私はどうも照れくさい。

ちょっと不満に思ったりして悪かったよ。
仕事大変なのに・・ありがと。
ちょっぴり涙が出ちゃいそうなくらい嬉しかった。


2005年05月17日(火) ラッキー

今日かなこさんのところに遊びに行った。

かなこさんは、偶然にも同じマンション、同じ棟の37階に住んでいて(うちは36階)、
子どもが同じ年の同じ月生まれ、旦那同士が同業、同時期にこの国にやって来たという、
もう運命としか思えないような人だ。
今日は、かなこさんと私も同じ年の同じ月生まれだったってことがわかって、
さらにもりあがった。

日本人を他には一人も見かけたことのないこのマンションで、
こんな人に出会えるなんてほんとについてるとしかいいようがない。
会うのはまだ4回めだけど、とっても可愛いいい人だし、趣味も話もあいそう。
仲良くしたいなー。

明日は、ちょっと遠くに住んでるママたちが数人でやってきて、
近所のホテルでランチ。
かなこさんももちろん誘って、食事の後は家でお茶&おしゃべりの予定。
楽しい午後になりそう。

しかし、うちって5人の2歳児が走り回っても大丈夫なのか?
ちょっとあれこれ心配になってきたわ。
とりあえず、コーヒーテーブルは片付けとこう。
なんか、かなこさんちに行ったら、いかにも子ども仕様って感じのリビングなのね。
広いし、そこらじゅうおもちゃだらけで、おもちゃ屋さんみたい。
うちは、菜子のものはほとんどリビングに置いてなくて、
一見、子どもがいない家みたいに見える。
これはトモユキも私もリビングがごちゃごちゃしているのが大嫌いで、
とりあえず見えないところに片付けるからなんだけど、
これでは5人の2歳児はもたないだろうなー。
1歳の頃はちょこっとばらまいておけば、かなりもったんだけど。

子ども部屋で遊ばせられる年齢にも達してないから仕方ないか。
リビングにちょっともってこなくちゃね。
あとはアンパンマンのビデオで・・・と。


2005年05月09日(月) 大雨/ミネストローネ/愚痴・・

今日は午前中からとんでもない大雨になり、窓の外は見わたす限り真っ白でなにも見えないほど。
せっかく朝から二日分の献立を考えて買い物に出かけようとしていたところだったのに。

日系のスーパーマーケットまではバスで20分かかる。
そういうところを住まいに選んでしまったので仕方がないのだ。

今日は買い物にいけなかったから、冷蔵庫の中の野菜の切れ端(?)総動員で
ミネストローネを作ることにした。
ベーコンあってよかったー。
昨日のミートソース(週末トモユキが6時間かけて作った力作だ)が残っているから、
別にパスタとサラダだけでもいいのだけど、
昨日またトモユキとヘルパーのことで喧嘩になったから、
ちょっと意地になって食事はきちんと作るし掃除にもかなり時間をかけた。
昨日お客さんだったからまだ綺麗だけど、もう一回手を抜かずにやる。

なんで私こんなに意地になってるんだろう・・・。

きっかけはこの新しい家の掃除が思った以上に大変だった(ガラスが多いとかそういう理由で)ので私が、
週一回か二回掃除だけしてくれるヘルパーを頼もうかと言い出したことで、
トモユキはダメだよそんなの、自分でやるって言ったんだからやりなよ、と一蹴し、
私はその言い方にカチンときたっていうわけ。

なんだか、、最近トモユキは本当に余裕がないなと感じる。
それとも私が贅沢なダメ主婦なのかな?
でも、こっちの人は普通の収入の人でもヘルパーくらい雇っているのに、
最近のトモユキはクリーニング代やタクシー代にまで細かく口を出してくるのだ。
私もちょっと疲れてきたよ・・。
人の10倍も稼いでいるくせにそこまで節約させる理由ってなに?
それでも、私には何も言えない。
自分で稼いでいるわけではないからだ。

昨年の終わり頃から私はお小遣いをもらうようになった。
トモユキの気に入らないものは買えないので(彼が気に入るものなら買ってもらえる)、
なにか欲しいものがあったらそこから買うなら口出ししないというもの。
微々たるものだけど、まだ一度も使っていないのでちょっとした額になり、
それでディオールフラワーのハンドバッグを買おうと思うと言ったら、
「一緒に見に行く」だの、「前からずっと欲しかったのか、衝動買いならやめなさい」だの、
ほんとにうるさいの。
アナタはあたしの親じゃないでしょーってまた喧嘩。

私は、信頼も尊敬もされてないんだろうなぁ・・・。
なんだか夫婦生活寂しいな、と初めて思う。
私は彼にとっては対等のパートナーではなくて、扶養し導き教育しなくてはいけない存在なんじゃないかと恐れる。
私はちゃんと大人として社会で負うべき役割を果たせているのか、
それとも社会のお荷物でしかないのか、
きちんと家事をして子どもを育てている以上、そうではないと思いたいけれど、
そのことを声高に叫ぶ女たちをずっと軽蔑していたのに、
私はこんなに一生懸命、ちゃんとやっているんです、子育てって家事って大変なんですなんて、
言いたくなかったのに、それを自分や周囲への言い訳にするしかないのだろうか。
なんだかよくわからなくなってきちゃった。

ただ、寂しいと思う。


2005年05月05日(木) わーい

先月の終わりから、菜子は週1回のプレイグループに通いだし、
私も少しずつ知り合いが増えてきて、
ランチや買い物に誘ってもらったり、家に呼んでもらったりするようになった。
んー久々の社交生活・・・楽しいな。

結局、去年の6月に南国を去ってから、10ヶ月近くになるわけで、
その間中、こうして新しい土地に根を張って生活するっていうのがなかったわけ。
菜子は、同じくらいの年齢の子どもたちに比べて少し背が高いってことを発見したり、
もうわりと子ども同士でも会話をしたり遊んだりできるってことを知ったり、
とにかく何もかもが新鮮。

プレイグループでは、10人ほどの同じ年のお友だちと、2人の先生と90分間遊ぶんだけど、
初めての人たちの中に突然放り込まれて、母親とも離れるってことに私のほうが相当緊張しちゃったのに、
菜子は私から離れるときも泣かなかったし、先生の言うことやすることをよく気をつけて見ていて、
歌も踊りも真剣な表情で真似をしていて、私は大いに安心した。
なんだー、いい子すぎるくらいじゃないの。
それに、初めての経験、結構楽しんでいたみたいだ。
2回目だった今日も、

「じゃあね、行ってらっしゃい。」

と言うと、

「じゃーねー!バイバイ。」

なんてあっけらかんとしていて。
1回目はこっそりマジックミラーからのぞいていた私も、
今日は途中から買い物に出かけたくらい。
菜子は自分のプレイグループに行っていて、私は一人で買い物をしているなんて、
菜子は本当に大きくなったんだー。
クラスが終わって出てきた菜子は、『おかあさんありがとう』と書かれたカードを持っていた。
そこには、クマの絵やお花やリボンなどがぺたぺたはられていて、

「ナコちゃんが好きなのを自分で貼ったんですよー。」

と、先生がおっしゃった。
クレヨンで描かれているのは私のにがお絵なんですって。
じーん・・。
でもあとで聞いたら、

「これは、ママとナコ。これは、パパ。これはハエ。」

って言ってたけど・・。
なんでハエ?(笑)

今日は夕方から晴れたので、
夕陽が海の向こうに沈んでいくのが見える。
さっきトモユキから電話がかかってきて、今日は外食しようって言ったので、
食事の支度もしなくていいんだよね、わーい。
菜子も疲れて眠っているし、久々にネイルでも自分でやってみようかなー。
でも掃除はしなきゃね。先にやっちゃおうっと。


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